秋の気配を感じながらの小径散策 9/24 但馬
台風15号は兵庫県では特に大きな被害も無く去っていきやれやれ。
三連休の初日は雨の出だしでしたが、土日は本当に久しぶりに好天となり、胸を撫で下ろしている人も多いことでしょう。
イガグリはもうたくさん落ちていますが、柿もそろそろ色付いてきたようです。
この日もソロでスタートし、目的地(折り返し地点)は香住漁港です。
次回のグリープツーリングのプランニングのために、いくつか候補ルートを確認していこうと決めました。
とその前に、ちょっと気になっていた県道4号線から入る小径へと。
どなたかが越え易くしてくれていた倒木をクリアして進むと、その先で用野和佐父の東側入口の分岐先と繋がっていました。
そう、誰でもまっすぐ行ってしまうあの道です。
ふ〜ん、そうだったのかあ。
味取から春木に向かう細い舗装路の途中にある目立たない分岐は、入り口に『この先の木橋は通行止め』の看板が新たに立てられていました。
一見、道には見えないくらいで確信が持てなかったのですが、これでここは道だとはっきりしました。
倒木群もチェーンソーでカットしてあり、現状では歩いて進むしか無理ですが、数人いればバイクでもそれが容易になるでしょう。
すぐにひとつ目の橋がありましたが、それは木製ではなかったので、看板の対象はまだ先のことなのか?
やや激しい崩落と倒木がありましたが、これも矢印のラインでこのまま越せることでしょう。
それを越えるとしばらくは極楽のように見えます。
地図で見ると高低差はないので、このまま春木まで抜けられるのでしょうか?
それにまだ残り2つあるはずの橋は無事に渡れるのか?
ここが次回の廃道探索メインイベントとなるのは確実でしょうね。
県道4号線に戻り北上する途中で、こちらも気になっていた脇道へと入ります。
すると入り口はショボかったのに、進むにつれていい感じ!
スバラシイ!
造林でもなく、一体何のために造った道なのかさっぱり分かりませんが美しい道です。
予想を超える長さではありましたが、やはりそれなりのところで行き止まり。
もちろん探索はそれが抜けられたら嬉しさ倍増ですが、たとえそうでなくても気に入った景色や雰囲気が味わえたら僕は大いに満足です。
走り屋さんはそれでは満足できないことが多いようですが、僕のようなタイプ(って他にいるのかはギモン?)は楽しくて仕方ありません。
つくづく思うのですが、それはやっぱりソロで走らないと味わうことが出来ないのですよね。
香住の街中に近づくすぐ手前、ここも以前から何かありそうだなと目星をつけていたところ。
ありましたねえ、やっぱり!
この一帯の森は自然を残した公園として整備されていたようですが、今は訪れる人も無いようでやや荒れています。
この作業道の先はまず間違いなく行き止まりでしょうが、もしかすると以前から行きたくても行けなかった矢田川の広く美しい河原に出られるかもしれません。
だとすればこれも大いに価値あり!
グループのみんなには悪いけれど、道連れにしちゃいましょ。
ここは全体にぐるっと大きくひと回りできるようになっていて、その一角には野芝の美しい道もありました。
小ネタだけど、全体を走れたらなかなか面白そう。
そして11時過ぎに香住に着き、今日のA候補の店に行くと開店が12時に変更になっていてまだ時間があったので、近くのB候補の店にしたのがむしろラッキーでした♪
店内のホワイトボードに『マグロ』と書いてあったので「丼にできる?」と聞くと快くOKの返事。
そしてすぐに運ばれてきたのがコレ ↑ ↑
今年の6月にも一度、この画像の『大トロ丼』を食べたのですが、旨さはむしろ今回の中トロの方が良く、最後の一口までウットリとするような味わいでした♪
牛肉などでもあんまりサシが多いと飽きてしまうのですが、それって加齢が原因?
値段は大トロ丼は2000円だったで、今回の中トロ丼はいくらだろうと思っていたら、何と1350円ポッキリ!
「えっ、本当にそれでいいの?」と思わず聞き返してしまいました。
食後はいつもこの場所で海を眺めながら、の〜んびり至福の時です。
本当に良い食材でごまかしなく作られた料理は、幸せな後味がずっと尾を引きます。
このところ雨後の日に走ることが多かったので、なかなか清流というものに巡り会えなかったのですが、この日は久しぶりに透き通っていた矢田川の流れ。
鮎釣りの人にも邪魔にならない、いくつかこうした撮影場所は確保してあるのですが、やっぱりここがベストかな♫
そこから香住往復コース本来の定番である池ヶ平林道へ。
ここで停めて撮影をしていると、頭上に猛禽類トビ(たぶん)が10羽ほど集結してグルグルと飛んでいます。
その下は深い谷筋が続いていますが、何か獲物でもいるのかと思っていると・・
ハシブトガラスが1羽、枝の先端に止ったまま弱々しく控えめにヵァ〜と鳴いています。
ええっ、キミがターゲットとしてロックオンされているの?
本当の原因は分かりませんが、ちょっと不思議な光景でした。
その後、よくアドバイスや知識を与えて頂いている読者の「リトルターン』さんから、これを見たのは貴重な体験で、ワシタカが渡りの途中で行う『鷹柱』ですよとご教授いただきました!
そうと分かっていたならば、もっと真剣に動画に収めたのに・・
ここでも気になるルートの存在がありそうだったので、そのヒントは無いかとじっくりと探りながら走りましたが、その答えは見当たらず。
でもその代わりに、また野芝の素敵な空間を発見。
僕はとにかく芝が大好きなので、この写真を撮る時にも地面に低く伏せると良い香りがしてもうたまりませーん!
そのままずーっと転がっていたくなるほど。
県道に出るといつもは左折して南下しますが、この日は一旦また北上します。
浜坂のやや南、久斗の藤尾という集落の奥に何かありそうだと目星を付けていました。
あったあった!
ここも予想を超えて幅員も広く気持ちの良いダートです。
沢に沿って山中に向かっていくと、方角的には安泰寺方向ですが、地図で見ると勾配が急なので行き止まりは確実でしょう。
かなり奥まで入ったところに、こんな立派な石碑が現れました。
林道には石碑が付き物ですが、それはほとんど開通記念としてのもの。
しかしこれには全く個人的な内容の文章が彫られていますが、いったい順天題って誰?
それに『緑子よ』としながら、『お前たち』と複数にするのはナゼ??
謎だらけの石碑でしたが、そういえば寺河内の奥にもやはり不思議な石碑があったなあ・・
そしてここは途中の分岐から、その一方はこんな倒木で撤退。
一本ずつの木は細いので、みんなで手分けすれば楽勝ですけどね。
戻ってから右の分岐に進んでみると・・
こちらも雰囲気は良く、地形図を見ていなければ抜けられても何ら不思議ではないと思ってしまいそうです。
しかしこちらもある程度進んだところで倒木あり。
ここまで来るのにちょっとリエゾンが長くなるけど、やはり探索ルートに組み込もうかな。
いや〜しかしこのエリアは本当にのどかで雰囲気の良いところです♫
県道を隔てた向かい側にもダートの入り口があったので、入ってみるとミニ滝がすぐそこに!
中に進むと、やはり同じような広さと雰囲気のダートが伸びています。
小さく美しい沢が道と並行して続いています。
するとまた石碑?
いやこれは落石か??
よ〜く見ると、上に乗っている小さな岩はまるで耳の無い、トボけた猫の顔のよう。
自然のものなのか、人の手によるものなのか、さーっぱり分かりませんがこりゃオモシロイ。
さらに奥に進むと一瞬ですがカワセミの姿が見られました!
ラッキーだなあ🎵
あの美しいカワセミのブルーは、日本にいる野鳥の中では別格ですね。
そしてこちらははっきりと行き止まりとなり、これはこれで納得です。
道だか何だか分からなくなったり、崩落などで行けなくなるよりは諦めがついてすっきりとします。
元の道に戻り、再び南下して本谷林道に進んでいきます。
ふと思ったのですが、この一帯はこうした自生の野芝があちらこちらに多くあります。
ましてや林道路面にこうしてグリーンカーペットのように広がっているのは何とも言えず、いつ走っても気持ちが良くて大好きです。
2年ほど前から少し荒れていたこの林道ですが、北側の半分はこれまでになくグッドコンディションで、残っていた倒木もきれいに無くなっているのは行政の手が入ったためのようです。
天高くイワシ雲が美しい季節になってきました。
南半分の区間はまだ相変わらず荒れた部分が残っている・・というか今回の台風でより増えていました。
ぬかるみが多く、ヘタをすると全身泥人形になってしまいそうですが、特に通行困難になるほどではないのでご安心を。
本線を少し外れた伐採地でこの画像を撮っていると、遠くからバイクの排気音が聞こえてきました。
それは数台ですぐに頭上を通り過ぎて行きましたが、その先の出口に向かうとそこで停まっていて、その中にはお馴染みのあにぃさんの姿があり「いったいどこから来られたのですか?」と。
そりゃ抜かしたことに気づいていなければそう思いますよね。
それにしても今日もどこかでお会いする予感がしていましたが、やっぱりね!
さあ、新鮮なネタもたっぷりと仕込んだし、満足したので早めに帰ろうかと思っていましたが、デポ地の手前で以前からこれも気になっていた県道脇にあるダートへ。
入り口には丸太に彫られたこんな表示が・・ナニナニ『天空の里山と棚田』ですと!?
なんで今まで気が付かなかったんだろう?どちらも大好きなヤツじゃないですか!
でもまあどうせ、ものの100mも奥行きは無いくらいなのではと思っていたら、これもあに図らず・・
いーじゃん🎵
大樹が並んでいますが、これが千古の森という由来か?
古い石垣は集落の跡でしょうか?
これももしかすればバブルの頃に整備されたのでしょうかねえ?
その頃の自治体は潤沢な予算があったためなのか、どうしてこんな山奥に?というところにもお金をかけています。
しかし多くのものが利用者も無く、寂れて荒れ果てていることが多いのが現状です。
それがむしろ僕らにとっては好都合。
遠征をしなくても、よくよく調べれば身近にまだこんなところが残っているのです。
そんな小さな楽しみには、このシェルコTY125が無くてはならない相棒です。
まあ、いわばこんなジミィな楽しみ方をする人は少ないでしょうね。
僕も若い頃だったら、ブイブイと気持ち良く走れるスケールの大きな林道ばかりを選んでいたかもしれません。
ここは途中で道は狭くなり、その先の短い急斜面はシダで覆われています。
でもその先を歩いて行って見てみると、また良さそうな道がさらに伸びているではありませんか!
う〜ん、これも時間が余った時にはルートに組み入れましょうか。
あー今日も楽しかった🎵
トランポに戻り着替えて帰路に着くと、先ほどのあにぃさんグループが追い越して行きました。
きっとあちらは最後に用野和佐父あたりを走ってこられたのでしょうね。
後を付いて行くと、関宮の交差点で1台がガス欠でエンスト。
但馬蔵がスタート/ゴールだったらあとちょっとだったのに、これも林道あるあるですね。
オマケのお話
翌日に洗車をする時にアンダーガードを外したら、こんな青い松ぼっくりが入っていました。
いったいどうして・・?