古道・廃道・峠道 4/30
以前はフラット絶景林道ばかりを求めて走っていましたが、いつの間にやら行動範囲が広がっていくうちに、難易度の高い道にチャレンジするのが楽しくなっています。
それもただ難しい場所よりも、その背景に歴史が隠れていたりするとコーフンします。
いえ、それほどたいそうなことではなくても、畑仕事の手を休めている地元のおばあさんと話をしたら『昔、あの峠を越えて嫁に来たよ』なんてことでも良いのです。
それぞれの人達のいろんなドラマがあったんだろうなあ・・なんて思いながらどこまで行けるのだろうと、ハラハラドキドキがたまらないんです🎵
さて、今回はこれまであまり馴染みの無かった、但馬であっても北東区域である豊岡市出石町から、京都府京丹後町にかけてのの県境付近一帯です。
以前からとあるジムニー乗りの方のブログを見て、行ってみたかった奥小野地区が大本命。
それだけではもしあっさりと終わってしまってはつまらないので、周囲を調べると他にも古そうな峠道の名前が複数浮かび上がってきました。
まずは奥小野集落を過ぎて目指す駒返峠ではなく、そのまま東進して法沢山方向に行きます。
山に入るともちろん桜は終わっていますが、山藤があちらこちらで咲き乱れています。
少し控えめな紫は、古典的な日本美を感じさせてくれますよね。
そしてこちらは桜よりは濃いピンクのタニウツギ(ベニウツギ)も負けずと。
羽尻名色線にはこの木が群生しているところがあってそれは見事です。
分岐があり林道標柱がありました。
これは事前調査によれば、法沢山登山道入り口へ続く道で行き止まりのはずですが、どこまで行けるか試してみます。
すると道の左右の斜面にはあまり見慣れない植物の群生が・・
これは花なの?それとも葉?
帰ってから調べてみると『シロダモ』の木のようで、枯れているようで実はこれは若葉だそうなんです!
次第に緑が濃くなって開いてくるそうですが、何やら不思議ですね。
成長すると10mほどの高木になるそうですが、ここではまだ若木なのか背の低いものばかりでした。
さらに進むともう道ではなく谷筋のような状態に。
路面もジュクジュクになってきたので引き返します。
分岐の戻り、もう一方のルートへ進むと道は左に巻いて高度を上げています。
見晴らしが良くなってきましたが、まだ晴れ間がのぞいてこないのが残念。
左に支線がありましたがソロではちょっと難しいかな?
道は行き止まりになり、ジムニー乗りNさんのブログで見た小屋がありました。
これがなんとも洒落た造りなんですが、この左手に耕作放棄地があったのでその作業小屋だったのでしょう。
奥の方に作業道がまだありましたが、これは見込み薄なので無理はせず。
グループで再訪する時は、念の為に探ってみるのも面白いかもしれませんが、ここも引き返します。
しばらく集落の方向にまで戻り駒返峠に向かいます。
その前に田んぼに水を張っていた農家のお爺さんに尋ねると、やはり今は誰も通る人はおらず、かなり荒れているはずだということでした。
500mほど進むと、早くも倒木が現れ始めました。
これくらいならば、なんとか突破して行きますが・・
もうこの辺りから、バイクを残して歩き始めます。
ソロの時は基本的に体力温存のために、ノコギリを出して切ることは極力控えます。
渡渉ポイントもありましたが、ここはなんとか越えられそうです。
道の真ん中に雨裂が走り、沢となっています。
そのまま直進すると割合と状態の良い道が続いていましたが、地図で調べるとルートから外れていたので引き返します。
(後から考えると、その先が非常に気になりました)
正しいルートは尾根道に登るのですが、ここでもキャンバー+倒木で難易度が高そうです。
前回の神鍋の時よりも落ち葉の下の土質は良いので、なんとかなりそうな気がします。
尾根に出るとしばし気持ちの良い区間が広がっていました。
しかしまた勾配がキツくなり、ふと休んでいると美しいトンボ(カゲロウ?)が僕の周りを飛び、しばし羽を休めていました。
結局このルートは体力が続かなくなり峠の頂上手前で引き返しましたが、そこまではバイクでもなんとかたどり着けそうに思います。
ただ問題はその先で、ハイカーさんなどのブログを調べても見当たらず未知数です。
途中にあった支線を調べると、農道のフェラーリの残骸が・・
見晴らしの良く、雰囲気の良い道もありました♪
しかしここも太い倒木が現れたので引き返します。
全く地図には載っていないルートですが、これも非常に気になっています。
地理院地図は非常に役立つ反面、更新がとても遅いので、10年前に完成した主要林道すら載っていないことがザラです。
これもまた次回へ持ち越しで楽しみにとっておきましょう。
山藤が綺麗だなあと思い、地面に座り込んで写真を撮っていたら、大好きなあの香りが・・・
山椒の幼木がありました。
まだ実を付けてはいませんが、葉に触れるだけで爽やかな香りが鼻をくすぐります。
一旦こちら側からの探索調査は諦めて、北側の布袋野集落から反対側ルートに入ります。
しばしフラットで落ち着いた道が続いていましたが、やや太めな倒木が道を塞いでいます。
ここは悩んだ末に、画面左側の根っこ寄りを越えました。
幅員は多少狭くなりますが、良質なダートが続いています。
今はまだヤマビルの姿は見えませんが、もう少しすると現れてくるのでしょう。
滝屋さん(滝マニア)の方のブログによれば、但馬地域全てにその生息の範囲が広がったそうです。
多分、急増している鹿が媒体となっているのでしょうね。
期待を増しながら進んでいくと、がっかりさせられるような崩落で道が消滅・・
でもまた地図で確認すると、この地点はルートから外れている?
少し戻って支線を進もうにも、こちらは沢の周囲が大きく陥没。
歩いて反対側から撮ってみましたが、これはバイクでは無理でしょう。
こちらが正しいと思っていましたが、やはりここでも地図でみるとルートを外れています・・・
おかしいな、他に支線は無かったはずなのに。
さらに周辺をウロウロと・・・
朝から曇り空が続いていましたが、この頃から晴れ間が広がってきて気分は上々🎵
新緑もより輝き・・
山藤の花も一層美しく感じます。
前日の大雨が沢の水量を増して、マイナスイオンに溢れていました。
コレっていう結果は出ませんでしたが、気持ちの良い1日でした。
ここでまた業務連絡。
前回ご一緒したレーサー乗りのS川さん、K川さん、T橋さんとそのお仲間で、ご希望があればまたこのエリアでジョイントしませんか?
もしかすると、もしか(完抜け)するかもですよ?
ちなみにここ豊岡市は大好きな場所です。
市内には円山川、出石川など大きな河川がゆったりと流れ、広い河原と美しい土手道が続いています。
盆地なので冬は雪が積もり、夏は国内最高気温の日が何度もあるような気候ですが、それでも住んでみたいなあと思わせてくれます。
お隣の養父市や美方郡に比べると林道は少ないと言われていますが、果たしてそれは真実なのか?
お仲間の力を借りて、少しずつ明らかにして行きたいと思っています。