18本目の新規探索林道・八田作業道編 6/11
林道をこよなく愛するオフローダーには大きく分けて二つのタイプがあるように思えます。
ひとつは自分ではルート探索をせずに、その時のリーダーや案内役におまかせタイプ。
もうひとつは暇さえあればGoogle mapや国土地理院地図を眺めて、まだ行ったことの無い林道を探すのが好きな、一種のオタクタイプ。
優劣をつけるつもりはありませんが、もちろん僕はその後者の林道オタクであり廃道マニアで、これまでに新規探索は約17本の成功がありました。
ここでいう新規探索とは、あくまで一般に知られていない、どなたかのブログやSNSにも載っていない、あるいはバイブルとして崇めているサイトにも、時にはいかなる地図にも載っていない林道や作業道のことです。
しかし決して全くの前人未到などと驕りがある訳ではなく、地元の方やベテランはすでにご存知であったりもします。
でもとにかくこの時代でそんな知られざる林道を探すのは至難の業!
これまでの確率から言えば、成功率は1%未満ではないでしょうか?
だからこそ見つけられた時の喜びは、そりゃあもう・・・🎵🎵🎵
プチ自慢になりますが、これまでに見つけたのは但馬で三川東、柴山裏東西2本、但馬大仏裏、坂本支線、大空山、草原界、上山。
北播、丹波で鏡峠、坂根峠、豊部、はせがい観音寺。
岡山で恩原、平作原、東富谷、山乗山、岩見。
どれも過去にブログ記事にしていて、これらの名称は自分で後から勝手に付けたものも多々あるので、あとは興味があれば調べてみてください。
さて今回は18本目の発見成るか?というところですが、先週に下見をしっかりとしているので自信はたっぷり。
しかもレーサー乗りのグループの方々とのジョイントなので、メンバー的にもベストな布陣が張れました。
ただ残念だったのはいつものメンバーのひとり RYOTAくんが体調不良で、レーサー乗りのおひとりのあにぃさんが急用で DNSだったことです。
特にRYOTAくんは撮影班の一人として欠かせない存在に成長してくれていて、最近は彼が撮った画像を多く使わせてもらっていたので、そのネタ不足が心配でした。
なにせ当然のことながらレーサー組の皆さんはラリーの経験も豊富で速い!
普段ならば林道の途中でも良い撮影場所があれば停まって、他のメンバーには先で待っていてもらうのですが、この日はなかなかそういうわけにもいかず、結局最初の1本目は一枚も撮れていません。
湯村温泉の先、八田という地区から今日のメインイベント、国道9号線から舗装林道池ノ尾線に抜ける新規探索に入りました。
ここは入り口は怪しい雰囲気がたっぷり!
地図で見る道では畑で行き止まりになり諦めていましたが、衛星画像では別の道があることが分かり発見できました。
最初はコンクリート舗装の上には落石がゴロゴロして嫌〜な感じなのですが、入っていくと次第に面白さに変わっていきます。
しかし僕を含めた最後尾グループの先頭を行くKちゃんは、ここで先行グループのタイヤ痕に騙されて、赤い矢印のラインで走れば平坦で簡単なところを、誤って難しいキャンバーに引っかかってしまい体力を削られます。
さらに中盤を過ぎた辺りのガレ場でも悪戦苦闘。
僕自身は先週の下見でここまでは来たので、ここから先が全くの未到未知区間です。
変化と雰囲気のある後半区間はKちゃんも次第にリズムに乗り、ショートカットの登りにも成功!
そして・・・やりました〜、18本目の発見は完抜けで成功です!!
レーサー組の皆さんは先着してから最後尾グループまでかなり間が空いていたせいか、もうひとつガッツポーズのノリが悪いようにも映りますが、そこそこ楽しんでもらえたようです。
この道は浜坂や鳥取との行き来の際、これまでだと池ノ尾林道(舗装)をダラダラと蒲生峠を経由するまで走らなければなりませんでしたが、この発見でだいぶショートカットができ、尚且つダートを楽しめるという利点があります。
とはいえ、その恩恵を甘受できるオフローダーはいったい何人いるのかは疑問ですが。
その池ノ尾林道を浜坂方面に北上して、途中から三成山林道へと入ります。
(皆さんには『みなりやま』と説明していましたが、正しくは『みなるやま』だそうです)
こちらは僕と趣味(Google mapと地理院地図の閲覧)を同じくするハスク乗りのK川さん。
先を行くS川さんとT橋さんはどちらもKTM。
古くからのお友達からは悪川さん、悪橋さんなどとも呼ばれているらしいですが、僕にはまだその意味を理解できていません。
K川さんだけがそう呼ばれないのは、そのいつも柔和な雰囲気からでしょうか?
その大先輩でもあり親分格の煮過大隊長の提案で山頂ルートへアタックが始まりました。
しかし出だしからこんな倒木があったり、その先にも懸念材料が豊富だろうと想像できたので、僕やKちゃん、えでーさんは入り口で待機。
この日は燃費とガソリンスタンドの兼ね合いでバイクはTRSではなくSHERCOを選択したのですが、ガソリンは保っても体力を温存しなければ最後まで保ちそうにありません。
10分ほどするとアタックした皆さんが戻って来ました。
話を聞くと山頂まで到達することが出来たそうですが、難易度はそこそこ高かったそうで、果たしてTRSでも僕の腕では行けたかどうか??
三成山林道本線に戻って下っていきます。
ここは一昨年に逆ルートで攻略しましたが、その時の苦労と暑さにヤラレたのは僕らのグループでは伝説のひとつ。
その後の大雨や台風被害が心配されましたが、それはほとんど影響が見られず、新たな倒木処理もなかったので、下りでは登りほどの苦労はありませんでした。
途中、見晴らしの良い区間もあったのですが、それもやはり見過ごして、下り切って田君川沿の道になります。
ここはもう少し下流ではバイガモ(バイカモ・梅花藻)が美しく咲き乱れる公園もある清流です。
ここに暑い季節に来ると、川にザブンと飛び込みたくなります。
途中の倒木は無かったものの、前回もこの入り口の激しい倒竹を見たら帰りたくなりましたが、枯れきっているので今回はその時よりはまだマシでした。
時刻はちょうど12時頃、そのまま浜坂方面に向かって北上して、道の駅の中にある蕎麦屋で昼食。
ここは後で近くを通る春木地区に本店を構える人気蕎麦店ですが、前回来た時にはオープンしてからまだ間もなかったせいか、少し本店との味の差を感じました。
それが今回はその差がほぼ無くなり、そばも天ぷらも煮物も美味しい🎵
強いて言えば、ワサビは生にして欲しいケド、お値段からすればそれは仕方のないことかも。
生ワサビはお高いですからねえ・・。
道の駅近くのエネオスでガソリン補給を済ませて午後の部に向かいますが、ここで朗報をひとつ。
湯村温泉周辺のガソリンスタンドは次々に廃業となって、日曜日に営業している店が無くなっていましたが、今回走ってみるとこの店がこれまでの日曜定休を返上して営業していました。
これで道の駅村岡近くのエネオスと、道の駅ハチ北近くのスカイ、少し離れて香住のエネオス、カーエネックス2店舗が利用できます。
さて田君川を遡り、すっかりと整備された竹田甚白細見谷線(←知ったかぶりしてすみません、こっちは谷が抜けていました)を通過して、接続する坂本林道に進みます。
あ、カッコ内のことは業務連絡です。
ここの南に下る支線は昨年完抜けをしましたが、北に下る支線はまだ未調査でした。
まあ、どうせ大したことはないだろうと思っていたらこれが素晴らしい雰囲気!!
さらに途中からはかなり古いガードレールも数箇所現れたので、これは大発見になるかも!?
・・と喜びながら走っていたら、無情にも大きな岩盤に阻まれて道が途切れていました。
その先は深い谷、もし下れたならば先ほどの田君川の上流に出会えたはずです。
他のメンバーも大発見を信じつつ走っていたそうで、みな落胆の色を隠せません。
それでも僕にとっては長い間抱いていたモヤモヤが取れた気分です。
坂本林道の本線に戻り、開けた場所で皆んなに並んでもらってパシャリ!
あんまり集合写真って普段は撮らないのですがね。
そこからは昨年逆方向からたった2kmを4時間かかって開通した、倒木オンパレードの坂本林道鐘尾支線を下ります。
ここは元々倒木が多い条件が揃っているのか、1年でまた新しい倒木が増えていました。
今日午前中に開拓した道はここからわずかの距離しか離れていないのですが、あちらは皆無に等しく不思議です。
ここで今日の画像ネタ不足を補ってくれるように、Kちゃんが倒木越えであわやのシーン。
残っていた枝に抱きついて難を逃れましたが、串刺しにならなくてヨカッタね。
おかげさまで撮れ高OKとディレクターから合図が出ました。
前日も丸一日走ってからの車中泊で二日目として臨まれたレーサー組の皆さんは、年長の大隊長を除いてまだ皆さん走り足りなそうでしたが、最後は湯村温泉近くの大空山林道をあっという間に通過。
ここも走る前に地図を示してお尋ねしたところ、探索好きなK川さんも来たことが無いとおしゃっていましたが、実際に走ってみると5年ほど前に走られた経験があったという記憶が蘇ったそうです。
こんなところ、まず知る人はいないだろうと思っていましたが、やっぱりそれは僕の勝手な思い上がりでしたねえ。
天気も朝自宅を出る時には小雨が降り続いていましたが、現地到着前から雨は止み、青空は見えなかったものの夕方まで一滴の雨にも降られませんでした。
ソロで途中止まってばかりのパターンとは真逆で、スタンディングで走りっぱなしだと、もう身体はあちこちで乳酸が溜まりっぱなし。
でも普段とは違い新鮮で、とても楽しい1日でした🎵
レーサー乗りグループの皆さま、まだ探索ネタはストックが残っていますのでご都合が合えばまたどうぞよろしく。
今回残念ながらご参加ができなかった方々も、次回にお会いできることを楽しみにしています。