苦楽園オフロード雑記帳

兵庫・京都・鳥取・岡山の自然と林道をSHERCO TY125、 TRRS XTRACKで楽しんでいます。乗れない時などはスノーシュー、クロカンスキー、たまに料理ネタも入ります。

Happy go Lucky!

秋風が吹き始めた!ベストシーズン到来 9/23

ようやく太平洋で育った高気圧からの熱風に代わって、大陸育ちの高気圧から吹いてくるカラッとした空気に変わりましたね。
身体は楽になるけれど、夏大好きな僕にとっては少し寂しい季節でもあります。


さて本題に入る前にひとつ。
以前にもこのブログで書いたことがありますが、兵庫県中部から北部にかけての林道・管理道はそのほとんど全ては『公道』です。
基本的に林業優先ですが、工事や伐採中以外、ルールさえ守れば誰でも通行することができます。


クリックしてください☟


それにもかかわらず今でもSNS上などで発信をする際に『◯谷林道』などと伏字を使う人がチラホラと。
このおかしな習慣は、以前のオフロードブームの際にルールを守らない新参ライダーが急増して、それまで走れた場所が走れなくなったために古株達が不文律として決めたものです。(オメーら、林道名を出すなよ!と)
しかし僕はそんな利己主義、排他主義、閉鎖的な習慣は大嫌いで、このブログでも使いません。
今でも使っている方はそれが常識であり、一人前のオフローダーかのように思っているのかもしれませんが果たしてどうでしょうか?


関西でいえば北摂や洛北などであるならばまだ分からなくはないのですが、但馬は他のエリアよりも林道がはるかにオープンになっていて、それが僕の但馬を愛する大きな理由でもあります。
(それらの所有権の所在は分かりませんが、少なくとも但馬に於いて林道と正式に名の付くものは全て行政の管理下にあるものと理解しています)
僕自身のオフローダーとしてのキャリアは決して長くはないですが、これからこの世界に興味を持って入ってくる人達に、できるだけ情報をオープンにし、林道を走る時のルールや心構えを、少しでも伝えていけたらと常に思っています。
ただ正直を言えば聖人君子のように楽しませてもらっているだけではなく、時には自己判断もありますが、そこは自己責任との表裏一体です。
まあ、またこんなことを書くとまた嫌われてしまうかもしれませんが、それはどうぞご自由にブロックでもなんでもしてください。
反論があればコメント欄からどうぞ、議論を交わすのは歓迎です。




さて本題に入ります。
今回は出合という地区にトランポを停めて一旦轟集落から相地轟林道(舗装)を東に走ります。
その間、南側に並行している天谷加保坂林道との間にある新設の作業道をチェックしたかったからです。
しかしこちら側から入れる入れるルートはいくつかありながらも、特に有効なものはありませんでした。



ミズバショウ公園を過ぎてから天谷加保坂林道に入り、東から西に向かって走ります。
この数年、伐採作業が活発に行われていて入れない時期もありましたが、今はすっかりと終わり落ち着きを取り戻しました。



その伐採に使われた新設作業道をまだ走っていなかったので入ってみると、これが思っていたよりも幅員も広く落ち着いた道です。



それほどゴチャゴチャもしていなく、オープンな雰囲気がとても好感が持てます。
ただ期待を持ってあちこち進むと、その多くの支線はプッツリと終わるか倒木、崩落で終わっています。



地形的にも穏やかで、迷ったとしても南北どちらか短い距離で脱出できて気軽です。



結局、1本のルートがループで走れましたが、もしかすればまだ他にもあるのかも。



本線に戻って西に進みます。
林道周囲の木も広範囲に伐採されたので、以前よりも見晴らしが良くなっているのは好ましいことです。




谷間に見えるのは大屋地区。
かつては蚕(カイコ)飼育が盛んで、それ以外で炭などいろんな物資の交流の場としても栄えていたそうです。




天谷加保坂林道はその90%が爽やかフラットでビッグオフでも楽しいですが、一部だけこれくらい荒れている区間があります。



終点は先ほどの相地轟林道と合流して、そのまま西進すると四つ辻があり、正面が梅ケ久保林道です。



フラットダートの峠を登ると作業小屋がある三つ辻があります。
今回は左の奥にある森に進みます。



丁寧な表示の標識は割れてしまって草に隠れています。



森に突き当たると僕の好きな側は左の奥です。
ここは左右で植生が変わり、こちらはコナラが多いのかな?



最奥は深い谷ですから、行き過ぎると戻れなくなりますよ。



来た道を戻りますが、森を右手に進み時計回りでこの道に戻ることもできます。
ただこの時期、初めてでは見極めることはほぼ不可能でしょう。


先ほどの三つ辻を杉ケ沢高原方向に進みますが、僕はこのトイレの前からまた森に入ります。
以前は無かった倒木が入り口を塞いでいて、とても分かりにくくなっています。



そのまま進むとススキ野原に出て、また標識があります。



ここもおそらく慣れた人でないと分からない、微かな踏み跡を頼りに進みますが、ススキの穂は背丈くらいあります。



まあここは踏み跡を外してもトラップは無いので安心ですが。



先週行ったハチ高原と比べると、ススキの見頃はまだまだでした。
ここから眺める氷ノ山も好きなのですが、山頂は雲に隠れて今日はイマイチ。




杉ケ沢高原から轟安井林道に抜ける道は、おそらく僕以外誰も分からないでしょう。
もし探り当てたら表彰状ものです。



地表に視線を落とすと栗やキノコが至る所に落ちていて、ここでも秋の訪れを感じさせます。



野生のキノコに関しては全く知識が無いので手は出しません。
我が家の庭にも、時々ナンジャコリャ的な奴が現れるんですけどね。



その先の誰も知らないはずの正解ルートにあった倒木が、どなたかの手によって動かされていました。
表彰状を作っておきますので名乗り出てください。



轟安井林道に合流して西進します。



前回の台風で一ヶ所だけあったアトラクションのすぐ近くまでユンボが来ていたので、それも近日中に綺麗に修復されるのでしょう。
こうした動きはいつもとても早いので、行政には感謝ですね。



標高が上がるにつれて、先ほど眺めていた雲に突入するので辺りが暗くなり、なんとなくテンションも下がり気味。
気温も下がって、ウインドブレーカーでも欲しくなる程。



この林道西の終点は瀞川氷ノ山林道とぶつかります。
右に進めばハチ高原、左に進めば国道29号線に出ます。



この日は左に進み、最初に現れる支線「横行林道」を下ります。
途中にあるミニ滝はいつも美しい♪



ここは耕作放棄地なのでしょう。
猫じゃらしではなく、チカラシバにすっかり覆われてしまっています。



横行の支線「岸谷林道」はピストンですが大好きな雰囲気。



養父市の林道はたいてい入り口に立派な標柱があって期待してしまうのですが、その多くがピストンです。



走りを楽しみのメインにされている人には分からないかもしれませんが、景色や雰囲気を楽しむことを優先にしている僕にとって、ここは外せない道になりました。



まだまだ緑の葉が美しいですが・・



足元を見れば栃の実がいっぱい!



見上げればまだ枝に残った実もありました。
今も昔も大切な食料なのは、地元の人間や動物達にとっても同様で、場所によっては採取禁止の看板が出ているエリアもあります。



その奥に進むと大きな倒木がありますが、よく見れば左側ギリギリ通れます。



しかしシダで路面は覆われて、その下に尖った石がゴロゴロあるのでこれ以上ソロでは進む気になれず。
一応終点は自分の目で確かめたいのですが・・。



大屋地区を経由してPeaks cafeへと。
今回は地元産、Peaks cafe自家製のハラペーニョのピクルスをトッピングで注文すると、これが最高に爽やかな辛さでとてもマッチしています!
やっぱり但馬に来たら香住の海鮮と、この関宮のバーガーのどちらかを食べたい🎵
あ、それと蕎麦も旨いですよ。
そのためならば、たとえ日頃の食費をセーブしても良いのです。



昼頃はすっかり曇ってしまっていたのが、徐々に青空が広がってきました。
小代地区に進んで稲荷尾林道に入ります。



南の入り口に重機があって、砂利の山が築かれていたので入れなくなったのか?と思いましたが大丈夫でした。
南側区間はそれほど変化がなかったですが、北側のスキー場近くはヘビーウエットで流木もありビギナークラスの方にはちょっと手強いかもしれません。



小代スキー場の展望東屋はオフローダーに人気のスポットですが、この2、3年はすっかりとオフシーズンはキャンプ場として人気上昇中で、ゲレンデの至る所でテントが張られています。
今はまだバイク乗り入れ禁止には至っていませんが、あちらはお金を払ってキャンプをしているので、団体で騒がしくするのは控えたほうが良いでしょう。



これだけは言っておきます!
この場所を『但馬のチロル』と名付けたのはこの私です!!
だからと言って命名権などありませんケド。



さて、この日の最後となったのは崩落があって通れなくなっているとの情報をキャッチした仏ノ尾林道の調査です。
問題の場所を写真では見ていましたが、どうしてもこの目で確かめたかったのです。



ここは但馬林道の中でも僕自身にとっては3本の指に入るお気に入りの林道です。
距離も確か12km弱ほどあって、これからの紅葉の風景はとても美しいのです。
スキー場側から入って、ほぼ中間にある石碑まではほとんど何事もありませんでしたが・・




それを数100m過ぎたところに現れたのがこの現場・・・
長さ30mほどにわたって路面が完全に崩壊しています。




2本の沢が集まっているので、おそらく鉄砲水が出て全てを押し流してしまったのでしょう。



一見、右の山側からギリギリいける(青の矢印)のでは?と思われる、アタマをちょっと2ストの排ガスで冒されている人もあるかもしれませんが、その間には2本の沢筋(赤のV)があって通れません!
谷側からクリアするのも、トライアルIAクラスでないと無理でしょう。
しいて言えば山側の木を広範囲に伐採してキャンバーを通り抜けられるかどうか?



この青いホースは水を逃すためのもので、行政はすでに把握していると思います。
ただ修復工事が早く始まったとしても、ここは半年近く雪に覆われる豪雪地帯なので、工事が完了するのはかなりの期間が必要かと思います。
もう少し西側だったら、支線で迂回できたのに・・
ただこの先の西側出口まで、ここ以外にも被害が出ているかもしれませんが・・。
いろんな思い出が詰まったこの林道ですが、またいつか思い切り楽しめる日が訪れることを願って止みません。




絶景ツーリング撮影ロケ with オフロードハンター 9/17

先日ご一緒したオフロードハンター・カズ@offroad_hunter_kazuさんが、苦楽園イコール絶景フラットだろうとの思い込みからまさかの廃道探索だったので、そのお詫びを兼ねてお望みのルートをプランしてみました。
さらに日本海の海鮮でお昼を楽しむのはどうですか?と尋ねたらふたつ返事でOK!
その海鮮ホイホイに釣られて、カズさんのお友達のK田さんとM山さんも集合場所に揃いました。




そのお二人はどちらも今ではレアなSUZUKI DR250でご参加。
M山さんが何やら小さなクーラーボックスを抱えて不審な動きをしているな、と思っていたらなんと!!



それはヘッドライトの上に括り付けられて、中にはドライアイスとPINOが!!!
おまけによく見れば片側にはチェーンソーのガイドバーカバー???



聞けば僕も以前に利用したことのある、Enduro Engineering社製のチェーンソーマウントで、それを利用して今日は暑いのでクーラーボックスにドライアイスを入れて使っているそうです。
探索をする時にチェーンソーがあればなあ・・と思うことが多々ありますが、その重さや積載方法を考えるとなかなか無理筋ですが、これならば最高でしょ!
ちなみに以前購入した時より今は円安で割高のようで、だいたい3万円くらいだそうです。


クリック⤵️


さて前置きが長くなりましたが、今日のルートは粟ケ尾林道からスタート。
とにもかくにも、OFFROAD×HUNTER Videosからご覧ください🎵
制作監督総指揮、カズさん渾身の一作です!




【セロー225we】但馬地方 絶景林道ツーリング


いかがでしたか?
たまには静止画ではなく、こうした動画で残すのも自分自身楽しめるかなあと。
僕も以前にGoProを使って試してみたことがありますが、いろいろと面倒臭くって続きませんでした。
なので時々こうしてコラボさせてもらうのがベターだろうと勝手に思っています。



ただ今回はルートの策定には頭を捻りました。
なぜならば、過日の台風の被害で使えない林道が次々と明らかになり、さらに連休中日だったので昼メシ難民になる恐れがあったのです。



ま、それでも妙見蘇武線周辺のオープンスペースでひとしきりプレイタイム。




京都から参加のM山さんとてもユニークな方。



加古川から参加のK田さん。
後から知ったのですが、知る人ぞ知る大ベテランで普段はMXライダーとか。
僕は林道に入れば最後尾をのんびりなので知る由もありませんでしたが、常にぶっちぎりだったらしいです。



そこから耀山に移動して・・



どうしようかなと悩みながら、やはり早めに香住に行きたかったので舗装路を移動していつもの矢田川の河原へ。
しかし、ここもまだまだ台風の被害が色濃く残っており、流されてきた泥があちこちに堆積して好きな場所まで行けません。
それでもM山さんは下見では躊躇した赤矢印のラインを強行突破して、さらに向こう岸まで一気に!



カズさんも続いた後、K田さんは危うく水没の危機!!
一旦止まってしまうと、川底の砂利をタイヤで掻いてしまってズブズブと沈んでしまったそうです。
こうした場合はとにかく途中で止まらないことが大切なんですね。
僕は対岸の火事で遠くから望遠モードで撮影係。
いや〜、だってホラ案内役がリタイアしたらまずいでしょ。



引き返す時は流石に大ベテランのK田さんもスムーズに渡河成功。



M山さんは派手にスプラッシュして、頭から水を被っていました。



カズさんは安全策で土手走り。



まだ体も乾き切らぬまま、お目当ての店に行くと開店20分前にも関わらず、店内のは数名の先客が。
僕らもそこへ混ぜてもらって、焼き魚定食のノドグロの塩焼きを注文!大好物でーす🎵
他の3人はそれぞれ海鮮丼で、M山さんはなんとそれにカツ丼(小)を追加。
K田さんから『燃費悪いな〜』と突っ込まれていました。



食後はいつものルーティーンで浜辺のひとやすみ。
撮影に夢中なヒトが約1名。
案内してもノーリアクションだったらガッカリするものですが、こうして楽しんでもらえるとその甲斐があったというものです。



さて午後の部に臨もうかと走り出すと、コンビニの前には見たことのある怪しげな一団が!
なんと先々週もご一緒した、レーサー組の皆さんではありませんか♪
いろいろと話は弾み、この後の最初の1本は同じ池ヶ平林道を走るというので、ならば一緒にと。
その中で、なぜか謎のおひとりが(しかも足元はクロックス履き)、どノーマルのカブで混じって走ると言い出して・・・
心配だったので(ホントはシャッターチャンスを狙って)僕がシンガリとなってずっとその後を走りましたが、けっこう本気を出さないと離されてしまいそうになるくらい速い速ーい!!
おまけに後で聞けば、フロントブレーキもまともに効いていないし、サスもあんまり動いていないそうな・・ハァ、どーなってんの???



そんなかんなで、その先でレーサー組の皆さんとはお別れして、僕たちは本谷林道へ。
まだ入り口の倒木はこのままですねえ。
だいぶ通った跡がありますが、誰もこの上に伸びた枝を切ってくれていないからちょっと面倒。



そこから鹿田釜谷林道へ。



こういう木漏れ日が好きです🎵



拙宅はますます荒れ放題に⤵️



途中の休憩もそこそこに、本日のクライマックスへとやって来ました!



しかーし、なんと草刈りをされていてこれ以上進めません。
せっかくここにフォーカスしていたのに残念至極!



ならばと野間を経由して瀞川氷ノ山林道からハチ高原を目指します。



間に合った!
ここは西側に山があって、太陽が隠れてしまうのが早く、日陰になるとススキの美しさがイマイチ映えません。
これからの時期だと、昼過ぎから遅くても3時半には着かないとその美しさは味わえないのです。
そのために皆さんを急かせてしまいましたがお許しを。



今回はとにかく台風被害の影響で、本来使えるはずのルートが使えず、どうしても舗装路でのリエゾンが多くなってしまいました。
それに他にもまだまだ案内したい場所はたくさんありましたが、時間切れでそれも叶わぬままでした。
また機会があればこうしてまたカズさんの協力を得て、動画を交えてお見せしたいと思っています。
ご参加の皆さん、ありがとうございました。


氷ノ山の裏と表・秘境林道から絶景巡り 9/9

台風7号から3週間ほどが過ぎましたが、徐々に各林道の被害状況が分かり始めています。
今回はまだ友人知人からの情報も入って来ていない、氷ノ山の裏側(西側)に位置する林道群のリサーチから始めます。



いつものように湯村カントリークラブの前には、放牧された牛たちの姿がありました。



牛舎に入れられたままの牛たちよりも、やはりずっとストレスフリーで良いのでしょうが、この牛たちは食肉用の肥育牛ではなく繁殖牛だからなのでしょう。



照来(てらぎ)地区の一角にはさっきまで霧雨が少し降っていたためか虹がかかっています。
それにしてもこんな低く、横一文字に近いのは珍しい。



牧場公園の横から但馬No.2のロング林道・中辻肥前畑線にエントリー。
ここが今日のリサーチの最優先項目。
豪雪や台風の被害を受けやすい林道なので、さて今回はどうなっているのやら。



早速現れました!
普段は枯れ沢になっているところから土石が流れ出しています。



数箇所同じような状況がありましたが、それでも最初の広場までは特に大きな被害は無く通過。



いつものように穏やかな空間・・足元にはたくさんの鹿のフンがありますけどね。



さらに先へと進むとこんな穴が開いていたり・・



カーブミラーのこの変形は、たぶん雪の重みのせいでしょう?



これくらいの法面崩落はいくつかありましたが、どれもやはり致命的なものは無く・・



第2の広場、石碑のある所まで到達。



ここは紅葉の美しい所ですが、山肌にはすでにほんの少しだけ色付きが垣間見れます。



ここからの景色は塩山地区。
日本の里山の美しさは世界でも屈指でしょう。
特にこの時期は色付いた田んぼと、刈り取りが終わった田んぼのコントラストがモザイクのよう。



振り返ると自分が走ってきたルートが見えるスカイライン林道。
SNSで知り合った海外在住の複数の日本人の方とのやり取りで知ったのですが、意外にも北米やオーストラリアなどは国立公園や私有地が多く、あれだけの広い土地がありながら自由に走れる場所はとても少ないそうで羨ましがられました。
そんな意味でも、規制が皆無に近い但馬は、林道天国に間違いは無いのでしょうね。



ここも他と同様に、途中の平坦が続く区間は至って平和な状況です。



しかし予想した通り肥前畑に近づき下り始めると、状況は一転してガレの連続!
それでもトータルで幸いにも絶望的な箇所は無く、ビッグオフやビギナーの方以外ならばある意味楽しんで?走ることもできるでしょう。
ソロだと不安でも、グループだと RPGのようになるから不思議です。



県道に合流してからリエゾンとして畑ヶ平林道(舗装)を走ります。
ここはその途中にある支線ですが、たしか以前にも走ったけれど、こんなに奥へと深かったかな?



でも何やらここはイヤ〜な雰囲気、邪気のようなモノが漂っています・・。
なのでそそくさと撤退、どう考えても行き止まりのピストンでしょうし。



畑ヶ平本線が舗装される前はさぞや素晴らしいダート路だったことでしょう。
途中の巨樹やモスゾーンが美しい♪



そこを通過すると、名産の大根畑のあるエリアから扇ノ山林道に接続します。



ここは晴れていても少し暗めの林道ですが、秋の紅葉の美しさは必見です。



画像には無いですが、畑ヶ平寄りの区間は普段から路面荒れ気味、ふる里の森寄りはフラットが続きます。(水溜り多し)



ただし今回は迷った末に、その途中から但馬随一の秘境林道に!
普段からただでさえ荒れ気味で、超ウエットのスポットもあり距離もたっぷり。
そこで何かトラブったり、途中で倒木や崩落で引き返すのは非常にツライ。
心の中で拝みながら進んで行くと・・。



はい、出ました〜!



まあ、これくらいならササっと5分で完了!



普段は展望の良い所でも、残念ながらガスが出てきて見晴らし悪し。



その分、さらに秘境感は増し不安が高まります。



はい2本目、でもこれはくぐれます。



これ、画像では分かりにくいでしょうが、左の方向から土砂が広く路面を覆っています。
先日の失敗を踏まえて、今回は慎重に下見をしてから右のラインでクリアします。



3本目ははモジャモジャ倒木。
2年前だったかなあ・・羽尻線で大いに苦労したことを思い出します。



ここもお決まりのように平坦区間にはアトラクションやトラップはありません。



しかし何度走っても良い林道だなあ🎵
様々な要素が兼ね備わっていると言っても、それは過言ではありません。



と思っていたら、現れましたイチバン嫌なヤツ、広範囲の泥濘ゾーン!
慎重に下見をして、ラインを決めて突入しましたがあと一歩のところで捕まり、この日卸したての新品ブーツが膝下まで泥だらけ。
でもこの前ほどは苦労せず、なんとかすぐに脱出はできたのでひと安心。



最後の関門はこの崩落ゾーンだなとハラハラしていましたが、ここはさほど以前と変わらずに通過できてやれやれ。



『やったー!』と大きく安堵して出口に着くと、軽トラに乗った地元の方にバッタリ出会い『おっ、バイアルス?』と聞いてこられました。
(注:バイアルスとは50年ほど前にHONDAが初めて販売したトライアル車。)
よくよく話を聞けば、以前はよく乗っておられたそうで、今はこの林道では罠猟で鹿などを獲っているそうです。
ある時は熊が罠にかかってしまい、その人が近づくと自分で罠を外して襲いかかって来たところをライフルで一発で仕留めたなんて話も。
車に積んであった缶コーヒーまでご馳走になり、他にも楽しいお話をたくさん聞けました。
こう言っては何ですが、地方の過疎エリアにお住まいの方は、たとえ見た目は無愛想であっても、話しかけるととても饒舌な方が多いです。
なので最近は挨拶をするだけでなく、こちらから積極的に話しかけるようにしています。
時には林道情報も頂けるし、面白いお話もたくさん聞けますよ。



そこから国道(酷道)482号線を下る途中、矢田川源流の河原に入って泥を落とします。



秋岡から新屋の集落を抜けて高丸山林道へ。
ここからはリサーチではなく、大好きな絶景ポイント巡りです🎵



まだまだ緑が濃く、森は瑞々しさを感じさせます。



この道は冬場の雪景色も絶品ですよ!



ちっちゃい秋見つけました🎶



そして遥かに広がる谷あいの村、美しき小代。



仲良く並ぶ鉢伏山と高丸山。



その先からススキをかき分けて進み・・・



鞍部に出て前を見れば・・



広い空が広がり・・



ススキをかき分け天空へ進む、まるでモーゼの海割りような道が続いています。




ここに来ると、どうしてもセルフシャッターで自撮りしたくなるんです🎵



正面は頂上にガスがかかった氷ノ山。



今日も文句なしに素晴らしい景色でした!
そしてあと1ヶ月ほどすると、銀色の穂が波のようにたなびくススキの海がさらに楽しめます。



そこからは同じ道を引き返して、くつのき村の中に入ると、街路樹に植えられているナナカマドの実が赤く染まっています。
そう、これも見たかったんだよなあ♪



次は久しぶりに野間林道に進みます。
噂に聞いていた八反の滝の崩落は本当に凄まじい!
大きな滝がこれほどまでに崩壊しているのを見るのは初めてです。



途中の展望箇所、通称イヌワシポイントはアマチュアカメラマンの方達が陣取っていたので、その少し上の場所でパシャリ!



そしてその先のハチ高原奥にあるススキ野原。



してい言えば今のところはまだ2分咲きって感じですかね。




出始めの穂はまだ茶色がかっていてマダラ模様。



それでも見る価値は有り余るほどだと思いませんか?



少し下って行く途中には別宮の棚田があります。


ここで今日ふたつ目の嬉しいことに遭遇しました。
それは舗装路の真ん中に、車と衝突でもしたのか、カラスアゲハが飛べずにいたのです。
このままでは轢かれてしまい可哀想だと思ったので、羽根を摘んで田んぼの方へと離すと、息を吹き返すようにふらふらとしながらも舞い上がっていきました、ヨカッタ! 
いつか恩返しに姿を美女に変えて現れてくれないかなあ・・なーんて不純な気持ちだとダメかもね。



ほっこりとした気持ちになりながら、これまた僕らの仲間内では定番中の定番、東ハチです。



ここのアプローチも本当に良いんです🎵



さっきと同じ、誰もいないこんな風景のところでは、ついつい三脚を取り出して自撮りターイム。



ふと思ったのですが、このところゲロ中心の探索ツーリングの記事は閲覧数があまり伸びません。
まあ別にそのことを気にしてはいないのですが、乗っている本人達は楽しくても、読む方はそれほどでもないのでしょうね。
ならば今度、僕が選りすぐりの場所を選んで、YouTuberカズさんとジョイントして但馬絶景巡りの動画を作ってもらいましょうかね?
僕はこうして静止画と文章で構成するのが好きなのですが、この前の動画でやはりその良さも感じました。
でも自分で作るのは苦手なので、カズさん、撮影および監督総指揮、編集制作よろしくお願いしまーす!
(僕の印税分は請求しませんから。)



実はこの日、直前の天気予報はあまり良くはなく、走るのは止めようかなと思っていたのですが、やはり来て本当に良かったです。
季節は進み、但馬のベストシーズンはもうすぐそこです🎵



【業務連絡】
この後、蘇武岳展望台付近まで寺河内林道を使って登ろうとして行ったのですが、途中から大規模伐採が進んでいて雰囲気は一変していました!
妙見蘇武林道に合流する手前で、土曜日なのに作業している人たちがあり、ダメですか?と聞いたらやっぱり✖️。
当分は走行不可のようなので気を付けてください。




猫の後頭部が好き

氷ノ山トレジャーハンティング  9/2

いつもの兵庫県北部但馬地方、氷ノ山周辺に探索ツーリングへ行ってきました!


その翌日にこのブログを書いていますが、キョーレツな筋肉痛です!


写真は全然撮っていません!


走るのが楽しすぎ(忙しくて)撮っている暇も余裕もありませんでした!


果たしてブログは書けるのか・・・?



ということで、今回は画像を借りパクしたり、文章中心にやってみようと思います。
今回のメンバーは先月タイ、ラオスで行われたアジア・クロスカントリー・ラリーに出場して、見事MOTO部門総合6位に入賞したT橋さん。
『アジアの虎』との異名も冠しています。





そしてそのひとつ上をいく5位入賞のS川さんのお二人。



そのひと月ほど前にご一緒した時と比べると、だいぶ痩せておられたので激戦の跡が窺われます。
アジア特有のお腹イタイ問題にも見舞われて、SSの最中にもストップをしなければならなかったそうなので、きっとそのせいでもあるのでしょう。
いや〜しかし本当にオメデトウゴザイマス。



そして今回5、6年前からお知り合いだったのにもかかわらず、一緒に走ることはなかったKAZUさんも、最近美しく仕上げられたセロンコ(225セローのブロンコ風外装)で初参加!
GASGASにも乗ってレースにも参加されているので、今日はてっきりそちらで来られるのかなと思っていたのですが、どうも絶景ツーリングと勘違いされていたらしいです。
光り輝くフェンダーはなんとアルミ製ですから、絶対コケません宣言が出ています!
KAZUさんはYouTubeにもたくさん動画を投稿されていて、後日この日の様子もアップしてくれました🎵
とても上手な編集なので、是非ともご覧ください。




苦楽園さんプロデュース 絶景爽やかツーリング?



その3人に加えて、探索大好きハスク450のベテランK川さんと、お馴染みのメンバー、トリッカーのまこっちゃんの計6人。
僕はTRS XTRACKなので一応レーサー組に属するということになりますが、乗り手がゲキ遅なので、トレール乗りの人が混じると安心です。


さて今日の本題は関西で最もメジャーな瀞川氷ノ山林道(通称氷ノ山林道)の影に隠れた宝物?おそらくこれまで表舞台に現れたことが無い未踏の作業道を探ることです!
これまで長きに亘り多くのオフローダーに愛され走られてきた関西きっての氷ノ山林道とその近辺に、こんなネタが残っていること自体奇跡のようなものですが、衛星画像と地理院地図の分析と実際の下調べからふたつの可能性が浮かび上がってきたのです。


まずは前哨戦で、その氷ノ山林道と接する轟安井林道支線の探索。
こちらは画像で判断する限り行き止まりだと想像していましたが、やはりその通りスパッと終わっています。
それでも幅員も余裕ある、気持ちの良いルートで距離もそこそこありました。
もしかすると轟安井林道と並走して大段ヶ平と繋がるかもと期待していましたが、どうもそれは違っていたようで、もう一度轟安井林道から氷ノ山林道を走って大段ヶ平の広場に到着。



ここからの眺めはとても良いのですが、夏から秋はススキが伸びて視界が遮られます。



そして本日のセミファイナルは、この付近から氷ノ山林道の支線のひとつである横行林道(現在は舗装済)に繋がるかもしれない作業道の探索です。



これが入ってみると予想を遥かに超える奥行きと迷路のような複雑さで、幅員もこれまた十分!
こんなところがまだあったんだと、自分でアテンドしておきながらも驚きでした。
しかしウエットな路面も多く、この辺りによくある間伐材を敷いた路面がとてもスリップしやすく気を許しことができません。
油断をすると方向感覚を失い迷ってしまいそうで、とてもとてもソロで来るようなところではありませんが、その点このメンバーだとサクサク探索が捗るのが何よりも心強く楽しい🎵


ただくまなく探りましたが、結論としては残念ながらこちら側からはどうしても谷を降って横行林道に抜ける道は発見できませんでした。




そこで降った側の横行林道から、あらかじめリサーチをしておいた入り口から作業道に入ります。
この入り口はとても怪しげで、つい見逃してしまいそうになるのですが、地理院地図とストリートビューで割り出してあります。


こちらは先ほどのエリアとは違って分岐はなくルートは1本。
ただかなりの時間誰も入ったような形跡はないので、道は自然に帰りつつあるような状態です。



レーサー組の皆さんの流石のライテクはもちろん、セロンコを実に上手く乗りこなすKAZUさんのテクニックも参考になります。
タイヤのトラクションを失うようなシーンでも、決して無闇にリアタイヤをぶん回して地面を掘ることもなく、確実にアトラクションをこなしていきます。



しかし残念ながらこちら側からも繋げることは叶わず、GPS走行ログで確認してもらうと、先ほど走った道とあと2、300mの間隔を残して道は消え、可能性としてはその間の急斜面を制するしかありません。
惜しいなあ・・まだどこかに可能性が残されているような気がしてなりませんし、もしそれが見つかればかなり面白い玄人向けのルートになりそうです。
そういえば、ここは木の根などに大きな穴がいくつかあって、熊か何かの巣のようでもありました。
ここもソロで来るには相当な覚悟と準備が必要です。


ちょっと残念でしたが、ここまででもかなり楽しめたことは間違いありません。
もしかすると予想を下回り、入ってすぐ終わってしまうことも考えていましたが、これほどのルートが眠っていたなんて驚き以外のナニモノでもありません。


そして次のメインイベントこそ、練りに練って期待度満々で臨んでいたのですが、なーんと土曜日だというのに入り口で伐採作業が行われていて入れませ〜ん。(泣)
最近は土木工事関係も週休二日制が当たり前になってきたのですが、先日のように台風で天気が荒れるとその影響で振替出勤があるのですかねぇ。




そのルートは広大な作業道路網があり、目的の場所に繋がればそれはそれは大発見となること間違い無しなのですが、また機を見てチャレンジしましょう。
しかし伐採工事が終わらないと今年中は無理かなあ・・・


というわけで、氷ノ山林道から鵜縄に向かって下る途中のループ作業道(画像なしですがこれも楽しんでもらいました)を案内してから、まこっちゃんを除いては皆さん行ったことが無いというPEAKS CAFEに。



この画像もT橋さんのFacebookから拝借しています。
一階のお肉屋さん仕込みの手切りのパティは歯応えが良く、旨みもたっぷりで後味最高🎵
食後に幸福感が長ーく口の中に残る料理こそ大好きなのですよねえ。


さて、思っていた結果は出せなくても、ここまででも十分に楽しめたと言っても良いくらいだったのですが、やはり残されていたあの古道『小城越』の、前回とは反対側からの探索も行わなければ気持ちが収まりません。


そこに行くまでまでのショートカット区間、稲葉地区の古い廃道もとても面白いものでした♪(これも画像は無し・・)


そしていざこの斜面、どう調べてもここを越えなければ可能性が残されていないところを、先頭を切ってK川さんがアタックします!



レーサー組の他の皆さんもそれに続き、トレール組のお二人もチャレンジ。
さて僕はというと、最初のアタックで肩を痛めてしまい斜面の下でみんなを見守るというトホホな結果に。




これもKAZUさんの撮った画像ですが、それぞれルートを懸命に探るも、とうとう見出すことはできませんでした。
前回は反対側から目的のピーク、地図上の『小代越』には達していたので、ある程度の満足はあるのですが、反対側からは徒歩でないと無理なようです。
(トライアルライダーY本さんならば可能かも?)
またいつか本格的な冬が来る直前にでも、自分の足で歩いて調べてみることにします。
この一年で、足で確かめなければならない課題がかなり増えました。




いやーしかし思ったような結果を出すことはできませんでしたが、本当に楽しい一日になりました。
TRS XTRACKに乗っていると普段の自分の2割か3割り増しで走れてしまうので、そのせいもあるかもしれません。
もちろんこの但馬で探索を行うには、これ以上心強く頼りになるメンバーは他に見当たらないくらいなのでそのおかげでもあります。
秋は皆さんイベントが多く、しばらくはご一緒できないかもしれませんが、またの機会を楽しみにしています🎵


あ〜、なんとかブログ書けました。


追記ですが、三川線はかなりの台風被害が出ています。
その様子を見ると隠れた人気の三川東作業道群や柴山は相当厳しそうですね。
来週はまた中畑肥前畑線など扇ノ山周辺の被害も調査するつもりです。


台風直撃!どうなっている但馬? 8/19

8月15日に兵庫県のど真ん中を縦断した台風7号。
報道によれば、県内で最も被害が出たのは一番北、日本海に面した香住周辺でした。
そこは前回8月5日にも訪れている、そもそも但馬の中では僕が一番訪れていると言っても良いほどのお気に入りの場所です。
台風から4日後の状況は一体どうなっているのか、不安を覚えながらも北に向かいました。


デポ地はいつもの神鍋高原。
台風一過の爽やかな風を期待してたことを嘲笑うように朝からとても蒸し蒸ししています。
まずはそこから一番近い通称万場(神鍋蘇武林道)へ。



リフト最上部まで登る間、肩透かしを食らうように全く被害は見受けられません。
その前がカラカラだったせいか、よくできる大きな水たまりも無し。



そこから蘇武線を少し走り奥神鍋のてっぺんに。
ここから見る景色もいつもと全く同じです。



粟ケ尾林道を降っていくと、やや路面が荒れ気味ですが倒木や崩落もほぼ皆無。



ところがその途中からフロントホイールからの違和感を感じて、止まって確認するとスローパンクの様子。
下り切ってから涼しくて作業のしやすい場所を探してチェックするも、釘などの異物は刺さっていることも無し。
おかしいなあと思いながらも、携行している新品チューブに交換。
後から調べるとどうやらバルブコアに問題があったらしく、それならばコアだけ変えて済んだかも・・・。
再度チェックするとチューブ内側の溶着部に亀裂がありました。
原因は経年劣化かと思われますが、こんなことは初めてです。

予定では用野和佐父林道から本谷奥林道〜宮神山田林道と繋ぐつもりでしたが、修理に時間を取られてしまったので、県道4号から宮神山田林道へ直接入ります。
4号線の射添地区付近は道路に川の水が溢れた様子でまだ泥が残っています。



その宮神山田林道に進むと、ところどころの斜面や道を横切る枯れ沢から土石流の跡が。
しかしこの林道は途中まで人家があるので修復は迅速に行われたのでしょう。



それにしてももっと山深い、例えば中辻肥前畑林道などではよく見られるようなこんな光景を、この辺りで見るのは初めてです。
それもそのはずでしょう、ニュースでは80歳を過ぎたご老人が、生まれた時からこの地で暮らしているが、今回のような豪雨は初めてだと証言していたくらいですから。



しかし人家のある場所を過ぎてから、稜線と並行に伸びるフラット区間はそれ以前と全く変わらぬ平和な状態です。



中間にある支線の入り口に着くと、このところずっとあった工事車両が無くなっていたので久しぶりに入ってみます。



すると以前よりも作業道が奥へと伸びており、以前よりもパッと開けた絶景ポイントができています🎵



この辺りは皆伐したために植樹されて、その幼木を鹿などから守るために袋が被されているのがちょっと不気味かも。
知らない人が入ってきたら逃げ出すかもね。



ここから見える風景は左に氷ノ山、正面に扇ノ山です。
遠目に見えるスキー場のゲレンデらしきものはどこだろう?
但馬牧場公園だったら見える角度が違うはずなのですが。



本線に戻って山田集落方面に向かって降り始めると、予想通りにアトラクションが次々と現れ始めました。
ここは難易度D、右側から楽勝です。



ここは沢から流れ出てきた土砂が積もっています。
割と浅く、そこそこ締まっていたのでやはり難なく通過の難易度C.



そのつもりで次に現れたアトラクションに下見もせずに突っ込んだら、前後のホイールがズブズブ半分ほど、まるで底なし沼かと思うくらい埋まって身動きが取れなくなりました。
よく残雪の季節にもありがちなことですが、雪と違って泥は粘りがあるので、はまった自分の足を抜くのもひと苦労です。
こんな時は真後ろに引いてもほぼ無駄で、バイクを寝かせながら手前にフロントを引っ張り向きを変えるのが正解です。
ここの難易度はスペシャルA!



オフロードブーツはしっかりとバックルでホールドされているので大丈夫でしたが、普通の長靴だったら靴だけ残ってしまったでしょう。
それでも思いっきり『フンヌッ!』と力をこめなければ身動きもできません。


こんなことは2018年の台風21号の後、小代の仏ノ尾林道出口で味わって以来です。
軽いシェルコTY125だったから一人でも脱出できましたが、重いトレールバイクだったら無理だったかもしれません。


この林道はここから先が山田集落に向かって峠を下っていきますが、おそらくこれと同じか、これ以上のアトラクションがあると予想されたのでここで引き返します。



このままでは昼食を摂るのに店に入ることもできないので、いつもの矢田川の河原に行ってみると、手前側に普段は無いもうひとつの流れができていました。



とりあえずブーツのまま川に入りジャブジャブ洗って泥を落とします。
こんなこともあろうかと、今日は防水ソックスを履いてきたので助かりました。


普段は目にすることがない何かの稚魚が足元をたくさん泳いでいます。
激流の中でよく生き残ったものですが、やはりどこからか流されてきたのでしょう。
この近くの田中畜産さんがXでポスト(この言い方にまだ慣れない)されていましたが、洪水の後に残された水たまりから、たくさんの小魚が網で簡単にすくえたそうです。



昼食はいつもの店「W」で新メニューの甘エビ丼♪
とっても美味しく、僕の生涯でこんなたくさんのエビを一度に食べたのは初めてですが、プリン体が・・尿酸値が・・ちと心配でした。


それにしてもコロナ明けで初めての盆休み終盤で、飲食や宿泊業の方々は忙しくなることを期待されていたでしょうが、それを裏切られて本当に気のお毒です。
この日も普段だったら開店同時に次々に訪れるはずのお客さんも、僕以外では地元の常連さんおひとりだけでした。
洪水被害修復などのボランティアはできませんが、ほんのわずかでもお金を落として役に立てたらと思います。
このブログをご覧の方で行動範囲内にお住みの方ならば、ぜひ香住に足を運んで美しい風景と美味しい海の幸を楽しんでください。



矢田川の河口に面した香住浜は打ち上げられた木クズが目立ちますが、ニュースで見たそれよりも遥かに少なく安心しました。



しかし西側にある小さな入江には、ニュース画像そのものの海面を埋め尽くす流木が。
地形と潮流の関係でこうなってしまうのでしょうが、エンジンに吸い込んでしまうために漁に出られない漁船も多いそうで、早急な現状回復が求められています。



海水浴客には人気の三田浜もやはりこの程度でしたが、いつもは賑わっているはずのビーチも数組のお客さんがいる程度でした。



三田浜から鎧(よろい)に抜けるショート林道。
ここを通るとよくカメラを持った方と出会うのですが、一体何を撮られているのでしょう?
風景?それとも鳥か蝶でも??謎です。




それにしても、たとえショートでも海の見える林道は良いですよね🎵



僕の定点撮影ポイント「鎧漁港」。
まるで絵葉書か映画に出てくるようなこの風景(実際に極道の妻たちなどのロケ地としても有名)が大好きです!


釣り人視線で見ると透明度が高過ぎるうえに藻場や岩場が少ないので、あまり魚はいないだろうなと思うのですが、シーカヤックにでも乗って一度楽しんでみたいなあ。




さて今日の探索ネタリサーチとして、もっとも期待を膨らましていた船越峠の途中にある作業道です。
ここは昨年も来ましたが、その時は延伸工事中だったので途中で引き返しました。
しかし先日とあるハイカーさんの記録を見ていると、近くにある久斗山に向かう途中の稜線に新しい林道ができていたとあったのです。
久斗山周辺は以前から精査を重ねていたのですが、その手がかりはなく諦めかけていましたが、もしそれが本当ならばこの作業道が伸びているとしか考えられないと思ったのです。
さらにまた別のハイカーさんの発信から、この近くに鳥取へと繋がる旧街道が山中にあるとも!
これは多少苦労しても攻めるしかありません。




で、普段ソロではあまりやらないこともやり・・



峠を登って行くと右手には日本海が広がっています。
ただ前回ほど空気が乾いていないどころか、湿気がものすごくて水平線がぼやけています。



この道の序盤2/3くらいはかなり古そうなのですが、その先1/3はまだ新しく造られた区間になっていきます。



道を横切るような沢がほとんど無いので、台風の被害はこの程度。




前回工事中だったのはこのポイントでした。



それがずっと遥かその先まで伸びているではありませんか!



しかーし、法面も路肩も補強していない区間になると問題発生!



バイクを置いて歩いて先を確かめると、まだまだ続いているようでした。
もしかすると見える範囲のすぐ先でジ・エンドとなるのは林道あるあるです。
最後まで確かめてみたかったのですが、この日の蒸し暑さは尋常でなく少し頭がクラクラしそうになり、こりゃヤバイぞと思って引き返しました。


以前庭いじりをしている時に2度ほどヤバかったことがありますが、アレは気がついた時には膝が折れてストンと尻もちをつくくらい突然やってきます。
特にこんな日のように蒸し暑いと、汗が乾く気化熱で冷やされることもないので非常に危険です。



再び船越峠に戻り香住港を眺めます。
BIGが当たったら、この風景が見える場所に別荘を建てようっと♪



さてあらためて台風被害の状況ですが、梨畑の様子も大丈夫だったようです。



ニュースでも報道された矢田川温泉付近の水田もご覧の通り何事もなく稲穂が実り垂れ始めています!


この写真にあるように左が矢田川、右の集落で床上浸水があったのですが、どうしてその間の水田が被害をほとんど受けなかったのかこれも謎です。
でもとにかく農家の方達の努力が失われず、本当に良かった。



普段ならば夏はこの通り、大きな中洲ができるくらいの水量が、先日は一気にそれを覆い隠して溢れていたなんて信じられないほどの静けさを取り戻しています。



それでも大野集落近くで河原を走ってみると、大きな木にはたくさんの流木が引っかかり、その荒れ具合を物語っています。



さてここからは県道4号線西側の林道の様子です。
池ヶ平林道は全く以前と変わりない平和な様子。



中間付近にあるかもしれない安泰寺に繋がる道を探して支線に入りましたが、それらしきルートは見当たらず。
唯一のところに赤テープがあり、その手掛かりかと思いましたが、さてここからどうやって?


さらに鳥取に繋がる旧街道とは何処に?
これはもう安泰寺のご住職に伺うしかないかなあ・・



池ヶ平林道本線に戻ると鹿の頭蓋骨が道の真ん中に鎮座していたので、轢かれないように路肩に動かしておきました。



それにしてもこの付近はこれまでに何度も鹿の死体が見受けられるのです。
この日も頭蓋骨のそばには、まだ新しい鹿の毛皮の一部らしきものが落ちていました。
カラスや他の猛禽類の仕業か、それともこの付近には熊が多いのか、それも謎のひとつです。



本線を過ぎて安泰寺側も探ってみましたがやはり手掛かりは無し。
安泰寺は檀家を持たない自給自足の禅寺で、修行されている一般の方(海外からも多い)が畑仕事をされていましたがご住職の姿は無く、わざわざお呼び立てするのも申し訳ないのでそのまま立ち去りました。



久斗山集落を過ぎ本谷林道に入るとすぐにこの倒木ありでしたが、これはこのまま通過可能。



グリーンカーペットは暑さが続いたせいなのか色褪せていますが、路面自体は荒れていません。



宮神山田林道で遭遇したような泥濘ゾーンも3ヶ所ほどありましたが、これも路肩側から通ることができました。
この程度ならば、春先の雪解け後の方がよほど酷いくらいです。



今回は元々廃道だった三川東などは危険と判断して走っていません。
これをお読みになった方の中には、そんな台風後の危険な状態でソロ林道などとんでもないとお思いになるかもしれませんが、確かにそれはある意味その通りです。
ただ僕はこの地域の林道には熟知しており、もしもの場合林道ならば10km歩いてでも帰れる最低限の体力と判断力は持ち合わせているつもりです。
もちろん過信は禁物ですが、どんなスポーツでもリスクはありますから、大切なのはリスクマネージメントではないでしょうか。


とにもかくにも、心配していたほどの大きな被害は今のところは無くひと安心しました。
あの泥地獄ももう少し乾けばきっと容易に通過できるでしょう。
今年はもうこれ以上台風が来ないと良いのですが、なんたってまだ8月中旬ですから台風シーズンあと2ヶ月あまり、穏やかな日々になることを祈ります。