苦楽園オフロード雑記帳

兵庫・京都・鳥取・岡山の自然と林道をSHERCO TY125、 TRRS XTRACKで楽しんでいます。乗れない時などはスノーシュー、クロカンスキー、たまに料理ネタも入ります。

Happy go Lucky!

テナシウォンでグループツーリング🎵 4/25


以前にも一度お借りして丸一日乗ったテナシウォン TENACI-WONG TWJ200L ですが、今日はその輸入元エトスデザインの近藤会長、社長(ご長男)のお二人の他、お馴染みのTOM'S代表吉川さん、テナシウォンのユーザーで元トライアルIBの宮本さん、さらにSHERCO繋がりの辻本さんという、近藤社長を除くと平均年齢70歳というメンバーです。
昨年も一度企画をしていたのですが、残念ながらその時は雨でキャンセル。
近藤さんの忙しいスケジュールを間を縫って、なんとかかこつけたこの日は絶好の快晴に恵まれました🎵



マシンはテナシウォン TENACI-WONG TWJ200L3台 、150Aとさらに発売前のの125Aも勢揃いの計5台とSHERCO TY1台。
いつもの場所で準備をしていると、地元の林業か園芸関係の軽トラックに乗ってこられた方が『オハヨウゴザイマス!』と声をかけられてきて、一瞬何かクレームかなと思いましたが、実はかつてこの近くの万場スキー場で行われていたエンデューロレースにも出られていたライダー経験の持ち主であったことが分かり、ほっと安心してとても嬉しくなりました。
ここにいつもオフローダーが集まっていることはご存知だったけれど、見慣れぬバイクが並んでいて、初めてお声をかけてくれたそうです。
結構そういった方が山で働いていることは多く、これまでも何人の方ともお話ししましたが、やっぱり共通するのはバイクが好き、山が好き、自然が好きということなんですよね。



そんなこともありながら、まずはすぐ目の前の万場スキー場の中を抜ける林道を駆け上がります。
いつ来ても、神鍋高原は駐車場からすぐに林道が何本も、多方向に伸びているというのが嬉しいことです。
ざっと挙げれば、名色、羽尻、万場(神鍋蘇武)、大山、三原水口、水口、村岡神鍋とお好み次第です。



真ん中の黄色いジャケットがテナシウォン 125Aに乗る近藤さん。
かつて1977年から1979年にかけて、HONDAに乗り全日本トライアルチャンピオン三連覇を成し遂げ、事業でもバイク用品店サイクルワールド、さらにMontesa、TRRS、TENACI-WONGの車両や用品の輸入販売と手広く展開されている、トライアルの世界では神様とかレジェンドと呼ばれてきた方ですが、ご本人は『もう今は仏や〜』とボケをかましています。



そこから奥神スキー場の頂上まで登ります。
家からの途中、三田市周辺は物凄く濃い霧が出ていながらも、残念ながらこちらでは期待していた雲海は見られずでしたが、雄大な風景は十分に楽しめます。



こういう場所に来るとイキイキとするのがTOM'S代表の吉川さん。
今も現役のトライアルライダーとして活躍しているので、技術も体力もピカイチですが、かつては近藤さんとは師弟関係だったそうです。
お二人の会話を聞いていると、今もその関係が垣間見れて思わずクスッとしてしまいます。



バイクショップのオーナーさんは、その趣味が昂じてなられた方が多いですが、古希を過ぎてもなお、実際に乗り続けているのはとても稀だと思うのですが、吉川さんのバイクに対する熱量にはいつも感銘を受けます。


舗装林道妙見蘇武線を少し移動して、ダイナミックなつづら折りの粟ケ尾林道を降ります。
ご多忙と体調から、近藤さんは近年ほとんどバイクに乗ることは少なくなったそうですが、本当に久しぶりの林道ツーリングということで、走り出しから『気持ちええな〜!』と満面の笑顔です。
地元兵庫県内ではあるものの、お若い当時は練習やレースに勤しみ、またかつては南部から北部に行くには交通の便が悪かったのもあって、ほとんどこの辺りは走られたことが無かったようです。



この粟ケ尾林道は昨年と全く変わり無し、災害にも強い頑丈な林道です。



一旦国道に出てから、2本目は用野和佐父林道。
前日までの雨の影響で、かなりのウエットも予想して、冬場の積雪の影響も懸念がありましたが、用野側からは全く問題なし。



ご長男の社長、正博さんは本格的にトライアルを競技としては参加されていなくとも立派なライセンス保持者。
この日はお父さんのアシスト役としても参加してくれましたが、流石に安定の走りです。




林道に入れば先頭を代わってもらう吉川さんは、まさに水を得た魚のようです。



和佐父側にかなり近づいたところで倒木あり。
僕が初めて走った7、8年前にも、確か同じような場所で同じような倒木がありましたっけ。



最後の沢沿いのコンクリート舗装区間にも小さな崩落がありましたが、手でも動かせるほどの岩だったので問題なく通れました。


さて、ここを出たところでその先のルートプランはふたつあり、ひとつは本谷林道から池ヶ平林道を繋げるフラットルート。
もうひとつは以前はそれ以上にフラットだったものの、昨年の台風で一部区間が崩壊した宮神山田林道と本谷奥林道のチャレンジルート。
なにせその崩壊区間は、その南北両側までは確かめに行ったものの、僕自身もまだ踏破したことはありませんでした。
それを説明して提示すると、吉川さんの強い要望で後者を選択!



宮神側から降って来ると、山田集落のある北出入り口の1kmほど手前から、そのトライアルセクションのような荒れた区間が始まります。


山側から沢に土石流が押し寄せてきて、道が分断されたところから始まり・・



しばらくは干上がった川底のような区間を走ると・・



大きな落石だらけの路面に激しく路肩が崩落した区間。
ソロでは絶対に近づきたくはないところですが、これだけベテランが揃い、ラインを確保して進めばリスクも最小限に防げます。



気温が上がってきて汗も出てきましたが、思っていたよりもスムーズに通過できてラッキーでした。
ただ自治体の被害調査は行われているようなので、復旧工事が始まると少なくても2、3年は通れなくなってしまいそうです。
お好きな方はお早めに楽しんだ方が良さそうですよ。




そんな訳で、無いアタマを絞って企画したプラン前半はここまで大成功🎵
昼食は皆さんもとても楽しみにしていた香住港の海鮮料理ですが、定休日でないことをリサーチしていたのにも関わらず、馴染みのお店の第一候補も第二候補も何故かお休み。
そこで僕自身は未だに利用したことが無かった『旬菜dining膳』は開いていたので、そちらに入店。
店内も広くゆったりで、『ホタルイカのかき揚げと刺身定食』をいただきましたが美味でした♪



昼食後の一服は、これもふたつのプランのうち、穏やかな砂浜か、断崖絶壁の丘の上の場所を提示しましたが全員一致で後者を選択。


朝のうちはあった雲もすっかりと無くなり、空と海のブルーと白波のコントラストが最高です。
前日までの雨で空は澄み渡り、カラッとした空気と程よい気温、こんな良いことがすべて揃ったコンディションは、頻繁にこの地を訪れている僕にとっても数年に一回あるかどうかのことです。
この日の同行の皆さんはとてもラッキーでしたね。



その後も少し離れた波打ち際に入れる入江で撮影タイム。



ここは出入りがちょっと難しいので、慣れないと苦労します。



山には八重桜や山藤、それにシャゲやつつじなどいろんな花が咲き乱れ、さらに新緑がとても綺麗でした。
ソロだったら写真を撮りまくっていたでしょうが、今日はこの一枚だけ。




午後の後半は柴山裏から三川東のスペシャルルート。
土管セクションも通るライダーが増えたせいか、当初よりもだいぶ楽になりましたが・・



ちょっとしたトラブルや、軽い転倒も数回ありながら、最後のガレ区間も無事に通過して、締めくくりはは三原水口林道のフラットで。
ここでは唯一SHERCOでご参加の辻本さんが3台のテナシウォンを入れ替わって試乗しましたが、それまでのちょっとお疲れの様子から、生まれ変わったように活き活きとしていたのが印象的です。



この日の僕はテナシウォン150Aを貸してもらっていたのですが、そのまま洗車もせずにお返しさせてもらいました。(ウエアとブーツだけ洗えば良いというのはとっても楽!)
あとは近藤さん親子が手慣れた様子で積み込み完了。
大きな功績を残された父親を持ち、その事業も継承されるのはプレッシャーも相当大きいだろうと察しますが、お二人の関係はとてもほのぼの素晴らしく感じました。


テナシウォンは150もとてもバランスの優れたマシンで、200と比べてもなんら遜色のない仕上がりでした。
強いて言えばトップスピードの違いくらいですが、それもセッティング次第でしょう。
200に比べるとお買い得価格なので、予算が限られる場合でもこれは良い選択なのかもしれません。
125でもすごくトルクがあり、SHERCO TY125のノーマルに比べるとかなりパワフルです。
原ニになれば、さらに維持費も節約できますね。
それにやや華奢な部分があるSHERCOよりも、そのまま素でもガンガン気楽に乗れる頑丈な造りだし、航続距離も断然長いので、こういった林道ツーリングにはぴったりだと感じます。
あとはデザイン、カラーリングの好み次第ですが、今は国産トレールの選択肢が少ないなか、街乗りからアタック探索ツーリングまで、存分に使えるバイクではないかなと思いました。


このブログを書いている時(その翌日)、SHERCOでご参加の辻本さんも試乗していっぺんに気に入ったそうで、早速京都に足を運んでTOM'Sで購入を決めてこられたとの連絡がありびっくりしました!


ともあれ、最後は皆さん一緒に温泉で汗を流してスッキリ🎵
僕自身トライアル界の大御所をお招きしての大役を、なんとか果たせてほっとしました。
それにしても基本は皆さんバイクが大好き、自然が大好き!
幾つになろうと、それは変わりありません。


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