苦楽園オフロード雑記帳

兵庫・京都・鳥取・岡山の自然と林道をSHERCO TY125、 TRRS XTRACKで楽しんでいます。乗れない時などはスノーシュー、クロカンスキー、たまに料理ネタも入ります。

Happy go Lucky!

プレシーズン開幕! 早くも未踏絶景林道発見か? 4/6

昨年最後に乗ったのは11月14日のことだったので、ほぼ5ヶ月ぶりのバイクということになります。

このところ体力増強期間ということで、冬場は山歩きに勤しんでいたので、そろそろムズムズしていました。

こんな拙ブログですが、バイク記事を楽しみにしてくださる方がいらっしゃれば嬉しいことです。

今シーズンもどうぞよろしくお願いします。


兵庫県北部、但馬の林道を楽しみにしている方も多いかと思いますが、毎年完全に林道全て開通するのは GW以降ですし、今年は雪が多かったのでさらに伸びるかもしれません。

でも氷ノ山や蘇武岳そして扇ノ山直近を除けば、もうすでに走れるところも多くなっているはず。

というわけで、今回は天気も北に行くほど良いという予報だったので、最北の場所を走ってきました。

デポ地も前から目を付けていた但馬空港近くのパーキングスペースです。

愛車TRRS のデカールも新しくしてお色直ししましたが、それはたぶん誰も気が付かないかも。



とても久しぶりのことでワクワクしながら、今日の一本目は7年ぶりくらいに訪れた金剛寺畑上林道です。



バイブルにも載っていますが、ほとんど走る人の無いマイナー林道です。



金剛寺側から登っていくとツツジ類の一番手、コバノミツバツツジが咲いていました。



この花は我が家の敷地内でも毎年咲きますが、大好きな花のひとつです。



この道は金剛寺側がやや荒れていて、初めて走った時はまだオフロードビギナーだったので、恐れをなして引き返そうかと思ったくらいでしたが、あらためて走ってみるとコンディションはほとんど一緒なのに『ただの道』でした。

それでも浮石が多いので、油断するとフロントが跳ねられて崖落ちもあるので初心忘れるべからずです。



それと松の幼木が道を塞ぐように生えているところは、上半身を目一杯伏せて走らないと頭や顔にバチバチ当たります。



どんどん高度を上げていくと幅員も広がって分岐があり、画像の左上の方向に進むと天然記念物大トチノキの上の辺りまで進んで行き止まり。



画像右手に進んでいくと樹木の間に遠くの景色も見えて・・



幅員がさらに広がってきて土質でドライな良好のコンディションとなってきます。



林業が盛んだった頃はここでも大勢の人たちが働いていたのでしょうか?



緩やかに高度を下げて、よりフラットな区間となって・・



放棄された耕作地の脇に桜が咲いていました。



しかしよく見ると雪の重みでしょうか、枝が幹から裂けています。

『桜を切るバカ、梅を切らぬバカ』いう言葉がありますが、こんな状態でも花を咲かせているこの木の生命力の強さに驚きます。



林道区間を終えて畑上側の出入り口には重浪神社があり、出入り口の片方がお寺で片方が神社というのも珍しい林道です。



石灯籠にはこも掛けがされていましたが、随分古そうで一年中このままなの?

いや、思い起こせば前に来た時も同じだったような。



二本目の林道はそこから少し離れた場所にあります。

冬の間バイクには乗らなくても机上で未踏林道&作業道のリサーチは欠かせない趣味。

なんと言っても僕は忘れられた道や、ほとんど誰も知らない道を走るのが人一倍好きなんです。

ドキドキしつつじっくりと味わい観察しながら走る楽しさは、ソロならではの楽しみです。

この日は鹿は鳴き声は聞こえても一匹も出会わなかったですが、ヤマドリと珍しくウズラとも遭遇しました。


ソロでオフロードを走るのは常識外れ?いえいえペースを落として、リスク回避のスイッチレベルを変えれば良いだけですよ。




途中で支線があったので進んでみると、たぶん昔は果樹園だったと思われる場所が広がっていました。

これと同じようにこんな山奥にナゼ?ということもしばしばありますが、やはり後継者がいなくなったのでしょうかね。



道端には識別不能な廃車が朽ち果てています。



本線に戻り進んでいくと、幅員は十分で路面も良好だったのですが倒木が増えてきました。

しかしそれはこの冬の大雪のせいではなく、どれもかなり古そうなものなので、ここも相当長い間誰も入っていないのでしょう。



いくつか処理しながら進んで行きましたが、さらに厄介なものが増えてきたので歩いて先を確かめます。



道はこの先で右に巻いて登っていますが、路面はとてもしっかりとしていて崩落の兆しは見えません。

これはかなり面白そうな新ルートですが、ソロでは倒木処理に体力が削られるので、ここは一旦撤退して反対側から探ることにします。




リエゾン途中にある但馬地方の大河、円山川の支流はまるで湖のよう。



これも事前にGoogleマップなどで予習していたおかげで、反対側の入り口もすぐに見つかり、登っていくと樹木の間から円山川本流も見えています。



お〜素晴らしい道になってきました、これは予想以上🎵



そして分岐に出合うとさらに景色が広がっていて、思わずうわーっと大声を上げてしまいました!

誰も知らないような道で、誰も知らないような絶景を見つけた悦びは言葉では言い尽くせません。

それはプライスレス、独力で見つけた当人しか味わえない特権です。



その先は右に伸びる道が本命かと思ったのですが・・



案に相違して行き止まりでした。



左の道をGPSで確かめながら進むと地図にあるルートに乗りましたが、そこから道は不明瞭になってきました。

ちなみに僕のおすすめ地図アプリはジオグラフィカです。



そこにはどうして?なぜ?というこんな場所に放置自転車が。

わざわざこんなところまで運んで捨てるとは・・



地図で見るとこんな感じなのですが、この赤矢印の区間は破線になっています。

さっきは右手から進んで来て倒木で引き返し、今回は反対側から来て地図のとおり不明瞭になった訳ですが、ここも歩いてみると・・?




いつものちょっとクレイジーなメンバーにとってはひとつのアトラクションとしてクリアするかもしれませんが、それでもここ全体はかなり楽しめて面白いルートになりそうです。

今からもう開通できる日が楽しみで仕方ありません。



昨年の開幕日もたしか収穫がいっぱいで躍り上がったものですが、今年もまたそんな気分🎵

これだから但馬のオフ活は止められないんです!

これだけ通い詰めて走っても、まだまだ見ぬ世界、新発見が残されているのですから。



円山川にかかる橋を渡ると全国的、いや今や世界的?にも有名になりつつあるかという城崎温泉街があります。

この日は行楽シーズンの日曜日でもあるので、飲食店の数は多くてもランチ難民となって昼食はコンビニ弁当も覚悟していました。

でもこれも事前リサーチで行ってみたいと思っていた店に着くと、意外にもひと組だけしか並んでいなかったので5分もかからず入れました。

『おけしょう鮮魚』という魚屋の2階が直営料理店になっているので、そりゃあ鮮度は間違い無いでしょう。




あとでFBFの方から教えていただいたのですが、地元の方はもちろん幅広く超人気店だったそうで、魅惑的な日替わりお品書きが階段を登ると現れます。

これ以外にも地元ならではのカニ料理から定番定食ものがズラリと🎵



そこからチョイスした旬のホタルイカは見るからに美しい!



そして見た目は地味だけど、珍しい自家製アナゴの一夜干し!

僕はアナゴは魚の中で2番目(一番はノドグロ)に好きなもので、その一夜干しは初めて食べましたが、旨味が凝縮されて上品ながらとても深みのある味でした🎵

ササガレイなどもそうですが、水分を抜くと劇的に美味しくなる魚も多いですよね。

そして特筆は白米が最高に美味しいこと。

満足して外に出ると12時を回った頃でもあり、10組以上の待つ人たちが階段にズラっと並んでいました。

なんだか今年はラッキーが続いているのですが、あの大谷クンを見習って山歩きの時にゴミ拾いを続けているおかげなのでしょうか。

『ゴミ拾いは運拾い』海外からの人たちが絶賛する日本の良さを継承しましょう♪



そこから移動途中に津居山港に立ち寄ってパシャリ。

僕はもともと釣り人なので、港があればどこでも立ち寄りたくなるのです。

今はカニ漁も終わりのんびりムードで、小型漁船は集魚灯を並べてイカ釣り漁に備えているようです。

夜の海に漁火が灯るのも山陰の風物詩のひとつ。



さて午後の部は城崎マリンワールドの近くに見つけた林道です。



ここも木の枝で視界が狭められていますが、その間からは日本海がよく見えます。



路面状態も良くテンポ良く進んで行きましたが、分岐に出合いどちらも進んでみても行き止まり。

地図と照らし合わせてみると、その分岐の間にある斜面がオンルートらしいのですがこりゃ無理だわw



ここは諦めて県道11号線但馬漁火ライン、別名コースタルロードを西に進みます。

この道は奇岩が続く美しい海岸線に沿って伸びる素晴らしいワインディングロード。

トライアルバイクではその良さをあまり享受できませんが、オンロードバイク乗りの方はぜひ一度走ってみてもらいたい。



そしてやって来たのは竹野浜。

山陰日本海というと演歌の世界のような暗く荒々しいイメージかもしれませんが、冬場以外はエメラルドグリーンの海と白砂の広がる世界です。



そしてそして、その浜の中にポツリと立つのが料理旅館『竹涛』(ちくとう)

最初にこの風景を見た時は三度見くらいしてバグりました。

波打ち際からはわずか10mくらいのところで、岩礁の上に建てられています。

調べてみると明治中期に創業し、昭和に入ってから料理旅館として、特にカニ料理は日本を

代表する三つ星の和食料理長も私的に贔屓としていた名店だったそうですが、どうやら今現在は営業はされていないようです。

現行法制化では日本の砂浜は全て国有地が原則のはずですが、それだけの歴史があったために建築が認められていたのでしょうね。

それと太平洋側ではあり得ないことですが、日本海側ならではの潮位差の少ない故のことでしょう。



たっぷりと海成分も補給して、本日ラストの林道もまた初めて訪れる場所です。



沢に沿って山の中に進んで行きますが、護岸の積み石にもかなりの年月が感じられます。



途中で沢を渡った先に支線がありましたが、行きは大丈夫でも戻るとなったら手前はステア(段差)で自信ありません。

ここもグループでならばチャレンジするところですが自重します。



結局この道も途中で道が消えてしまいました。

地図上でもやはりここから破線になっているので、徒歩ならば行けてもバイクでは無理のようです。




午前中の2本とランチは大当たりで大満足でしたが、午後の2本は少し残念な結果でした。

でもこの遊びはそんなにラッキーが続くものではありません。

美しい但馬の自然と風景や美味しい海鮮は堪能できたし、今日は早めに帰ります。


何度も何度も書きますが、但馬をバイクで思う存分走れるのは一年の半分ほど。

阪神地域からでも片道2、3時間かかりますが、林道の数やスケールの大きさ、バリエーションの豊富さは全国的に見ても屈指だと思います。

それどころかこんなに四季があり美しい自然の中でありながら規制が少なく、自由に走れるのは世界的に見ても希少だと、ダカールラリーを10回走ったあのラリースト池町氏も言っていました。

そのうち海外からのオフローダーのためのツアーなんてあるかもしれませんね。

その時はガイド業でもやろうかな。

皆さん、どんどん走りに来て楽しみましょうね、そしてどこかでお会いしましょう。



僕たちにとっての贅沢な時間とは 3/22

三寒四温とは言いますが、この前の最後の寒波にはいささか閉口し、もう勘弁してよと言いたくなりました。

でもそのおかげでもうワンチャンス、今シーズンこれこそ最後のスノーシューが楽しめたのですから、やっぱり人間万事塞翁が馬、禍福は糾える縄の如しですねぇ。



その行き先は兵庫県の一番端にある新温泉町の上山高原。

鳥取との県境に位置して、山奥の海上(うみがみ)という集落の奥からのスタートです。

ところで・・


標高350〜400メートルの山あいに位置する海上。まず驚くのは、なんと言ってもその地名です。

「どうして山の中なのに海上なの?」と、訪れる人は誰もが疑問に思うそうです。謎を解くカギは、古くから残る村の伝承にありました。

―湖の言い伝え

その昔、海上の北西に位置する牛ヶ峰山が崩れて小又川がせき止められ、この地が湖のようになったそうです。村の人は湖に浮かぶ児嶋に家を建て、村を湖の上と名付けましたが、いつしかこの土地は「海上」と呼ばれるようになりました。その後、山崩れでできた湖の水は土手を破り、流れ出たと言われます。そのことを裏付けるかのように、周辺には児嶋、湊など水に因んだ地名が多く残っています。

また氏神である児嶋神社にも、湖があったことを示す言い伝えが残っています。神社は石の丘に建っており、かつてこの石は牛ヶ峰山から落ちてきたものとされています。海上側の山頂には大きくえぐられたような跡があり、山すその石と神社の石は同種の物であるそうです。

〜みんなで創るワクワク但馬〜より

新温泉町も他に地域と同じように高齢化と過疎化が大きな課題となっているそうですが、自治体も移住定住のいろいろな対策や補助を行っていてとても魅力を感じます。

特にこの海上地区は美しい棚田と、伝統ある但馬牛の繁殖肥育が行われている場所です。

閉鎖的な雰囲気はあまり感じられず、フレンドリーな住民の方達と接すると僕もいつかは・・



昨年は雪が少なかったのでその先のシワガラの滝駐車場まで除雪がされていたのですが、今年は芝桜公園の手前から舗装林道を歩き始めます。

この日のパートナーはT橋さんですが、先日購入したBCクロカンスキーを履いてスタートです。



つづら折の峠道でショートカットできるところは雪の覆われた棚田や斜面を歩きます。



もっと積雪が多く、一部は道が斜面と一体化しているかと思いましたが、心配していたほどではありませんでした。

ところどころでは路面から雪が消えているところも。



高度を上げていくと、スタートした地点や海上集落が遠くに小さく見えます。



約3kmほど歩き、旧草原界というポイントから本線を外れて枯れ沢沿いの小道を進みます。



ここは雪が無ければシングルトラックの道がありますが、今は細い支尾根となっていて、T橋さんはワカンに履き替えて進みます。




ブナや松の木が茂る僕の大好きな空間です🎵



短い区間ですが、それを過ぎれば広大な雪原が現れてきます。



ここは知る人ぞ知るススキの名所で、またイヌワシの生息地域でもあり、夏場は但馬牛の放牧地にもなります。




この日の天気予報は南部では20度近く、この北部でもかなり汗をかくくらいで雲ひとつ無いピーカンです!



雪原に映る木立のシルエットが好きなんですよね。



一本松も絵になります。



昨年も気になっていたのですが、この木の枝についているのは木に寄生する植物『ヤドリギ』なのでしょうか?



振り返れば雄大な景色が広がっています。

今日ここまで駐車した場所でおひとりのハイカーさんと出会った以外、先行者のトレースはあっても誰にも会いません。

こんな風景を僕たちだけで独占できる、なんて贅沢なことでしょう。



さらに西に進み高度を緩やかに上げて行くと・・



その先に見える小高い丘のような場所が上山(標高946m)です。



スノーシューではハイペースで登るT橋さんも、まだBCクロカンに慣れてないのでいつもよりペースは遅め。



林道開設の記念碑を過ぎればゴールはすぐそこ。



古いほうのトイレは雪に埋まって使用不可。

でも大丈夫、この先に立派で清潔な避難小屋と水洗トイレ完備です。



さあ、最後の斜面を登れば・・



上山山頂に到着です🎵



お互いにインスタ風に写真を撮り合いました。



手作り木製の展望台もほとんど雪に埋まっています。



東には牧場公園から南に伸びるロング林道・中辻肥前畑線が見えています。



その方向に見える山々はこんな感じ。



北の方角には浜坂に続く池ノ尾線(舗装林道)が見えます。



そんな景色を眺めながらの青空レストランがどれだけ満たされることか。

心地よい風に吹かれていると昼寝をしたくなってしまいます。



さあ、ここからはT橋さんのお楽しみがスタート。



ゲレンデを滑るアルペンスキーではベテランですが、このBCクロカンでどれだけ斜面を滑れるのか?



実は僕も以前に細板の歩くスキーを始めたのですが、どうしても馴染めなくて断念しました。

でも今のこうしたフィールドにマッチする?ブルーモリスのスノーハイクというスキー板の存在を知り、またチャレンジしたくなってきたのです。

ですから板の性格は多少違いますが、どれだけ楽しめるのか興味津々なのです。



こんな風雪紋をシュカブラと呼ぶそうですが、こんなキャンバスに自由自在にシュプールを描いてみたいな🎵



T橋さん、ブログネタを提供してくれてアザース!



ゲレンデのように混雑も、余計なアナウンスや BGMも無い静寂の中を、スキーが滑る音だけが響きます。



この景色も今度こそ今年最後の見納めかな。



旧草原界を戻り、林道に降ります。



林道はところどころでキャンバー(斜面)ができていて、下りのトラバース(横断)は怖そうだなと言っていたT橋さんですが、コツを掴んで難なくクリアできたのはさすがでした。



グリーンシーズンには通れない道も歩けて新鮮でした。

結局この日に出会った他のハイカーさんは3人だけ。

スノーシューやBCクロカンのフィールドをお探しの方、ぜひおすすめですよ。



その後は前々から強くプッシュしていた浜坂の七釜温泉ゆ〜らく館に寄って汗を流し、疲れを取りました。

ここはこじんまりとしていますが、但馬では村岡温泉とここだけが源泉掛け流しの、いわゆるスーパー銭湯(日帰り温泉)。

入った時はほぼ貸切で、清潔で気分最高の露天風呂は、大の温泉好きのT橋さんからもお墨付きを頂戴しました。



さらに山陰道に乗って香住港に移動して夕陽を眺め・・



ラストはいつもの店での夕食は、久しぶりのノドグロ塩焼きがやっぱり絶品!


天気も景色もサイコーで自然を存分に楽しみ、ゆったりを湯に浸かり、美味しい夕食を味わう、なんて満たされて幸せなことでしょう。

人それぞれ休日の楽しみ方があるでしょうが、僕はこんな過ごし方にこのうえ無い悦びと満足を感じます🎵


さて北但馬のバイク完全開幕はまだ少し先ですが、そろそろ来週あたりから雪の無い走れそうなところでスタートしようかな。



極楽尾根・天空の道をスノーシュー 3/9


今年はふんだんに雪が降り、3月に入っても但馬の積雪量はたっぷりと残っています。

そろそろバイクに乗りたくてたまりませんが、林道には斜面から雪が崩れ落ちて溜まるので最後まで残ります。

それに油断して踏み込むと、たいてい硬い雪なので抜け出せなくなるので要注意。

僕はもう少し我慢して、今しかできない遊びを楽しむことにします。




この日向かったのは但馬の香美町小代区の奥にあるとちのき村という大きな施設です。

入口付近の路肩にはたくさんのつららができていました。



駐車場に止めさせてもらい、ダマさんと2人でスタート。

この日いつものメンバーのT橋さんは、六甲山縦走のリハーサルで不参加でした。



北の方角に目を向けると仏ノ尾山(たぶん)が白く冠雪しています。

一旦暖かくなったので溶けてしまうかと心配していたのですが、2、3日前にまた雪が降ったのでコンディションは良さそう。



キャンプ場のコテージもほとんど雪に埋もれています。

これほど降ったのは僕がスノーシューを始めた2022年以来です。



前回はスノーシューの具合が悪くなり苦労していたダマさんですが、それも新しく買い替えてウキウキのスタート。



キャンプ場を過ぎればもうそこはヴァージンスノーでノートレース🎵

雪質ももっと悪いのではと心配していましたが、スノーシューで歩くにはもってこいのコンディションです。

ノートレースをラッセルしながら進むのは大変ですが、気持ちの良さは格別です。



敷地内を抜けて林道と合流するとますます雰囲気はアップ。



ここからしばらくは少しずつ高度を上げながらの林道歩きです。




途中から林道は尾根の脇を通っているのですが、これほど雪が積もると斜面と一体化してしまって歩けません。

仕方なく稜線に登らなければならなくなるのですが、これがまたひと苦労。



一部区間は四つん這いにならないと登れません!



二回そんな急登をクリアすれば、あとはご褒美の極楽稜線歩き♪



樹林帯を抜けて、ここから天空の道が続きます。



この尾根の最高峰は通称一本松ですが、その松もほぼ埋まっています。



そこから一旦降り、また登り返すと小代越というポイントに到着です。



左手には今日の目的としていた高丸山があります。

あと100mほど登れば山頂ですが、ここに来たら北風ビュービューで極寒です!



こちらは同じ場所からの昨年秋に撮った画像。



あまりにも寒すぎるので登るのは止めて、ここで氷ノ山をバックに記念撮影。



その少し先のハチ高原スキー場のゲレンデまで行き、そこでテストをしようかと打ち合わせをしていたダマさんのシークレットウェポン。

前回の恩原高原スキー場でゲレンデを登るのに懲りて、滑走群を着けていればリフトに乗れるということで購入☟



ハチ高原のゲレンデまで行くまでもなく、硬く締まった雪だったのでここでテスト開始。



学生時代からのベテランスキーヤーのダマさんですが・・



おとっと!

やっぱりスケート靴くらいの長さなので、なかなかバランスを取るのが難しそうでした。

かなり練習して、圧雪面でなければスイスイとは滑れなさそうですね。



ひとしきり遊んでから、少し戻って風裏を探してそこでランチタイム。

カップ麺は普段は食べませんが、こんなシチュエーションだとやっぱりご馳走です。



さっきまでは暗く曇っていましたが、この頃から青空が広がってポカポカしてきました。

お天道様は偉大なり、気持ち良くてこのまま昼寝でもしたくなるほどです。



さあ、名残惜しいけれど腰を上げてそろそろ帰りましょうか。



このエリアは動物の足跡が他と比べて格段に多く、いろんな種類の足跡がいっぱいあります。




往路の風景も良いのですが、ここは復路の風景がサイコーなんです🎵



標高から言えば1200m前後なので信州や北陸などの風景には及びませんが、それでも見応えは十分にあります。



もう一度振り返れば左に鉢伏山、右に高丸山。



同じ場所から秋の風景。



氷ノ山にもしばしのお別れ。

今日もハイカーさんが多かったでしょうが、ここよりももっともっと寒かったでしょう。



もしも僕がBCスキーができれば、よだれモンだろうと思う斜面が続き、スタート地点まで存分に楽しめると思うのですが、スノーシューでのんびり降ります。



それでもグリーンシーズンよりは自由度ははるかに高く、ルートを外れていかようにも遊べます。



最後はヒップソリで童心に帰って遊びました♪



帰り道の途中にある、繁殖から肥育そして精肉まで一貫生産している上田畜産で、但馬牛のステーキを買って帰ろうかと思っていましたが、全て売り切れだったので?ホルモンを買って帰りました。

この前は鍋にしたから、今度は焼肉か炒め物にしようかな。


あの人を思いつつ恩原高原を歩く 3/1


昨年こそ行けなかったけれど、毎年必ず春と秋には訪れていた岡山県北部にある恩原高原は、たくさんの想い出が詰まった大切な場所です。
特に秋の紅葉の季節の美しさたるや本当に素晴らしく、また僕が人間的に大好きで尊敬し、ブログの書き方や写真の撮り方を参考にさせてもらったMさんや、Mさんを通じて知り合ったYさんとここで過ごしたことは、僕の心の中の一生の宝物として忘れられないことでしょう。


そんな恩原高原がスノーシューで歩けると知ったのはつい最近のことでした。
ヤマップでフォローしているハイカーさんがここの記事を書いていて、これはなんとしても行かなければと思い、スノーシュー仲間のT橋さんとダマさんを誘いました。



西宮インターにほど近い場所に集まってから、高速を走り2時間半で恩原高原スキー場に到着です。
あまりスキースノボ客はいないのではと思っていましたが、やはり今年の降雪量の多さからか結構賑わっていました。



ゲレンデの端を歩かせてもらい、急登をゼイゼイ言いながら登るとリフトトップに到着です。




こちらはほぼ同じ場所からの秋の風景です。



西の方角には中国地方では最高峰の大山が見えています。



歩き始めからしばらくは、牧場跡のなだらかなアップダウンを歩きます。



秋にはススキで覆われてとても夕陽が美しい場所。
こんな場所が今はほとんど雪に覆われて、少し背の高い杉が頭を出している程度になっています。



数日前の寒波が嘘のようにこの日の気温はぐんぐん上がり、気分はもうサイコーです!
朝のうちは雪質も歩くにはちょうど良い硬さでした。



ひとつ丘を越えてはまた降り、さらにまた登ることを繰り返していきます。



グリーンシーズンもスノーシーズンも、ここはなんと美しいのでしょう🎵



途中で1人のスキーヤーが休んでおられたのでお話を聞くと、滑走具をつけていればリフト1回券が260円で利用できたそうです。
それを聞いたダマさんが悔しがること・・
次回来るときは安いおもちゃのようなミニスキーを履くと言っていました。
T橋さんはウロコのあるアウトドアスキー( BCクロカン)に興味津々で質問責め。
翌日のこのブログを書いている日曜日には早速専門ショップに走ったそうですw


僕も一時、歩くスキーを始めたのですが、スキー経験がそもそも無かったのでまるで上達せずに断念しましたが、こんなフィールドを知ってしまうとまた始めたくなります。




しかし本当にキモチイイ🎵



東の方角にはうっすらと氷ノ山や扇ノ山が見えています。



樹林帯に入ると光と影の芸術です。
残念ながら今日は気温が高すぎて霧氷は見られません。



南側斜面には小さな雪庇も。



これは熊の足跡かと思いましたが、専門家の見方では違うのではということに。
人間の手のひらと同等の大きさなのですが、ならば一体ナニモノ?



時刻は昼となり、前方にはギラガ仙と三国山が近くなってきましたが、お腹が空いたのでここで昼食。
ダマさんのスノーシューの調子が悪く、また出発した時間が遅かったので結局ここで引き返すことになりました。
達成感はあまりありませんが、今日は想い出を噛み締めながらじっくりと歩きたかったので僕も十分満足です。



持ってきたヒップソリで滑ってみようと思ったのですが、雪がだいぶ溶け始め、斜度も緩くて失敗でした。



モナカ雪というのでしょうか、接地面積が狭いダマさんのスノーシューはしばしばズボッと沈んでしまい辛そうです。



綺麗な青空に幾条ものひこうき雲が広がっています。



最後の丘を越えるダマさん・・



ゲレンデに差し掛かると、ヒップスキーで『ウヒョ〜!』と言いながら鬱憤を晴らしていました♪


ところで今回行けなかった三国山ですが、グリーンシーズンは佐治に近い山王谷からの林道途中に登山口があったことを思い出しました。
しかし一昨年の豪雨でこのエリアは甚大な被害を受けて、その林道も途中で崩落し徒歩でもそちら側からはアプローチできないそうです。
ただ2017年に来た時はまだオフロードを始めて間もないので撤退しましたが、今なら心強い仲間もいるし、どこまで行けるのか試してみたい気持ちもちょっとあります。




帰る途中には有名な奥津温泉があり、その中心には『花美人の里』という日帰り温泉があります。



ここには初めて来ましたが、素晴らしい建物でとても清潔!
お湯は完全に掛け流しではないそうですが、肌がスベスベとなり疲れもスッキリ!
洗い場も広々とし、露天風呂も最高でした。
ちょっと料金は高めですが、もっと近かったら常連になりたいほど。



風呂上がりには地元の名品。
瓶ではなく紙パックにストローなので定番スタイルは似合いませんが・・



夕食のために事前にリサーチして浮かび上がったのはこちらの店。
ご当地名物のホルモンうどんがイチオシですが、ご主人は冬場以外は日本海で漁師をされているそうで白イカの刺身も美味しかったです🎵



さらによもやま話をしていたら驚きの事実が次々と。
そして極めつきはシークレットルームの凄さ!
それは撮影厳禁で公にはできませんが、まさにド迫力のものでした。
(決して違法のものとかスケベ心をくすぐるものではありません、ステキなご趣味の一種です)



デザートは少し離れた山田養蜂場直営のぶんぶんファクトリーで、ハチミツかけのソフトクリーム。
これもMさんに教えてもらい、ツーリングの途中でYさんと3人で食べたのは5年くらい前だったかな?
あの時と味は変わらず、この日の最後を締めくくるには文句なしでした。


これからは三寒四温となってくるので、今シーズンはあと何回行けるのか分かりませんが、北部はもう一度雪が降るようなので期待しましょう。
それにしても良い一日だったなあ🎵



そこは雪の美術館 三国平〜天児屋山 1/18

今回の目的地は兵庫県北西部にある宍粟50名山のひとつである三国平から天児屋山(てんごややま)です。
三国平は播磨(兵庫)因幡(鳥取)美作(岡山)の境界線が交わる地点です。
また天児屋山の南麓には天児屋という地名があり、この地域では昔からたたら製鉄(砂鉄と木炭を原料として粘土製の炉で燃焼して鉄を作る昔の製鉄所)が盛んで、鉄山師(そのたたらの経営者で山林や水田などの資産を持つ領主的な存在)の信仰する『天児屋根命(あめのこやねのみこと)』に由来するという説があるそうです。



このエントリーは以前から何度もバイクで訪れている、ちくさ高原スキー場の先のダルガ峰や若杉天然林に続く舗装道です。

今は除雪されていないので通行止めですが、これくらいならばバイクで楽しめる雪の量と質だったので、乗りたくてムズムズしてきました。



岡山県との県境を過ぎ、その先を進むとその登山道があります。



大きな標柱の脇から進入するとしばらくは急登が続きましたが、それを過ぎると穏やかなアップダウンの森の中の道に変わりました。



大きなブナの枯れ木に雪が積もっています。



ミズナラなども多く、とても美しい霧氷です🎵



枝先に付着して凍結した氷が落ちて、足元にはその粒がキラキラと輝いています。



そんな景色を楽しみながら歩いていると、意外とあっさり三国平に到着しました。

残念ながらここは展望がまるで無い地点です。



その先もアップダウンが続く森の中を進む、まさにスノーシュートレッキングにはぴったりなスノートレイルです。

しかし以前にお世話になった宍粟のボランティアガイド八木さんによれば、この先は無雪期にはシダや笹が覆い繁り非常に歩き難く、また迷いやすいルートになってしまうそうです。



カラマツの丘から杉の白骨木を過ぎると樹々がまばらになって雪原が多くなってきます。



樹々の間からは氷ノ山も見えてきました。



まるでふんわり泡立てたメレンゲかホイップクリームのような雪の芸術です。



同行の高橋さんもその風景にウットリ♪



時には前日からあるトレースを外れて歩くのも気持ちの良い積雪量です。



今回もまた撮影は僕も高橋さんもiPhoneで、すべて編集加工、色マシいっさい無しの画像です。



どこまで育つかモンスターJr。



ここは雪の美術館です🎵



最終目的地の天児屋山はもうすぐそこ。

ここからはしばらくキャプション無しで、ビクトリーロードの風景をご覧ください。

















到着しました🎵

山頂からは以前に登った三室山をはじめとする宍粟50名山や、くらますの先には氷ノ山。

岡山県最高峰の後山や、鳥取の沖ノ山などなど多くの山々が広がっていて、南の彼方には播磨灘もうっすらと視認できました。


この日この場所には僕たちが一番乗りでしたが、後から来られたソロの山ガール?の方達とおしゃべりをしながら豪華ランチ。(今日もカップ麺)

みなさん同年代のようでしたが、とても溌剌として素敵です♪

次回は僕もソロで来てナンパしようかな・・


それはともかくこの日は澄んだ青空が広がり、頂上でもまるで無風のとても暖かな天候。

こんな滅多に無いことが2週連続で味わえるなんて、なんて今年はラッキーなのでしょう🎵




いつかもっと体力が付けば、三室山からの尾根縦走もチャレンジしたいと思っています。



復路の風景もまた最高!

同じところを歩いているのに、また違う良さを味わえました。

トータルでは難易度も手頃で、ビギナーから経験者にも満足度が高いと思えるルートでした。

そして天候やコンディションにも恵まれて、僕のこれまでのスノーシュートレッキングの中で間違いなくナンバーワンだったと言える一日になりました🎵



昼を過ぎると霧氷も落ちてしまうので、早めの行動が大切です。

ちなみに天児屋山は50名山に含まれていないので、三国平で引き返してしまう人もあるようですが、積雪時は絶対に天児屋山まで行くことを強くおすすめします。



ちくさ高原スキー場の駐車場に戻ると車が溢れていました。

リフト待ちの人の列も長く、結構人気があるようですね。


さあ、アイゼンもメルカリでポチったから次はいよいよ氷ノ山かな〜