苦楽園オフロード雑記帳

兵庫・京都・鳥取・岡山の自然と林道をSHERCO TY125、 TRRS XTRACKで楽しんでいます。乗れない時などはスノーシュー、クロカンスキー、たまに料理ネタも入ります。

Happy go Lucky!

紺碧の空 蘇武岳スノーシュートレッキング 1/12

今シーズン第一弾となるスノーシュートレッキングに行ってきました🎵
行き先は但馬の蘇武岳(そぶがたけ)標高1,074.4mで、香美町と豊岡市との境界にあり兵庫50山のひとつ。
登山家の植村直己や加藤文太郎が愛した山としても知られています。

山頂からは360度の眺望が得られ、展望デッキからは麓の阿瀬渓谷から氷ノ山、鉢伏山、瀞川山、陣鉢山、扇ノ山といった但馬と因幡の山々、遠く日本海まで見渡すことができます。

(条件が良ければ鳥取の大山や北陸の白山まで!)




今回はいつものT橋さんと、押し入れに眠っていたスノーシューを引っ張り出してきたダマさんと3人で。
スタート地点になる村岡ファームガーデンに着くとすでに数組のグループがあり、その中には蘇武岳ファンクラブ/やまもり村岡という地元の方たちにもお会いできて一緒にスタートしました。
このみなさんはボランティアで蘇武岳の登山道や、オフローダーに知られているはちまき展望台の避難小屋の整備をされていて、おかげで安心して楽しむことができています。
この画像もフェイスブックからお借りしました。



このルートは途中までは林道と並行に、時にはクロスしながら頂上に向かって伸びていて、無雪時にはバイクでも何度も走っている道です。



三合目を過ぎたくらいから視界が広がってきます。



ちょうどルートの半分を過ぎたくらいでは、スノーシューでの登山は初めてのダマさんにとってもちょうど良いくらいの積雪量です。



年末から天気の良さそうな日と休日がマッチすることをずっと狙っていましたが、ようやくこんなベストコンディションに出会えました。
なにせ僕が住んでいる兵庫県南部と、山陰地方に含まれる北部の但馬では、冬の晴れの日の割合がまるで違います。



木立に差し込む光と影のコントラストが美しい。



六合目を過ぎたくらいから尾根道が現れます。



視界はさらに開けてきて・・



南西にはお馴染みの山々が見えてきます。



ここは幅の狭い尾根道なので、慣れない人はちょっと怖いかも?



馬の背の先は再び植林地の斜面が続き疲れが溜まってくるのですが、展望台が見えてくれば超回復です!



その展望台の下の斜面は普段は低木に覆われていますが、この時期はまるでゲレンデのよう。



舗装林道を跨ぎ九合目から先はビクトリーロードです🎵



ちなみに今回も撮影はiPhoneですが、編集加工は一切ナシのありのままの画像です。



この風景を見るために近所の山でトレーニングをしていると言っても過言ではありません。



雪原がダイヤモンドを散らしたように光り輝いています。



こんな厳しい気象条件の下でも新芽がちゃんと育っているのは植物の逞しさ。



県内最高峰氷ノ山ではお馴染みですが、ここ蘇武岳でもモンスタージュニアが現れました!
なんかゴジラに見えなくもない?



この先の降雪でさらに成長するかな?



途中から先行者はおひとりだけとなり、ノートレースの雪原が広がっています。




これはお借りした画像(自分では撮り忘れた)で蘇武岳名物の雪庇。
誤って先端に乗るとタイヘンですよ。



やはり何度も行っている高丸山と比べると、動物の足跡はなぜか少ないのですが、これはきっとウサギかな?



T橋さんにインスタ風に撮ってと言われて・・



風紋も美しく、昨シーズンバイクで何度も何度も訪れた大岡山も見下ろせます。



ダマさん恒例の集合写真。
スノーシューを履いてタイマー10秒でポーズするのはスリリング!



山頂はじっとしていると寒いので、林道まで下ってランチタイム。



東屋は雪に埋もれて先行者ひとりのスペースしか無し。



むしろ外の方が暖かいので雪の上で豪華な昼食。


復路では2度も脚が攣ってしまいペースを上げられなくなったのは反省ポイント。
昨年バイクばかり乗っていて、歩く機会が少なかったのが原因かもしれません。


天然掛け流しの村岡温泉で汗を流し、以前からネットで調べて気になっていた焼肉屋『鼓々』へ行ってみると・・



すげー肉が現れました!
おすすめの並バラと上ロースはそのサシの入り方がまるでA5ランクではないですか。



そして上ミノとホルモンも美味しそう🎵



ただこれだけ脂身が多いと、しつこくなり過ぎてどうだろうと思ったのですが、食べてみればとても脂の融点が低いのか、口の中で噛まなくても全部溶けてしまうのではと思うくらい!
ホルモンも独特の臭みなど皆無で、とても香ばしくうっとりするような味わいでした🎵
こんな肉はちょっと食べ足りないくらいが良いでしょうということで各種2人前づつ、それぞれ白ごはんとソフトドリンクで、合計一万円足らずは破格と言えるでしょう。
なぜか食べログでの評価はあまり高くはないのですが、ここは大いにおすすめで、もし行かれることがあれば予約した方がベターです。
当分、焼肉ならここしか行きたくない!



ということで僕にしてはすごく久しぶりの但馬は大満足な1日でした🎵


あ、忘れてた!拙ブログを本年もどうぞよろしくお願いします。


今年の締めくくりに 12/26

早いもので令和6年西暦2024年もあと少しとなりました。
この1ヶ月の間ブログの更新は行なっていませんでしたが、訪問していただく方の数はそう変わらず感謝しております。
バイクの方は完全に終わっていて、このところは山歩きや料理で休日を過ごしたりしています。



それにしても猛暑で心配していた今年の紅葉は見事でした。
但馬の紅葉のピークは11月中に終わっていましたが、兵庫県の中部以南は12月に入ってもずっと美しさを保っていました。
思うにこれは今年の台風の少なさに原因があったのではないでしょうか?
強風で葉が散らずにしっかりと残っていたからかな、なんて素人考えですけど。
上の画像は我が家の裏山なんですが、遠目から眺めても例年とは大違いでした。



その裏山は六甲山系に繋がっていて、庭から直接その中のひとつの登山道で登ることができます。
20分ほど、そこそこの急登を過ぎると大阪湾が一望できたり・・



その少し先では神戸港も見えてきます。



この道は隣のカノジョとよく一緒に来ましたが、そろそろ中学受験で忙しくなってなかなか誘うタイミングが難しくなってきました。




30分ほどで565.6mピークのゴロゴロ岳に到着。



この裏には広大な住宅地が広がり、とてもおしゃれなお宅が立ち並んでいます。
元々は別荘地や企業の保養所向けとして開発されたものですが、今は定住されている方もかなりいらっしゃいます。



この日はその先の盤滝方面にぐるっと回ると、有馬温泉に繋がる芦有道路の展望台が見えてきます。
休日には走り屋さんが集まっているようですが、この日はランボルギーニらしきエキゾーストサウンドが遠くから響き渡っていました。



この奥池エリアはその有料道路を使わなければならないのですが、たとえ住民でも料金がかかるのでゆとりのある人でないとね。
僕自身もこの阪神間で暮らすのならば、ここがベストと思っていましたがその夢は叶わず終いでした。



奥池〜盤滝間の道はかなり久しぶりでしたが、誰にも会わず気持ちの良い空間でした🎵



幾度も渡渉を繰り返したり、ちょっと迷いそうになったり。



基本的にはこんな標識もあるのですが、低山だからと侮ると大変な目に遭います。



再び奥池に戻ってきました。



こんな環境が阪神間主要のJR芦屋駅から車で15分くらいですから、これはひとつの理想郷です。
ただコンビニはおろか、自販機すらほとんどありませんけどね。
寒いし、霧もよく出るので季節によっては湿気がすごいみたいです。
まあ自然に囲まれて暮らすのはそれなりの覚悟も必要です。



翌週はダマさんとkoma2さんとその息子のコータ君と共に千ヶ峰に。
この山はオフロードバイクを始めてから数えきれないほど訪れていますが、登山コースで登るのは初めてです。
バイクだと山頂にすぐ近くまで行けますし、車でも一番イージーなコースの登山口まで行けて、そこからスニーカーでナンチャッテ登山も可能です。



この日はもともと先月に訪れて、途中でエスケープしたフトウガ峰〜段ヶ峰の稜線歩きに行きたかったのですが、前日に降雪があって車で登山口まで行けなくなり急遽変更しました。



雪が残った丸太橋はツルツルでそりゃ怖い!



暑さには弱いkoma2さんも、寒さには強く余裕しゃくしゃく。
しかしコータくんは手の冷たさに時折弱音も・・



コース序盤は美しい沢沿いの道で、紅葉が残っていればさぞやという雰囲気でした。



中盤からは杉や檜の植林地帯となって根っこだらけの急登です。



6歳児も休み休みですが頑張って着いてきます。



8〜9合目ではちょっと心折れそうでしたが・・



山頂に近づくにつれてガスも晴れて青空が広がってきました🎵



樹氷が美しい🎶



そして山頂に到着!
この三谷ルートはたった3kmあまりで標高差600mほどですが、360度の雄大な景色が広がってます。
バイクで来て何度も同じ風景を見てはいますが、やはり自分の足で登って見る風景はどこか違う感じがします。



東の方向の山肌には何気に良さそうな伐採地の間に伸びる道が・・
遠目には黒川ダムも見えていました。



この背後にはいつもの但馬の山々が広がっています。



6歳児の1000m級初登頂です!



僕の趣味はバイクと山歩きとソウルやR&Bの音楽を聴くこと、そして料理です。
冬場は料理をする時間が増えて、これはピッツァ生地を使ったパニーノ。



こちらもやはりイタリアンのブイヤベース『カッチュッコ』



同じくイタリアンスイーツ『ボネット』はコーヒープリン。



とある動画を参考にして、デザートピッツァも作ってみました。
焼きマショマロの下にはチョコバナナが隠れています。



マショマロが残ったので、ピッツア釜でキャンプムードに焼くと、エンドレスで食べるカノジョの弟くん。



その翌週はダマ幹事長主催の忘年会が開かれて参加してきました。
場所は今年50代であのダカールラリーに再挑戦し、見事2輪部門で完走された池町氏宅のお庭!



料理は持ち寄りで、オードブルが出たと思ったらいきなり塊肉の炭焼き!
愛犬あずきちゃんは一緒に食べたくてウロウロと。



幹事長ダマさんはピッツアに猪汁に鹿カツと用意して大活躍🎵



おまけにドタ参で香住カニを持ってきて下さったり・・



この日来られなかったハンターNIWAさんからの差し入れの蝦夷鹿肉はカツにすると絶品でした!



僕はというと前日に仕込んだラグー・アッラ・ボロネーゼ(ミートソースね)を持ち込んで、フジッリというクネクネしたショートパスタで合わせて、仕上げはイタリア産の削りたてパルミジャーノチーズでご提供。
この日は結局16、7人ほど集まったので、足りるかどうか心配でしたがなんとかなりました。
4、5人だったらもっとバリエーションも増やせるのですが、これは今後の課題ですね。




僕は初めてお会いした池町氏(右側)でしたが、これまでの様々な経験談も聞けて楽しい時間を過ごすことができました。
年が明けて早々にはまたダカールラリー2025に出走されますが、今回はカワサキ、スズキ、ホンダ、ヤマハ、川崎重工、トヨタ、デンソーの7社が組合員となっているHySEというプロジェクトで水素エンジンの四輪バギーに乗り参加されます。
総合は厳しいということですが、クラス優勝を目指し応援していきましょう!



そして恒例のクリぼっちは自分のために料理。
別にそんなつもりはなかったのですが、冷凍解凍品の鶏骨付きモモ肉が安かったので、低温調理とピッツァ釜で鶏肉のコンフィを作りました。
肉はホロホロ、旨みがギュッと詰まった味です。
左側はイタリアンの野菜スープ・リッボリータ、野菜のみですが嘘のように甘く身体に優しい仕上がりです。



寒い日が続くと甘いものが無性に欲しくなりますよね。
体温維持のためにじっとしていてもカロリーは消費しているので太りません、ダイジョーブです、たぶん。
てなわけでデザートにはTorta di Limone レモンのタルトを作りましたが、これはちょっと甘すぎたかも。


とまあ12月もこんな感じで過ぎて、あっという間に年末です。
今年も一年の間一緒に遊んでくれた皆様、拙ブログに遊びに来てくれた読者の皆様、本当にありがとうございました🎵
1月から3月ごろにかけてはスノーシューの季節となって、今年は雪も多いのでその機会が増えそうですが、バイクの基礎トレも入れて行こうかなと思っています。


それでは良いお年をお迎えください。


トレッキング第三弾 魅惑の稜線フトウガ峰縦走 11/30


今年一番の冷え込みがあった朝でしたが、ずっと行きたかったルートに初めて行ってきました♪
はい、今回もまたトレッキングなので、バイクの記事に期待をしてくれていたならごめんなさい。
このまま春までバイクはほとんど休眠状態で、こんな内容が続くと思います。



その行き先は生野高原から始まる段ヶ峰トレッキングルートです。
案内板は少し字がかすれて読みにくいと思うので、ネットから拾ったものを貼っておきます。




ここは兵庫県内のみならず、おそらく関西一円でも珍しいくらいの長い稜線歩きができる人気ルートです。



駐車場は登山口のすぐ前にあり、そこからそこそこ急登で一気に高度を稼ぎます。




その途中からすでに見晴らしが良くなり、素晴らしい景色が広がってきました。




このルートは三つの峰を結んでいますが、そのうちの最初が達磨ヶ峰で、ここはその手前のポイントです。
ここまで1kmほどの距離で約350mほど登りますから、平均勾配は35%ほど。
このところ近所でのトレーニングをサボっていたので、けっこう体力を削られてしまいました。



この辺りからうっすらと雪が積もっています。
前日からの冷え込みで雪が降っていたようです。



達磨ヶ峰に到着するとガスがかかって見晴らしは無くなっていました。




ここから始める待望の尾根道は、まだ馬の背のように幅は狭めです。





はるか前方に目的の段ヶ峰が見えてきました。



次第に稜線の幅が広くなってくると・・



その先に憧れの風景が広がってきました🎵
遠くの山から見ると、この付近はホントに真っ平のように見えますが、実際に歩いてみると意外と登り下りがありました。



その最たるものがこの『最低コル』で深めの鞍部になっていて、想定外の登り返しがまた脚にこたえます。
ちなみに『コル』とは英語では『col』で、ピークとピークの間の凹んだ場所のことです。



登り返すと周囲360度のパノラマが広がってきました🎵



素晴らしい眺めです!



これは東向きで、タイミングが良ければ北陸の白山や、南側は播磨灘まで見えるそうです。




二つ目の峰に到着しました。



この辺り関西ではとても珍しい森林限界なのでしょうか、高木がひとつもありません。
普通、北海道あたりでは標高1000 m付近で限界らしいですが、同じ標高でも緯度がだいぶ違います。
あくまで想像ですが、ここは強風になる確率が高いということなので、周辺よりも厳しい自然環境なのかもしれません。



これはネットで拾った同じ場所の冬の景色ですが、強風のために積雪量も少ないそうです。
スノーシューでも一度訪れたい場所ですが、中途半端な雪だと最初の登りが大変そうだなあ。
ちなみに反対側の千町峠側から登ればもっと楽に稜線に出られるそうですが、その登山口まで除雪をしていないので、ジープやジムニーなどのクロカン四駆が必要だそうです。



セルフシャッターでパシャリ!



さらに西に進んでいくと段ヶ峰に続く稜線と、並行して伸びている林道に降りる道と別れます。
このまま段ヶ峰まで行きたかったのですが、すでに歩き始めて2時間ほど。
想定以上に体力消耗して時間がかかり、段ヶ峰まで行くとこの日のもうひとつの楽しみを見送らなければなりません。



悩んだ末に選んだのは敗者の道・ルーザーズロードと言える杉谷コースでした。
ここは歩き始めよりもさらにキツい勾配で、枯葉が積もった路面で掴むものがないと滑り落ちそうになってしまいます。



最後は狭くクネクネしたやや不明瞭な区間を抜けると沢と並行に下ります。



綺麗なミニ滝で一服。



そして町道栃原宍粟線に出ました。
ここはオフロードバイクを始めた頃によく通った道です。
半分近くは簡易舗装してありますが、この付近から千町峠の終点にかけてはほとんどダートです。
ただ登山道の案内板には市道となっていましたが、いったいどちらが正しいのでしょうね?



これが千町峠方向の眺め。
バイクで走っている時によくハイカーさんとすれ違っていたのですが、なんでここを歩いているのか意味が分かりませんでしたが、今自分が歩くとは・・



途中にあった巨岩には『生野ボルダー』のボードがありましたが、調べてみたらこの辺り一体でボルダリングを楽しむ人が多く、この岩からそれが始まったそうです。



トコトコ歩いて行くと次第に紅葉が美しいエリアになってきました。



こんな画像はSNSには溢れかえっているので飽き気味ですが、とはいえやっぱり撮りたくなるのは人の常?





さらに生野高原カントリーに向かうと、いつも間にできたのかこんなシャレた施設が立ち並んでいました。



調べてみると、貸別荘をメインとしたリゾート施設だそうで個性的な建物がいろいろとありました。
40年ほど前にはこの辺りは西の軽井沢としてもてはやされて別荘が多くあったそうですが、他と地域と同様にそれらは寂れてしまっています。
しかしある企業がこんなアクセスが良く、自然環境が素晴らしいということで見直され再開発しているそうですが、こんな新しい形態も良いのかもしれませんね。



ログは駐車場手前で切ったので実際の距離が短いですが、アップルウォッチで測るとこんな感じ。



そして目的だった段ヶ峰登頂を諦めたのはこれを食べるためでした🎵
最近はバイクで北播地域を訪れることがまず無いため、ほぼ一年ぶりに来たかった多可町の焼き鳥屋『鳥富』です。



僕はとてもこの店の常連などと言えるような人間ではありませんが、もうかなりご高齢の先代の奥さんが顔を出して『久しぶりやね』と言ってくれたのには驚きと嬉しいことでした。
さすがお店が35年も続いているわけだし、まさに接客業の鑑と言えるでしょうね。



そこから家に帰る途中の丹波エリアの山々も本当に美しく見惚れてしまうほど。
この画像はもう家に近い金仙寺湖ですが、この冷え込みで一気の紅葉がピークとなりました。



稜線では冷たい風に吹かれて震え上がりましたが、結構汗はかいていたのでこの日の仕上げは北海道チーズの専門店でソフトクリーム♪


ここは家から車で10分ほどなんですが、今までなかなか寄る機会がありませんでした。
お値段500円ですが、確かに良質のミルクを使っていることがよく分かり、比較的あっさりとした味わいで美味しいです。


それにしてもこのところ歩く機会が少なかったので、自分が思っていたよりもその体力がかなり落ちてしまっていました。
スノーシューシーズンに向けて日々トレーニングをしなくっちゃ!


トレッキング第二弾 阿瀬渓谷四十八滝と金山廃村 11/24

我が愛する但馬のバイクシーズンはそろそろ終了。
そりゃ寒さを我慢すればもう少しは乗れますが、なにせ山陰特有の変わりやすい天気になるので、いつ冷たい雨や雪に変わるかわかりません。
昔からこの地方では「弁当を忘れても傘を忘れるな」と言われているそうですが、これからは自分の足を使って山歩きが楽しい季節です。
今回は10年ほど前から訪れてみたかった『阿瀬渓谷四十八滝』とその奥にある『金山廃村跡』についに行って来ました。
ソロで行こうかとも思ったのですが、先日に手のオペをして暇そうなダマさんに声をかけると『行きます!』と返事が返って来たので、それならばと他の人にも声をかけてみると、koma2さんと息子さんのコータくんもご一緒にということになりました。



阿瀬渓谷とはこんなところ↓↓↓
四十八滝というネーミングは八反の滝と同じくらい各地にありますが、どれも実際にはその数や落差とは乖離があるのが常套で、偽りなしという方が珍しいのではないかと思います。





紅葉の季節は手前の第一駐車場までしか入ることができずそこに車を置きましたが、先行者の車はすでに2台あり。
でももっと混んでいるかと思っていたのですが・・



理由はすぐに分かりました。
今年はどこも紅葉の見頃がかなり遅かったので、ここもひょっとしたらまだ素晴らしい紅葉が残っているかもしれないという淡い願いは打ち砕かれていました。



それでも!
歩き始めしばらくは道も舗装されていますが、眼下には美しい滝が連続して現れます🎵










谷とは反対の山側からもいくつもの沢や湧水が流れ込んでいます。



ここに落ちたら絶対に助からないよな〜、と思えるような場所も。
実際に4年前には70代女性が足を踏み外して亡くなったこともあるそうです。
少し離れたところには平家落人伝説で、お姫様が追手が迫ったと思い、自ら身を投げたという淵もあるのですが、それに比べてもかなり迫力があります。



コータくんは先日6回目の誕生日を迎えたばかり。
「連れて行って大丈夫でしょうかね?」と尋ねられて、「たぶんダイジョーブでしょ!」と無責任に答えていたのですが、前日降ったたっぷりの雨に加えて、歩き始めは青空が広がっていながらも、雨雲が流れてきてポツポツ落ちてきて、歩くところも岩に乗るとものすごく滑ります。
最初は張り切っていた彼もちょっとテンションも下がり気味ですが、励ましながらゆっくりと歩いて行きます。



この一帯にはこんなダブルやトリプルの滝もたくさんありました。



これは同じ場所を写した画像ですがiPhoneの長時間露光を使っています。
意外とこの機能を知らない人が多いようですが、一度使ってみれば簡単なので参考にしてみてください。
やり方は違いますがAndroidでもできるようですね。




道は次第に幅が狭くなって、ところによってはキャンバーになっていたり、小さな崩落を越えるようなポイントもあります。
つい、う〜んバイクで走ってみてぇ・・と思いますがそれはもちろん御法度。







しかしこの一帯、紅葉真っ盛りだったらどれほど美しさが増していたのでしょう?
足元に重なり落ちているもモミジやカエデの葉はすでに茶色くなっていますが、その数からして半端ではありません。


Photo by koma2



時折こんな青空が広がってきます。



川に沿って歩いて行けば迷うことはありませんが、それでもルートが不明瞭なところも増えてきて、油断をするとぬかるんで足がズボッと足首くらいまでハマります。
暑い季節はヤマビルも当然ながら多いことでしょう。



さらに危険な箇所が増えてきたので、koma2さん親子はここで勇気ある撤退を選択。
帰り道コータくんは岩で滑ってお尻を四つに割ったそうですが、泥に足を突っ込んでも怒られないと喜んでいたそうです🎵
うん、将来有望だぞ!



古い丸太の橋が架けてあったところはもはや折れそうで危険なので、それを回避するこんな渡渉ポイントもありました。
ゴアテックス素材などの防水トレッキングシューズは必需です。




川沿いをさらに進むとようやく目的の廃村跡らしき石垣が現れてきました。



この辺りは川の流れも緩やかになり、河原も少し広くなっています。





それにしてもここまでの区間、想像していたよりもかなりハードでした。
そんな区間を昔は麓の村と重たい荷物を担いで往き来をしていたのですから驚きです。


Photo by koma2



ここにも立派な銀杏の木がありましたが、前日の雨と風で完全終了、ざんね〜ん。



その銀杏の木が村のシンボルツリーだったかのように、その先に金山廃村跡がついに現れました。



思っていたよりも平地部分が多く広い面積です。



読みにくいと思うので文字起こしします。


私の子どもの頃、金山部落は十軒あり、十軒すべてが炭焼きで生計をたてていました。 終戦直後は七軒になっていましたが、七軒みんなが家族のようなもので、助け合って暮らしていました。 長男が家を継ぐ時代で、どの家にも若者がいましたので、遊ぶのも村ぐるみでした。 印象に残っている遊びは、冬場の兎取りです。 当時はどの家も猟銃を持っており、雪の中を兎撃ちに出ました。 炭一俵が二百円ちょっとの時代で、兎を金屋部落まで持っていくと、一羽十円から二十円になりました。 昭和30年には、関西で力から労力さえ提供してもらったら発電所を造るという話があり、今と同じ交流の電気が通じました。 それまでの電気は直流で、単に明かり用だけでした。 当時の七軒の家々では、出力調査のため電灯はつけっ放しで、 さらに外灯もあちこちに取り付け、金山部落の夜は電灯で明々していたものでした。 最盛期には98の電灯を数えていました。 32年には、三方小学校の金山分校が出来ました。 また、NHKからテレビの提供があり、分校に据え付けました。 金山峠で山仕事をしていた人夫さん達が、早めに仕事を終えて相撲放送を見に降りて来ていたのを覚えています。 山の中の生活でしあが、案外新しい生活をしていたことになります。 しかし、時代の流れには逆らえず、一軒減り、一軒減りして、昭和37年には、私の家族6人だけになっていました。 一家族だけでは金山の冬は越せません。 この冬が来るまでには金山を出ていかなければならないと決心していました。 何百年という歴史があると聞いていましたが、金山から人がひとりもいなくなったことは、これまでなかったことでしょう。 これで金山の歴史が終わるのかと思うと、土橋にペタンとすわり込み、泣くまいと思っても涙が止まりませんでした。 小高いところに金山の墓地が見えます。 もう亡くなった父親や母親の顔、世話になった村の人、葬式を出してあげた人達の顔が浮かんできました。

(豊岡市日高町記念史より抜粋)


なんと!僕が生まれた翌年に分校が建ち、ちょうどコータくんと同じ年の頃までここで住人の方々が生活を営んでいたことになります。
但馬は古くから度々、大雪の被害に見舞われていますが、昭和では20年、38年、43年にあり、行政からも僻地からの移住を勧められ、用意された麓の村などに移住されたケースがいくつかあると聞いていますが、ここも、僕の大好きな熱田や小城などもそれに当てはまるようです。



そんな頃以前から造られたであろう石垣があちらこちらにあり、その規模や数の多さには驚かされました。
いつも感じるのですが、重機などまるで無い時代どれほどの苦難苦行だったことか。


この村ができたきっかけである金鉱は室町時代から江戸中期に渡って栄え、織田信長、豊臣秀吉や徳川家康など歴代将軍たちの財源ともなっていたそうです。
それは日本の重要な歴史の一部だったとされ、永禄4年(1568)、ポルトガル人のドラードが作った「日本図」では、石見国には「銀鉱山群王国」、但馬国には「銀金山群王国」と書いてあります。
ヨーロッパから見ると、日本の国は金銀にあふれた黄金の国だったのです。


この周辺には人ひとりがやっと入れるほどの坑道が200以上あったそうです。
言い換えれば我が國のゴールドラッシュがかつてここに存在していた訳ですが、その頃はどれほどの人たちがここで暮らし働いていたのでしょうか。
ただアメリカなどとは違い一攫千金ではなく、領主によってしっかりと管理されていたそうですが。



今現在残っているのは新たに造られた掲示板と東屋。
そして古い石垣群と五右衛門風呂だったであろう、苔むしたそれらのみです。





その近くにはガラス瓶がありましたが、これはまだ少し新しそう。


ひとりその場の中心に立ち、往時を想像すれば様々な想いが頭の中を駆け巡り、目の前に浮かんでは消えるるような錯覚に襲われます。
この辺りは谷間で太陽の光も多く入りますが、とにかく四方八方から沢や湧水が流れ込み、梅雨時などはさぞや大変だったであろうし、鉄砲水が出れば家も流されることもあったでしょう。
そしてそれ以上に冬場2〜3mも雪が積もったら、一体どうやって生活をしていたのでしょう?


普段は会話が楽しいダマさんと一緒でも、そんなことをずっと考えながら引き返していくとどうしても無言になってしまいがちでした。
おまけに降り道の滑ることったら!僕は3回足を滑らし大転倒しそうになりましたが、ダマさんも危うくオペしたばかりで抜糸も済んでいない手をつきそうになっていたそうです。




巨大な落石がゴルジェを作っているところもあります。



途中で分岐して周回するコースもあるのですが、天候も悪くなってきたし、時間も予想以上にかかったのでこの日はピストンで引き返しました。
その分帰りにはルート序盤に集中している美しい滝群のそばまで降りて、じっくりと撮影してきました。









前述した通り、途中からは険しい区間もあり相応しい装備が必要になりますが、序盤の区間(主要な滝が多い)は軽装でも大丈夫です。
歩くのが苦手な人でも、序盤だけで十分満足できると思いますよ。
ここはぜひまた瑞々しい新緑と、真っ紅に染まる季節に訪れてみたい!
愛する但馬に、またひとつ大好きな場所ができました🎵



少し遅めの昼食は、先日初めて訪れて豚角煮定食に虜になった「GOHANYA但馬長寿の郷」でステーキ丼という名の焼き肉丼。(下にご飯あり)
写真だとステーキ肉を焼いてからカットしてあったのですが、これはちょっと違うんじゃない?部位はブリスケかな?
味は悪くはなかったですが、やっぱりここは八鹿豚角煮の方が正解だったようです。



それをチョイスしたダマさんは、プルンプルンな肉質に喜んでくれていました。



ダマさんとはここでお別れをして、そこから小一時間かけて久しぶりの浜坂七釜温泉ゆーらく館に。
但馬全域ではかなりの数の、いわゆるスーパー銭湯がありますが、その中で源泉掛け流しは村岡温泉とここだけだそうです。
先に引き返したkoma2さんにもすすめていたのですが、距離も離れているので今日は実際に行くことは多分ないだろうなと思っていたら、しっかりと先に湯船に浸かっていたのには嬉しい驚きでした。
ハンバーガーよりも蕎麦、チョコは噛まずに溶けるまで舐める派、そして温泉を好むというシブい6歳児です。


ここは室内の浴槽はそれほど広くはないのですが、露天が広く、岩風呂と別にこれより一回り大きさのまるい陶器のような風呂があって、そこにひとりのんびりと浸かるのが最高なんです。



特に僕にとっては湯温が最適で、普段はカラスの行水ですが、のぼせたら冬場の冷たい風にあたることを繰り返しながらふやけてしまうほど長湯すれば疲れもすっ飛びます。


駐車場に戻ると、ここでも先に出たkoma2さん親子が車に乗っていて、コータくんとバイバイする時には初対面時の照れや恥じらいも消えて、明るく屈託の無い笑顔でお別れ。
僕が出てくるまで待っていてくれたのかなあ?また遊ぼうね🎵


晩秋の但馬 色彩の宝石箱 11/14


ここ数年、一年の中で最も楽しみの紅葉フォト撮影は岡山県鏡野町を優先して行ってきました。
しかし昨年の台風被害が大きく、また今年は色付きのピークが遅くなり、休日とのマッチングもままならず諦めてしまいました。
あのエリアには数箇所、僕のとっておきの場所があって、しかもほとんど知られていないのが魅力なのですが・・。
とにかく春の桜と違って、紅葉を撮るのはそのタイミングが難しくいつも悩まされます。
でもそれが上手くマッチングできた時は本当に嬉しいのですよね🎵
今回は有給の休日を変更して、平日木曜日に但馬に向かいましたが、さて。



最初に訪れたのは養父市の山中にある、かつて養蚕が盛んだった頃に桑の木の棚畑として広がっている場所です。



ここは春は野生的な桜の樹が見事な景色を織り成し、知る人ぞ知る場所なのですが、秋の季節には誰にも会ったことがありません。
しばしキャプションなしで画像を並べておきます。
全体ではまだ紅葉ピークの半分くらいでしたが、見栄えの良いところで撮ってみました。















前にも書きましたが、今年の猛暑のせいか葉に斑点ができたり、焦げてチリチリになっている木が少なくありません。









この建物はかつての作業小屋だと思います。
お蚕さんのご飯となる桑の葉をここで分けていたのでしょうか。


そして今日はずっと探していた、この隣の林道に繋がる可能性があるルートらしきものを見つけました!
反対のその林道側からは少し入ったことがあるのですが、ソロではやや危険な区間があり、こちら側のどこに繋がっているのかわからなかったので保留にしていました。
しかし今回こちら側の出入り口らしきものを見つけたので、また来年にでもグループでチャレンジしたいと思います。
その時はまたいつものメンバーの皆さんヨロシクです。



2時間以上かけてゆっくりと気の済むまで撮影を終えてからバイクを一旦トランポに積み、やって来たのは今日のランチ『ごはんや・但馬長寿の郷レストラン』です。
ここはその存在を全く知らなかったのですが、県立の施設で主に研修などに使われているそうです。
それにしても広大で美しく手入れされていますが、訳のわからない展示場などあって、税金の無駄遣いのような気も・・
これもまた先代の県知事の負の遺産と言えるのでは?


あ、県知事選は斉藤候補に期日前で投票しました。
あのおねだりやパワハラは、既得権を貪っている県議や職員たちのでっち上げだったと判明しました。



こちらはレストランの店内で一番乗りです。
明るく広々として、10人以上の団体で来ても良さそうです。



ここは知り合いのジモティ君に教えてもらいました。
おすすめはチキン南蛮だそうですが、稀少な八鹿豚を使った大好物の角煮定食があるそうなのでそちらを迷わずに注文。



お〜珍しく中華の角煮トンポーローのように皮付き肉です🎵
しっかりと皮目を焼いて香ばしさがあり、プルプルトロトロの美味しさ!
もう少し甘さを控えてくれても良かったのですが、いやいや予想以上の味でした。
だってこんな公営の施設の食堂って、あまり期待できないところが多いじゃないですか。
調理場をチラッと覗いたら、女性スタッフばかりで頑張っているようでしたが、これは良いところを教えてもらって感謝です。




そこからいつもの神鍋高原に移動して、この時期特に美しい羽尻線を走ります。







ダイナミックな展望ポイント。
廃業したスキー場のゲレンデ跡ですが、たまにパラグライダーなどのテイクオフにも使われているようです。



この道は現在工事中で抜けることは不可能なので、ここで折り返します。





そのゲレンデの麓エリア。





そしてお隣の万場スキー場の間を登る神鍋蘇武林道。



さらにその隣の奥神スキー場。



舗装林道妙見蘇武線と繋がる三川線と並行に伸びる稜線。
この時期はトライアル車ならば楽しめる場所がいっぱいです♪
それにしてもどこも下草が少なくなっているのは、おそらく鹿さんたちのお腹に入っているからなのでしょうね。






ちょこっと寄り道して白菅山林道。
この山のブナ林の美しさは別格です。



再び三川線からの雄大な眺め。
いつも思うのですが、近年の造林植林の推進事業が無かったら、どれほどより美しかったのでしょうか。




ここも小城分岐で引き返し粟ケ尾林道。





ここもいいとこ取りをして途中でUターン。
なにせ航続距離が短いのでその点は苦労します。



先週と同じ蘇武岳展望台から。



金山峠の手前から耀山ワンダーランド。







国道9号線に降りて村岡御殿山公園。







蘇武岳トンネルを抜けて神鍋渓谷公園一ツ滝。



そして最後は神鍋山。



11月も半ばだというのに寒さをほとんど感じず、青空とウロコ雲が初秋のような1日でした🎵
でも今年も残りあと1か月半となり、この先週末の天気予報が悪いので、但馬でバイクに乗れるのはもう1回あるかどうかなのかもしれません。
でもたとえこれが今年の最後としても、とても満足できる1日であり、1年の締め括りとしても悔いが残らないシーズンでした。
まっ、雪が積もればまたスノーシューで楽しみますけどねっ!