苦楽園オフロード雑記帳

兵庫・京都・鳥取・岡山の自然と林道をSHERCO TY125、 TRRS XTRACKで楽しんでいます。乗れない時などはスノーシュー、クロカンスキー、たまに料理ネタも入ります。

Happy go Lucky!

美景礼賛 美味優先 10/5


前回にも少し触れていましたが、そもそも僕は美しい風景を求めて走るのが好きでオフロードバイクを始めたようなもの。
それがいつの間にやら廃道や古道に興味がどんどん移っていき、最近ではそれがエスカレートするばかりでした。
もちろん一度その魅力を知ると、なかなか抜け出せないからなんですけどね。


所有するバイクがロングライドには向いていないTRRS X-TRACKだけになった今、それはさらに加速しそうですが、このところあまり天気に恵まれていないなか、この週末は晴れ間も多そうだし、香住の美味しい魚も食べたくなったしで、兵庫県の北西の端にある新温泉町をメインに走ってきました。


車は但馬牧場公園の駐車場に止めさせてもらい、まずは草太林道を北上します。
一番風景の良いところで鎮座していたバスの廃車はもうすっかり崩壊してしまい、ほとんどシャシーくらいしか残っていなく、全体が草に埋もれかかっています。



竹田甚白細見谷林道と坂本林道が交わる所から、少しだけ西の坂本林道に入ってパシャリ!



前日までの雨と、北寄りの風で空気が澄んで見晴らしがとても良いです。



ここからまだ遠い日本海の水平線が見られるのはとても珍しいこと。



竹田甚白細見谷の分岐作業道にちょっと入ってみます。
ここも近年伐採が進み、至る所で作業道ができています。



美しい針葉樹の森に陽射しがスポットで当たって、ちょっと神秘的です。



初めてこの林道を走った時は、路面が見えないほど草が茂っていたり、全線荒れ放題な雰囲気でしたが、最近ではすっかりとフラット林道と呼べるコンディションです。



ここでも休憩していた記憶がありますが、そのころはまだ完抜けできるかも分からないし、いかにも熊が出てきそうな感じがして、ビクビクしながらエンジンはかけっぱなしで休んでいました。



新しくできた作業道へ入ってみます。



まず間違いなくループで本線に戻れる、いわゆる『路網』が構築されています。
こんなところをくまなく探るのも、時間があるときには楽しいものです。



ふと見上げるとナナカマドのような赤い実が生っていましたが、季節的にちょっと早いような・・?
Google先生に尋ねてみると『ゴンズイ』という名の植物でした。
ゴンズイって小さなナマズみたいな海に住む、ヒレに毒のある魚の名前と同じだなあ・・と思いさらに調べると、その魚のゴンズイ同様に役に立たないから同じ名前が付けられたそうです。
それってちょっとあんまりじゃない?





その林道を抜けると港町浜坂はすぐ目の前。
でもどうせここまで来たら熊谷から香住に抜けて、美味しい海鮮料理を楽しむことにします。
浜坂港はそこそこ大きな港なのですが、昼食で美味しい魚介料理を食べさせてくれるところがありません。
まあ有名な大手のW水産はありますが、ああいった店はどうも・・。
どなたかおすすめの店があればぜひ教えてください。


というわけで久斗山から池ヶ平林道で美方郡香美町へ越境します。




この道は久斗山側から入ろうとすると、崩落で通れませんという案内が出ていますが、そんな危険箇所はどこにも無く以前と同じです。
この林道は距離もミドルクラスで、若干バラス(砂利)が多いのが難点ですが、フラットで走りやすく、ビギナーの方にもおすすめです。


香住に着くとちょうど良い時間帯。
ふたつの馴染みの店のどちらに行くかはいつも悩みどころですが、この日はそのうちの『H』へと。



前浜とれ(地元産)のみの食材で作られた刺身定食は、大きなカンパチのあら炊き(これがまた旨い!)と、凝った小鉢が付いて本当にお得な1500円🎵
値上げをせずに頑張ってくれる若いご夫婦にはいつも感謝です。



食後はいつものルーティーンで、浜の木陰でコーヒータイム。
北風が吹いているので、この時期としては少し波が立っています。



こんな青空が広がっていれば、やっぱりこの場所にも立ち寄らなければ収まりません。
今年はほとんど台風の被害が出なかったですが、前日の雨で水は少し濁り気味。
もう少し上流では、シーズン最後の落ち鮎を狙ってたくさんの釣り人が竿を振っていました。



そこからは40kmほど舗装路を一気に移動して新温泉町に戻り、大好きな上山高原に到着しました。



ここもひとつのススキの名所なのですが、知る人は少ないのでしょうね。
ただもう少し穂が開いているかなと思ったのですが、まだ1、2週間くらい早かったようです。



このブログの熱烈な読者?ならばお分かりかもしれませんが、この辺りは冬になると一面の銀世界で、広大な雪原が広がります。
スノーシューで歩くのには最高のシチュエーションですし、山スキーの人にも密かな人気です。



兵庫県では砥峰高原のススキが有名で、この時期になれば週末は大渋滞となりますが、それに負けないほどの良さを誇るこの上山高原はほとんど知られていません。
僕としてはいつまでもこの場所の良さを残して欲しいので、あまり人気が出ても困るのですが、オフロードバイク乗りに限らず、バイク乗りやハイカーさんにはオススメの場所です。



かつては天然記念物で希少野生動植物種(絶滅危惧種)のイヌワシもよく見られたそうですが、植生の変化に伴ってその姿が見られなくなったそうです。



とにかく四季を通じて本当に素晴らしいエリアです🎵



さらにその奥の鳥取との県境にある河合谷。
ここに来るようになって5年以上経ちますが、これほどススキが茂る面積が増えているのにはビックリしました!



例年、野芝のような草の部分が7、8割でススキが残りの部分という感じだったのが、今年はそれがそっくり逆転しています。
これも猛暑の影響なのでしょうか?




ここからは鳥取市内中心部から砂丘にかけて見渡すことができます。



残念ながら西から南にかけては雲が多めでした。
でもいつ来てもこの風景は素晴らしく、僕の大好きな場所です。




上山高原を引き返す途中、さっきは姿が見えなかった牛さんたちが道端まで出てきて見送ってくれました。



神戸牛はもちろん、近江牛、松坂牛などブランド和牛の原点『但馬牛』で、この牛たちはその中でも名門と呼ばれる上田畜産が飼育している『但馬玄』(たじまぐろ)だと思います。
もしかすると高級車1台分と肩を並べるほどの価値があるのかも?
それにしてもこんな素敵な環境でのんびり放牧されていれば、こんな舌出しお茶目な表情にもなってくれるのでしょうね。


そんなことをしていたら時間も過ぎ、いつもだったら外せない中辻肥前畑林道はスルーしてトランポに戻りました。
牧場公園にトランポを停めて、中辻肥前畑線を走らない愚行なんて初めてですが、それもたまにはいいでしょう🎵



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