苦楽園オフロード雑記帳

兵庫・京都・鳥取・岡山の自然と林道をSHERCO TY125、 TRRS XTRACKで楽しんでいます。乗れない時などはスノーシュー、クロカンスキー、たまに料理ネタも入ります。

Happy go Lucky!

5月の山陰ブルー 5/25


良い季節です!
このところ毎年梅雨前や秋の過ごしやすく快適な日が少なくなっていると言われていますが、今年は比較的この時期が長く続いているような気がします。
この日も前日は暑かったのですが、天気予報の最高気温は20度と、ちょっと信じられないくらいでした。



そこでこれもまた以前から気になっていたいくつかのルートを、ソロでじっくり探ってみたいと思います。
まずはここ、林道宮神山田線の途中から分岐している道です。



進んでいくと1kmもしないところで、沢筋から大きな土石流と倒木あり。
一見すると越えるのは困難のようですが、よく見ればどなたかが倒木処理もされていて意外と簡単そう。



しかしその先が嫌だなあ・・
このタイプは過去に痛い目に遭っているだけにトラウマです。




ただそのさらに先には綺麗な道が伸びていて、尾根を越えて稜線の向こう側へと続いているようです。
ということは、この道はどこかに繋がっているのか?
ソロで無理をしてまでこのガレを越えることはやめて、後で探索グループの皆さんに聞いてみると、やはりここは完抜け可能と知っていたそうな。
しかも昨年のコマ図ラリーでこの道を使ったとかって、悪やな〜。


宮神山田線は先日のテナシウォンのグループツーリングでもお伝えしましたが、昨年の台風直撃で、それまでのフラットから一部区間は大荒れ状態です。
いつもあまり気を留めてはいなかった支線に入ってみますが、これが結構イイ感じ🎵



入り口の様子からは想像を良い意味で裏切り、幅員も広く良好な路面のダートがずっと続いています。



まあこの先はどう考えても抜けられるような地形ではないので、完抜けの期待はしていませんでしたが、これだけの雰囲気を感じられたら文句を言うことはありません。



よくピストン行き止まりの林道なんて・・と言う人もいますが、僕は前々から書いているようにその状態や雰囲気が良ければ大歓迎です。




そんなことを思いながら走っていると・・



目の前に雌鹿が現れましたがほとんど逃げずに草を食べています。
どうもコンディションが優れない感じですが、どうすることもできないので元気になることを祈るばかり。



途中から本谷奥線で少し戻るように走ってから、その先で山田集落を抜けて県道に出てから・・



香住でいつものように昼食を摂るつもりですが、まだ時間が少し早いので川遊び。
ここも昨年の台風でガラッと変わってしまっていたのですが、すっかりと元の自然に戻ってくれました。
上流では数カ所で行われていた補修工事もほぼ終わり、水の濁りも無くなりました。



やっぱりこの場所の風景は何度来ても良いなあ🎵



そして香住でのいつもの店のひとつ『W』で注文したのは『ドギと穴子の天丼』
(ちょっとピンボケでした)


「ドギ」は正式名を『ノロゲンゲ』と言いう深海魚の一種で、ドジョウにも似た姿体です。
ドギの名前の由来は「ド」は侮蔑を表し、「ギ」は魚を表す言葉、要するに粗末な魚、どうしようもない、価値のない魚という意味らしいです。
ドギは松葉がに漁(底引き網漁)の網にかかる魚で、以前は捨てられていたそうですが、
このドギにも日の目を見る時がやって来るのです。
魚体を覆うブヨブヨでトロトロの皮には、美肌効果が期待されるコラーゲンが豊富に含まれていることがわかり、主に女性をターゲットにした食材として脚光を浴び始めるようになって、「下魚」からまぼろしの魚、「幻魚(ゲンギョ)」→ゲンゲとオシャレに魅惑的な漢字で表記されるようになり、流通量が増えたそうです。
天ぷら以外でも、吸い物、鍋の具や柳川風にしても美味しいそうですよ。



そんなドギを味わっていると、次々にお客さんが入って来て、その中にはオフローダー仲間のMさんも!
ただ今日はオフではなく、オンロードのお仲間とツーリング。
みんな復活を待ち望んでいますが、オフ解禁となったらぜひまたご一緒に。



そして食後は三田浜の海岸で。
この日は北風が強く波もあったので、海の透明度がうまく写真で表現できませんが、山陰ブルーはやっぱり魅力的です。
(『山陰ブルー』はX(旧ツイッター)でフォローしている方からのパクリです)



さて、午後イチは今日のメインイベント。
鎧と余部の中間地点から香住に戻るように山間を繋ぐ舗装林道船越線というのがあります。
ちなみに香美町には公式にはこれだけの林道があります(作業道は含まず)が、皆さんはどれだけご存じでしょう?
その船越線の支線は地理院地図にも記載されていないのですが、実は以前から存在し、僕自身は数年前から何度か訪れていました。
行く度に延伸されていたり変化があったり、願わくばその先の久斗山山頂に繋がり、さらにその西側の集落の藤尾か境まで抜けてくれたらすごいことになるぞと思っていたのです。



ここは以前に走れた地点まででも5kmくらいあります。



ところどころ木々の間から香住港や三田浜が見えます。



路面はまずまずですが、今回は伐採作業が再開されていて(土日は休みだったようです)、重機の轍があり少し走りにくいくらい。



次第に高度を稼いでいくと、稜線近くになってきます。



そして切り通し区間を抜けると・・



南側斜面を横切るように走る区間となるのですが、この辺りは最近開通したばかりです。



しかし昨年の台風の影響はここにも。



反対側から見るとこんな感じで、片側は深い谷なので、ここでバイクを降りて歩いて可能な限り奥へ進んでみます。
昨年来た時は猛烈に暑くなったので熱中症の危険を感じて引き返しました。
この日の気温は20度くらいで、場所によっては寒いくらいだったのに、ここは南斜面のせいもあり、歩き始めるとすぐに汗がドッと吹き出します。



それに足元はトライアルブーツ、さらに10kgほどある重いバッグを背負って歩くのはかなりのシンドさ。
キャメルにドリンクを入れていたので、バッグを置いて歩くことができないのは反省すべきことでした。



ゆるいアップダウンを繰り返し、道は奥へと進みます。



一旦バラスが敷かれた区間が終わり、路肩の造り方もしっかりとしたものではなくなったのでこれで終わりかと思っていて・・



ちょと一息をつき、風景を見渡せば、北西には余部の集落が見えます。



南には扇ノ山などの山々が見え、素晴らしい眺めです。



しかし、その先で最も危険な区間となりました。
歩くのにもかなりの注意が必要で、もしバイクで来るのならば相当な土木工事が必要でしょう。



恐る恐る通過すると、なんとまたバラスが敷かれた綺麗な道となり、まだまだ先に降り基調で道は続いているではありませんか!
でもこの時点でかなり体力消耗して、これをまた帰りに登り返す気力が無くなり、ここで撤退。



GPSで確認する(星印のところ)とその位置はなんと目的の久斗山山頂まであと少しでした。
画像では手前で南に折れて、道はそこで終わっているのですが、果たして現時点でもそうなのでしょうか?



とりあえずバイクまで戻ってから、その場の稜線まで登ってパシャリ!



ピストンでも十分素晴らしく魅力ある道ですが、そりゃやっぱりこれが抜けられたらどんなに素晴らしいことでしょう。
大好きな香住港往復ルートに、新たに有力な選択肢となること必至です。
帰る方向の先に海が広がって見えるのも、これまた最高の雰囲気です。



さて、一旦その妄想から離れて、今日の2番目の課題である池ヶ平林道支線と交わる、その近くの安泰寺の裏から伸びているという古道を探してみます。
これもまた、とあるハイカーさんのブログから情報を得ています。




安泰寺から登って来ると、この辺りで作業道と合流するとあるのですが・・あった!



ということは、このルートで進んで来るということで、これはバイクでは無理っぽいな。



その先はしばらく作業道と並行して稜線を進むと。



途中に『紫竹林安泰寺』と彫られた石柱が井形に組まれてありました。
なぜ、こんなふうに置いてあるのでしょう?
この安泰寺は元々は京都洛北にあった座禅道場ですが、修行僧の増加や周辺の住宅地化などによって環境が変化したため、本来の自給自足を伴った修行を行うために移転されたそうです。
一時期、ドイツ人のネルケさんが住職を務めていた時期がありマスコミにも取り上げられ、その頃は外国人の修行者が多かったようですが、最近は少しひっそりとしています。



話を戻すと、ハイカーさんが残したテープはその先で稜線の斜面を登るように表しています。
ブログによればこの先で五輪山の山頂を越え、さらに久斗山に繋がっているそうです。


しかし、このルートのソロでの探索は今回ここまでにして、池ヶ平本線に戻り、峠のお地蔵さんを過ぎると・・



小原の遍照寺からの昔の峠道としてのルート、今の林道をお地蔵さんのところから本線を横切り、稜線を越えて安泰寺に降るルートの印のテープも見つかりました。
あ〜これはバイクでは到底無理な区間です。
以前には可能性が残っていたかもしれませんが、現状は斜面崩落で歩いて越えるのも大変そうです。



そんな訳で、このルート探索はこれにて終了。
本線を下っていくと新たにこんなバリアがありましたが、道の状況は以前と全く変わっていません。



さて、ひとつ前の船越支線から久斗山山頂をかすめるように伸びていたあの林道ですが、もしも工事が完了していれば、反対の出入り口はこの辺ではないかと仮定して、以前にも来たことがある、藤尾集落奥のダートを確認します。
ここもかなり良いダートが、そこそこ長い距離で存在しているのですが・・




残念、まだこの道は行き止まりです。
もうひとつの可能性がある境集落の奥はどうだったのか、今回は未調査です。



ラストの林道は名物グリーンカーペットの本谷線です。



距離もたっぷりとあり、雄大な眺めを楽しめるこの林道は、フラット好きには最適でしょう。



ただひとつ贅沢を言えば、バイクを停めて写真を撮りたくなる場所がなぜか少ないこと。



そこで、ここはちょっと裏技・・天空の林道に見えなくもない?



最後の最後は、トランポを停めた神鍋高原でパシャリ!



そして、またパシャリ!



帰りの長い蘇武岳トンネルでは寒さに震えたものの、本当に爽やかで気持ちの良い1日でした。



今の季節は白い花が多くなってきます。
これは何かなと思い、Google先生で調べてもらうと、ノイバラと出たけれど本当かな?


ちなみに道端や特に高速道路の脇や土手の斜面などでもよく見かける黄色い花。
これはオオキンケイギクといい緊急対策外来種に指定されていて、駆除が必要な植物だそうです。
ただ、あまりに繁殖力が強く在来種を駆逐してしまうのが理由であって、ジキタリスのように毒はなく、むしろ花や葉も料理して食べられるとのこと。
いやはや分からないものですねー。



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