苦楽園オフロード雑記帳

兵庫・京都・鳥取・岡山の自然と林道をSHERCO TY125、 TRRS XTRACKで楽しんでいます。乗れない時などはスノーシュー、クロカンスキー、たまに料理ネタも入ります。

Happy go Lucky!

シェルコTY125とのラストツーリング 9/14


今週は甲子園球場がゲリラ雷雨で水浸しになったりと雨の多い一週間でしたが、土曜日は快晴に恵まれました。
いつもの場所に着けば、やはりいつものメンバーが集まってきます。
まあこの日も僕はみんなとは別行動で、次回のグループツーリングの下見、他のみんなはコマ図ラリー・スペシャルステージの開拓です。



スタートする前に道の駅の販売所が開くのを待って、この連休に開催される新米フェアで我が家のストックも無くなりかけていた米を買いました。



先週あたりから田んぼはどこでも稲刈りに大忙しで、順調に新米は出回っています
・・が、それは都市部を除いての話。
まだまだ近所のスーパーの棚は空っぽです。



購入したのは右から2つ目のもので5kg2900円(税込)。
近所の農家のおじさんらしき人が偵察に来ていて『たっけーな!ワシもこんな値段で売りてえわ!!』と叫んでいました。
どこかのTVクルーも来ていて、20kgの米を買っている人にインタビューしていましたが、わざわざ大阪から買いに来たとのこと。
もっと家の近くの篠山あたりでも店先に並べられていましたが、いつもお世話になっている所だし、僅かながらでも地域にお金を落とすのも恩返しかなと。



さてこの日の課題は神鍋の東にある大岡山のリサーチ。
そばで有名な床瀬を過ぎ、県道1号線番屋峠を越えていきます。
途中で石碑があったので見入ると、なんとこの峠道は自衛隊が開設したとのこと。
それほど地形的に難易度の高いものだったのでしょうか?



そのまま通過して大岡山に入ろうと思っていたのですが、ヘアピンコーナーの脇から何やら良さげな道があり入ってみると・・これがスバラシイ!
フラットな土質路面で林道レベルの幅員で広葉樹林の中に伸びています。



途中からは馬の背状になった尾根道も🎵



途中で三叉路になり、ここで気が付きました。



以前に別方向から入ったことがある矢次山林道群だったのです。
ただここは注意が必要で、宮井や野垣集落からは「入山禁止」の立て札があって入れません。(今回の入り口には何も無い、林道あるある)
それとルートによっては伐採重機が入っていて、路面はヌッタヌタの泥地獄となっているのでとんでもない目にあったこともあります。



参照地図:林道NAVIより


そんなこともあり今回はどこにも抜けることはせずに、この分岐で引き返しましたが、グループで行く時は山頂をループするのも良いかなと思案中です。



県道に戻りリエゾンの途中、真っ青の空に飛行機雲が。
でもなんか角度がおかしい、どうしてこうなったんだろう?急上昇した戦闘機なのかな?



そしてこの日の目的のエリアに入ります。
大岡山は652.4mの標高で、2007年まであったスキー場跡をゴルフ場としたため、頂上三角点もゴルフ場内になっている珍しい山です。
ゴルフ場の脇には園田学園のグリーンキャンバスや別荘地がありますが、どちらも今はすっかり寂れていて、今回来たのはその反対側のエリア。



ここが良かった🎵
なだらかな森が広がり、その中にいくつもの小径があります。



小径をわざと外れて森の中を探索するのも気持ちがいい。



山頂方向に繋がる作業道も発見しました♪



その先ではもう少しで狙っていた場所に繋がるなというところでプチ崩落。
少し無理をすれば充分に行ける状態でしたが、開通式はまたグループで来た時のために残しておきます。
それに今回は絶対にバイクにダメージは残せません。(理由は後ほど)



それ以外にも小径がいろいろとあって楽しくってもう・・



これは渡れるかな?
向こうの端のあたりで板が割れています。



ただ先週に続いて、ここでも女郎蜘蛛のおかげで、バイクも顔も蜘蛛の巣だらけ。
僕はクモは益虫というスタンスなので、巣を壊してゴメンねと謝りっぱなし。
以前、岡山のRさんがそんな蜘蛛の巣だらけの状態のまま昼食を摂ろうと店に入ろうとしたら、店員さんにドン引きされて即出禁になったという話を思い出しました。



それを教訓として、身なりを整え?初めての店で天丼ランチ。
八鹿にある『ふなき』という寿司仕出メインのお店ですが、大将や女将さんがとても感じ良く、店内とても清潔で、海老が2匹入って1000円ポッキリのリーズナブルな値段はリピート確定です。
次回は刺身定食を食べてみようかな。



そんな訳で午前のリサーチと昼食には大満足で、昼からのリスタートは以前に探索した日髙I.C近くの電波塔のある山への別なアプローチルートのリサーチ。



その候補は2ヶ所あったのですが、どちらも不発に終わりました。
ここはそのうちのひとつですが、山に入るとすぐに道が消滅。



沢沿いの道なので、久しぶりにサワガニを発見。
唐揚げにしたら美味しそう?



このルートはちょっと無理ですね、残念!



気を取り直し、先週訪れた旧大岡寺庭園に繋がる、前回とは別ルートに進んでみました。
ここは地図で見ると普通の車道として描かれていて舗装路かと思っていたのですが、入り口を過ぎればすぐに魅力的なダートに変わりました。



林間部に進むと可愛らしいお地蔵様が2体。



とても古そうで、ひとつは風化してお顔が完全にのっぺりしています。
左の方はとても穏やかで柔和なお顔。
この先にかつてあった大岡寺は奈良時代に建立されたそうなので、これもその当時のものなのでしょうか?(だとしたら約1000年前??)
いずれにしてもこの道が本来の参道だったのでしょう。



この辺りは針葉樹の森が広がり、緩やかにターンをしながら高度を稼ぐ素晴らしい道です。



倒木もごく僅かで・・



普段ソロで走る時は体力温存のため倒木処理は行いませんが、これくらいの倒竹なら瞬殺できます。



さらに進むと・・



今度は普通の倒木でしたが、これくらいなら処理も楽々。



広葉樹林帯へと変わってきました。



その先には明るく開けた空も見え隠れしてきたので、目的の庭園跡にも近づいただろうというところで小崩落あり。
ここもどうしようかと悩みましたが、初志貫徹で引き返します。
99%の確率で抜けられることが分かったので、ここもまた開通式はみんなと一緒に行います。



昼イチの残念な結果から、また思いがけない嬉しい発見にウキウキしながら走っていると、県道脇に林道標柱を発見。



まあどうせ舗装済みだろうと進んでみれば、素晴らしいフラットダートがあるじゃないですか!



一体どこに出られるのだろうと思いながら走っていると、それはなんと先ほど走った大岡寺へと向かう道の入り口分岐でした!
さっきそこを過ぎた時もちょっと気になってはいたので地図で確認したのですが、やっぱり普通の車道表記だったのでパスしたところです。
いや〜こんなこともあるんだなぁと驚きましたが、これで但馬での林道発見自己記録は13本目で、他の地域も合わせれば25本になりました、うれしー!!




気分をさらに良くしてしばしの移動をして、やって来たのは妙見山名草神社近く。
とある限界集落からこれも昔に使われていた参道があり、妙見の廃村へと繋がっているようなのでその確認です。



川沿いに進み、心配していた橋も渡れて、さらにつづら折を登っていると大きく派手なキノコが!



これは下の画像と同じ種類で、以前にも別な場所で見かけた絶品の味『タマゴタケ』の傘が開いたものでしょう。



しかし味は絶品と分かっていても、なかなか食べるのには勇気が要りそうですね。
このルートも抜けられる目処が付き、またひとつルートのストックができました。



まだ時間があったので、そこから妙見蘇武線を挟み反対側に平行に伸びる作業道のチェックへと。



最近得た情報では猿尾滝の奥の行き止まりから、破線ではありますがそのまま登ることができればこの作業道に交差して繋がるというものです。



この道の途中にそれを表す標識があるはずで、それを探してみましたが今回は見つからず。
まあたとえあったとしても、難易度は高く成功確率は低そうですが、もしできたらこれも特筆ものです。



いや、しかし新たな発見がこんなにあって、とても楽しく充実した1日でした。



最後はススキの穂がさらに伸び始めた万場から下山。



トランポを停めた場所に戻ると、他のメンバーも直前に戻ったところ。
見慣れないハイエースが増えているなと思っていたら、ハスクバーナに乗ったライダーさんも間も無く帰着。
話しかけてみれば拙ブログの読者の方で、しかもご近所にお住みの、X(ツイッター)では相互フォローしていた<とんぷす@tonpooth>さんでした!
(翌日には他のメンバーに拉致監禁されたらしい・・)



さて本編のタイトルにもあるように、今まで約4年半に亘って活躍してくれて、楽しい想い出をたくさん供にしてきた愛機 SHERCO TY125 Classicを手放すことに決めました。
そのラストツーリングに華を添えるかのような中身の濃い1日となり、本当にありがとうと伝えたい気分です。
現在コンディションはベストに近く、最後にオイル交換など諸々を済ませ、ひと月以内にヤフオクへ出品する予定です。
出品ができましたらこのブログでもお知らせしますが、興味のある方はコメント欄からでもお伝えください。


もちろんまだオフロードを卒業するのではなく、当分はもう一台のTRRS X TRACKで走り続けるので、これからもよろしくお願いいたします。




復活の9月スタートします 9/7

1ヶ月ちょっとのご無沙汰でした。
お盆の直前に酷い頭痛が出て、鎮痛剤を飲んだら右の頬から顎にかけて発疹が出たので、これは薬疹かなと思い医者に行くと帯状疱疹との診断。
最近お友達のYちゃんもそれで入院するし、自分自身でも気をつけてはいたのですが、ついにやっちまったという感じです。
とにかく頭痛が2週間ほど治らず、夜もまともに眠れないうえに扁桃腺炎が追い打ちをかけるというズタボロ状態。
そんななか、初めてお世話になった近所の皮膚科の先生が、とても優しくお美しい方だったのが唯一の救いです。



そんな訳で久しぶりのバイク、まずはのんびりと美しい景色の場所だけを巡ろうと、いつもの神鍋高原駐車場に行けば、いつもの仲間たちがやっぱり集まっていました。
しかしその仲間たちと一緒に走れば、ヒーヒー言うのは間違いないので、僕はソロでスタート。



まずは一番近い万場から。
なんと言っても神鍋はスタートして5分以内にいくつもの林道があるのが大きな魅力です。
少し標高を稼いだだけで空気も爽やか。
すでにススキの穂が伸び始めていました。



バッタ(イナゴかな?)の体色も秋色に染まっています。



久しぶりでライディングの感覚はどうかなと少し心配でしたが、思った以上に違和感も無いのでひと安心。
ま、どっちにせよそんな速くは走れないのですが。



妙見蘇武岳線に出て金山峠方向に進むと法面と舗装工事をしていましたが、土日はお休みで通れます。



羽尻線も工事中という情報を聞いていたので確認する前に、入り口から分岐している支線のチェック。
ここはすぐに行き止まりですね。



羽尻線フラット区間のヘアピンは資材置き場になっています。



そしてその先で完全に通行止め。
別動のお仲間たちも反対側から行ってみたそうですが、やはりここで断念したそうです。
秋の紅葉の季節はとても美しいこの道ですが、少なくとも今年いっぱいは難しそうですね。



引き返す途中に脇道に入り森林浴。
このエリアの森は本当に素敵です。



妙見蘇武岳線を名草神社方面に向かう途中、数年ぶりに作業道大栃谷線に入ってみました。



ここはちょっと面白そうな情報を得たので、次回のルート開拓に使ってみようと思っています。
ここに来たのは思えばオフロードを始めた頃以来ですが、こんなに良い雰囲気だったかなと再確認、期待が持てそうです。



そんなことをしていたらあっという間に時間が過ぎ、早くお昼の目的の場所に行かなければと焦ります。



でもここだけは寄っておこうと耀山ワンダーランド。
春先ならばいっぱい遊べますが、この時期は草が茂って無理なんですよね。



ひたすら舗装路で移動して、なんとか開店直後に間に合いました。
注文したのは『ノドグロの塩焼き定食』!
身はもちろん、皮もヒレも、何度食べても美味いの一言。



その店に後からお仲間のMondoさんとWR仲間のせみまるさんがひょっこりと現れました。
きっと僕も来ているのではと読まれていたそうですが、見破られましたね。
香住での食後の休憩ポイントを知りたいというので、三田浜までご案内。



突堤の撮影ポイントも教えて、Mondoさんちょっとビビりながらパシャリ!



その後、三田浜裏のショート林道から、船越峠の途中にある久斗山林道入り口までアテンド。



ただ残念ながら、土日は伐採作業お休みかと思いきや、稼働中だったそうですぐに引き返さねばならなかったそうです、ごめんなさい。



僕は東に移動して、柴山裏の作業道へ。



ここも開通当時から比べると、走ってくれる人が増えたのでだいぶ楽になりました。




ルート的に言えば、その流れで廃校前から桑野本へ抜けるのが本命ですが、どうしても平家落人の遺構がある奥佐津が気になって再度訪れてみましたが、やはりまだあの大崩落は手付かずのまま。




諦めきれずにバイクを降りて確かめてみるも・・



どう考えてみてもこのザレザレキャンバーを横断するのはリスクが高すぎますね。



上を見上げても、いつ落石があってもおかしくはない状態ですし、この先も同じように崩落している箇所があるかもしれません。
この若山林道、昔は土生集落まで抜けられたという話もあるのですが、もしかすると但馬に残された最後の難関、歴史ロマン溢れる大物林道かなと。
災害復旧予算は付いているということなので、今後に期待したいと思います。



三原から床瀬に抜ける舗装林道の途中にある作業道も気になってちょっと寄り道。
なんだかんだで、景色の良い場所を巡るはずが、結局こんないつもと同じことばかり。



写真を撮ろうとしたら、その傍に白いキノコの群生が。
テングダケの一種でしょうか?
なんにせよ下手に手を出すのは危険なのでそっとそのままで。



ポツポツと雨が落ちてきましたが気にならず、むしろ雰囲気はしっとりと良い感じ。



その流れで、これも以前から気になっていた場所に。



距離は短いのですが、ダートから不明瞭な道となりやっと辿り着けました。
こんな山奥に室町時代の遺構が残っているなんて、とても不思議な空間です。



かつては深山幽谷を彷彿させる池泉庭園だったとありますが、石碑や石垣が残っているだけで、往時のその様子を窺い知ることができません。



一角では素晴らしい風景が広がっていましたが、雨雲で霞んでいたのが少し残念。



地面にはイガ栗も落ち始め、ここでも秋の訪れを感じます。
ただ湿地帯のような場所もあり、マムシが出そうだなと思っていたらビンゴ!
オフロードブーツを履いているので、そんなに怖いことはないのですけどね。



その後は珍坂トンネルの旧道と思しき道のリサーチ。
もう草だらけで取り付く島も無くすぐに撤退しましたが、あたり一面山椒の香りに包まれて幸せな気分。




最後に行った小道は女郎蜘蛛が次から次へと巣を張っているとんでもない道で、ヘルメットから顔面も、そしてバイクも蜘蛛の巣だらけ!
粘り気があり、とても丈夫な糸なのでまとわりついて取れません。
まあ毛虫とか蜂のように、刺されたり噛まれたりする心配がないだけマシですけど。
しかしなんでこんな道ばかり走っているんだろうと、自分でもおかしくなりましたが、どうやらアブノーマルが自分の中でノーマルへと変化しているのでしょうか?




トランポに戻り別動のお仲間たちとそれぞれの1日を面白おかしく語り合い、帰路の途中で道の駅に寄ると、巨大なスイカが売っていました。
20kg近くありそうですがなんと8000円ですって!



ハロウィン向けの大きなカボチャも6000円、買う人いるのかな?


さあ、まだまだ都会は暑いですが、山は確実に秋に向かっています。
バイクシーズンは残り3ヶ月、いっぱい楽しみましょう🎵


追記:
今日の復習で林道検索をしていたら、奇跡的にあの伝説のサイトが復活して現れました!
僕がバイブルとして崇め、とても参考になったあの『鳥取周辺の林道NAVI』です。
以下全部をコピぺしてみてください。
兵庫、鳥取、岡山の林道地図が閲覧できます。
各エリアの青い文字をクリックして、それぞれのページをスクロールして、一番下にある<MAP>をクリックすると地図が出てきます。


https://yz1040.net/3tb3y5/鳥取林道NAVI/鳥取周辺の林道NAVI.htm




某国王ご来訪とダマさん受難の日 7/27

今週も暑い日が続いています。
それでもなお、何故か静岡を経由しての某国王陛下をお迎えし、メンバーS川さんも含めたAXCR(アジアクロスカントリーラリー)出場に向けての送迎会も兼ねて、真夏の探索ツーリングを神鍋高原を起点に開催しました。



いつもの集合場所に、いつもよりも早く到着してもすでに気温は28度!
さらに目的地は県内でも一番暑い地域であり、この日はさほど標高が高い所には行かないので準備は万全に。
『ちょっと頭おかしいんじゃない?』と思われる方もあるかと思いますが、一応メンバー達は国内外のラリーのベテラン経験者であったり、現役or元アマチュア・アスリートばかりです。
だからと言って油断と過信は禁物ですが、たしかにいろんな意味でフツーではないということだけは付け加えておきます。



さて、これが今回の走行したルートですが、結果を先に言えば、最初は赤のルートで侵入して2時間半ほどかかりながら2kmも進めず撤退。
うまく事が進めばそのまま緑のルートに進んで、南東の坊岡集落に抜ける予定でしたが、一旦国道に引き返して、昼食後にあらためて坊岡から侵入して青のルートを抜けるつもりもこれまた果たせず、見事コテンパンにヤラれました・・。



もう少し拡大したこちらのルート図は、あるハイカーさんのブログから拝借したものです。



事前にある程度は以前に下見をしていましたが、地図中心にある崩落キャンバーがこの画像です。
赤ルート、緑ルートどちらかだけを抜けられたらば、このセクションに当たることになりますが、結果的にここを通ることができなかったのは、運が良かったのか悪かったのか?



まずこのエリアに来る前に集合場所からスタートしてリエゾンの途中、この日最初で最後の唯一のフラット林道であった三原水口線の出口下りで、ダマさんがコンクリート舗装の上の水苔でフロントを掬われてスリップダウン!
そのまま危うく崖落ちとなりかけましたが、幸いにガードワイヤーで止まってセーフ!!
ここは身体もマシンも大したダメージは無くやれやれでしたが、まさかその後の呪われた1日の序章になるとは・・




日本海沿岸を走るR178に北上してから少し香住方面に戻り、カヤノという集落の奥からいよいよ廃道に突入。
ここも前回の下見の際に苦労しながら見つけたルートです。
おそらく昔は軽トラくらいは通っていたものと推測ができますが、その荒れ方からしてもう数十年は使われていない様子です。



最初のセクションはV字になった小さな沢を越えるものです。
道の左側に本流があり、右手上から支流が注いでいて道がえぐれています。


今日も元気なS川さん、国王陛下と8月上旬のAXCRでタイに同行する予定ですが、果敢に先頭でアタック!



先週は肋骨を痛めていたK川さんもそれに続きます。
ここは2.5mほどのステア(段差)をほとんど助走無しで登らなければならないので、みんな苦労しながら超えていきます。



畏れ多くも国王自らヘルプにご活躍。
だんだんラインができていたせいか、奇跡的にも僕がヘルプ無しですんなり登れたのには自分でもビックリ!
まあ僕一人だけトライアル車なので、本来こんなセクションは得意にしなければいけないのですが、その後の同じようなセクションはオール惨敗です、トホホ。



支流を渡った後は本流の渡渉!



この道は元々3本の橋が架かっていたようですが、橋脚だけを残して橋桁は全て失っています。



ここはまだ助走は取れるのですが、河原ということもあってトラクションはかかりにくく苦労しました。
それでもヘルプを受けながら全員なんとか越えて一休みしていると、ダマさんのバイクのクラッチカバーからオイルがぽとぽとと・・本日2度目の受難です。



転倒した際にブレーキペダルが内側に曲がり、ケースカバーを破損するという典型的なトラブル。
僕も一度経験がありますが、その時は休憩中にバイクだけ強風でバタンと倒れてのことでした。



ただここはエンジンのプレッシャー(内圧)もかからず、反対側に倒せばオイルを抜かずカバーが外すことができ、補修用の金属パテも持っていたので事なきを得ました。



ところがその作業を見守っている間に、現役アスリートのM野さんが熱中症の症状を訴え始めグッタリと・・。
M野さんはウルトラマラソンやロングトレイルランもこなす強者なのですが、この日は最初から献身的に積極的なヘルプをされていたので、その反動が一気に出たようです。
しかしそれも沢に全身を浸けるとあっという間にV字回復!
そのリカバリーの速さにはみんなビックリでした。



さあ、先に進もうかとリスタートすると、その先で次の罠が待ち受けていました。
路肩が大雨で削られてしまったようで道幅はごく僅かしかありません!
最初に通ったS川さんは無事だったのですが、2番目に通ろうとしたK川さんが崖落ち寸前に!



なんとかフロント側が残り耐えましたが、後輪が通る際に岩が崩れてズリ落ちてしまったそうです。



数人で引き上げましたが、その先では次の橋が崩壊している箇所があり、それを通過するのは不可能という判断で2台は引き返します。
その引き返す時もハラハラドキドキ怖いことったら。



となれば、これまで通過したセクションを当然ながら逆に越えていかなければなりませんが、反対方向の方が難しくなる場合もあります。
さらに夕立ではなく、真昼のスコールが降り出して不快指数は200%!
路面も湿り始めて滑り、体力はどんどん削られていきます。



なんとか脱出して国道に戻ると、今度はダマさんのパンク修理開始でこの日3つ目の受難です。
雨は止み、僅かな日陰はあってもアスファルトの照り返しと蒸発する雨水でミストサウナ状態です。



作業が終わったのは1時過ぎ。
汗まみれ泥まみれのオッサン達でも入れて、美味い店はどこかと相談の末、近くの有名人気うどん屋さんにたどり着くと、僕たちグループの入店時点でうどん完売!


僕は鶏天とちく天のぶっかけ並(冷)にしましたが、ダマさんら半数は一番人気のカレーうどん大盛り(温)を注文して、そちらもとても香り良く美味しかったそうです。
酷暑の中、あれだけの修理作業をこなしながら、食欲が落ちないのはサスガです!
(ただしその後のイゴイゴで、胃から逆流しそうになったそうですが・・)




午後からは豊岡市内中心から南東にある白雲山周辺で走るつもりでしたが、予定変更して先ほどの反対側から本見塚廃村を抜けるルートにチャレンジしました。
(1枚目の地図では緑から青の矢印に進むルートです)




先ほどの区間とはうって変わり、起伏のある土質路面です。



この日もスリーメンの奮闘で、先ほどよりはずっとスムースに峠のてっぺんまで到着しました。
しかし体力オバケの異名をとるS川さんもここで珍しく失速。
目を瞑ってじっとしているので心配しましたが、落ち着いて鼻呼吸をしながら体温を下げるようにリカバリーしていたのでした。


それにしてもこのルートはハイカーさんが残したピンクリボンが参考になりましたが、峠のてっぺんに横に張られた長いリボンは何の意味があったのでしょう?
まるでここから先は穢れたものは入ることべからぬの結界のようでした。



この先は下り基調になるので、もう完抜けの成功を確信していたのですが、残念ながらそれは妄想に終わりました。
しばらく進んだその先は谷筋に道が続いていたのが災いし、大きな崩落があってバイクで抜けることはできませんでした。



もうこの少し前の時点から僕もバテ始め、ほとんど写真を撮っていないのですが、帰りの登り返しで先行車の後は湿った赤土の路面が現れて、もはや全くトラクションがかかりません!
特に僕のトライアルタイヤ(DUNLOP D803GP)では、完全にドーナツ状態となって排土できないので大弱り・・。
最後はK橋さんらにヘルプしてもらい、何とか脱出成功!


ここで同じくお手上げになったダマさんは国王陛下にアドバイスを求め、果てはなんと代走をしてもらうことに。
実走していただくと、見事にそのお言葉通りに難関を越えることができました。



そんな中ふと周囲を見渡すと、そこは巨木が多いとても美しい森でした🎵
先週見つけた空間も素晴らしかったのですが、ここは初めて見るような、樹高10m以上はある巨大なもみじが多く、それには目を見張るほどでした。
ああ、また紅葉のシーズンに訪れたい場所が増えてしまい、とても嬉しくも悩ましい選択となりそうです。


全員ヘロヘロとなり、帰り道は来た同じ道で引き返そうと思っていたのですが、この日は香住でお祭りと花火大会があって大渋滞!
仕方なく舗装路オンリーで床瀬を抜けて神鍋に帰りました。



夜は国王陛下(右手前から2番目のお方)お迎えして、村岡迎賓館での晩餐会です。
メンバーの皆さんは連泊で、日曜日も走るのが慣わしです。
僕は常に日帰りなので普段は先に帰りますが、ご無礼の無いようにこの日だけは初参加。




T橋さんおすすめのハラミをたっぷりといただきました🎵



ここからは翌日の様子で、画像は借り物です。



流石に2日連続で未知未踏区間を探索するのは控えて、K川さんプロデュースのロングヒルと爽やかルート?で過ごされたそうです。



陛下も満足のご様子だったそうで、数日後にはタイへと旅立たれる(ご帰国か?)ご予定です。
こうして二日間のご予定は、つつが無く(ダマさんの呪いを除き)終了しました。


真夏の探索・神鍋周辺にて 7/21


今週末はやらなければならない事が少しあり、週末バイクはどうしようかなぁと思っていたところで、いつものスリーメンのひとりT橋さんからお誘いあり。
ならばということで、その用事を前日に急いで済ませて、いつもの神鍋高原に早めに集合。
なにせ予想気温はかなり高く、もちろん全員空調服着用で、ハイドレーション2リットル以上はみな背負っています。
T橋さんとS川さんは前日からここに来ていて、すぐ近くの廃スキー場の攻略のためにトレッキングで丸一日歩いていたそうな。
今このルート開拓に強い情熱を注いでいます。



急に決まったことでもあり、トータル1日のスケジュールは決めていなかったので、午前中はその廃スキー場の頂上側から探るべく、羽尻線から登り狙いを絞ります。




尾根に出て木陰に入れば涼しい風が通り抜けて、それはそれは気持ちが良いこと🎵
もう今日はこのままここでのんびり過ごそうか、なんて話が出るくらい。



とは言いながらも、やはり好きモノが集まればじっとしてはいません。
麓側から眺めると、メインのゲレンデの横にはS字状になった別のゲレンデ跡らしき草原が見えているので、その降り口を探してみます。




林道と並行している馬の背は広めで、今は樹々が茂っていて眺望があるところはわずかです。
おそらくこの辺りだろうという目星は付いたのですが、その場所から降るのはもちろん、登りは相当苦労しそうな斜度です。
しかもそのゲレンデ跡は草だらけなので、路面状態がまるで分かりません。



うろうろと辺りをさらに探ってみると、開業していた当時の古い案内板が見つかりました。
どうやら僕たちが探していたのはチャンピオンコースという呼び名が付いていたようです。


またこれはこのブログを書く前にググってみたのですが、ある方のブログがヒットしてこんな説明が見つかりました。


『神鍋高原にあるスキー場の中で、アップかんなべと並んで高原の一番入口側にあったスキー場。ただし、スキー場があったのは、神鍋山の峰ではなく、平坦な地形を挟んだ南西向かいの蘇武岳の山塊の麓である。


 開業は昭和41年(1966)と、40年以上の歴史を持つスキー場だったが、暖冬による雪不足とレジャーの多様化で、2000年代から利用者の減少に歯止めがかからず、平成21-22年(2009-10)シーズンをもって廃業した。


 コースとしては、ゲレンデの幅自体はそれほど広くないのだが、ひたすら縦に長いコースだったという印象が強い。最上部の馬の背とチャンピオンコースは、最大斜度40度と上級者が楽しめるコースで、それ以外は下に行くに従って斜度が緩くなる1本のコースとなっており、リフトは7本、最長滑走距離は2200mあった。一番下の部分は斜度が極端に緩く、超初心者やファミリーにもってこいで、ファミリー用ゲレンデとしては、神辺高原ではアップかんなべのうえ野平コースと双璧だったと思われる。』



なるほど、そんな歴史があったのですね。
かつてこのあたりは冬になれば3mくらいの積雪はごく普通にあったそうですが、近年は1mも積もらない年もあるほどですからね。


T橋さんが撮影している場所はメインゲレンデの頂上付近。
後方の山が神鍋山(休火山)です。



一旦その馬の背エリアを離れて、ここに来るまでに目に付いた作業道?に入り、別の攻略ルートを探ります。



2本あった中で、ひとつ目は案外あっさりと見極め。



ちょっとがっかりでしたが、その代わりここでは数年ぶりに珍しいキノコを見つけました。
タマゴタケという名(根元に白い卵の殻のようなものが残っていますが、それを破って現れる!)で、一見毒がありそうでマリオワールドに出てきそうなヤツですが、文献によれば別名『皇帝のキノコ』とも呼ばれ味は絶品だそうです。
以前に発見した時も一本だけポツンと生えていたので、持ち帰って実際に食べたことはありませんが、どんな味なのか気になります。



もう一本の別な道は意外にもコンクリート舗装が残るしっかりとした道でした。
しかし途中で崩落があり、その先がどうなっているのかスリーメンが徒歩で調査。



僕は体力温存で待っている間、周囲を見渡すとトチノキが大きな葉を広げています。
その実はアク抜きは大変だけれど、昔は保存食としても貴重だったそうです。
(注:トチノキとホオノキはとても似ているので、見間違いの可能性もあります)



徒歩調査で帰ってきてから、バイクで向い直したT橋さんとS川さんでしたが、その先はやはり相当困難だったとのこと。
まだまだ簡単に攻め落とすことはできないようですが、諦めず今後もさらに調査を進めるそうです。



昼食は近くの蕎麦屋『殿さんそば』にてそば定食。
野菜の天ぷらがとても旨い🎵
慌ててそばを少し食べ始めてから写真を撮ったので、見苦しくてスミマセン。
かやくご飯のおにぎりもたっぷりあって満腹です。


しかしまあ、下山すると暑さはハンパではなく、T橋さんは前日のトレッキングの疲れが残り、リタイアするかもと言い出すほどでしたが、店で冷房にあたり、食後にコンビニでアイスを食べて無事に復活。


午後からは、そこからすぐ近くの場所で別の案件の探索です。
ここは前回に僕ひとりで入り口まで行ってみた場所ですが、その記事を読んだ同志でありブロガー仲間のgonzoさんからコメントを寄せてもらい、『もしかしてこの場所のことですか?』と過去の記事を紹介してくれました。



さすが行動範囲が広く、緻密な調査と記録で定評のあるgonzoさんです。
僕はどうやらこの記事を見逃していたようでしたが、改めて読んでみるとかなり面白そうなエリアのようです。




結論を先に言えば、上の地図は今回調べてみた様子ですが、ループ以外にも周囲の集落に抜けられそうな可能性が浮かび上がってきました。




gonzoさんのブログ記事を思い出しながらいろいろ走ってみましたが、ループで繋がるポイントがなかなか判明しません。
でもこの日イチバン元気だったS川さんが先頭となってグイグイとみんなを引っ張り、なんとか斜面を下れば、大きな倒木が2本あるものの、その先の道に出て繋がることが分かりました。
しかし西側から向かうとその斜面を下ることは可能でも、万がイチの場合に登り返すことは少し不安なので反対側に回ってみることに。



するとS川さんが言っていた2本の倒木にすんなりと出合いました。(地図上①の場所)
それでもこの倒木を上からかわして斜面を登れば、先ほどのルートと繋げられることが判明!
その後にもさらに調べると、この道は草に埋もれた反対側からの支線と繋がっていることが分かりました。
gonzoさんが走った2年ほど前に比べるとかなり倒木が増えており、また季節が今回は夏だったために路面に草が茂り変化が大きいようです。
それにその草に隠れた岩や伐採した木のかけら、さらに路肩の崩落が落とし穴のようにあって気が抜けませんでした。



gonzoさんが述べられていた『オフロードバイクの方が好きそうな道』も調べてみました。
地図上の②の場所です。




調べたとは言っても歩いて少し谷を下っただけですが、まあそれはそれは素晴らしい森でした🎵
あたり一面、もみじやかえでの大きな木ばかりで、紅葉となったらどんなに美しく染まることでしょう。
ここは絶対に忘れずに、また必ず晩秋に再訪せねばなりません。
そしてあくまで可能性としてですが、ここから佐田集落に抜けられるかもしれません。



もうこれで終わりかと思いきや、入り口付近からもうひとつの道があることが分かり進んでみました。



ここは途中までは軽トラも走れるくらいの幅員でしたが、その先は狭くなりながらも麓に向かって道は続いています。(地図③)
地図上ではその先で破線が一旦途切れていますが、等高線から判断しても浅倉集落へと繋がっている可能性は大。
これほど全体のスケールが大きいとは予想しておらず、その先は倒木も多く、今回は暑さと疲労が重なりここで撤退しました。
もしこれが実現すれば、山を挟んで東西に抜けられるテクニカルルートが構築できることになります。
しかもここはアプローチは容易なのに、バイクはもちろん誰も入った形跡が見当たらない超穴場!
(まあこんなところを喜んで走るオフローダーもそうそういないでしょうが・・)
次週は別の案件が控えているのでしばらくは塩漬けですが、また大きな楽しみができました🎵






猛暑の豊岡・気温38.2度 謎の林道現る!? 7/7

先週は土曜日でしたが、今週は日曜日が梅雨晴れ。
天気予報は猛暑を連呼していましたが、これを逃すと今月末の探索ツーリングの下見ができないかもしれないので、覚悟を決めて出かけました。
まあ僕は50代の頃を中心にデュアスロンというスポーツに熱を入れていて、毎年本命のレースは9月下旬だったこともあり、7、8月は追い込みの季節。
35度くらいの気温の中でロードバイク(自転車)の練習もしていたので、暑さへの対処法にはいささかの自信ありです。
ただこの日は県内ではもちろん、しばしば全国最高気温を観測することで有名な豊岡を通らなければなりません、果たしてその暑さは・・



せめて午前中はのんびり行こうと思い、いつもよりやや遅めに神鍋高原に到着すると、スリーメン達はすでに出発した後でした。



今回も何ら事前連絡は行っていませんでしたが、行動予定はだいたい分かっているので少し後を追ってみました。



たぶんこの廃スキー場の奥で、ルート開拓のために木こり作業に精を出しているはずです。



傾斜のキツいゲレンデを登っていくと、コンクリート舗装とガレた道との分岐があり、そのガレの奥に入っているはずですが、耳を澄ましてみても何も聞こえてきません。
もうだいぶ奥まで入ってしまったのかなあ・・と思い引き返しましたが、ブレーキ能力のキャパが小さい僕のバイクでは、ここから引き返して下るだけでもベーパーロックを起こしてブレーキがスッカスカ!



後で聞くとやはりその頃、ずっと奥の方でルート開発ボランティア活動に汗を流していたそうです。




T橋さんは先日小型軽量のチェーンソーを手に入れて、かなり作業は効率化が進んだようです。
残念ながらその奥の林道とは急斜面によってリンクできなかったそうですが、ゲレンデ最奥までは繋がったそうです、お疲れSUMMER!!




麓に戻ると、いつもの木が花を咲かせていました。
いえ、実際には先週ごろからあちこちでこのネムノキが咲き出していたのですが、写真に収めるチャンスを逃していました。
すでに満開は少し過ぎてしまっています。


夜になると閉じるので『ネムノキ』という名前が付いたそうですが、僕はこの花が大好きなんです。
遠目で見ると大したことはないんですけど、近くで見るとまるで僕の心のように繊細でしょ??(ハァ・・)



そこからこの日もまた香住に向かうのにどの道にしようか迷っていたのですが、水口林道に入ってみると小さな崩落でヌタっています。
落ちていた木の枝で測ると20cm以上ズブズブと沈みそうなのでここはパス。




仕方なく先週も通り、熊と出会った三原水口林道で北上します。



この辺りで時刻は10時過ぎ。
標高もまずまずあって、樹々の影があれば走っていると快適です。



三原集落に差し掛かると、美しい田んぼの風景が広がっています。
ここは常にあぜ道の雑草が綺麗に刈り取られていてまるで絵画のようです。
この時期の青い稲穂が風になびく風景が大好きなんですよね🎵



そこから今日は大山林道でさらに高度を稼ぎます。
ここは以前からずっと伐採作業が続いていて、中腹付近の雰囲気がかなり変わってきました。



でもそれを過ぎると以前と変わりなく、秘境感がある林道です。
下から登っていくと、この切り通しの手前に分かりにくい分岐があるので注意が必要です。



尾根筋区間を過ぎてから、三川山の山頂付近を通過して三川林道(舗装)に出ます。



ここでこの日一番嬉しかったことが起こりました🎵
香住に向けて走っていると、まるで僕の頭をかすめるようにイヌワシが山側から羽を広げて舞いながら、谷側の森の中に消えていったのです!
その迫力のある姿のカッコイイこと!!思わず『イェ〜イ!』と独りで叫んでしまいました。
実はその場所は昨年もイヌワシが道路上に降りていて、僕が近づいたら逃げていったのと同じなのです。
その時は飛び立ってから、しばしこちらと並行して翔んでくれました。
もしかするとその近くに巣があるのかもしれません。(イヌワシは険しい崖に巣を作ることが多いそうです)
良いふうに考えれば、僕のことを覚えていてくれて挨拶をしてくれたのかな・・なーんてね。



クネクネと続く三川林道の途中から、大野林道で降ります。
ここは途中までは尾根道のフラットダートが続きます。



下り区間になると幅員は狭まり、ややテクニカルに変化します。



香住到着は11時ちょっと過ぎ。
いつものWの前を通ると早々と暖簾を出す大将の姿が。
『もう開けるの?』と聞くと『ヒマだから開けるわ』とのことだったので待たずに入店。
最近、この近海でクロマグロが揚がっているという情報を聞いていたので、大好物のマグロ丼を食べられるかもと期待していたのですが、すでに群は北上してしまったらしく水揚げはなく、それならばということで山陰名物白イカ丼に決定。
ちょっとピンボケですが、この身の下にはゲソもあって丸ごと1匹分は食べ応えがあり、もちろん味は抜群。


ちなみにこの近くで獲れるマグロは、その後津軽海峡を通過して太平洋に抜けますが、つまり大間のマグロとは素性は同じ。
ただそれまでにサンマなどをたくさん食べて脂が乗るのと、漁法や処理方法が違うので価値が上がるということです。
特に定置網や延縄にかかるマグロは暴れたりして身焼けしてしまいますが、一本釣りはそれが少ないのが大きな違いです。



さて、そこから灼熱の豊岡市内を通過して、ブロガー仲間のgonzoさんからの情報を元に『秘境踏切』に行ってみました。
ちなみにこの日の最高気温は38.2度だったそうです。(1位は静岡の40度超)




実は踏切の形状自体はこの前見つけた柴山の八坂神社脇にあったもの(それは周囲に住宅あり)とさほど変わり無いのですが、その奥に続く道に大いに興味が湧いたのです。



踏切を渡ってすぐは草ボーボーですが・・



少し進むと開けてきます。



さらに進むとお地蔵様があり、青い矢印の方向には明確な道が続いていて、赤い矢印の方向には不明瞭は踏み跡があります。



ここもどうやら古い生活道のようですが、こうした山奥にあるお地蔵様はこのように首なしが多いのです。
これはほとんどが明治維新後に発令された神仏分離令から起こった廃仏希釈のうねりによるものが多いそうです。
これは我が国の歴史の中でも最大の汚点といわれ、寺の建物や仏像など多くの文化財も失われたとされています。



話を戻すと、明確な道の方はその先で行き止まり。
不明瞭な道の方はその先の奥馬地という集落へと地図上では破線で繋がっていることが、ハイカーさんのブログでもその事実が確認できました。
ただ果たしてバイクでも行けるのかどうか、それが今回知りたかったのです。



ここからは歩いて調査、出だしからかなり難易度は高めです。



倒木&渡渉もあり・・



その先は倒木の嵐。



矢印の方向は変な方を向いていますが今の場所はここ、県境の小さな峠まではまだまだ。
大体の様子は掴めたので一旦引き返します。



念のため明瞭な道の方も進んでみますが・・



こちらも倒木ですぐに引き返しました。
どうせ行き止まりと分かっていますし、この日の暑さの中、独りノコギリで木こり作業をするなど自殺行為に等しいものですから。



午後の2本目はコウノトリの郷公園の近くから、先ほどの奥馬地の東にある口三谷という集落に抜けられるかもしれないルートを探ります。
害獣防止ゲートを抜けて入ると、まだ新しく整備された林道(作業道)が現れました。



バラスが綺麗に敷き詰められ、それが乾き切っているので滑りやすいですが、見晴らしが良く素晴らしい風景が広がっています。



これはスゴイ!
ワクワク感が止まりません🎵



どんどん高度を上げて道は続いていましたが、下りに入ると少し荒い路面で狭い幅員になってきました。



ここで地図を確認すると、行きたかったルートを外れて山の中にいることになっています。
おそらくこの道が新しいので、地図にも載っていなかったのでしょう。
どこまで続いているのか興味はありましたが、これはまたグループで来た時の楽しみに取っておきます。



もう一度地図を確認し直すと、田んぼの奥に正しいルートがありました。
しかし、わずか100mの間にこんなゲートが3つも!
日差しの下で止まり、開けにくいゲートに苦労していると暑さでクラクラしてきそうです。



なんとかそれを過ぎて林間に入れば一息つけますが、その先はまた倒木だらけ。




図のように抜けて行ければ、前回で一旦区切りをつけたはずの久美浜方面に繋がります。
しかしこの日は絶対に無理をせず、倒木処理はしないと決めていたのでここで撤退。



そこで久美浜町の口三谷側からの林道で、反対側の様子を探ってみます。



集落を過ぎてから、かなり奥まで林道田和谷線はコンクリート舗装が続いていましたが、最後はダートに変わり・・



そこから少し進むと道が不明瞭となって倒木も増えてきました。
ハイカーさんのブログによれば、ここから尾根に取り付き、近くの山頂に登れたとありますが、あくまで僕は地図にある破線表記の道を歩いて探します。



よく目を凝らせば左に道が見えてきました。



右に周り、そこから尾根に取り付くと下に置いたバイクが見えます。
この位置をよく覚えておかないと、慌ててパニックにもなってしまいかねません。




そのまま尾根を進んでみましたが、どうもルートから逸れてしまっています。
尾根を下り直して確認すると、その尾根を巻くように破線道は続いていて、やっとルートに乗れました。



しかし歩いての調査もここまで。
地図で見る限りはその先で高低差があるのが気になります。
さて、当日はどちら側から攻めてみるのが正解となるのでしょう?



引き返し林道を下っていくと久美浜がチラリと見えます。
正面真ん中のとんがった山はじじら山でしょうか?




途中にはコンクリートの祠に囲まれたお地蔵様と湧き水があります。



こちらは錫杖も手にした、優しいお顔の地蔵菩薩です。



ということでこの日は早めに切り上げて、円山川と並行しながら神鍋に戻ります。
ここの河原も僕の大好きな場所で、この日はハルシャギクの群生が見られました。



このエリアの護岸はコンクリート化されていないのがとても素晴らしく、また誇らしいことです。



どうしてこんなに広い河原が、ただの草原としているのか不思議だったのですが、どうやらこの草は刈り取られて牛の飼料などになるみたいですね。




そのままトランポを止めた場所まで帰ろうかなと思っていたのですが、最後にもうひとつ日高インターの近くで気になる場所のリサーチ。
長いコンクリート舗装の道を登っていくと電波塔が現れ、その奥に良さそうな道がありました。
これはまた、時間ができた時の楽しみに残しておきましょう。


トランポに戻るとスリーメンたちはすでに帰着しているところ。
さすがみんな無事に熱中症に罹ることなく、暑いそれぞれの1日が終わりました。