オフトレ vol.4&5 廃道リサーチとスノーシュー 1/8・9 北播・但馬
乗り換えたTRSの別次元の性能に気を良くして、廃道探索になお一層モチベーションが上がってきました。
そこである場所に繰り出す前に、まずレッキングを兼ねてリサーチに向かうことにしました。
オフローダーの中には未踏林道などに入る前にネットを駆使して調べることを嫌う人もいるようですが、僕は常にリサーチ命。
いざ意気込んで行ったものの、すぐに処理しきれない倒木があったり、崩落などで道が無くなってしまっては、せっかく集まってくれたメンバーにも申し訳ない。
ソロだったらふとレーダーに反応してみっけモノ〜・・なんてパターンもあって良いのですが、廃道探索は基本的にそんな甘いものではありません。
ここはかつては生活道路として機能していたようですが、新たにトンネルとバイパスができて使われなくなり忘れ去られた道です。
入り口付近には舗装部分も僅かに残っていましたが、奥へ進むと怪し〜い雰囲気へ。
最初は穏やかな路面も、少しずつ落石や転石が多くなってきます。
法面側の小崩落。
路肩側の小崩落。
入り口から1kmくらい進んだところで、両方混ざった大崩落が現れて、チ〜ン終了⁉︎
かと思いきや、谷側に迂回路(と言えるのか?)が設けられていました。
トラロープがほんの気持ち余裕を与えてくれますが、補強の丸太はもう腐っているし・・
キャンバーなので遠心力を使うしかない?
土木工事で平らなラインを造るか??
先に抜けて振り返った風景ですが、上も下も他にエスケープできるような状態ではありません。
帰ってからこの動画を探索班メンバーに見せると、いろんな意見が交錯しました。
万が一、転落してしまえばロープで引き上げるしか方法はありません。
ただとても意外だったのは全ての区間で倒木がごく僅かで、幹を切らなければならないようなものは1本も無かったことです。
全体の斜度も強くなることはあまりなく、大きなヘアピンコーナーがいくつも現れゆったりと登っていきます。
豪快な素掘りの岩肌。
ただし崩れやすそうな地層と岩石なので注意が必要かとも。
モスゾーンはこの道の歴史を感じさせます。
ますます大きめの落石と、道の真ん中に生えた樹木も増えてきます。
第二遠心力コーナー。
こういう感じのセクションは好きな部類です♪
樹々の間に向かいの山が見えてきました。
あちらは兵庫50山のひとつです。
ガードレールが現れました。
しかしその大部分も土台の路肩とともに崩落しています。
う〜ん、これもそそられる区間🎶・・って、いつからそんなふうになってしまったんだ、僕は?
ヘアピンのアールが小さくなってきたなと思っていたら・・
電柱が現れてきました!
この山の頂上にあるいくつかの電波塔に電気を供給しているのでしょう。
あと残りは1/4ほどの距離で、予想ではこの先が最も苦労しそうかなと思っていたのですが、電線にかかる木を伐採するためにこの林道を再整備しているではありませんか!
やってくれるよな〜・・
まあこれで、あの問題のセクションさえクリアできれば、完抜けできることが分かってしまいました。
嬉しいような、肩透かしのような、ビミョーな気持ちです。
しかし電力会社の技術者達の送電するための山での仕事っぷりにはいつも感服しているのですよ。
どうして、どうやってこんな場所に鉄塔や電柱を建て電線を通すことができるのか、いつも驚いてばかりです。
向かいの山と同じくらいの標高まで登ってきました。
登山道ではなく林道を歩き続けることは、それ自体は面白味がなく体力的にも楽です。
この先の道もすっかりとフラットにされているので、ロールプレイングゲームのような難関突破の楽しみは無くなってしまいました。
ただひとつ、まだ残っている楽しみがありました。
いや、楽しみというには語弊があって、こんな悲しそうな姿を見るのはとても忍びない。
これは1970年代後半に販売されたHONDA HAWK III CB400Nでしょう。
まさに僕の青春真っ只中の時代のバイクですが、いったいいつからこの場所で過ごしていたのか・・。
事故なのか、それとも単なる放置か?
こんなバイクを見ると居たたまれなくなって、ついついいろいろと話しかけてしまいます。
そんな姿をもし誰かに見られたら、頭のおかしい奴だと思われてしまうでしょうね。
こちらはハイゼット。
林道内には良くある類の物件です。
そして道はさらに山頂方向へと伸びていきます。
最後のヘアピンを過ぎると・・
振り返った画像です。
広場のような場所、三叉路に出ます。(来たのは右から、左は行き止まり)
以前は車止めとした石を積んだバリケードがありました。
先は舗装林道と合流します。
そのさらに先の山頂付近は積雪が凍結していました。
頂上手前で来た道を引き返したのですが、その途中には『世界一過酷なトレランレース・TAMBA 100』のコースマーキングが残っていました。
これに沿って進むと、まあとにかくキツいこと!
こんな斜面をよく走るなあと呆れ返りますが、それが世界一ってことなんですねぇ。
走ったランナーも凄いですが、見事に開催成功された運営側の皆さんも素敵です。
往きでは気が付かなかったこんな慰霊碑が・・
この道を造った時の犠牲者を祀っているのでしょうか?
ともあれリサーチは完了!
あとは実行に移すのみ、さてこの先雪が降らなければ今月中でも!!
その場所はその時に明かしますが、僕のFacebookを見ている人はもう想像がついているかも。
しばし車を走らせ、昼飯はいつもの『鳥富』で焼き鳥定食。
この日も、もも焼きを追加して頼んだのですが、店主と新年のご挨拶を交わしていたら写真を撮ることを忘れてしまいました。
常連なんて偉そうには言えない、ほとんど冬場にしか行くことはできませんが、こうした馴染みの店があちらこちらにあることは幸せです🎵
翌る日の月曜日、満を辞して今シーズン初のスノーシュートレッキング。
但馬、香美町小代の奥にある尼崎私立美方高原自然の家『とちのき村』へと行って来ました。
道の左右の雪の壁の高さは、昨年の1/3くらいです。
向かう途中にあるミカタスノーパーク(廃業)はゲレンデのススキが頭を出したままでした。
とちのき村にはこれまで勝手に入らせてもらっていたのですが、やはりそれも良くないだろうと事務所に声をかけると、念の為に入山届を出してくださいということでした。
とても親切丁寧に対応してくださり、駐車場に車を停めても無料とのこと。
もし何かあれば電話してくださいねと、ありがたいお言葉までいただいて感謝です。
ちょうど一昨日に職員の方々がコースに入られていてトレースあるというのでひと安心。
ヴァージンスノーではなくなりますが、とにかく雪が積もるともう何十回も走った道でもガラリと変わって戸惑うものなんです。
敷地内に流れるこの沢の上流には秘境の滝(三ツ滝)もあるそうなので、またいつか雪が解けたら行ってみたい!
昨年はこんな案内板も雪に埋もれていましたが今年はちゃんと見えて、林道がそのままの姿で奥へと伸びているのが分かります。
昨年は素晴らしいパウダースノーでしたが、今年は湿った重い雪です。
その分沈み込みは少ないので、歩くには楽なんですが・・。
アウトバックの白い世界は、その静寂が魅力のひとつ。
聴こえてくるのは鳥の囀り、風の音、そして自分が踏みしめる雪の音だけ。
そういえば昨年聴くことができた、アカゲラらしき鳥のドラミングは今回は聴こえず。
ここまで来ればあと半分。
林道を歩ければ楽なのですが、雪が多いと斜面と同化して歩けません。
そうなると稜線に出なければならず、かなりのアップダウンが待っているのでひと苦労します。
途中から林道に戻れました!
『切り通しの先に見える山々』・・これが大好きな風景です♪
青空と雪のコントラストもやっぱり素敵です!
新しく購入したテムレスは裾が絞れて良いのですが、まさかのボア無しだったので防寒性は思っていたほどではなくちょっとガッカリ。
この辺りの樹々も昨年はほとんど隠れていましたが、今年は低木がオッパイのように膨らんであちらこちらに。
こんな素晴らしい空間を独り占めできて、本当に恵まれていると思います。
僕自身も昨年始めたばかりのスノーシューですが、この素晴らしさはもっともっと知られてもいいのになあと思うばかり。
体力勝負のところはありますが、誰にでもすぐに始められるのが大きなメリットですよ。
このままだとすぐに終わってしまいそうな雪のシーズンですが、冬は冬らしく強い寒波が訪れることを期待してしまいます。
単にオフローダーとしてならば、雪は少ない方がありがたいのですが・・
左が扇ノ山、右は仏ノ尾になるのかな?どちらも雪は少ないですね。
次回スノーシューは宍粟の雪山に行くことになりました。
大ベテランのYさんと、今年もまたご一緒できるのがとても楽しみ。
ソロにはソロの楽しみがありますが、グループでの安心感や和やかさもまた魅力です🎵