苦楽園オフロード雑記帳

兵庫・京都・鳥取・岡山の自然と林道をSHERCO TY125、 TRRS XTRACKで楽しんでいます。乗れない時などはスノーシュー、クロカンスキー、たまに料理ネタも入ります。

Happy go Lucky!

プレシーズンのスタートをシェルコで遊ぶ 3/12

冬の間のトレーニング期間も終わり、バイクは2ヶ月ぶり、シェルコは内外リフレッシュを施していたので3ヶ月ぶりとなりました。
ご存知のように、その間に新たな機材である TRRS XTRACKの性能には衝撃を受け、果たしてシェルコを今までのように楽しめるのか、いささか不安もありました。


今年は雪が少なかったとはいえ、ホームグラウンドの但馬は例年GW明けまで林道には雪が残っていて走れる場所は限られます。
そこでプレシーズンに遊ぶのは第二のホームである北播・多可町の千ヶ峰エリアです。
このエリアに関しては、もしかして地元の方以上に熟知しているつもり。
小ネタ、大ネタ、隠しネタとその材料は豊富に蓄積しています。


まずは小手調べに牧野大池林道から。
ここは思い起こせばシェルコのシェイクダウンを行った場所でもあります。
途中に妙見山登山口がありますが、昨年12月に登った山です。



ここはビギナーにもぴったりな林道ですが、ここ数年にわたって周囲の森の整備のためにずっと間伐などの作業が続いていて、平日は入らないほうが無難ですね。



路面はこんな感じでオールフラット、部分舗装のショートです。
林道あるあるのひとつですが、多可高側の入り口ゲートには『進入注意』とあり、大池側の旧キャンプ場のある入り口には『進入禁止』となっているのでこれもご注意を。
あくまで自己責任でお願いします。



大池に着くと何やら2ストエンジンの甲高い音が響き渡っています !
んん、なんでや!?と思えば、大型のラジコン飛行機が数機乱舞していました。



その操縦の腕前たるや素晴らしく、僕も少しだけかじっていたことがあるのですが、車やボートなどと違って三次元の遠隔操縦は本当に難しいものです。
それをまあ、この日の方達はとんでもないハイレベルでこなしていました。



機体はみなフロートを付けた水上機スタイルで着水発着。
もしもの時、回収に使うためにゴムボートまで用意されていました。
今は飛ばせる場所を探すのは本当に大変でしょうが、ここならば誰の迷惑にもならないでしょうね。



ひとしきり見物させてもらってから、すっかりとお色直しを施した愛機を撮影。
デカールは彦星さんが熱意を込めて製作されたオリジナル。


弱点だったサイドスタンドはアベ精工から発売されているシェルコTY専用品。
これはもう最高です!
今までは停めるたびにすごく気を遣っていながらも、1日に何度もバタンと倒していたのが、当たり前のように片足でポンと出してどこでも気軽に停められるようになりました。
それに乗る度にブラケットが変形したのを治すことからも解放されて万々歳!
シェルコTYオーナーの方は、お値段少々張りますが、何を差し置いても購入交換することをお勧めします。



さらにちょっとわかりにくいかもしれませんが、カイダックで整形したバッテリーカバーもしっくり馴染んで大満足です。



さて、次の小ネタはドライビングスクールの奥から伸びる、小さな名も無い山の作業道。



ここも正面入り口は施錠されて入れなくなってしまいましたが、いくつかある別のゲートからは問題なく入れます。




ここからの風景は、まさに播州らしき平地と低山の連なり。
かつてこの麓の神社の祭りはとても人気があったそうで、今は廃線となった国鉄に大勢の人が乗り合わせ訪れていたそうです。



小ネタ3連発は箸荷(はせがい)と観音寺に亘ってある2本の作業道。
以前は繋がっていなかったのですが、新たに伐採が進んでドッキングしてそれぞれを行き来できるようになりました。



こんなふうに国道427号線の東西には山がずっと連なっているのですが、西側はメインの林道、東側はバラエティーに富んだ林道、作業道が点在しています。



観音寺には展望台があり、そこに小径が造られているのですが、これがまあとってもタイト!
この画像は分かりにくいかもしれませんが、上から下に向かって撮ったもので、矢印のように鋭角のつづら折りが連続しています。



同じものを場所を変えて撮るとこうなるワケです。
軽量なシェルコだから入って行こうという気持ちにもなりますが、トレールだったらウンザリしてしまいそう。
ま、仮にずり落ちても、その下に来た道があるので安心なのですが・・。


この観音寺側には不思議な区間がありまして、広い幅員の舗装路がプッツリと切れています。




今回、久しぶりにその終点まで行ってみた時に、何やら数メートル崖上に道がありそうな予感がして登ってみたのです、それが・・




えっ、古道!?こんなところに??



よーく見れば右側に『右 まきの 左 たんば』と彫られています。
牧野は先ほども書いたように栄えていた地域で、この北側にある竜ヶ岳に登った時に出会った清水坂におそらく繋がっているのでしょう。
地理院地図にも載っていませんが、次回よく調べて踏破してみたくなりました。



ランチは前回が洋食だったので、今回はいつもの鳥富で焼き鳥定食。


追加の一皿は手羽先塩焼き!
この店が初めての人に勧めるのはモモ焼きですが、僕自身この手羽先はそれに負けず劣らずだと思っています。
手羽先といっても他の店で食べるよりもずっと大ぶりで、骨が抜かれているので食べやすく、ジューシーでプリップリ!そして肉の旨みが凝縮されています。
さらに大好きな皮を味わえるのも魅力の一つです。



さて午後の部は大ネタからスタートしましょう。
ここは多田のソーラー発電所横から入る通称『裏千ヶ峰』です。
通称と言っても僕が勝手に付けた名前ですが、入り口には廃タイヤで造られたひょうきんな番人が立っています。



しばらくは細いコンクリート舗装の道を登っていきますが、路面はダートに変わり、この付近に多いミツマタが花を咲かせていました。
ほのかに漂う甘い香りが春を感じさせます。



このエリアは複雑で、いくつかある支線分岐を間違いなくチョイスしていくと、この『ソーヘイガマ」』というおかしな地名表示があり、ここを左折すれば大正解です。
以前にも書きましたが、こうした山の中の地名はなんらかの漢字でつけられたものが訛っていくうちに訳のわからないものに変化していくようです。
ともあれ、ここまでスムーズに辿り着かれれたら表彰モノなので、興味がある方はチャレンジしてみてください。



このルートはおそらく相当長い期間使われていない廃作業道なので、冬から春先以外は路面びっしりとススキに覆われています。



さらに厄介なのはその下にゴロゴロした落石、転石があること。
油断するとフロントが弾かれて崖落ちも!
以前はそれに加えて倒木も多かったのですが、現在残っているのはうまいことエスケープできるものです。



最もリスキーなのはこの場所。
左側はものすごく深い谷で落ちたら終わりです。
今は草が残っていて木も伸びてきましたが、かつては谷底が見えて恐怖でした。



その谷を挟んで反対側には幅広くフラットでバラスが主体の路面の本線があり、最高点付近でこの作業道と合流します。
走ったことのある方は『ああ、あそこね!』と思うでしょうが、夏場は草に深く覆われて支線入口があるとは思いもしないでしょう。



越智川側に降りて遡り、新田ふるさと村の手前を水谷峠で千ヶ峰山頂方向に登ります。
その途中から分岐して伸びているのが隠しネタ『水谷西線』です。
僕自身がビギナーだった頃にTHさんから教えてもらい動画を見せてもらいましたが、ここも片側の深い谷とガレ具合にビビったものです。



入っていくと珍しくまだ新しい先行者のタイヤ痕がありました。
こんな超マイナーな道を知っておられるなんて、いったいどなたでしょう。



自慢するわけではないのですが、以前だったらビビって引き返していたような区間でも、経験を重ねるうちに自信を持って勧めるようになってきました。
それに今回フロントフォークオイルを交換して、MOTULのVERY LIGHT 2.5Wにしてみたところ、とても良い動きになって安定感、走破性が向上しました♫
懸念していたシェルコの魅力の見劣りは全く感じられず、TRRSとは別な楽しさとして操ることができました。


湿って腐葉土のようになるとトライアルタイヤは不利ですが、乾燥してサクサクの深い落ち葉の道を走るのはとても気持ちが良いことです。
この日は少し雲が多かったのですが、明るい冬の森も好きです。



ピークの手前まで登ると、南の空は春の霞で見晴らしはいまひとつ。



反対側の北の空は比較的すっきりと晴れているのは対照的。
ここはちょうど瀬戸内海と日本海の中間地点です。



こうして素晴らしい景色に愛車を置いて写真を撮る、それが僕の大きな楽しみ。
そのためにバイクを、それもオフロードバイクを乗る理由と言っても過言ではありません。



結局、この日の中で積雪はこんなものくらいでした。
これならば粟鹿山の開幕はそう遠くなさそうです。
但馬全域を走れるのも、もしかすればあと1ヶ月先くらいかも。



いつの間にかすっかり陽が長くなってきました。
まだまだ太陽は高いですが、早めにのんびり帰ります。




道端には地元の方が育てたのか、春らしい色の花が咲いていました。
Google先生によればキスイセンというそうで、花言葉は『もう一度愛してほしい』とか。


トランポに戻り、着替えてから牧場直営の人気店『wacca』のいちごミルクソフトクリームで一服。
チョコディップの生いちごがトッピングされた、なかなか贅沢な味わいでした🎵


大小、長短、硬軟、七変化の林道や作業道があり、そして美味しいものがたくさんある多可町千ヶ峰エリア。
観光PRスタッフとして起用してくれたら、ドーンと集客する自信あるんだけどなあ♪



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