苦楽園オフロード雑記帳

兵庫・京都・鳥取・岡山の自然と林道をSHERCO TY125、 TRRS XTRACKで楽しんでいます。乗れない時などはスノーシュー、クロカンスキー、たまに料理ネタも入ります。

Happy go Lucky!

思い続ければいつか叶う夢の世界へ 6/7

ゴールデンウイークが明けてから、本来なら一年のうちベストなバイクシーズンにもかかわらず、土日週末は雨というパターンが続いていました。

おかげで楽しみにしていたグループツーリングもひとつキャンセルとなってしまいましたが、それ以外も家でダラダラしていたわけではなく、相変わらず県北部の但馬通いを続けていたのです。



そのうちのひとつは前回解明できたと思っていた、城崎周辺の新ルートのさらなる拡大開拓も。



これは350km以上も離れた浜松から、弾丸日帰りで走りに来てくれた良き友に向けて、スペシャルルート設定と確認のために歩いて調べておきました。




ここは既存の林道の途中から尾根に取り付き、その先にあるふたつの作業道からまた尾根の獣道で繋ぐ素晴らしいルートが完成して、当日一緒に走るととても喜んでもらえました。

ただ諸事情でこの日は画像をほとんど残しておらずブログにはできません。

また別な機会で行った際は皆さんにも公開します。



そしてもうひとつは一昨年からチャレンジしていた古道の調査。

昨年も同じエリアを歩いて調査していたのですが、その時のルートはバイクではあまりにも難易度が高く諦めていました。

ところが新たな情報をキャッチして、それとは別のルートならばバイクでも行けるのではないかと確信に近いものが浮かんできたのです。





どうしてそこまでこだわるのかというと、まず『古道』というそのものの魅力です。

有名なところでは熊野古道のように巡礼のためだったり、あるいは地方の特産品の流通の道だったりするわけですが、それ以外にも現代の道ができる前の、村と村を繋ぐ生活道が但馬には多く残っています。

そのほとんどは、よくまあこんな険しいところを歩いて越えていたなあと思うことがしばしばで、昔の人の生活ぶりや苦労を想像すると頭が下がります。

さらに細かく調べていけば、これまで知らなかった色々なことが浮かび上がってきて、知的好奇心も刺激を受けます。

そんな昔の様子を想像しながら歩いたり、あるいはバイクで走ったりするのが本当に楽しいのです。


そしてもうひとつの魅力は、地形図から走れそうなルートを自分で判断しプランを立て、現地に行けば微かな古道の跡を追い、方向を見極めて走ることです。

ラリーは主催者からマップを受け読み取り、それに従って走るのでしょうが、これは全て自分たちで始め、切り開き、そして完結するものです。

何かのきっかけで調べ始め、時間をかけて周到に準備し、何度も失敗の回数を重ねて走破できれば、それは経験したものだけが知る至高の悦びなのです。



さて、そして約1ヶ月ぶりにいつものメンバーが集まりました。

この日のプランはいつもの神鍋高原のデポ地から、どちらも入り口まで5分で行けるふたつの古道のチャレンジです。

どちらを先にするか迷いましたが、より難易度の高い『小城越(こじょうこえ)』からで、しかもK川さんの提案で下りルートではなく、さらに困難が予想される登りルートと決定。

これは稲葉(いなんば)地区と今は廃村となった小城を結ぶ道です。


小城についてのレポートです

https://www.town.mikata-kami.lg.jp/www/contents/1400630800550/files/2014kojyoutsuioku.pdf


注:少し離れたところに同じような地名で『小代越(おじろこえ)』と言う場所が鉢伏山と氷ノ山の中間にありますが、それとはまるで別の場所です。



そうとなると、取り付きの渡渉からのガレ登りというスタートです。

鳥取のY本さんはトライアルIBの腕なので余裕のライディングでしたが、僕は朝イチどうも身体に力が入らずボロボロのスタートで、この先一体どうなることかと不安な出足でした。

ヘルプを受けながらわずか数10メートル進んだだけで、この日の体力の8割を使い果たした気分・・



それでもやはりその森に抱かれると、僕だけでなく誰しもがその美しさにテンションが上がります🎵

杉や檜の植林帯とは別世界の広葉樹の新緑の素晴らしさは、この國に残された大いなる自然遺産です。



いくつかの小さなピークを繋ぎ、鞍部(谷間の平らな区間)と尾根を過ぎていきます。

斜度があるところは明確に道の跡があるのですが、鞍部になるとそれは消えてしまい、先日自分で付けておいたマーキングが役立ちます。

(ご注意ください、慣れない人が踏み込むと、ここはまず間違いなく迷います!)



ひとりで歩いてきた時も感激しウットリとしたこの尾根区間には、他のみんなも感嘆の声を上げていました。

オフロードライダーでもそんなことには無頓着の人もたまにいますが、やっぱり価値観が同じということが大切なのです。





『こんなに雰囲気が良いのなら、お昼の食べ物と飲み物を持ってくるんだったね』なんて言ってくれる人もあり、そうだよな、それも良かったなあと思いながら腰を上げてさらに進むと、以前2度目のチャレンジで来ながらも、渋々引き返したポイントまでやって来ました。



その時はまだ情報不足で、今回来た道を逆に下るとどうなるか分からず諦めていたのです。

でもここからこの先の北側はすでに往復で走っていたので安心してゴールに向かいます。



そして遂に足掛け3年、歩きでのリサーチ2度とバイクでのチャレンジ3度目にして、ようやく全線突破できました🎵



距離にすれば5km弱というところですが、費やした時間は3時間近く・・

体力的には本当に疲れましたが、とても濃密で素晴らしい時間でした。



嬉しさを噛み締めながら、昼食には『蘇武岳の里・豆腐店』でのお惣菜で腹ごしらえ。

揚げがんも、おからのコロッケ、ゆば、白あえに豆ご飯というヘルシーな組み合わせ。

見た目はとても地味ですが地元では人気の店で、田んぼの真ん中にある立地環境にも関わらずお客さんが絶えません。



そして午後からは太田地区から大岡山に抜ける古道に挑みます。

ここは本来は床瀬そばで有名な椒(はじかみ)地区に繋がる古道なのですが、途中からその道を外れて尾根を登ると、昨年開拓した大岡山周回路に抜けられることが、やはり先月の徒歩調査で分かったのです。

以前にバイクで来た時はこちら側からも、また反対側からも途中から道が不明瞭になって撤退していたのですが、今回はそれを繋ぐのが目的です。



こちらは午前のエリアと違い針葉樹が多くなり、大袈裟に言えばモノクロームに近いような雰囲気。

これが広葉樹だと総天然フルカラーといった感じになりますが、この時期の杉や檜の香りは大好きです。



それでも所々には広葉樹もあり、峠の頂上には日本海から吹いてくる涼しい風が通り過ぎていきます。



この日は三日ほど前から雨が降っておらず、トラクションはしっかりとかかるので以前よりも楽に周回路と合流できました。



その周回路にはいくつかのセクションが待ち構えていて、そのひとつはこの崩落区間。



もうひとつは複雑に倒木が絡まったこのセクション。

直前の整備の後にアンダーガードをつけ忘れたと言うT橋さんがちょっと苦労していました。



そんなこともありながら、その周回路の支線奥から、今は閉鎖された森林公園に下るルート(ここも事前に徒歩調査済み)をみんなで確認して、次回来た時のためにあれこれ道を整えてこの日は終了。

本当は実際にここを下るつもりでしたが、K川さんは難ルートはあくまで登りでクリアしてナンボという考えのようで、チャレンジは次回に持ち越しです。

この時すでに夕方5時に近づきつつ、僕の体力も底をつき始めていたのでラッキーだったとも言えます。


最後は周回路に戻り、旧大岡寺参道を河江地区に下り、超フラットの頃垣林道を走ってデポ地に戻りました。

1日での行動半径はおよそ20kmほど、林道・作業道はたったの計4本ですが、限りなく濃密で最高に楽しい1日でした🎵


Y本さんはお昼から別行動で画像無しですが、ここであらためて本日のメンバー紹介。


この夏もアジアクロスカントリーラリーに挑むスピードスターS川さん。


実質的リーダー、ハスク450を操りどこでも臆することなく突き進むK川さん。

ナビゲーション能力もピカイチで助けてもらっています。


バイクだけでなく、ウインタースポーツでも相棒役になってくれるT橋さんは気遣いのヒト。

独特の話術にはみんな引き込まれます。


アスリートで3000m級の山へもしばしば登るというM野さんは、いつも献身的なヘルプでお世話になっています。


久しぶりの参加のU田さんは穏やかな性格でムードメーカー。

長身で足の長さがウラヤマシイ!


フラット林道絶景ポイント巡りはソロで走るのが好きですが、この日のようなルートではチームワークが欠かせません。

同じ価値観を持ち、感動を共有できることがより楽しさを増してくれます。

皆さん、お付き合い本当にありがとうございました。



そんな仲間に恵まれて、今回も僕自身の小さな夢を叶えることができました。

僕は年齢からもこの先そう長いこと一緒に走れることは叶わないかもしれませんが、これらの開拓したルートを引き継いでもらい楽しんでくれたら大満足です。


様々な歴史と文化、豊かな自然に包まれて、誰にも邪魔されずバイクと過ごす時間が持てるって、本当に贅沢なことですよね🎵


遂に全容解明した謎の道 豊岡編 5/10

今シーズンのグループツーリング豊岡編第二弾。

天気が心配されていたのですが、雨も未明に上がりました。

今日のメンバーは全部で5人、みんな速いのでちょっと心配なワタシ。



さあ出発というところでS川さんのバイクがトラブル発生!

クラッチが切れなくなったということですが、サクサクとエア抜きを済ませて無事にリスタート。

そのあたりは海外ラリーでも実績あるのでサスガです。



今日の始まりは『鋳物師戻峠旧道』の走破です。

ここは今はトンネルがあり使われていませんが、かつては城崎温泉方面と竹野や香住を繋ぐ重要な道だったそうです。


鋳物師とは遠く奈良時代や平安時代にや鉄を使い仏像や梵鐘を造る技術者たちを言う。

仏教が広まると同時に各地に呼ばれ、シンボルである仏像や、鐘を造り活躍した。
昔、京から当地を通りかかった鋳物師が山中の大岩の下を通ろうとしたところ突然、地震が起こり、ゆらゆらと大岩が揺れていた。

怖くて先にいけず、来た道をまた戻っていったという謂れである。

推定15~16トンもあるとされる大岩・奇岩が峠の途中にある。


説明文と下の画像はネットから拝借



スタートは城崎温泉側からのつもりでしたが、いきなり難しそうな渡渉をしなければならず、その先もM野さんに徒歩調査してもらうとあまり芳しくはないとのこと。

いきなり渡渉ってどうよ?・・な雰囲気になったので反対の竹野側からに変更しました。



すると幅員はそこそこあって路面も走りやすいのですが、やっぱり倒木は多いようです。

まあそれは前もって情報は仕入れてあったので想定内ですが。



それにこの辺りはさほど太い倒木ではないので、まずまず着実に進みます。



しかしやはり新しい林道や作業道とは違い、古くしっとりと落ち着きのある道というのはやはり良いものですね。



根本側から越えられるところはなるべく倒木もそのままでクリア。



太い倒木が並んで奮闘するS川さんと、それを撮るT橋さん。

しかしだいぶ頑張ったのですが時間は刻々と過ぎていき、12時をまわり腹も空いてきたのでここで撤退をすることに。

でもせっかくだからとその先を調べてみると、もうひとつのルートと合流しました。



そのルートはお寺の境内から入り、階段もあるそうなのでバイクでは御法度。

けれどもこちらは整備されているのか、倒木も無く綺麗な道で、走ってみたくてムズムズしました。



そんな気持ちをグッと堪えて、風と通しの良い東屋で下山前にひと休み。

すぐそこに竹野浜が見えています。



その竹野浜の料理屋で食事をしたかったのですが、満席で入れずに城崎温泉に引き返して、また前回と同じ店に入りました。

僕の選んだのは、今シーズン初めての『白イカの刺身』。

ゲソはさっと湯通ししてあり、さらに甘みと旨みがアップしています。



もうひとつは『アンコウの唐揚げ』。

これがとても美味しくて、ボリームがありたったの900円!

他のみんなに2切れづつ食べてもらっても、充分に食べ甲斐があって大満足🎵



さて午後の部は前回途中で時間切れになって断念した謎の道の解明です。

国土地理院地図でも、このGoogle Mapの画像でも出入り口がどうしても解らないので気になって仕方ありません。



前回ではⒶから進み㋐からは県境の尾根を進みましたが、その先で難所があり時間切れとなりました。

その後、分岐まで戻ってから、以前に僕が徒歩で調査していた㋑のポイントに横たわる2本の倒木をみんなで確認して一旦終了。

今回は最も謎の道と繋がっている可能性が高いそのⒸの林道からスタートしました。



まずはこの厄介なダブル倒木です。



横に流れる沢に降りてかわすことも検討しましたが、やはり今後のことも考えて最低限担いででも超えられるように、1本を上から下からK川さんと僕がギコギコと。



その先では尖った浮石が厄介な区間。

こうした条件で2スト低排気量クラスは苦労していますが、僕のトライアル車では低速トルクがあるので助けられます。



雨上がりで朝のうちは湿気も多くバテ気味にもなりましたが、だんだん乾いた風が吹いてきてまだ爽やかな季節です。



倒木を越えたりエスケープしながら進むと・・



GPSで確認すれば遂に謎の道に達しました!

秘境感抜群で風景の開けた場所もあり素晴らしい道です🎵

(でもみんなに遅れないように画像は撮れず)



そして途中からその道を外れて㋒の青い区間の稜線に入りました。



このエリアでは珍しくシダに覆われたエリアに着くと・・



そこからは美しい久美浜湾と小天橋が眺められました🎵



ここからはナビゲーション能力が試されますが、それはK川さんの大得意部門。

S川さんとの徒歩リサーチと組み合わせて、㋐とのジョイントにも成功です!!

その影には草に厚く覆われた踏み跡を見つけたふたりと、走れるように整備したみんなの努力もありました。



大活躍のK川さんでしたが、こんなトラップにかかりもがいています。

害獣避けのネットは芯が金属なので絡むと大変なんですよね。



注意‼️

今回は地図も出していますが、このルートは慣れていない方にはとても危険です。

僕自身も全ルートをソロで行けと言われたら断るくらいの難易度です。



そしてその後はⒶの林道から無事に下山して大満足の僕でアリます。

結局はループで同じ場所に戻りますが、変化に富み雰囲気抜群のルートが完成しました!


何度も書いていますが、このメンバーとの探索や新規ルート開拓は本当に楽しい🎵

フラット区間を走る時はあっという間に置き去りにされますが、アトラクションが多い場所ならばなんとか付いて行けるようにもなりました。

それにはTRRS XTRACKの性能に頼るところも多く、このバイクに慣れてきたということもあります。

航続距離の短さを除けば、僕にとってXTRACKは山遊びには最高の相棒です。

最良のメンバーと最高のバイクに恵まれて、腕はともかくちょっとエラそうに言えば、僕のオフロードバイクライフは『円熟の境地』ってやつかな。


神鍋リサーチトレッキングで2大発見! 5/3

ゴールデンウィークも後半に入りました。

どうせ道は混むし、高速も休日割引は無いし、近所で遊んでおこうかなとも思っていたのですが、前々からとても気になっていた新ルートを歩いて調べてみようと今日も但馬へ。

往きの道は多少混んではいたものの、普段とそう変わらない時間で神鍋着。



ここは昨年、新メンバーを含めて4人でチャレンジしたルートなのですが、主力メンバー不足で反対側からも、こちら側からも途中で撤退したのです。

田んぼの奥、画像の真ん中にあるビニールハウス横からエントリーします。



確か3年前にここに来た時はとんでもない草ボーボーで入り口で断念したのですが、昨年にはその草が刈られていました。



入っていくとすぐにやや急な登りから右に折れ、トラバースするように踏み跡があります。

S川さんとT橋さんが2人で偵察に行き、待っていた僕らに『道らしきものはあるけど・・』と報告してもらったのですが、その時は他に行きたいところがあったので引き返しました。



少し進むと道はV字の谷間となるのですが、これが延々と倒木だらけで水も流れています・・



こりゃあダメかぁと諦めかけたのですが、よく見ればエスケープロードが!



そにまま進むと右鋭角にターンするのですが、ここが最も厄介かも。

青い矢印の下にはチョロチョロと水が流れ、倒木が覆い被さっています。

でもヘルプがあれば大丈夫でしょう。



それを過ぎると緩やかに広がる尾根の登り基調区間です。



新緑が美しいです🎵

いかにも熊さんと鉢合わせしそうな森ですが、爪痕やフンは見当たりません。



こんな山中には珍しく竹藪が現れました。

倒竹が多いですが、これもあまり問題無しです。




見覚えのある空間になりました。

反対側から来た時は、この辺りで先が不明瞭になり引き返した場所です。

来た時は右手の急斜面を下って来て、ここから登り返すこともできたので、これでこのルートの完抜けは確定しました!



このルートを下から登ってくる時に、いくつも碍子(ガイシ)が落ちていました。

ということは昔はここに電線が通っていて、この先にある山奥の小さな村に電気を送っていたのでしょう。

今では舗装された別の峠道がありますが、その当時はこの道からしか行くことができなかったのかもしれません。



そこに繋がるのがこの道の方向です。

ここから分岐して(というよりも本来はこれが本線)峠を下っていきます。

地図上でも破線で描かれていますが、3年前に反対側から調査した時は入り口付近で諦めるほど荒れていました。



こちらはすぐに倒木が多くなります。



そのまま谷の斜面を進もうとすると道が消えました・・



おかしいなと思いながら引き返し、じっと付近を観察すると谷の反対側に道がありましたが、その先のヘアピンで崩落があり通れません。


しかしそこでもじっと立ち止まり観察すると、手前で谷を下って登りかえす動物の足跡が見えました。

これが歩きの良さなんですよね、バイクに乗っているとこういったことがつい見逃してしまいがちになるのです。

ただその先には綺麗な道が見えているのですが、この下りと登りはかなり難しそうで、仲間の中でもY本さんかK村さんでないとイッパツで越えるのはキツそうでした。

画像ではなかなか伝わりにくいのですが、特に下りは急で足を滑らしそうだったのでここで撤退。

これを開拓すればかなりバリエーションも増えるので、なんとかいつか成し遂げたいと思います。




来たルートを戻り田んぼに出て、振り返ります。

全てうまく事が進んだわけではありませんが、本命ルートが解明できたので、まずは満足度ダブル Aです🎵



そこから移動して別ルートの下見を少しだけ。

こちらは名のある古道で、やはり以前にも複数回いろんな角度からフルメンバーでチャレンジしたものの撤退したところです。

しかし先日、とある古道廃道好きのハイカーさんのブログに、これまで考えていたのとは違うルートから踏破したとのことでその確認です。

ここは道路からいきなり沢を渡らなければならず、僕もあるとすればここしかないと思いながらもためらっていたポイントです。



遠目で見ていると、いややっぱりこれは無理でしょうと思っていたのですが、よくよく観察すれば左側深みにさえ誤って落ちなければ何とかなりそうです。



それを越えてから沢に沿って右に巻いていきます。



ミニ滝の脇の狭い踏み跡をクリアできれば・・



道幅に余裕もでき、もう一度渡渉すればさらにはっきりとした道に出ました♪



緩やかになって道が続いています。

ハイカーさんによれば、この先不明瞭な区間もあるようですが、グループでナビゲーションしながら進めば何とかなるでしょう。

今日はここまでとして、やはりみんなと近いうちに完全解明することにして寝かしておきます。

さて、そろそろお腹が空いてきたので・・



この日のランチは前から気になっていた地元の豆腐屋さん。

一度豆腐を買って帰りたいなと思っていたのですが、つい最近ここで豆腐のバイキングランチを1000円で食べられるということを知り来てみました。



至極残念ながら今はバイキングはやめていて、テイクアウト用の豆腐や惣菜を希望があればイートインできるというスタイルになってしまっていました。

店内はもうすぐ予約客が来るということで庭のテラス席に着けば、これが天気が良いのも相まって最高の青空レストラン。



僕のチョイスはこの5品。

ざる豆腐はまるでリコッタチーズのような食感で、味も抜群です。

さらに感激したのは各種惣菜の美味しさで、地場で採れたタケノコや菜の花はもちろん、特に大好物の白和えには唸りました。

まるで田舎のおばちゃんが作ってくれたどこにでもあるようなものですが、これほどのレベルは高級料亭や旅館も凌ぐのではと思うほど?



庭のたんぽぽ、レンゲ、アザミなどの草も素朴でステキです🎵

我が家の猫の額ほどの庭には無理やり芝を植えていますが、こんな感じのカバーもいいなあ。



店の隣のスペースで持ってきたコーヒー豆を挽いて味わってから、午後の部のスタートです。


ここはかつて神鍋では全部で11あったスキー場のひとつで今は廃業しています。

神鍋は西日本では最も古くスキー100年の歴史があり、最盛期には40万人のスキーヤーが訪れて民宿の廊下でも客が寝ていたそうです。

今年になって、とあるイベントのお手伝いを始めた時に、その神鍋スキー文化を最初に持ち込み広めた中島久太郎さんのお孫さん(現・神鍋ハイランドホテル経営)とお会いする機会があり、その際に地元関係者の方々を含めたお話の中で、初めてこの廃スキー場の存在を知りました。

そして入り口の小さな集落の奥には、予想を超えたブナの木に囲まれた美しいエントリーがあったのです。



その坂を登り切ったところに、メインであっただろう建物と、古い軽トラが崩壊しています。



そのまま奥へ進むとゲレンデだったと思われる空間に出ますが、廃業してから25年の月日によって木が成長して当時の面影はとても薄くなっています。

おそらく夏になればススキでさらに覆われてどうしようもなくなってしまいそうですが、今なら枯れススキも雪の重みでペッチャンコなので、バイクでゲレンデトップにも登れそうです。



歩いて登るのはシンドそうだなあと思っていると、ゲレンデを横切り奥に伸びている道があったので進んでみます。



地図で確認するとここで途切れているのですが、その先にも雰囲気抜群の道が伸びているではありませんか!



倒木もありますがちょうど遊べるくらいです。



いったいこれは何のための道で、どこに続いているのだろう?



うっすらとバラスは残されていますが、土質フラットのこんな道があったとは・・



まあ99%はその期待もプッツリと終わってしまうのが当たり前なのですが、その先で細くなり森に入っても道らしきものが残っています。



うひゃ〜楽しい🎵



と思っていたら、あれれ、神社の境内に出てしまいました。

抜けられたのは良いけれど、バイクでここを通過するのは不敬極まるなあ。



他に出口はないものかと山腹に沿って農道を歩いていくと・・



ありましたー!

ここならどうにかバイクでも降れそうなところがあったので、歩いて登り返します。



すると読みが当たり、先ほどの道に戻りました。

よしよし、ここは秋のイベントに利用できるかどうか調査のつもりで来たのですが、思いがけずこんな素晴らしいルートを見つける事ができたのは、まるで神様のおかげとしか考えられません。


おまけにこのルートだけではなく、まだここは多くの可能性を秘めていると言っても過言ではないでしょう。



もう嬉しくてワクワク感が止まらく、鼻歌を歌いながら来た道を戻っていきます。



帰り道の途中にもいろいろ調べていると、人目に触れないような場所にはリフトの一部が放置されていました。



ブナの木だけではなく、カエデの青葉も本当に美しかった。



一旦道の駅に戻り、ソフトクリームで心も身体もクールダウン。

昨年から導入されたこのソフトクリームは、久美浜の人気牧場でとれた牛乳を使用しているので美味しいですよ。

さすがにゴールデンウィーク真っ最中ということもあり、駐車場も車でいっぱいで停めるのに苦労するほどでした。



現在残っている3つのスキー場のひとつであるアップ神鍋は、グリーンシーズンの集客にも力を入れていて、たしか10年近く前からMTBのダウンヒルコースもあります。



ここは自転車もリフトで運ぶ事ができ、ビギナーから上級者まで楽しめるコースがいくつもあります。

ビギナーコースにはたくさんの子供たちも楽しそうに走っていました。



さらに斜行エスカレーターのようなものもあって、こちらの緩斜面ではストライダーやキックスケートで楽しむ子供たちも。

近年、白馬などのスキー場ではグリーンシーズンの来客が倍増して売り上げも好調とのこと。

その点まだ関西は遅れを取っていると思いますが、この素晴らしいフィールドは限りない可能性を秘めていると思います。



さて、この日最後のリサーチはそこからほど近い別の古道でしたが、それはとんでもない藪漕ぎであえなく轟沈・・

まあそんな全てがうまくいくなんて奇跡でしかあり得なく、そうなったらそうなったらで反動が怖くなりそうで、これくらいが程よいものです。

それにダメならダメとはっきりしたことによって、未練を捨ててまた前に進めます。




帰りがけ、前から行ってみたかった和田山にある『ほくぶ』という肉屋に寄ってみました。

ここは正真正銘の但馬牛とともに、大好きな八鹿豚を扱っていると知っていたからです。

街の中心地から離れた場所ですが、客が絶え間なく訪れています。



僕が購入したのは八鹿豚の厚切りバラ肉、但馬牛の焼肉と冷凍コロッケ。

そして左下の切れた画像のものは、道中のおやつとして買ったほかほかのメンチカツ。

今夜は焼肉から七輪で焼いて食べてみようかな、楽しみでーす🎵


心配していた渋滞も、帰り道は普段の週末よりも空いていてガラガラ。

きっと日帰りではなく泊まりの人が多かったのでしょうね。


リサーチトレッキング大成功、満足路トリプルAの一日でした。


見つけた!『海が見える林道』『抜ければ海の林道』 4/26

昨冬は本当に雪が多かったので、兵庫県北部・但馬地方の完全な開幕はまだ少し先です。

しかし先日からリサーチしている北但の日本海エリアは普段でも案外と雪は少なく、すでに十分走れるコンディションになっています。

それにも関わらず地元オフローダーの数は皆無に近く、また氷ノ山や神鍋を越えて来る阪神間からのライダーもほとんどいないので、ミドルレンジ以上の林道は少ないとはいえ、まだまだ未知の道が眠っています。


   

今シーズン初のグループツーリングに集結してくれたのは5名、突破力があってチームワーク抜群のいつものメンバーです。



1本目に入ろうとした途端ミスコースして行き止まりになってしまいましたが、棚からぼた餅のような素敵な空間に出会いました。

大きな杉の木を立派な竹が囲むように茂っています。



少し戻って正しいルートに入ると、前回ソロで調査した時の限界ポイント付近からアトラクションが始まります。



するとそこに弱っているように見える狸が倒木の影に隠れて逃げません。

この前はやはり弱った鹿に出会いましたが、この冬の雪の多さで餌が不足しているのでしょうか?

こんなことが2回も続くとは初めてのことでした。



ここはかなり古い作業道のようで、ところどころは広く良い道が残っていますが、崩落や倒木によってできた難所も次々に現れてきます。



でもそれも想定の範囲内のレベルで、程よく汗をかき奥へと進んでいきます。



この日はいつもK川さん、S川さん、M野さん3人が先頭を入れ替わりながら、サクサクと倒木処理や不明瞭な箇所の下見と判断をしてくれて、僕は時折事前に仕込んだ情報を提供するというスタイル。

もう少しで前回に反対側から探ったポイントに出て繋がるはずが、見たこともない開けた地点に出てきました・・アレ?

そこから集落に向かって走ると、見覚えのある分岐に出てやっとその訳がわかりました。

地図に載っていない道があって、そこに知らぬうちに出てしまっていたのです。

でもそれはとてもフラットな整ったダートで、なぜ地図に無かったのか不思議ですが、とりあえずシーズン最初の1本目に新たな完抜け林道を発見でき、自己記録をさらに更新できたのはとてもラッキーなことでした🎵



気を良くして、少し時間は早めでしたがGWということもあり、早めに城崎の海鮮料理の店に行き開店を待ちました。



これまで1人で2回来て、その時は一品料理を楽しんだので、今回は刺身と天ぷらがセットになった御膳を選びました。

写真はありませんが、T橋さんが注文したカレイの唐揚げがとても大きくて、骨せんべいも付いて美味しく、お値段たったの1000円にはびっくり!

次は僕も絶対に食べたいと思わせるものでした。



お腹が満たされた後はいきなりハードな林道ではなく、絶景を求めて海沿い林道へ行きました。

ここはいろいろリサーチしていた中で、とあるハイカーさんのブログから知った気比にある『イクリ林道』です。



ここはなんの目的で作られたのかよく分かりませんが、灯台の手前まで伸びているピストンです。



今日も穏やかにコバルトブルーの海が広がっていました。



一部きれいな芝生路面もあるのですが、ほとんど落石で埋もれガレてしまっています。



行けるところまで行ってみましょう。



これだけ見るとステキでしょ?




でもビギナーさんが走れるような場所ではありません。

かつてはガードレールもあったようですが、落石や倒木で通れる幅は崖っぷちギリギリのところもあり、落ちたら海にドボン!

ショートでピストンではありますが、これも貴重な林道でした。



そこからほど近い場所から3本目にチャレンジします。

小さな岬の根元東西にある集落と集落を最短で結ぶ、古道と呼んでも良いかのような、かつての生活道路なのだと思います。

西側から入ると序盤はスムーズでしたが、県境峠越えに差し掛かると牙を剥いてきました。



斜度は急になり、鋭い切り返しには意地悪く倒木や岩があり難易度を高めています。

みんなでヘルプをし合いながら順番に峠の頂上まで。

アテンド役は僕でありながら、テクニックも体力も底辺なので、いつも一番多くヘルプをしてもらってスミマセン!



東側の下りはもう簡単だろうと思っていたら、それは甘かった・・。



倒木やら・・



細いキャンバーをトラバースしなければならず、最後まで油断はできず・・



最後は急斜面を鋭くスイッチバックしながら下ると湿地帯に出て・・



美しい砂浜のある小さな漁港に出ました!

これがこのエリアの素晴らしさ🎵

頑張ってなんとか突破した先に、こんなご褒美のような海が待っているなんて、全国的にみてもそうそう無いシチュエーションでしょ。



そして最後はメインイベントです。

元々ある金剛寺畑上林道周辺に、地理院地図にもGoogleの航空写真にもくっきりと描かれている林道?(作業道)があるのですが、これがどこから出入りするのか見当がつきません。

そこで3本ある近くの支線を順番に探ってみることにしました。



それにしてもふと周りを見渡すと一気に緑が広がってきて、とても瑞々しい季節になってきました🎵



高度を上げてい行くと、ここからも久美浜の海が見えてきました。



地図上の支線はここで途切れましたが、稜線に登れば踏み跡が続いていて、それを確かめながら進んでいきます。



かなり良いところまで進み、謎の林道にクロスするのも間近かと思われましたが・・



その手前で時間は4時を回り、タイムアップとなりました。

普通ならばこの時期まだまだ乗れる時間帯ですが、こんな未知の場所ではリスクがあるので今日はここまで。


謎は解明できませんでしたが、オープニングとしてはかなりの成果と満足度で、メンバーのみんなも喜んでくれたようです。

僕にとっての難易度はほぼギリギリなところで、ヘルプを受けつつクリアできたのは本当に嬉しく、感謝の気持ちでイッパイ!


今年も自分自身楽しみつつ、みんなに喜んでもらえたら最高なので、さらにこのエリアを深く深く追求して味わっていきます。


Keep going!


令和7年桜の記録 そして廃林道リサーチ 4/12

今年は例年よりも但馬の桜の開花はかなり遅く、僕の休日と満開そして青空がマッチするのは難しいかなと危惧していたのですが、ラッキーなことにその条件が全て揃いました🎵

場所は拙ブログを読んでいただいている方にはお馴染みかと思いますが、養父市にある畑ケサカ公園です。

朝一番8時頃に着くと先客は1人だけで、その方もすぐに去られたので貸切です。

こんなゼータクいいんですか?っていうくらい、幸せな時を過ごせました。

自分への思い出のひとつとして、キャプションは無しで画像を並べておきます。


なお撮影機材はiPhone14Proと、こんな時には出番が来るOLYMPUS OM-D E-M5 小型ミラーレスです。












2時間ほど撮影をして、城崎まで車で移動。



京都などはオーバーツーリズムでかなり残念なことになっているようですが、

この城崎は欧米豪を中心に、外国人宿泊客数を5年で10倍に伸ばしたそうで、

お昼前なのに白人系の人たちがたくさん浴衣姿で楽しそうに歩いています。




僕の狙いは先週と同じ店『おけしょう鮮魚・海中苑』で、この前悩んだ末に食べなかった、このアジの刺身を食べること。

見た目はピッカピカで、青物らしいコリコリな食感!



そして山陰名物ハタハタの唐揚げは、頭から尻尾まで丸ごとガブっといけば、もう笑いが止まりません🎵



2軒隣にはいつも行っている小代に本社がある上田畜産の城崎店があり、絶品の但馬牛も食べられます。(僕は牛串とモツしか食べたことがありませんが)

ご予算あれば海鮮は腹8分目にしておいて、メインを炙りの握りなんて最高かも!




午後からは先週の続きで探索に入ります。

先週帰宅してから復習をしていたのですが、調べていくうちにいろんな可能性が広がってきました。

一本目は津居山港からゴルフ場方向に繋がるかもしれないルート。



山は低く、そう難しそうではないのですが・・



なかなか荒れてますねえ・・



こちらも然り、ちょっと難しいかな。



シュールな光景がありました。

たぶん鯉か何かを育てていたかと思いますが、どこかの池で使われていたスワンを持ってきたのかな?



そこから場所を変え、金剛寺畑上林道の奥に謎の道が航空写真に写っています。

これがどう見ても出入り口がどこなのか分かりませんが、もし可能性があるのならば金剛寺畑上林道支線からとしか思えません。



東側から順番に探ってみます。



感じの良いアプローチです♪



しばらく進むとミツマタが道を塞ぐように咲き誇っていました。



甘い香りに包まれますが、なぜか今までそんなことはないのに花粉症のようなくしゃみや目の痒みが・・



道は落石が多くガレている箇所もありますが、ソロでも進むことに躊躇はありません。



思っていたほど遠くの風景は見れませんが、時折樹々の間から広がっています。




倒木も乗り越えたり回避できるレベル。



しかしこれは途中で行き止まり撤退します。



2本目は本線との間にあるルートで、これが本命かもと期待値高め。



ここはよりドライな土質路面で大好きなタイプ♪



沢沿いにゆったりと高度を上げていきます。



これはイイ感じで読みが当たったかなと思っていたら・・



見るからに硬そうな木で、しかも2本重なっていてソロではどうにもこうにもなりません。



仕方なくバイクを置いてその先をしばらく歩いてみます。



う〜ん倒木多めですね、これはやはりグループ案件。



でも本当に美しく魅力的な林道です。



この先はどうなっているのか、果たして謎の林道と繋がっているのか?



道を戻る時に脇から突然この牝鹿がムックリと起き上がりました。

その後も僕から2mほどの距離なのに逃げることがなく、不思議に思っていたら脚がふらついて倒れそうです。

どうやらかなり高齢のようで寿命なのでしょうか?

可哀想ですがどうすることもできなく、声をかけただけでその場を去りました。



3本目はこの前も少し走った支線を、徹底して調べます。



支尾根に伸びる林道は明るくていいですね。



シダーゲートとでも名付けましょうか、林道ではわりとよくありますね。



一部区間はこんな路面の下にかなり古いコンクリートが残っているので、昔は生活道路として使われていたのかもしれません。



時折遠くの風景が広がっています。



そしてピストン支線の奥にはこんな物件が!



見覚えがあるデザインなのですが、どうしても名前が出てきません。



そこでfacebookの『昭和の想い出』というグループに投稿して知見を求めたら、あっという間に回答と画像が集まりカローラ・レビンの30系だと判明!

すごいな、SNSはネガな部分もあるけれど、こんな時に絶大な威力を発揮しますね。



一番奥からは気比の浜も見えていました。



さらにもう一本の支線は・・



この右奥に新しい作業道が伸びていると、あるハイカーさんのブログにあったのですが、さてバイクでどうやって繋げられるのだろうか?



そんなことを繰り返していると、時間はあっという間に過ぎてきます。



今回は円山川河口近くにある県立公苑にデポさせてもらいましたが、とても気持ちの良い場所で桜も美しいのに人はまばら。

もし移住するのは豊岡もいいなー、なんて思いながら帰路に着きましたとさ。