苦楽園オフロード雑記帳

兵庫・京都・鳥取・岡山の自然と林道をSHERCO TY125、 TRRS XTRACKで楽しんでいます。乗れない時などはスノーシュー、クロカンスキー、たまに料理ネタも入ります。

Happy go Lucky!

熊との遭遇5回目

苦楽園4号


12月20日だというのに、但馬北部豊岡の天気予報は最高気温20度!

本来であれば周辺のスキー場開きの日だったのですが、いずれも延期となりました。

最後にもう一度バイクに乗るのもアリだなとは思いましたが、来シーズンに向けて仲間の皆んなと楽しむべく準備、リサーチのために城崎温泉の東、津居山周辺に徒歩でリサーチをしてきました。



スタートは小さな漁港、田結(たい)地区からです。

その奥には湿地帯が広がり、沢沿いの道を三原集落方向に南東に進んでいきます。



少し歩くと植林帯に入りました。

雨がポツポツ降ってきて、少し蒸し暑い4月頃のようです。



木製の橋を渡りさらに奥へと進むと、予想よりもはるかに良い雰囲気で期待感が膨らんできます。



路面は少し荒れてきましたが、これくらいの方が秘境感があってむしろ良いくらい。



谷間の奥にはいくつかの耕作放棄地があり、また頃合いの良いアトラクションも。

道は左側に伸びています。



倒木、倒竹が多くなりますが、これも右から何とかクリアできそう。



その先で前方から『バキッ!』と音がしました。

以前同じような音を神鍋の山中でも聞いたことがあり、その時は熊の気配を感じただけで姿は見えませんでした。

しかしその後いろいろ調べていると、それはやはり熊が相手を威嚇する時にわざと枝を踏んだりして鳴らすということを知りました。

これまで鹿なら何百頭と出会っていますが聞いたことはありません。(猪も然り)

目を凝らすと50mほど先の斜面に親子の熊が2頭動いていて、母熊はこちらを見つめ、小熊は少しオロオロしているようです。



何とか画像に収めましたが、これは小熊で、母熊はかなりデカかったです。

しかしこの10年で5回目の遭遇ってどうなんでしょう?

僕らが熊たちの領域に入っているので、それはある意味当然かもしれません。

ただこれまではバイクで走っている時だったので、見つけた時には向こうから逃げてくれていましたが、今回は歩きなので流石に背筋が少し寒くなりました。


写真なんか撮っているヒマがあれば、さっさと逃げろよ!って思うかもしれませんが、正直言うと個人的には熊のコロコロして短足な身体つきと、ちょっとユーモラスな動きが大好きなんです。

危害さえ加えられなければ、パンダにも劣らない魅力があると思うんですけどね。




場所はこの赤い線の先端です。



刺激をしないようにその場を離脱して、来た道を引き返しましたが、何度も後ろを振り返り、追ってこないかと警戒しました。

専門家の方曰く、熊の走るスピードは時速40kmにもなるそうで、その気になれば50mくらいあっという間に追いついてこられてしまうそうです。

ただ今回はこの田結の海岸でも夏に目撃情報があり、その専門家の方からもこのエリアはもともと多いと聞いていたので、かなり慎重に注意しながら歩いていたのが幸いしたのかもしれません。



ちなみに念の為に警察に通報しておきましたが、翌日のネットニュースに出ていました。




仕方なくプランを変更して、以前も仲間たちと来たことのある古道へと向かいます。

途中の道標には『右みなと、左山みち』とあります。

比較的新しいものかと思いますが、良いですよねこんな表示って、胸キュンです。



今年はどこも柿が大豊作でした。

植物が実(種、花粉なども)をたくさん付けるのは生存の危機を感じ取り、その自己防衛本能だというケースがあるそうですが、このところの夏の猛暑が影響したのでしょうか?



しばらくすると短いながらも険しい峠道になってきます。

前回はヘルプを受けながら何とかクリアできましたが、そもそも歩いてもかなりしんどいところです。



この峠は小さな二つの漁村を結ぶ道で、おそらく生活道だったのでしょうが、もしかすると但馬の沿岸沿いを因幡や丹後と繋げる重要な道であり、巡礼の道だったのかもしれません。

この辺りはそうした道がいくつか残されています。



難所を過ぎると空が近づいてきました。



峠のてっぺんに到着しました。

古道の峠の頂点は、たいていこうしたUの字状となっていて、それを堀切りと呼んで良いのか不明ですが、いつもなぜか萌えてしまうんですよね。

それは古道廃道マニアにとって共通の想いかもしれません。



その先には久美浜湾がチラッと見えます。

このまま降っていくと蒲井という美しい砂浜がある小さな漁村に出ます。



今年の4月に撮影



しかし今回はここから南北にある尾根筋を調べます。

最近少しずつ読図ができるようになり、これくらいだったらバイクでも走れそうだということが経験上からもだいぶ分かるようになってきました。




今の地点は田結峠で、③の矢印で南に向かってみることにします。

もしそのまま行くことができれば、①のルートや青い矢印のルートと繋ぐことができることになり、このエリアの可能性はグンと広がります。

特にピンクの矢印ルートは、所々に日本海を眺められる絶景ポイントが多くありそうです。



北側にも尾根が同じように続いていますが(④の矢印)、それはまた後で行くことに。




最初の探索ルートとの位置関係はこんな具合です。



所々に倒木はありますが、下草などは無いので歩きやすい尾根です。



左の方角には久美浜湾が時々見えます。



ここも期待感が増してきたのですが・・



この尾根は緩やかにアップダウンを繰り返して行くのですが、ずっと1本の獣道が続いていて、何かの足跡が傾斜の強い所にいくつも残されています。

しかしよく観察してもスリップさせているのでそれが何なのか特定できません。

幅(10〜15cm)から判断すればやはり・・?

悩んでいるうちにその先で大きな糞の塊を見つけて、これは間違いなく熊のものだろうと思い、そこで撤退したのですが、後から専門家の方のアドバイスではそれはタヌキではないかとのことでした。

でも先ほどの遭遇地点からもそう遠くはないので、やはり危険だったことに変わりはないかなと思っています。




あらためてもう一度地図を載せます。

田結峠に戻り④の矢印から緑の矢印のルートで蒲井に向かい、旭からピンクの矢印でぐるっと引き返すルートの確認です。




こちらの尾根も先ほどにも増してとても良い感じです。



その先には日本海も見えてきました。



いくつもの沼田場がありました。

ぬた場とは、イノシシシカなどの動物が、表に付いているダニなどの寄生虫や汚れを落とすためにを浴びるぬた打ち、を行う場所のこと)〜wikiより

あるいは『ヤチ』なんて言い方もありますね。



森を歩くと奇妙な姿の木々によく出逢います。



その先、蒲井に向かうはずのルートは読図ではわからないほどの急傾斜で、歩いてならば行けますが、バイクでは無理そうなので引き返します。

エラそうに言いましたが、やっぱりまだまだ読図のレベルも、ルートファインディングも素人ってことですかね。



その先の旭からの道もやはり同じような傾斜度なので諦めます。

しかし僕にはバイクでは無理そうでも、ダークサイドのヒトタチならば可能かもしれません。

機会があれば僕なしでも行ってみてください、このエリアは神鍋や氷ノ山周辺よりずっと雪が少ないのでシーズンは長いです。

もしどなたか行ったならば、その時はどうだったか教えてね。



もうひとつ、田結峠よりも東にある点線の谷筋(④の左)は何とか行けそうでした。

古道の途中にブルーのテープを付けてきたので見つけてください。



本当は最後に⑤の堂山を越えて田結に向かいたかったのですが、時間が押してきたので②のルートで田結に戻ります。



そこから海岸線に残っているイカリ林道で少し遊んできました。

この林道はもともと灯台手前までのピストンですが、とあるハイカーさんは④の先から海岸に降りて、海岸に沿って灯台を過ぎ林道終点と結んだと記録を残していました。

それがバイクでもできたらさぞや素晴らしいのですが・・



今日は穏やかな日本海が広がっています。



林道はさらに荒れてきて、歩くのも大変になってきます。

岬の先まで行きたかったのですが、昼食を食べたいあの店の営業時間終了が迫ってきました。



蟹の漁で賑わう津居山港を眺めながら、田結に停めた車に引き返します。



2時過ぎに『おけしょう鮮魚の海中苑』に到着しましたが、あたり一帯はものすごい人出で、店もひと組待ちでしたが5分もかからず入店。

今日のおすすめ単品の中から『アオリイカの刺身』を注文。

白イカも大好物ですが、アオリイカの味もやはり遜色ありません。

今年はこの店にとてもお世話になりましたが、私的ランキングを付けると、1位メバルの煮付け、2位あんこうの唐揚げ、3位このアオリイカの刺身になります。

店員さんにも顔を覚えてもらって嬉しくなりましたが、この店は味や値段だけでなく接客サービスも素晴らしいので大好きです。

(ちなみにどれも定食ご飯味噌汁付きで注文して千円台です)



一階の鮮魚店ではこんな珍しい魚を売っていました。

体長は60cmほどでした。

100mほど付近の海底に住むナマズのような、あるいはオオサンショウウオのような外観ですが、その味は非常に美味しいそうです。

しかしまれに蟹の底引網にかかる程度だそうで、その数は希少で、地元でしかほとんど流通していません。

頼めば2階のお店で食べさせてくれますが、その場合は料理賃が加算され、鮮魚はこの値段の2倍となるそうで・・

僕もまだ食べたことはなく、一度食べてみたいと思っていますが、流石にひとりではね。



横から撮った画像、ぼうずコンニャク市場魚介類図鑑から拝借



この季節はもうカニ!かに!蟹!と活気に溢れています。

今シーズン初セリの最高額は、柴山ゴールド一杯315万8千円でした!

脚だけで計算すれば1本30万オーバーですって、ハハハ。

(柴山とは城崎の少し東にある漁港名で、香住や間人(たいざ)などと並び、日本一とも言われるブランド蟹です)



今年最後の城崎の海鮮料理にとても満たされましたが、まだ帰るには少し早いのでもうひとつ気になっているところを車で訪れました。

狙いの通り、入り口には画像右上に道(?)が伸びていました。



地図では青の矢印で南側から峠を越えてみたいのですが、この日は出口側の矢印の先のポイントから様子を探りました。

ここは山中にかつて集落があったそうですが、集団離村して今はそれにつながる廃道が残っていて①とも繋げられるらしいのです。



その古道は久美浜湾に繋がっていたようですが、今は新しくできた道に分断され、その脇には立派な石碑がありました。

こうした離村のケースは但馬には多いのですが、たとえどんなに苦労があっても望郷の想いは強いのでしょうね。



青い矢印の方から①に向かう様子の画像で、明らかに『道』があります。

かつてはどんな人たちが、何のために、どんな思いをしながらここを通っていたのでしょうか?

そんなことを肌で感じ取り、想像を膨らませるのが愉しみになってきたお年頃です。


それでは読者の皆さん、今年も拙ブログをお読みいただきありがとうございました。

まさに波瀾万丈の一年で、本当に悲しい出来事もありました。

それでも但馬の自然や文化、歴史、人々の素晴らしさ、オフロードバイクの愉しさをお伝えできたならば幸いです。

どうぞ良き新年をお迎えください。


あわや滑落の危機!?鉢伏山トレッキング  11/30

苦楽園4号


11月18日には氷ノ山周辺に初雪が降り、そろそろ但馬にも本格的な冬が訪れてきます。

雪が積もればスノーシューのシーズン到来!

毎年最初にはココと決めている、小代のとちのき村から高丸山の往復が僕の大好きなルートです。

がしかし、以前から往復ではなくて周回ルートも取れるのは分かっていたものの、そのためにはハードな区間を歩かなければならないことも知っていました。

かなり以前にもバイクで行けるところまでは行ったこともあったのですが、今回は雪が降る前に歩いてその全貌をチェックして、ルート全体をバージョンアップしようという目論見です。



正式名称『尼崎市立美方高原自然の家・とちのき村』の入り口にはこんな案内板があります。

その敷地とハチ高原スキー場の間の森を歩くのですが、ここはきりがね親林公園という名前が付いてたとは初めて知りました。



上の画像の地図とは南北が逆になって分かりにくいかもしれませんが、今回はブルーの矢印の直登(シャクナゲ)ルートで登り鉢伏山で折り返し、グリーンの矢印の展望ルートで周って下山する計画です。



スタート地点はとちのき村の中にあるキャンプ場の横、シャクナゲ公園からです。

ここは本当に素晴らしいキャンプ場なのですが、利用者が少なくていつも閑散としています。

それだけではなく立派な宿泊施設、ホール、体育館、グランドなど、いったいどれだけの費用を投じたのかと思うくらいスケールが大きいのですが、その割に人が少なくひっそりとしているんです。

合宿でトレーニングに励んだりするにもぴったりだと思うんですけどね。



それはともかく、以前にも確認していたこの登山口から登り始めます。

情報では登り始めが非常に急斜面で、しかもまるで手入れがされていなく荒れ放題とか。



広葉樹はほとんど葉を落としていますが、こんな風景も風情があります。



歩き始めは木段があったのですが、それもすぐ見失ってしまい小さな谷筋を登っていきます。

この頃はまだ良かったのですが、徐々に傾斜が増し両手両足で岩や木の枝や根に掴まりながらなんとか高度を上げていきます。

しかし次第に木もまばらになり、その頼みの綱も無いところに差し掛かり、これはヤバいぞと戻ろうかとしていたら、足が滑り片手で根っこを掴み足がバタバタ。

しかもそれはこの前脱臼しかけた右腕で、もう一度肩が外れるか、手を離して滑り落ちるか・・・という大ピンチでしたがなんとか踏みとどまりました、ふう・・。

まあ仮に手を離しても大怪我をするような場所ではなかったのですが、パンツは泥だらけ、アンダーウエアは嫌な汗でびっしょりです。



その後何度も方向を変えながら、その先に見えている小尾根になんとか出ると・・

『あれっ、道があるやん!』

どうやら途中からミスルートをしてショートカットしていたようです。



この画像は左から登ってくる道を写したもの、どこで間違えたんだろう?



これは今回のログですが、黒丸で囲んだところがその問題の区間です。



とにかくホッとしてそのまま登山道をゆったりと登っていきます。

ブナの森に入ってようで、珍しく絡み合い、まるでダンスをしているような木がありました。



曇っていると寒々しい風景にもなりますが、晴れていると光が隅々まで差し込んでくる、これはこれで美しい風景で好きです。



しばらく歩くとT字路となって展望ルートと合流して、そこには倒れた道標がありましたが、雪が積もったら分からなくなってしまうだろうな。(ログにはポイントを打っておきました)



そして次の難関はこの藪漕ぎです。

あるハイカーさんが書かれていましたが、こんな時期ならまだしも、ススキの勢いの強い季節だったら歩くことは極めて困難でしょう。

地図を読み、GPSと睨めっこをしながら迷わないよう慎重に進んでいきます。



すると見覚えのある東屋が現れました!

良かった〜、これを一つの目印にしていたので間違いではなかったことになります。

しかしまあ、ここまで荒れているとは・・。



でもまだ安心し切れるものではなく、その先もまた藪漕ぎでした・・

途中で『ガサッ』と藪の中から音がしたので一瞬ビビり、すぐさま爆竹を鳴らしましたが、どうやらそれは鳥だったようです。



しばらくするとその区間も過ぎ、右手に高丸山が見えてきました。



12月20日のスキー場オープンに向けてリフトの準備は済んでいるようです。

先々週には10cmほど積もったそうですが、その後また暖かくなったのでゲレンデの雪は完全に溶けています。



左手の先には目指す鉢伏山が見えています。



南西の方角には氷ノ山。



氷ノ山をアップで見ると山頂付近の一部には雪が残っています。

今日はこちらのエリアではトータルでたった3人しか他のハイカーさんと出合いませんでしたが、氷ノ山はたくさんの人だったのでしょうか?

それとも皆さん熊を恐れて山行きを躊躇しているのかな?




高丸山と鉢伏山の中間にある1114ピークには、もう使われなくなったリフトが残っています。

赤錆びたそれはまるでオブジェのように存在感があります。



ピークと鞍部の繰り返しで、何度も木段を登り降りしますが、これが歩幅が合わないと厄介なんですよね。



鉢伏山が近づいてきました。



右下にはハチ高原スキー場のゲレンデが広がっています。



さあ、最後の登りに差し掛かります。



やっと避難小屋の屋根が見えてきました!



到着で〜す🎵

確か6、7年くらい前になると思いますが、以前は氷ノ山林道からアプローチして、ゲレンデをバイクで登ってくることも黙認されていたのですが、禁止になってからは久しぶりの山頂です。



ここはまさに但馬の自然360度パノラマの絶景が広がっています。

こちらは北東の瀞川山の風景ですが・・



このブログを読んでくれている兵庫や近県のオフローダーの皆さんは、たぶん一度は走ったことのある瀞川氷ノ山林道の一部が俯瞰できます。

こうしてみるといかに素晴らしいフィールドかということがよく分かりますね。

これだけのロングダートは本当に貴重な存在なので、いつまでも今以上舗装化などされることなく存続して欲しいものです。

(以前にもお話ししましたが、地元の観光協会の重鎮の方は明確に舗装化反対を打ち出されていて、オフローダーも大歓迎だそうです)



西に見える稜線上の天空の道は小代越から氷ノ越に繋がる絶景です。

初めてこの風景を目にした時に、もしいつかここを走ることができたらどんなに素晴らしいだろうかと思ったものでした。



真北に目をやると和牛の故郷、小代地区と仏の尾(山)。

こちらの山肌はまだかなり紅葉が残っています。

ここからは分かりませんが、やはりここにも全長約12kmの仏ノ尾林道があり、この時期の紅葉はとても美しいのです。



北西は扇ノ山や大山の方角になります。

この日は少し黄砂が残っていたせいか、大山の山頂は見えませんでした。



以前はたしかこのゲレンデをバイクで登っていたはずです。

一度山頂に小学生たちが大勢いる前で転けてしまい、大恥をかいたことがありましたっけ。

今はバイクも四駆も乗入禁止ですから、これを読んでチャレンジしようなんて決して思わないでくださいね。

こちらはハチ北スキー場管轄になると思いますが、もしも許可が降りてヒルクライムレースを開催できたら、グリーンシーズンの活性化にも繋がる大イベントに化ける可能性もあると思うのですが・・ハードルは高いかな?

ちなみにハチ北名物の北壁は最大斜度35°平均25°だそうです。



そんなことをふと思いながら、セルフでパシャリ!



もう一枚、リフト乗り場の先端でパシャリ!

足元は板張りで、抜けないかとヒヤヒヤもんでした。



この日は平地で予想気温が20度と暖かく、山頂でも風裏ならばポカポカでした。

サクッとお弁当を食べて下山します。



高丸山の北にあるダブルトラックの道も大好きなひとつです。



ここもお馴染みのもうひとつの東屋。

やはり以前はこれほどススキが多くなかったのですが、枯れていてもなお、ものすごい密度で小屋を取り囲んでいます。



その先の道もまた、踏み跡さえとても分かりにくくなっていました。

このまま自然に還っていくのでしょうか?



道標はどれもみんな倒れてしまっています。

どこの管轄か知りませんが、ちゃんと整備をし直してPRしたら人気が出ると思うのになあ。



逆にある意味、今のままのひっそりとしている方が私的には良いのですが、但馬の発展を願うと、これだけの良きコンテンツがあるのに埋もれてしまっていると言わざるを得ません。



この時期、草が枯れるとバイクで走れる場所もたくさん増えます。

そして雪が降ってスノーシューやクロスカントリースキーならば、はるかにもっと自由に楽しめます。



水気があり、日当たりが良いとまだまだ緑も豊富です。



この展望ルートもルートファインディングに苦労しながら進むと、以前にも調べたことがある、林道との出合い手前に差し掛かりました。

ここはたくさんの腰の曲がった細い木が道を塞いでいます。




そしてやっと本線と合流しました。

矢印の方から来たのですが、本線側から見たらその分岐点だなんて絶対に分かりませんよね。




この林道は数え切れないくらい走ったりしていますが、無雪期に歩くのは初めてです。

右下には出発点のとちのき村が見えていて、雪が降るとストレートに向かって行けそうなのですが、その間には沢があり、さらにその向こうには有名な八反滝があるので要注意です。

過去には同時複数人の遭難死亡事故もあったり、近年ではバックカントリーで身動きが取れなくなったりの遭難救助事例も増えているそうです。



尾根の西側にシフトした林道には沢山の落ち葉が降り積もっていました。

午後の陽差しを浴びながら、フワフワの路面を歩くのは至福の時です。



地元の六甲山系を歩くのも楽しいですが、同じ低山でもやっぱり但馬の山の雰囲気の良さは別格で、それは広葉樹の多さの違いもその理由のひとつなのでしょう。



ここはマウンテンバイクでも走ってみたくなるバンクもあったりするので、好きな人にはたまらないでしょうね。



高丸山林道と熱田集落へ繋がる峠の三叉路に出ました。

熱田は前回このブログに書いた黒毛和牛の原点であり、僕が思うに兵庫県内で最も山奥の秘境にあった村です。




現在はここからずっと降ったところに流れる矢田川沿いにある、国道482号線出合橋から行くことができますが、かなり昔はこの麓の秋岡という集落からこの道でも行き来をしていたようです。



分岐から先は道幅も広くなり素晴らしいフラットダートです。

おそらく熱田に電気を送るようになった時に、この道を整備したのではないかと思います。

そのためこんな山奥なのに、途中から電柱が立ち並んでいます。

今回歩いて初めて分かりましたが、この道からさらに2本ほど支線があったので、また来シーズンには調べてみようと思います。



道が細くなり、急に下る手前に首なし地蔵があります。

最初に見た時にはゾッとしましたが、全国各地にこういったお地蔵様は多くあり、その原因のひとつは明治の頃にできた神仏集合の廃止「神仏分離令」から派生した「廃仏毀釈」による破壊活動のせいだと云われています。

またもうひとつは博打を打つ際にお地蔵様の首を持っていると運が向く、などという悪い噂が広がっていたなんて説もあります。



その先はシングルトラックとなってつづら折が続き、村に出る近くでは道も消えて急斜面を下らなければならないそうです。

一度この区間も歩いてみたかったのですが、今日はもうエナジー枯渇寸前なので次に回します。



逆方向に戻ってとちのき村方面に下ります。



途中の分岐から右折して敷地に入ります。



いつも歩き終わりの頃にはもう少しこの自然に包まれていたいと願うものですが、こんな美しい日の終わりには一層その気持ちが高まります。



キャンプ場に戻りました。



ナナカマドの並木もすっかり葉を落が散り、その実もそろそろ落ちる頃です。

スタートしてからハラハラドキドキの連続で、一時は撤退も頭を過ぎりましたが、ほぼプラン通りこなせたので大きな満足感に包まれました。

よく整備された登山道を歩くのも安心で良いですが、こうして自分自身のルートファインディング能力を磨きながら道なき道を進むのは、バイクもトレッキングも共通する僕の楽しみです。



帰る途中で西村農園の園長さんにコーヒー豆をプレゼントするために寄りました。

この前雑談をいろいろしていた時にそれが好物のひとつだと知り、僕がいつも愛飲しているナルダン珈琲豆を味わって欲しかったのです。



入り口には番犬の黒柴クロくんが出迎えてくれました。

この子は本当に可愛くてフレンドリーなんですが、害獣に対しては猛烈に吠えて追い払ってくれるそうです。



雪の多いエリアでの農作業はこの時期「畑じまい」と呼ばれる仕事が多々あり、ビニールハウスのビニールを外したり、いろんな準備をしなければならないそうでお忙しそうでした。

それでも畑に残った大根や蕪をその場でズボズボ抜いてくださり、こんなに沢山今日も分けてもらって感謝しかありません。

今年はいろいろありましたが、その中でも特に良かったことは、素晴らしい無農薬自然農法を行なっている西村さんと友人関係を築けたことはその筆頭です。(僕が勝手に友人と思っているのかもしれませんが)




そして和田山の道の駅では、先日販売解禁になったばかりの岩津ねぎを購入。

全国いろいろなブランドねぎがありますが、これは白根から青葉まで柔らかく香り豊かなことが特徴です。



そしてさらに羽渕精肉店ですき焼き用肉100g/440円を300g買って、翌日は久しぶりにすき焼にしました。

この日バイク仲間のkoma2さんも雲海に浮かぶ竹田城跡を見に来ていたそうで、帰りに偶然同じものを買って食べたそうで、その味にとても感激していました。

そうでしょうそうでしょう、本当に香りと口溶けが最高で、この値段が信じられませんよね!


今回の最後はクロくんの画像で。


恒例TOM'Sツーリングと但馬牛

苦楽園4号

このログは今回のルートを事前に歩いて調査した時のものです。



例年秋から冬にかけて、兵庫県の中部以北では晴れて放射冷却のあった朝に、各地で濃霧が広がります。

霧海に浮かぶ竹田城の風景はとても有名ですが、それに比べると霧の発生頻度が低い円山川河口の日和山海岸の川あらしは『日本三大川あらし』として知られています。



この画像は豊岡市観光公式サイトからのものです。

もしかしたら今日見られるかも・・という期待もあったのですが、到着したのは8時頃だったのでちょっと遅かったようです。



集合場所にはTOM'S社長の吉川さんと、はるばるこのために浜松から片道400km近く日帰り参加の内山さん。

お二人はテナシウォン TWJ200L 、僕はいつものTRS X-TRACKのトライアル車トリオです。

ご存知の方も多いでしょうが、吉川さんはかつては第一線でご活躍されていたトップライダーのおひとり。

内山さんはそれほどコンペ志向ではないそうですが、地元ではバリバリ走っておられるので山走りはお手のもの。

テナシウォン輸入元の近藤社長にもお声をかけたのですが、残念ながらお仕事で参加ならずでしたが次回はぜひ!




駐車場から最初の林道までは15分ほどですが、リエゾン途中は冷えました。

景色の良いところまで登れば雲海を見下ろせるかなと思ったのですが、それは高度が足りず自らが霧の中。

まあ、それはそれで幻想的でしたケド。



お遊びポイントを見つけると、トライアルライダーとしての血が騒ぐ吉川さん。

70代半ばでお店の経営(整備、修理もこなし)、ライダーとして自らの競技出場、自社の大会開催や全日本のオフィシャルとしての参加など、どこにそんなにパワーがあるのと?いつも驚かされるばかりです。

この日は朝からダジャレの連発で、「笑ったら負けだ!」と思いながらもプッと吹き出してしまいます。



冷えていた体も陽が降り注ぎ、アトラクションをこなしていくとすぐに汗ばんできます。




テナシウォン2台も細かいTOM'Sスペシャルチューンが施され、この日は絶好調のようです。



森の中に降り注ぐ陽射しの美しさに思わず見惚れてしまいます。



お二人はグイグイ進んでいきますが、僕は最初にコケた時に右肩を亜脱臼・・

最初は釣りに行った時に足を滑らせて、2度目はロードバイク(自転車)で落車した時にやってしまい、それ以来もずっと脱臼癖が続いています。

そのせいもあってこの日はより臆病になって、ヘルプや代走まで頼んでしまいました。

どーもスミマセン!



昼食までは少し時間が余ったので、まだ走ったことの無いルートにも行ってみました。



ここは予想以上に良い雰囲気なのですが、とにかく倒木倒竹の連続で・・



少し先の様子も歩いて探りましたが、到底3人では太刀打ちができそうになく、次回までに整えておくようにと命令が下されました。

ダークサイドの皆さん、ぜひご協力をお願いします。



城崎駅前のおけしょう海中苑に開店ちょうどくらいに着くと、なんと入り口前には長蛇の列。

これは待たなければ無理かなと覚悟を決めましたが、ここは客あしらいが素晴らしく、なんとか一回転目に滑り込みセーフ。

吉川さんと内山さんはそれぞれ海鮮丼メイン、僕は旬のマガレイ(アカガレイ)の煮付け。

ここの煮付けは絶対におすすめです。


 

海鮮は腹八分目に抑えてもらって、2軒隣の上田畜産で但馬牛の握り、炙りとローストビーフを味わってもらいました。

上田畜産は繁殖から精肉販売まで一貫して行う名門牧場ですが、どちらが好みかと聞くと、お二人の意見は割れて引き分けでした。

但馬牛は脂身の融点が低く、サシが多くても口当たりが良く、また香り豊かです。

ちなみにこちらはどちらも一皿1200円で一貫600円というお値段ですが、高いと思うか安いと思うかはアナタ次第。




さて、ここでちょっとウンチク話ですが、興味のない方はスルーしちゃってください。


まず『但馬牛』とは「たじまうし」と「たじまぎゅう」と二つの読み方がありますが、前者は生きている牛のことであり、後者は精肉になったものを指します。

そしてその歴史は西暦1800年ごろに端を発します。

兵庫県北部の香美町小代区に生まれた前田周助という人が、もともと存在した地元の牛の血統を整理して優秀な牛を生み出しました。

しかし明治に入り彼の死後、食用としての牛肉の需要が高まり、それに目がくらんだ人たちがより大型化して生産効率を上げようと外国種との交配が進み、その結果肉質や性格の低下と純血の喪失の危機が訪れたのです。

そこに現れたのが田尻松蔵という人物ですが、幻となりかけた但馬牛の血を統く4匹の牛を、僕の大好きで現在は廃村となっている小代のさらに山奥深い熱田という集落に発見しました。


https://web.pref.hyogo.lg.jp/ks20/documents/05shiryou05-2.pdf



その中から多額の借金までして「ふく江」という牛を購入し大切に育て、そのふく江が昭和14年に4番目に産んだ仔牛こそ、現在の国内黒毛和牛99.9%のルーツとなる『田尻号』だったのです。

そう、神戸ビーフも松坂牛も、近江牛も飛騨牛も米沢牛もほぼ全てがこの血統で繋がっているのです。



田尻号は種雄牛として12年間で全国に1500頭の仔牛を残していますが、現在のような人工授精の技術が無い中で、その優れた繁殖力は群を抜き、顕彰碑も建てられています。

(ちなみに田尻さんのお墓もとても立派なものです)


そんな但馬牛を食べてみたいと思うアナタ、この上田畜産の他におすすめするのはこちらの焼肉店『鼓々』。

お値段は他と変わらないくらいのリーズナブルな設定でいただけます。




さて、話が大きく逸れてしまいました。

午後からは僕たちが開発した中でも最もバリエーションに富み、アトラクション豊富で難易度もそれなりのロングルートを楽しみます。

いろんなルートも取れるのですが、今回は前回このメンバーで走った時とは逆回りで走りました。

特に吉川さんはここがお気に入りで、内山さんもピョンピョン飛んでいくのですが、夏に走った時よりも倒木倒竹が増えて、踏破力に劣る僕はヒーヒー言わされてしまいました。

この夏から秋にかけて台風も大雨もなかったはずなのに、なぜあんなに荒れてしまったのか?(こういうのが好きな人には魅力アップ!?)



よく天橋立と間違えられる小天橋は山に隠れて見えませんが、澄んだ青空の下に久美浜湾が広がっています。



ここがこのルートならではの尾根モジャモジャ区間。

何度来ても迷いそうになり、今回もあわやミスを犯しそうになりました。



その西側の作業道との出入り口では、大きな木に塞がれてしまっています。



僕は手を借りてよっこらしょと持ち上げてクリアしましたが、お二人は迂回路からステアを降ります。



前回の時はやや体調に問題があったという吉川さん、今日は終始好調でした。

(この後、道に倒れかけたネットの支柱にハンドルを引っ掛け、突然転倒をしていたのはナイショです)



いつも思うんですが、もし内山さんが近くに住んでいたら、毎回でもお誘いしたくなるくらい楽しいし、何かと頼りになる人物です。



円山川の向こう、来日岳に沈む夕陽が綺麗でした。

僕の肩はこの記事を書いている翌日も痛みは残っていますが、まあそれは慣れっこなので大丈夫なんですが、足腰はボロボロで筋肉痛だらけ。



まあそれも、城崎温泉の外湯である御所の湯で癒しておいたので、これくらいで済んだのかもしれません。

また来年の春に再会を誓いましたが、そのためにもトレーニングをしておかなければ!


それでも僕は但馬の自然を愛しています 11/8

苦楽園4号

「錦秋(きんしゅう)」

この言葉の意味は、紅葉した木々が、まるで錦(にしき)のように美しい秋。

錦とは金銀などのさまざまな色糸を使って、美しい模様を織り出した織物のことを言うそうです。

山々ではモミジばかりでなく、多様な色や形の植物たちが重なり合って生まれる美しい景色、まるで絵画のような芸術作品が、今この瞬間にも刻々と姿を変えながら描かれているのですよね。


暦の上では立冬の翌日、今年はまだ色付くのが遅れているかなと思いながらも、何かとこの先の予定があったので、いつもの大好きな場所に向かいました。



これは昨年の同じ頃に撮影した画像です。

残念ながら今年はまだ二分程度の色づきで、まるで撮影する気にはなれず・・



まあそんなことも、ある程度は予想できていたのでプランBに変更して、少しでも標高のある場所へと移動しました。



ここも僕の大好きな林道で、毎年、春夏秋冬楽しんでいる場所です。



まだ太陽の位置が低く、森に差し込む光が織りなす空間の美しさは、モヤモヤした心を洗い流してくれるようです。



その先のパッと開けた場所に着くと、メジャー林道瀞川氷ノ山線の反対側からの風景が広がります。

左が鉢伏山、右が高丸山です。



もう少し鉢伏山をズームインしてパシャリ!



振り返れば小代の背に立つ仏ノ尾山。



稜線に出れば、そこは天空の道。



左後方はハチ高原の中心部。



先日、初冠雪が観測されたその向こうの氷ノ山山頂付近は、まだそう多くは積もってはいないようです。

山全体は結構紅葉していますが、逆光のせいと腕が悪いのでうまく撮れません。



その先にススキ野原へ抜けられる道を昨年発見できたのですが、この日は来た道を戻ります。



この近くには『とちのき村』という大きな施設があるのですが、その名の由来となる栃の木の巨木が2本、沢を挟んで威容を誇っています。



今年のどんぐり類はコナラ/大豊、ミズナラ/豊、ブナ/凶だそうですが、さて栃の実はどうなのでしょう?

昔は貴重な食料だったそうですが、この地域には今も栃餅が人気の老舗がいくつもあります。



野間林道のイヌワシポイントには先客の方がおられたので、少し離れた場所から扇ノ山をバックに一枚。




ブナを除けば今年は実のなる木はどれも豊作のようで、ここでもナナカマドがたわわに実っています。



紅く染まるモミジやカエデも良いですが、イチョウやミズナラの黄色も美しい🎵



八反滝の背後にある名前無き山968ピーク。

こちら側の紅葉が美しい山なのですが、この前、山岳救助隊の方達と話をしていたら、冬場はバックカントリーの人の遭難がここで多発しているそうです。

かなり以前には複数人のパーティーが亡くなり、その慰霊碑も立っていて、滝は2023年の台風の時に大規模な崩落で埋まってしまいました。



国道に下る途中に小さな森を見つけました。

知られざる林道や古道を見つけるのも好きですが、こんな美しい森を見つけるのもまた大好きなのです。



そんなことに同調してくれる人は少ないのですが、Y.Tさんは僕と同じような感受性を備えた人でした。



それにしても一旦冷え込みが強くなったのに、この日はまた気温が上がって汗ばむくらいです。



さて、バイクはこれくらいにして・・・



バイクを車に積み直して、わざわざ関宮まで戻り、PEAKS cafeに入るとタッチの差で満席。

それでも外で10分ほど待つと連絡があって座れました。

ハンバーガーが大人気のこの店で、ずっと前からメニューに加わったことは知っていたのですが、なかなか店内で食べられることができなかった(テイクアウトばかりだった)ので、この日初めて食べたこの店のビーフシチューは、さすがに1階の羽淵精肉店の牛肉を使っているだけあって文句なしの味。

しかもこれまた地元の米と野菜を使った美味しいライスとサラダが付いて、お値段1300円って安すぎません?

神戸や大阪の洋食屋さんで食べたら、軽く倍以上のお値段ですよ。



満足感に包まれながら村岡に引き返して、午後からはトレッキングです。

あの事件があってからいろいろと調べていくうちに、どうしても腑に落ちないところがあったので歩いてみます。



蘇武岳周辺も例年に比べれば遅れがちですが、来週あたりが紅葉のピークとなるのでしょう。



『腑に落ちない』ところはどうにか理解できましたが、やはり肝心の手掛かりは無く、事態の進展はありませんでした。

もしもまだ警察に残されたバイクが保管してあるのなら、故障もしくはガス欠だったかどうか確認をしに行こうかと思っていたのですが、電話して聞いてみるとすでにお兄さんがご友人と共に引き上げられたとのことでした。



まだ日が暮れるのには早い時間だったので、西村農園に寄ってみました。

今年はどこの柿の木にもいっぱい実が成っています。

園長さんと話していると、そうした現象には植物の生存本能が働いていて、子孫を残そうとする結果であろうとのことでした。

大量発生しているスギ花粉(杉の寿命による)もそうですが、実のなる木たちにとってはどんな危機が迫っているのでしょうか?

ハウスにはたくさんの柿がズラッとぶら下がっていますが、園長が家に帰ってから夜な夜な一個づつピーラーで皮を剥いたそうで、いやはや本当にご苦労様です。




畑には冬野菜が植えられていて、数種類の蕪と白菜が育っていました。



その中から大きく育っているものを選りすぐり、ズボッと抜き上げてくれて分けていただきました。

普通のものよりも柔らかく、まるでフルーツのようだということで、今夜料理するのがとても楽しみです。

そうそう、あんまり可愛くて画像を残すことも忘れてしまいましたが、園長は農業以外にも芝犬の優良な血統を残すことにも傾注されていて、入り口の番犬の黒柴くんと仲良くなりました。

この方は有機農法に関して講演をされたり、実習生を受け入れたりもされているそうですが、いろんなことに造詣が深く、お話をしていると時間が過ぎるのがあっという間。

太陽が山に沈み、暗くなり始めてから家路につきました。


遭難・行方不明

苦楽園4号

はじめに。

今回のこの事件を記事にするのは大変悩みました。

しかしご家族からご本人のSNSを通じて知らされた今、発見の手がかりと事故の再発防止の啓発の意味であえて書きます。


10月末のある日の夕方、バイク仲間のMさんから電話があり『Tさんが行方不明になっているらしいのですが、一度〇〇警察と連絡を取ってくれませんか』との内容でした。

その3日前の土曜日にTさんのフェイスブックに投稿があり、それにコメントするとすぐにリプライがあったのできっと何かの間違いだろうと思っていたのですが、実際に電話をして聞いてみるとたしかにTさんのことで、すでに連日捜査をしているとのこと。

そしてとある林道の入り口で車は見つかっているものの、バイクも本人も行方が全く分からないということでした。

(いつもTさんはバイクを車に載せて、現地のすぐ近くまで行くのが習慣です)

その車が見つかった場所というのは、Tさんが大好きな兵庫県北部のS山の麓でもあるので、『それならば間違いなくS山に向かっているはずなので、その辺りを徹底捜索してください』と警察の方に提言しました。

翌日、仕事を早めに切り上げて僕も昼から現地に向かおうとしていましたが、連絡を取ると読み通りその山の反対側の麓で、バイクだけ作業道の途中にスタンドをかけた状態で見つかったとのことでした。

それを聞き、危惧していた深刻な転倒や滑落ではなく、その周囲で本人はすぐに見つかるだろうと思い待機していたのですが、結局その日の夕方までは見つけることはできなかったのです。

これはやはり現地の詳しい状況やTさんの行動パターンを知るものとして捜索に加わらなければならないと思い、平日でしたが他の仲間と共に次の日の朝にその場に向かいました。

それは行方不明となってから5日目のこと、バイク発見という大きな手掛かりもできたために人員を増やし、警察官10数名と地元山岳救助隊20名あまり。

そしてさらに警察犬と、午後からはヘリも飛ばすとても大掛かりなものでした。



数班に分かれて登山道、林道/作業道、迷いそうな尾根や斜面を徹底捜索し、そんな非の打ちどころもない体制でありながら、全くの手掛かりも無くただ時間だけが過ぎ、残念ながら夕方で捜索は終了となり、この日をもって打ち切りとなってしまいました。

(これはごく一般的な期間、もしくはそれを上回るものであり、その判断を非難するものではありません)


遭難行方不明の原因として考えられるのは、途中でガス欠かマシントラブルで動かなくなり、バイクを置いて歩いて車に戻る途中で道迷いをしてしまったか?

あるいはその途中で疲労や体調を崩すなどの理由で滑落して谷などに落ちたか?

当日は午後から雨が降り出し、日が暮れるのも早まっていた悪条件です。

そして考え得る最悪のケースは、熊と遭遇して襲われたか・・・

以前にもこのブログで書きましたが、当該地域において僕自身この10年で4回熊と遭遇したことがあります。

ただしいずれもバイクに乗って走っていた状態であったので、向こうが勝手に逃げてくれていました。

ご存知のように今年になって全国的に目撃例や被害は増えても、命に関わるような事例はこの地域ではありませんでした。


Tさんの年齢は60代で若い頃からバイクに乗っていて、しかもトライアルのライセンスを持ち、その競技会にも出ているベテランライダーです。

そのバイクを操縦する技量は僕などを遥かに超えて確かなものです。

彼は毎週のように地元のトライアル場で練習を重ねていましたが、僕らの間では『山走り』と呼ばれる道なき道を走ることも大好きでした。

その趣味は僕と共通し、ブログを通じて10年ほど前から知り合い、お互いの自宅は離れていても一緒に走ることが年に数回ありました。

ただその技量の高さゆえに、かなり難易度の高いルートにソロで行くことも多く、あまり僕からは口には出しませんでしたが心の片隅では危惧していました。


山での遭難事故例を調べると、かなりの怪我を負った状態でも長い日数を経てから発見されるケースもありますが、通常は72時間が事故発生からの生存可能時間とされています。


警察、行政の捜索が終わっても、トライアル上級者の仲間を募ってプライベートな再捜索も考えましたが、ご家族と警察の意向によって実行することは叶いませんでした。


僕自身、日頃から同じようなスタイルで自然とバイクを楽しんでいるので、それなりの覚悟を持ってきました。

でも逆にTさんほどのバイクテクニックが無かったために、慎重にも慎重を重ねて今までなんとか無事に過ごしてきたと言えるかもしれません。。

(一度だけ崖落ちでバイクの引き上げに友人たちに協力を仰ぎ迷惑をかけました)


これまで自分自身に課してきたことは・・

◼︎100%の自信がなければその先に進まない(特に下りでは慎重に)

◼︎最低でも日没の1時間前には山から出る

◼︎途中バイクが動かなくなった場合、そこから歩いて脱出できるイメージと体力を維持する

◼︎地図アプリ(ジオグラフィカ、スーパー地形など)を用いて、自分の現在位置と走ってきた軌跡を明確にする

◼︎モバイルバッテリーは必携

◼︎パンク修理はもちろん、軽微なマシントラブルに対応できる知識技術と工具持参

◼︎怪我や病気の応急処置の準備(薬や救急用具)

◼︎十分な水分と非常用の食料


そしてやはり最も大切なのは、山に深く入るのならば単独行動はしないということでしょう。

僕はトレーニングを兼ねて低山でのトレッキングにもよく行っていますが、ほんの少しの油断で道迷いをしたこともあり、そんな時は誰でもパニックになってしまいがちです。

そしてパニックになると、通常では考えられないような行動をとってしまうこともあります。

最近ではiPhoneでSOSが発信できたりするのでそれを使ったり、登山者用のココヘリという救助システムなどをあらかじめ登録しておくのも良いでしょう。

今回はスマホの電波は全く届かないエリアでしたが、GPSを利用したそうしたものならば役に立ちます。


さてあらためて整理をすると、車を止めた A地点とバイクが見つかった B地点の間には標高約900mの山がありますが、それぞれの位置からは(中腹なので)標高差300mほどで山頂となり、また両地点を結ぶ距離は3〜4kmくらいです。

またどちらも舗装林道に近く、もしこれが単なるトレッキングだったとすれば極めて容易でビギナーでも可能なルートです。

歩きにくいオフロードブーツを履いていればそう遠く離れることは考えにくく、その二つの地点を結ぶどこかにいるはずなのですが・・

あるいは我慢をして2時間ほどかけて歩けば、舗装路と広い林道で里に降りられて救助も求められたはずです。


今回感じたことは、仕事などではなくプライベートな遊びの範囲で起こってしまったにもかかわらず、警察や行政そして地元の方々が懸命に捜索してくれたことに実際に触れ、友人として感謝の念に堪えません。

これまでも友人、知人がレースや交通事故で命を落とすということはありましたが、このようなケースで行方が分からなくなるというのは、いまだに信じられない気持ちでいっぱいです。

ちなみに彼が自死を選んだのではないかということは、さまざまな理由から全く考えられません。


いつかどこかにひょっこりと現れて、どんな姿かたちであれご家族のもとに帰ってくれたらと心から祈るばかりです。


追記

なお、最後に消息を絶った場所については、二次遭難防止などの観点から詳細を控えさせていただきます。

またコメント欄は閉じさせていただきます。



画像の左端がTさんです


何か情報をお持ちの方は兵庫県警美方暑 0796-82-0110 までお願いします。