苦楽園オフロード雑記帳

兵庫・京都・鳥取・岡山の自然と林道をSHERCO TY125、 TRRS XTRACKで楽しんでいます。乗れない時などはスノーシュー、クロカンスキー、たまに料理ネタも入ります。

Happy go Lucky!

初秋の但馬、雲海とススキの海 10/16 但馬

まずは業務連絡です。
土曜日にいつもお世話になっている京都のTOM'Sさんに行くと、現在とても入手困難となったSHERCO TY125の新古車が店頭にありました。
聞くところによればステージ3のフルキットを組み込まれた個体だそうですが、前オーナーさんが急に多忙となり、まだ4、5回しか乗っていなかったものを買い取り(買い戻し)したそうです。



ただし現在すでに1件商談が入っているとのことなのですが、もしそれが破談となれば即納で手に入るチャンス!
車両本体は少なくとも半年、フルキット組み込みも今まだ順番待ちが続いており、パーツが揃わないと同じくらい待たなければならないこともあるのでこれは魅力的でしょう。
お値段その他はお店の方に電話かメールで直接お問合せください。
クリックしてね⤵️



さらに店頭には素晴らしいコンディションのシャリーのフルレストア&チューンモデル(価格応段)やスペシャルパーツの組まれたハンターカブ。(こちらは社用車)
そしてその奥にはブルーのBETA RR4T 125LC・・って、これ僕のやん。
ま、この件に関しては近々重大発表?があるのでお楽しみに。



さーて、それでは本題に入りましょう。
翌日は絶好の秋晴れ、寒くもなく暑くもない最高の天気となったこの日は、初秋の但馬を彩る『雲海』と『ススキの海』を求めて、とにかくひたすら美しい場所を求めて走ります。


なおいつものことですが、ルートに関しては偉大なる我らのバイブル『鳥取周辺の林道NAVI』をサイドバーにリンクで貼ってありますのでそちらをご参考に。



まずはトランポを村岡の御殿山公園に停めて、そこからほど近い粟ケ尾林道を蘇武岳方面に向かって登ります。



こちらは麓から中腹までは素晴らしいフラット。



それを過ぎてタイトコーナーのつづら折り手前まではやや荒れ気味です。
初めてだと結構慌てることもあるくらいなので要注意。
この道はこの先とても紅葉が美しくなるのですが、今はまだ緑に覆われています。



遥かに見えるのは香住港の方角。
本当は今日もまた、あの美味しい海鮮料理を食べに行きたいところですがグッと我慢。



登り切ると妙見蘇武岳線の舗装林道に交差し、一旦北上して奥神へと。
時刻は8時過ぎていましたが、見たかった雲海に間に合いました!
この周辺はすぐに消えてしまうのですが、少し離れた和田山から丹波にかけては霧の名所です。



素晴らしい!!
ここは標高1000mくらいですが、こんなにアクセスが良く、しかも他に人が全くいない場所は穴場としか言いようがありません。
何でもアマチュアカメラマンに人気の竹田城跡を撮るのにベストな場所である立雲峡などでは、車を停めるスペースが無く大変らしいです。




今度は一度、その竹田城跡を臨むとっておきのあの場所に、雲海が出そうな時を狙って行ってみましょうかね。



それにしても本当に良い天気!
こんな日を逃したそこのアナタ、何度も言っていますが但馬のシーズンはもう残りわずかですよ。



一旦神鍋高原に降りてから、また万場の神鍋蘇武岳林道で再び登ります。
この前まで放牧されていた但馬牛たちは居なくなり・・



トンボは減ってきましたが、バッタはたくさん飛び回っています。
殿様バッタも緑から茶褐色へと衣替え。



ここから見えた雲海をもう一度アップでどうぞ。
蘇武岳山頂は車でも近くまで登れ、歩いて15分くらいでこうした景色が360度見えるので、愛妻家のオフローダーがポイントを稼ぐ?には絶好です。
早起きをしてまで見たいかどうかが問題ですけどね。



この林道も間違ってゲレンデの中のルートに入らなければ基本的にはフラットです。
麓ではこの頃キャンプ場ができて盛況なので、通過する時には静かにお願いしますね。
そうでないとバイク通行禁止となってしまう可能性も否定できません。



妙見蘇武線から三川線にかけての紅葉は、これから本当に息を呑むような美しさとなりますが、まだこの日はほんの少し色づいてきたくらい。



画像だと分かりにくいでしょうか?
山々のテッペンがすこーし赤く染まり出しています。



そこから今度は南下して、ちょこっとだけ羽尻線へ。
この日は日曜日でお休みでしたが、法面工事中なので平日などは要注意です。



なぜちょこっとだけかと言うと、全部走るとこの後の予定が上手くいかなくなるせいで、それでもこの支線の様子を見ておきたかったのです。



この場所でしかあまり見ることのできない松の紅葉はまだでしたが・・



シダの一種である「ヒゲノカズラ」の胞子嚢穂??を見ることができました。



この稜線は自然林が残る良い場所ですね。
舗装林道を常に整備してPRすれば、とても人気が出る観光資源だと思うのですが、まあそうなると僕らが走りにくくなるのでこのまままそっとしておいてもらった方が良策かも。




そして少しだけまたまた北上してから高井に向かって峠を降り、途中の廃牧場の見晴らしの良い場所は僕の定点撮影場所です。



もうひとつの入り口のダートにバラスが入れられて、やけに重機の跡ができているなあと思っていたら、その奥が伐採した木の集積場となっていました。
廃業となってから通年入れるようになって僕としては好都合でしたが、これは今後ちょっと平日は無理ですね。



最近はここだけでなく、放牧場が減りつつあるようです。
牛のためには良い環境なのではと素人考えで思っていましたが、やはりリスクや手間の問題など様々あるようですね。



古い倒木には大きな猿の腰掛け。
古木が白化したのは大好きで、こんなオブジェを自分の庭に置けたらいいのになあ。



国道9号線に戻りトランポに向かう途中にある村岡の古い商店街に入ってみました。
商店街と言っても、すでに廃業したお店がほとんどで、いまだに営業している店の前を通るとじいちゃんばあちゃんの家の匂いが漂ってきます。
その一角にはこんなタイムスリップしたような空間がありました。
近くにあった案内板を見ると、この村岡一帯は江戸時代には文化的にも商業的にもかなり繁栄をしており、同時に重要な宿場町でもあったそうです。



トランポに戻り、ヘルメットとブーツ、それにグローブだけを脱いでバイクを積み直します。
そして小代へ移動してまたバイクを降ろして稲荷尾林道に進みます。
最近はこんなパターンをよく使っていますが、できるだけリエゾンを減らして体やバイクへの負担を減らすことが目的です。
積み下ろしだけならばチャッチャっと3分もかからないし、日没ギリギリまでも粘れたりするので便利なんです。


それにしてもここは最近また草がボーボーになってきました・・オフローダーのみなさーん、稲荷尾林道をもっともっと走りましょう!


まあちょっとややこしい?区間もありますが、ホラこ〜んなに美しいエリアもあるんですよ♪



ここで撮るこんなカットは自分でもいつもお気に入りの一枚となります。



そして大照林道(舗装)に出ると、目の前にはススキの海が広がっています。



一番高いところにある展望あずまやで昼食にしようと思っていましたが、この日は3人のオフローダーの先客がいらしたので、クルリと引き返して『ちょっこし海の見える丘』のベンチテーブルが本日のレストラン。(ちょっこしって但馬弁ですか?)
大きな栗の木が木陰を作ってくれて、心地よい風が吹いていました♫



そこから北に向かうと仏ノ尾林道に進めます。
ここも本来ロングフラットのひとつですが、なんか路面状態がいつもと違うぞ・・。



それもそのはず、数カ所で伐採作業が行われていましたが、日曜日はきっちりとお休みの様子。
このところのウッドショックであちらこちらで皆伐が進んでいますが、幸いなことにここは間伐ということでひと安心でしょう。
しかしこの前に出会った林業関係の方もおっしゃっていましたが、木材はすぐには商品化ができなく、できる頃には今の需要が続いているのかどうか?
森が活気を取り戻すのは良いことだと思いますが、ブームに躍らせれることなく長期的な計画で良い状態を保ってくれることを祈ります。




途中で必ず寄る支線もススキは今が見頃の状態でした。
少し残念だったのは3台の廃車が眠る場所の先は、斜め倒木で抜けられなくなったことです。(簡単に切れそうでしたが、この日は木こりはお休み)


国道482号線を鳥取若桜方面に進み、途中でとちのき村方面に登り、そこから今日のメインステージへと向かいます。
実はそこは毎年訪れている『ススキの海』として僕的にベストな場所なのですが、何を勘違いしていたのか、最もそれが美しいタイミングをやや過ぎてしまっています。
後から思えば何を差し置いても、そうあの先々週の探索を止めてでも行くべきだったのです!



途中のルートはまだ美しい緑のトンネルが続いています。



トンネルを抜けるとそこは・・・



ヨカッタ!!
他の場所に比べると標高が高いのでやはりススキの見頃のピークは過ぎていましたが、それでもなんとかギリギリ間に合った感じです。




順光で見ると茶色く見すぼらしい感もありますが、こうして西陽の逆光を浴びれば銀色に輝き出します🎵



ソロなので重たくなることも我慢してバッグに入れた三脚を取り出し、スマホをセルフタイマー&バーストにセットして自撮り。



左後方に見える氷ノ山は山頂の避難小屋まではっきりと見えます。
まだ自分の足で登ったことはないのですが、ここからは片道5.5kmだそうなので冬場に一度スノーシューで行ってみたい!



ここは来た道とは反対からも下れますが、そうするとトランポに戻るのが大変になるので今回は同じ道を使って引き返します。


トランポを使うと必ず同じ場所に戻らなければなりませんが、それでも使う以前に思っていたほどは苦になりません。



その途中で分岐から廃村熱田に続く道を下り、久しぶりにお地蔵様にご挨拶。
最初見た時は首無しだったのでドキッとしましたが、各地に残るこうした首無し地蔵はさまざまな説があり、その大半は明治初期の廃仏毀釈による民衆の暴挙による騒ぎの結果だとされています。



そのまた先には熱田に続く道がありますが、これはかなり険しくて歩いてでも大変だそうです。
バイクで抜けることができたら大発見になること間違いなしですが、命の保障はありません。



来た時とは少し途中でルートを変えて森の中を抜けていきます。



するとこれまで何度も走っていながら気がつかなかった、すごい樹を見つけました!



よーく見るといくつもの人の顔、単体の耳や鼻のパーツ、それに何種類かの動物が混ざっているように見えてしまいます。
ちょっとグロテスクでもありながら、自然の芸術とも言えるのではないでしょうか。




このあたりも紅葉のピークになるととても美しい場所ですが、やはり今はまだところどころほんのうっすら色づく程度。



でもナナカマドだけはすでに真っ赤な実と葉が美しい♪



そして麓の新屋集落との中間にある廃スキー場ではススキが今がピーク!


閑話休題ですが最近アメリカ大陸などでススキが繁殖拡大して問題になっているそうです。
ちょうど真逆で、日本では厄介者のセイタカアワダチソウはあちらでは観賞用として人気があるそうですが、『所変われば品変わる』の典型ですね。



ここでは猫じゃらしの大きめのようなチカラシバが勢力を拡大しています。



これもいいんですけど、ひっつき虫がブーツの中に入るとチクチクするんですよね。
以前、あの大御所をここにご案内した時はブツブツ文句を言っていましたっけ・・。



それでも但馬コロラド(勝手に命名シリーズ)の良さはわかる人にだけ分かって貰えば良いのです。



いや、たとえそれが自分だけであっても、気に入った場所をいくつも持つことは豊かな心の財産です。



この小代の里山風景もそのひとつ。
日本は美しい国だと、そう思いませんか?


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