梅雨晴れとなった土曜日、いつもの兵庫県北部の神鍋高原に着くと、後からオフローダー仲間のT橋さんとK川さんにばったり遭遇!
この日は次回のグループツーリングの下見をしておこうと思っていたので、連絡は取っていませんでしたが絶対に会うだろうとの確信はありました。
こんな貴重な晴れ間を逃すのはあまりにも惜しいですよね。
しばし話し込んでから別々にスタートして、その道の駅から程近い三原水口林道を走っていると、ブラインドコーナーを回った先で、クマさんがこちらの音に驚き背中を向けて逃げていく姿が見えました。
スピードを落としゆっくり進むとその姿は消えていたので、谷に降りたか斜面を登って行ったのでしょう。
1度目は中辻肥前畑線、2度目は鳥取の山志谷、3度目は新温泉町の春木に続いて遭遇したのは4度目です。
僕はGoproなどの動画撮影はしていないので画像は無しですが、小熊ではなく成獣でした。
このところ全国ニュースでも良く取り上げられたり、2人の知人が氷ノ山周辺でも遭遇しているので、なんだか今日もばったりと遭いそうな予感がありました。
この辺りに生息する熊は北海道のヒグマとは違うので、凶暴性は多少低いと思いますし、バイクで走っている時は、ほとんどクマが怯えて逃げるので被害はまずありません。
(走っている側面から体当たりされ転倒し、鎖骨を折ったという例はありますが・・)
それでもやはり単独の時はそれなりの対策と装備(スプレーなど)は用意せねばなりませんね。
もしも睨み合いになった場合、慌てずにゆっくりと後退り(これはスズメバチも同じ)するのが良いと聞きますが、果たしてその場において冷静になれる人はどれほど?
三原集落に抜けてから、廃校に抜けるルートではなく、以前から気になっていた川南谷(かなんだに)集落に入ってみました。
ここは入り口付近に牛舎があり、侵入禁止のような立て札がありますが、その奥には数軒の小さな集落があります。
兵庫県の中でも、現在これほど山奥の不便な場所に現存する集落は稀に見るほどですし、それが今回行ってみて分かったのことですが、そこには廃屋や耕作放棄地が無く、とても美しくに保たれていることに驚きました。
農道はキラキラとした野芝に覆われ・・
奥の小さな滝から用水路が引かれていて、清らかな水が流れています。
こんな環境でできる米は、さぞや美味しいことでしょうね。
ここに訪れてみようと思ったのは、廃校に抜けるルートと、もしかしてリンクしていないかというリサーチだったのですが、それは予想とは異なり無理なことでした。
それでもこんな風景を見ることができて本当に良かった🎵
さて、それではこの日のメインテーマである新規探索ルートですが、昼食はどうしても香住で食べたかった(それにこの辺りはコンビニやスーパーが皆無)ので、行きつ戻りつとなってしまい、説明がややこしいので上記地図を添付します。
まずは①の坊岡地区から本見塚に抜けるルート調査です。
このルートは反対側の本見塚側から調べたことがありましたが、その時はルートがまるで分からずに放置していました。
しかしこちら側から入ってみると・・
なかなか素晴らしい雰囲気のダートがありました♪
緑のトンネルもホントに素敵です!
が、しかしそれは2kmほどで終了。
あ〜あ、と思っていましたが、ジオグラフィカ(地図アプリ)を見ると破線からズレていることに気がつきました。
おかしいなと思いながら少し引き返してみると、道端に小さな『火の用心』の立て看板があり、その脇に踏み跡を発見しました。
もしやと思いそこに入ってみると、広めのシングルトラックが奥へと続いており、ジオグラフィカで再確認するとやはりこれがオンルートでした!
ただそれもボヤッとしていると道が消えてしまいます。
(この脇の木の皮が剥がれているのは鹿のせいでしょうね、ね?)
再び現れた立て看板のあった地点に戻り目を凝らすと、ちゃんと別方向に踏み跡が続いていました。
実はこれ、送電線保守のための巡回路のようで、この立て看板にも番号が振られているので、これを辿っていけば目的の本見塚に抜けられそうです。
しかも、この雰囲気は最近の僕が最も好むような道です🎵
バイクを降りてしばらく歩いてみましたが途中で戻ります。
本番当日まで答えはわざと保留しておきますが、とても楽しみな素材が見つかった気がします。
続けて反対側のリサーチなどもやっておきたかったのですが、先にも述べたようにこの辺りは店が全くありません。
昼食はこのところあまり行けていなかった香住の店で、どうしても海鮮が食べたかったので、178号線を西に進みます。
その途中には土生川沿いに美しい水田があったので、思わず道を逸れてパシャリ!
貴重な晴れ間と、青々しい水田は初夏を感じて、子供の頃の夏休みを想起させます。
このルートを走れば、絶対に外すことのできないこのポイントでもパシャリ!
悩んだ末に選んだ店は、WではなくHでした。
旬の白イカとノドグロの炙りは、脳ミソからつま先まで全身が幸福感に満たされる味です。
食後の一服は三田浜が最近の定番。
磯の潮溜まりには、稚魚の姿がチラホラ。
さてこの画像の中に何匹見えますか?
そろそろ日差しも強いので木陰でコーヒーブレイク。
海開きはまだなので、泳いでいる人の姿はありませんでした。
梅雨といえばやはりこの花。
ちょっと盛りは過ぎていましたが、海をバックになんて珍しいでしょ。
国道178号線で東に戻る前に、以前から気になっているJR花見トンネルの上にある花見峠を探ってみましたが、ここはどうしても解明できません。
佐古トンネル脇にある道にも入ってみましたが、これも鹿の楽園広場があるだけでした。
さあ、そして午後の本格スタートは本見塚(地図②)廃村から、先ほどの坊岡に続く道を調べてみます。
ここは以前に一度訪れていましたが、その時は解明できずそのままでした。
ジオグラフィカでチェックしながら進むと・・
前回はここで撤退した崩落がまだ残っていて、今回その先には歩いて進みました。
わずかに補修の手が加えられていて、無理をすれば幅20cm長さ3mくらいでこのセクションは越えることはできます。
ハイカーさんのブログでは、右側の支尾根に登ってクリアしたとありましたが、バイクではちょっと無理っぽい。
そこから100mも進まないところからとても分かりにくい分岐がありましたが、ここにも色褪せた『火の用心』の立て看板があって何とか気がつきました。
赤の矢印こそが、坊岡方面から続いている道でしょう。
そして黄色の矢印は、その先のカヤノという集落に向かう道だと思います。
まずは坊岡に続く道。
坊岡側から入ってみた道そのものの様子です。
途中のピークも標高は350mくらいなので、まず間違いなく完抜けができそうです🎵
もうひとつの分岐の先、地図③のカヤノに向かう道は幅は広いのですが、雑草が多めでやや不明瞭。
もしもカヤノに抜けられなかったら、坊岡に戻るか、この崩落をクリアして本見塚に抜けることになるワケですが、さて・・・。
一旦ここはまた撤退して、地図④の土生川沿のダートに進み、林道若山線の出口を探します。
地図ではこのように途中から破線となっているのですが・・
どう調べてみても、この川の中を下って来るとしか考えられません、道らしき道は無いのです。
おそらくいくつかの倒木や川の落差を越えることができれば、なんとか高低差のあるダートへ(バイクのある場所まで)の脱出することはできそうですが、そんなテクニックありませんよワタシ。
モヤモヤしながら、また先ほどのルートの反対側にある3軒の廃屋(たぶん)が残るカヤノに行くと、カーブの途中からやや幅が広めの作業道がありました。
出だしは良い雰囲気なのですが・・
すぐにガレガレ、しかも・・
こーんな橋が現れました。
大型免許試験での一本橋通過は得意でしたが、これは嫌だなあ。
でもここでもジオグラフィカをチェックしてみると、やはりルートから逸れています。
おかしいなあと思いつつ、コンクリートブロックで仕切られている、家と家の間の狭い道に入ってみると、その奥にテニスコートほどのシダに覆われた広場があり・・
再度確認するとこちらが正解のようでした!
さらにその奥には道が!!道だよね!?
間違いありません、ハイカーさんが残していったピンクリボンもあります。
こんな橋の残骸も残っていましたが、これは先ほどの反対岸の道に繋がる方向なので影響なし。
問題はハイカーさんのブログ記事に書かれている橋桁のみが残った沢越えのセクションが、この先に3つあるということ。
さあどうなるでしょう、当日はどんなドラマが待っているのでしょうか?
そして本番当日のメインとして考えていたのが、その奥に平家落人の旧跡が複数残る林道若山線⑤。
『平家落人の旧跡』なんて言葉があるとシビレませんか?
但馬にはそんな場所が多く残り、少し鳥取側に入ったところの峠には、その15軒が全て『平家』の苗字を名乗る集落もあります。
ここも以前に一度来たことがありましたが、その時は倒木の嵐に遭遇し、夕方時間切れとなり諦めていました。
昨年から一緒に走るようになったレーサー組の皆さんとならば、当時とは違い踏破力に格段の差ができたので、再チャレンジしてみたくなったのです。
ただ問題は昨年にこの地域を直撃した台風の爪痕です。
地元自治体の公開資料を調べてみると、やはりこの林道にも復旧予算が付いていたので、すでに工事が始まっていて入れるのかどうか不安がありました。
しかし入り口には何ら工事を示す看板も無く、入ってみるとすぐのところで小さな区間の補修跡があり、なんだその程度だったのかとルンルン気分だったのです。
自分の進む道と谷を挟んだ対岸に大きな崩落が現れてきました。
あ〜あこりゃ酷い、でもこちらには関係ないよねー、と思っていたのですが・・
なんと!その先で道は180度ヘアピンになっていて、進むべき道がその崩落に飲みこまれているではありませんかかかかかぁ〜!!!
ただこのブログを書く前にFacebookに画像を上げていたのですが、お仲間からは『う〜ん何とかイケるんじゃない?』というご意見が・・
ま、そこまで仰るのならば現地で見てもらってから判断してもらいましょうか。
もしもダメでも先ほどのルートや、みんなの知らない隠し球もあるので、それで楽しんでもらえるでしょう。
同じような場所を行ったり来たりしたので、トランポ置き場に戻るのも、最初にクマに遭遇した三原水口林道を、懲りもせずにまた使います。
本線は幅員も広くフラットで走りやすいのですが、この道はこれといった決め手の撮影ポイントはありません。
なのでこちらは支線に入り、少し進んだところでパシャリ!
5時頃にトランポに戻ると、T橋さんとK川さんはまだ戻っていませんでした。
あとで聞くと6時半頃まで、この近くで開拓に勤しんでいたそうです。
お疲れ様でした、それもまた楽しみですね♪
翌日の日曜日は雨。
しかも台風チックな強風の中でしたが、東京ドーム2個分?のT橋邸の広大な庭にいつものオフローダーが集結してピッツァパーティー。
メンバーのひとりであるダマさんが僕と同じピッツァ釜を持っていて、使い方&作り方のアドバイスが欲しいとのことだったので一緒に作ってみると、メキメキと腕を上げて、上質で焼くのが難しいタイプのピッツァも見事に仕上げて好評でした。
たまにはのんびりとしたこんな週末を過ごすのも良いですね🎵
普段は全身泥まみれの汗だくになっているヒトタチの、珍しく穏やかな様子です。