苦楽園オフロード雑記帳

兵庫・京都・鳥取・岡山の自然と林道をSHERCO TY125、 TRRS XTRACKで楽しんでいます。乗れない時などはスノーシュー、クロカンスキー、たまに料理ネタも入ります。

Happy go Lucky!

オフトレ Vol.2 古代からの峠道  12/25 丹波




『三尾城は丹波の赤鬼の異名を取った黒井城主赤井(荻野)直正の弟の刑部大輔幸家が築いた城で、なんと標高586mの三尾山上にある。 明智光秀が黒井城を攻めたとき幸家は、明智方として出陣していた波多野勢としめし合わせて謀反を起こし、三尾城址を出撃して明智軍を背後から攻撃して敗走させたという。城址へは春日町中山方面から、篠山市西紀町佐仲方面からなどいくつかの登り道がある。 いずれにしても険しい山上にある城で、おそらく織田信長の丹波侵攻に対するために設けられた臨戦敵城砦であろう。
縄張りは峻険な山上にあることから堀切などはないが、東尾根から西尾根、そして南尾根に曲輪が階段状に 設けられ、腰曲輪・土塁なども築かれている。中の曲輪から主郭のある南尾根へは文字通り階段上に曲輪が連続、それぞれの 切岸も高く、守る側も攻める側も難儀したことであろう。 三尾城は明智方への前線の城として機能したが、天正六年十一月、幸家が但馬に出陣中の留守をついた明智勢の攻撃によって落城した。三尾城を失った幸家は黒井城に入って明智方に抗戦を続けたが、翌年、赤井一族は 明智方に降り幸家は西紀の三尾山弘誓寺に隠棲したという。』


SENGOKU WEBサイトから引用


丹波富士とも呼ばれる三尾山は篠山に凛と聳(そび)える、とてもそのフォルムが美しい山です。
舞鶴自動車道がそのすぐ近くを通っているので、但馬に行く時などはいつも下から眺めています。
明智光秀の丹波攻めにおいて兄の直正は5年に亘って明智の攻略に立ち向かい、戦いの最中に病で亡くなったため、結果的には生涯無敗を誇る武将です。
近くにある黒井城跡にも以前に登ったことがありますが、そちらも素晴らしい場所でした。
俳優赤井英和さんはその末裔で、本来ならばNHK大河ドラマにもその役で出演予定でしたが、残念ながらコロナ禍で縮小されてそのシーンはカットされてしまいました。
また私に親しい方ならばご存知の、あの林道店長さんも末裔のおひとりということは以前に拙ブログに書いたのでご記憶の方もあるかと思います。


そしてその時代よりさらにずっと以前から、その山には古代(ヤマト朝廷、豪族の時代)からの道が残っており、以前にも南北両方からバイクで行ったことはあったのですが、峠の頂上付近の区間は荒れていて入ったことはありませんでした。




この三尾山にアプローチするにはいくつかのルートがありますが、今回はまず佐仲峠の全貌を確認したかったのでⒶに車を停めてスタートです。



あらためて調べてみると、こういった豪族が存在しヤマト朝廷を支えていたのは3世紀半ば頃から7世紀に亘ってのことだそうです。
そもそも豪族というのは中国地方から端を発したそうですが、それがどういう理由で河内に移住する必要があったのでしょう?



この辺りの石碑はまだ比較的新しいもののようですが・・



これなどは一体いつからこの場所に存在していたのでしょうか?



地図Ⓑの地点は舗装された道が続いていますが、車で侵入することは禁じられていて落ち葉の堆積や、水苔が路面を覆ってとても滑りやすくなっています。



しばらくはその舗装された区間を折り返しながら登ると、路面はダートに変わります。
こちら側からはここまでしか入ったことがありませんでした。



その先は冬の日差しがたっぷりと降り注ぐ美しい峠道でした。



最近、冬の景色の良さが以前に比べると遥かに強く感じられるようになりました。
そして訪れる地の歴史にもどんどん興味が湧いてきます。
これもやはり自分自身の年齢の変化に伴うものなのかなあ・・



一昨日に降った雪の残りが現れました。
この辺りはコンクリートの構造物が残っているので、かつては反対側から車なども入って来ていたのかもしれません。


さらに路面は丸石の石畳に変わります。
ちょっと残念なのはその石の間にやはりセメントが流し込まれていること。
保存するためとはいえ、歴史あるものをもう少し別な方法で行って欲しいな。



そしてその先には見覚えのある風景が・・・


意外にも、ここまでの倒木や障害物は綺麗に処理されていて、呆気なく到着です。
以前はあった太い丸太の車止めのようなものも撤去されています。



これもせっかくの歴史ロマンなのだから、もう少し気の利いた表示ってできないものでしょうかねぇ・・
文句ばかり並べてしまいますが、但馬にしてもここにしてもせっかくの歴史遺産を活用できていないことにもどかしさを感じてしまいます。



反対側の東中方面から眺めるとこんな感じです。



その先はキョーレツなつづら折りの下り坂が東中集落へ続いています。(地図Ⓒ)
この区間がダートだったらさぞ面白かっただろうと思いますが、これもまた残念です。
確かここも麓で車は通行止めになっていたはず。



この四つ辻を北に向かうのが三尾山への登山道です。
『この先は熟練者向きです』との案内もありますが、ここからの距離は短いしビギナーの僕でも大丈夫でしょう。





登山道に入ると、これまたうっとりとする風景が広がっています。



振り返るとその先には黒頭峰が見えています。
地図Ⓓの区間です。



斜面はやや急になり、落ち葉も深いので滑りやすくなりました。



鏡峠と三尾山を結ぶ道に出合いました。





この辺りから視界が開けた鞍部を進みます。



さらに景色が広がってくると・・・



割合に呆気なく山頂に到着しました!
まあ、これが一番の楽ちんルートとも言えるので、トレッキングを優先して来たとしたらまるで物足りなかったことでしょう。



標高も600mを切り、車は通れないとはいえ、すぐ近くまで舗装路があるナンチャッテ登山もできてしまいますが、この山頂からの景色はきっと誰でも満足できることでしょう。



冒頭で書いた、舞鶴道が眼下によく見えます。
かつて戦国時代の頃は、ここから敵の動きを見張っていたのでしょうね。





先日登った妙見山もここから見えます。



こんな山頂にも獣の足跡がいっぱい。
これは鹿とタヌキかな??



ミニ三脚を立ててパシャリ!



ちょうど昼になったので山頂でラーメンを食べようかと思っていたのですが、急に空が暗くなり雪が降り始めたので来た道を引き返します。
その途中にあった支線に入ってみると・・



これが想像以上に良い道でした!


しばらく歩くとⒺの場所で先ほどの三尾山と鏡峠を繋ぐ道に出合いました。


地図では破線でここからダムに向かって下る道があり、実際に案内標識にもそうあるのですが、どう見ても普通じゃない・・・



画像ではあまり分からないでしょうがかなりの勾配で、勢いがついてしまったらパチンコ玉のように木に弾かれまくりながら落ちてしまいそうです。


諦めてまた元の道に戻ってさらにウロウロして、その途中ようやくコヤツの出番が回ってきました。
時刻は気がつけば2時前、腹ペコでハンガーノック寸前だったかも?


本当ならばこの後に少し移動して、新しく手に入ったバイク XTRACKを河原の広場で試乗しようと思っていたのですが、車に乗り込むと雨がポツポツ・・
まあ年末年始の連休があるので焦らずに、より良いコンディションの日に初乗りといきましょう🎵


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