林道真空地帯を探る・完結編? 5/19
昨年に1度、今月になって2度下見を重ねてきた、兵庫県豊岡市と、京都府京丹後市の県境エリアをグループで探索をしてきました。
とにかくこの付近ほとんど山ばかりですが、林道に関する情報は非常に乏しく、前々からどこか楽しめるようなルートはないものかと試行錯誤していました。
昨年はもう少し東の大江山周辺で、ある程度の結果を出すことができましたが、根気よくハイカーさんのブログなどを丹念に調べた結果、いくつかの興味深い古道峠道だったり、地図上には無い知られざる作業道によって、とある山へのバイクでも登頂可能なルートがあるなど、さまざまなことが浮かび上がってきました。
今回の集合場所は久美浜町の県道脇にあるパーキングスペース。
輸入レーサー4人組の皆さんは、前日に村岡付近で新規ルートを開拓してからこちらに移動。
連日のオフ三昧と相変わらずのタフネスぶり。
それに加えて国産レーサーYZ乗りのコンビあにぃさんとkoma2さん、それに従来からのメンバーであるKちゃん、まこっちゃん、えでーさんとRYOTAくんという計11人の大所帯です。
1本目は先日発見した尉ケ畑のたんたんトンネル南側から入り、北側にそのトンネル上を越えて抜けるフラット林道。
しかし1kmも走らぬうちにKちゃんのリアフェンダーが破損し、それが原因となってパンクをするというハプニング勃発。
実はこれがこの日の度重なるトラブルの発端になるとは。
(だからTOM'Sのリアサブフェンダー付けなさいよと、あれほど忠告したのに)
その修理を待つ間、その奥にある作業道を探ってみることにします。
少し太めの倒木をフロントは軽やかに越えたあにぃさんでしたが・・
リアを滑らせてしまい
あ”〜、身体だけ崖落ち!
まあ、この下にはすぐ道があるので、仮に完落ちしてもリカバリーは容易なので良かったですが。
そんな感じで遊んでいるうちに修理の方も終わったので、いよいよ本命の古道峠越えに向かいます。
まずここは但馬と丹後の國境で、かつては人の往き来だけでなく、物流にも使われていたという『駒返峠』。
この場合の『駒』は馬のことを表していて、この峠があまりにも急峻なために馬(たぶん荷物運搬)は越えられず、手前で返さざるを得ないくらいだったために、そう名付けられた由来があるそうです。
僕はただ単に走るだけでなく、周辺の美しい自然や、その道の歴史や謂れが深いと、より一層興味が高まります。
それを机上と現地で調べつつ、ひとりでは手に負えないような難ルートとなれば、開拓スキルが高く、経験豊富なお仲間に声をかけて集まってもらうのがお決まりのパターン。
絶景優先やフラット林道メインの場合は、よほどのことがない限り基本ソロで走ります。
そんなわけでグループで走る時はむしろとことん調べ尽くして臨みますが、そんなルートはいくらネット検索してもオフローダーの方のブログなどにはまずヒットしませんし、ましてや既刊の書籍などにも載っているはずもありません。
それでも諦めずに周辺の山の名前から辿り、ハイカーさんのブログをチェックしていくと、しばし『林道を歩いてから尾根に取り付く』とか、『下っていくと林道との出合い』などというフレーズが見つかり、それに基づいて可能性を追及していきます。
そんな時に役立つのは、やはりGoogleマップの衛星画像と国土地理院地図ですが、そこから入り口や繋がりを見つけるのには経験と想像力が必要です。
成功率は恐ろしく低いですが、当たりくじを引いた時の喜びは、企画立案者だけが知るものです。
この古道も一度は諦めかけましたが、あるハイカーさんのブログ記事によって、それまでの間違いに気付き、抜けられる可能性が高まった・・と思ったのですが。
残念ながら苦労しながらも奥へと進むと、沢の片岸斜面に伸びているその踏み跡は、長年誰も通っていなかったことによって斜面と一体化してしまい、崖落ちの危険性が高まってきたので撤退となりました〜。
まあ足掛け4年にわたるこの古道に関しての興味、バイクで走り抜けることの希望はこれで諦めがつきました。
序盤のトラブルのため、またこの日は天気があまり良くなかったため、僕の中で立てていたプランではラストに予定していた山頂アタックを、午後イチに変更しました。
その山頂というのは高竜寺ヶ岳、「ふるさと兵庫50山」の中で唯一、京都府との境に位置します。
山頂からは日本海の眺めが雄大で、北北西に久美浜湾の小天橋を望み、空気が澄んだ日には東北東に天橋立まで見通せるそうです。
登山道が整備されているのはたんたんトンネル北側からで、南側の最初に走った林道と山頂近くでその二つが合流しています。
(お隣の法沢山からの縦走ルートもありますが)
しかしそれは地図上の話で、これもあるハイカーさんのブログで、市野々という北側の集落から作業道が山頂まで伸びているということが分かったのです。
それは前回の下見によって存在を確認していましたが、途中から倒木やガレがひどくなってきたところで引き返していました。
今回その奥に進むとこれが実に楽しく、適度なアトラクションが次々に現れるいかにもな道でした🎵
これが恐怖を覚える崩落越えやダウンヒル、登り切れるかどうかのギリギリのヒルクライムがあると大変なのですが・・
おそらくはほんの一部の人のみで、車ははもちろん、バイクなどもここ数年以上は入った形跡がない道であり・・
その秘境感は溢れんばかり。
そこそこの長い距離を登り基調で進んで行くと。
ピークを越えてやや下り基調になったところで道が終わりました。
おかしいなと思いつつ引き返しながら、ハイカーさんの記事を頭の中で反芻していくうちにその答えが見つかりました!
そうそう、ピーク手前にあるポイントからの踏み跡で、斜面を斜めに登ると山頂に出られるはずでした。
そして・・
やりましたー!!
コンプラ的に問題のある登山道を使ってではなく、入り口にも何の規制もかかっていない作業道を使っての登頂成功です。
南西に床尾山、西側には蘇武岳なども見えています。
北側にはたしかに久美浜の小天橋が見えていますが、今日は曇りがちで、少しモヤもあるので残念でした。
それにもう少し周囲の木を切ってくれたら、天橋立もスッキリと見えていたのでしょう。
いちおうネット上で見つけた道なので、僕の自己レコード23番目の新規発見林道にはアカウントされませんが、メンバーも一緒に喜んでくれて大満足です。
ただいくら合法な行為とはいえ、この山は天気が良ければハイカーさんにも人気な山のようなので、マナーはお互い遵守しましょうね。
ルンルン気分で来た道を下っていくと、何やらkoma2さんがストップ。
何事かと確認すると、なんとラジエターホースが千切れていて、冷却水がカーラカラ。
内部に枯葉や泥などの異物混入もありそうだったために、再始動は断念してロープを使って牽引で、車を停めた場所まで帰還。
幸いにも15分ほどの場所なので助かりました。
koma2さんはそこで離脱して、残りの時間で近くの見込みがありそうなルート解析にかかり、惜しくも抜けられなかったものの、素晴らしいフラット林道も見つかったりもしましたが(画像無し)、そのあたりからは怒涛のトラブルハ&プニングの連続!
ヤマちゃんがこの日2人目の崖半落ちで身体をバイクに挟まれ、T橋さんのバイクがスターターモーターが回らなくなり、次第にはプラグが失火し始めてリタイヤ。
(翌日には原因判明、レギュレーターの故障)
さらには最後の帰り道でトンネルを抜けて後を見ると、誰も付いて来ていないので待っていれば、今度はなんとS川さんのバイクから火の手が上がり、あわや車両全焼にもなりかねなかったとのこと!
原因はエンジンとチャンバーの間に挟まった枯葉が、熱で発火したらしいですが、幸いにもトンネル内だったので並走のメンバーが早期発見して難を逃れました。
下手をすればガソリンタンクにも火が回り、ライダーにも燃え移る可能性があったので本当に良かったです。
そんな稀に見る乱高下の一日でしたが怪我人は無く雨にも降られず、とにかくこのメンバーで走ると雰囲気はいつでも最高で笑顔が絶えなく、本当に楽しい1日でした。
(最悪もしかすれば、マシンのダメージが大きいかもしれないkoma2さんは、最後ちょっぴり萎んでいましたが)
特に先頭の輸入レーサー組の皆さんの倒木処理、ルート開拓のスピーディーさは今回も目を見張るほどで、後続の僕たちが後から追い着くと、すでにルート確保が済んでいることが何度もありました、サンキューベリーマッチです!
なんだかんだあったので、目的の古道峠越えの探索はまだ未解決のものも残り、また日本海へ出て久美浜から琴引浜の絶景と、貴重な海沿い林道や美味しい海鮮料理を希望するメンバーも少なくないので、また近々スケジュールが合えば一緒に楽しみたいと思っています。
T橋さんの口癖『こんな楽しい遊び、なんでみんなやらないんでしょ?』は、まさに的を得ていると言えますよね。
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