苦楽園オフロード雑記帳

兵庫・京都・鳥取・岡山の自然と林道をSHERCO TY125、 TRRS XTRACKで楽しんでいます。乗れない時などはスノーシュー、クロカンスキー、たまに料理ネタも入ります。

Happy go Lucky!

某国王ご来訪とダマさん受難の日 7/27

今週も暑い日が続いています。
それでもなお、何故か静岡を経由しての某国王陛下をお迎えし、メンバーS川さんも含めたAXCR(アジアクロスカントリーラリー)出場に向けての送迎会も兼ねて、真夏の探索ツーリングを神鍋高原を起点に開催しました。



いつもの集合場所に、いつもよりも早く到着してもすでに気温は28度!
さらに目的地は県内でも一番暑い地域であり、この日はさほど標高が高い所には行かないので準備は万全に。
『ちょっと頭おかしいんじゃない?』と思われる方もあるかと思いますが、一応メンバー達は国内外のラリーのベテラン経験者であったり、現役or元アマチュア・アスリートばかりです。
だからと言って油断と過信は禁物ですが、たしかにいろんな意味でフツーではないということだけは付け加えておきます。



さて、これが今回の走行したルートですが、結果を先に言えば、最初は赤のルートで侵入して2時間半ほどかかりながら2kmも進めず撤退。
うまく事が進めばそのまま緑のルートに進んで、南東の坊岡集落に抜ける予定でしたが、一旦国道に引き返して、昼食後にあらためて坊岡から侵入して青のルートを抜けるつもりもこれまた果たせず、見事コテンパンにヤラれました・・。



もう少し拡大したこちらのルート図は、あるハイカーさんのブログから拝借したものです。



事前にある程度は以前に下見をしていましたが、地図中心にある崩落キャンバーがこの画像です。
赤ルート、緑ルートどちらかだけを抜けられたらば、このセクションに当たることになりますが、結果的にここを通ることができなかったのは、運が良かったのか悪かったのか?



まずこのエリアに来る前に集合場所からスタートしてリエゾンの途中、この日最初で最後の唯一のフラット林道であった三原水口線の出口下りで、ダマさんがコンクリート舗装の上の水苔でフロントを掬われてスリップダウン!
そのまま危うく崖落ちとなりかけましたが、幸いにガードワイヤーで止まってセーフ!!
ここは身体もマシンも大したダメージは無くやれやれでしたが、まさかその後の呪われた1日の序章になるとは・・




日本海沿岸を走るR178に北上してから少し香住方面に戻り、カヤノという集落の奥からいよいよ廃道に突入。
ここも前回の下見の際に苦労しながら見つけたルートです。
おそらく昔は軽トラくらいは通っていたものと推測ができますが、その荒れ方からしてもう数十年は使われていない様子です。



最初のセクションはV字になった小さな沢を越えるものです。
道の左側に本流があり、右手上から支流が注いでいて道がえぐれています。


今日も元気なS川さん、国王陛下と8月上旬のAXCRでタイに同行する予定ですが、果敢に先頭でアタック!



先週は肋骨を痛めていたK川さんもそれに続きます。
ここは2.5mほどのステア(段差)をほとんど助走無しで登らなければならないので、みんな苦労しながら超えていきます。



畏れ多くも国王自らヘルプにご活躍。
だんだんラインができていたせいか、奇跡的にも僕がヘルプ無しですんなり登れたのには自分でもビックリ!
まあ僕一人だけトライアル車なので、本来こんなセクションは得意にしなければいけないのですが、その後の同じようなセクションはオール惨敗です、トホホ。



支流を渡った後は本流の渡渉!



この道は元々3本の橋が架かっていたようですが、橋脚だけを残して橋桁は全て失っています。



ここはまだ助走は取れるのですが、河原ということもあってトラクションはかかりにくく苦労しました。
それでもヘルプを受けながら全員なんとか越えて一休みしていると、ダマさんのバイクのクラッチカバーからオイルがぽとぽとと・・本日2度目の受難です。



転倒した際にブレーキペダルが内側に曲がり、ケースカバーを破損するという典型的なトラブル。
僕も一度経験がありますが、その時は休憩中にバイクだけ強風でバタンと倒れてのことでした。



ただここはエンジンのプレッシャー(内圧)もかからず、反対側に倒せばオイルを抜かずカバーが外すことができ、補修用の金属パテも持っていたので事なきを得ました。



ところがその作業を見守っている間に、現役アスリートのM野さんが熱中症の症状を訴え始めグッタリと・・。
M野さんはウルトラマラソンやロングトレイルランもこなす強者なのですが、この日は最初から献身的に積極的なヘルプをされていたので、その反動が一気に出たようです。
しかしそれも沢に全身を浸けるとあっという間にV字回復!
そのリカバリーの速さにはみんなビックリでした。



さあ、先に進もうかとリスタートすると、その先で次の罠が待ち受けていました。
路肩が大雨で削られてしまったようで道幅はごく僅かしかありません!
最初に通ったS川さんは無事だったのですが、2番目に通ろうとしたK川さんが崖落ち寸前に!



なんとかフロント側が残り耐えましたが、後輪が通る際に岩が崩れてズリ落ちてしまったそうです。



数人で引き上げましたが、その先では次の橋が崩壊している箇所があり、それを通過するのは不可能という判断で2台は引き返します。
その引き返す時もハラハラドキドキ怖いことったら。



となれば、これまで通過したセクションを当然ながら逆に越えていかなければなりませんが、反対方向の方が難しくなる場合もあります。
さらに夕立ではなく、真昼のスコールが降り出して不快指数は200%!
路面も湿り始めて滑り、体力はどんどん削られていきます。



なんとか脱出して国道に戻ると、今度はダマさんのパンク修理開始でこの日3つ目の受難です。
雨は止み、僅かな日陰はあってもアスファルトの照り返しと蒸発する雨水でミストサウナ状態です。



作業が終わったのは1時過ぎ。
汗まみれ泥まみれのオッサン達でも入れて、美味い店はどこかと相談の末、近くの有名人気うどん屋さんにたどり着くと、僕たちグループの入店時点でうどん完売!


僕は鶏天とちく天のぶっかけ並(冷)にしましたが、ダマさんら半数は一番人気のカレーうどん大盛り(温)を注文して、そちらもとても香り良く美味しかったそうです。
酷暑の中、あれだけの修理作業をこなしながら、食欲が落ちないのはサスガです!
(ただしその後のイゴイゴで、胃から逆流しそうになったそうですが・・)




午後からは豊岡市内中心から南東にある白雲山周辺で走るつもりでしたが、予定変更して先ほどの反対側から本見塚廃村を抜けるルートにチャレンジしました。
(1枚目の地図では緑から青の矢印に進むルートです)




先ほどの区間とはうって変わり、起伏のある土質路面です。



この日もスリーメンの奮闘で、先ほどよりはずっとスムースに峠のてっぺんまで到着しました。
しかし体力オバケの異名をとるS川さんもここで珍しく失速。
目を瞑ってじっとしているので心配しましたが、落ち着いて鼻呼吸をしながら体温を下げるようにリカバリーしていたのでした。


それにしてもこのルートはハイカーさんが残したピンクリボンが参考になりましたが、峠のてっぺんに横に張られた長いリボンは何の意味があったのでしょう?
まるでここから先は穢れたものは入ることべからぬの結界のようでした。



この先は下り基調になるので、もう完抜けの成功を確信していたのですが、残念ながらそれは妄想に終わりました。
しばらく進んだその先は谷筋に道が続いていたのが災いし、大きな崩落があってバイクで抜けることはできませんでした。



もうこの少し前の時点から僕もバテ始め、ほとんど写真を撮っていないのですが、帰りの登り返しで先行車の後は湿った赤土の路面が現れて、もはや全くトラクションがかかりません!
特に僕のトライアルタイヤ(DUNLOP D803GP)では、完全にドーナツ状態となって排土できないので大弱り・・。
最後はK橋さんらにヘルプしてもらい、何とか脱出成功!


ここで同じくお手上げになったダマさんは国王陛下にアドバイスを求め、果てはなんと代走をしてもらうことに。
実走していただくと、見事にそのお言葉通りに難関を越えることができました。



そんな中ふと周囲を見渡すと、そこは巨木が多いとても美しい森でした🎵
先週見つけた空間も素晴らしかったのですが、ここは初めて見るような、樹高10m以上はある巨大なもみじが多く、それには目を見張るほどでした。
ああ、また紅葉のシーズンに訪れたい場所が増えてしまい、とても嬉しくも悩ましい選択となりそうです。


全員ヘロヘロとなり、帰り道は来た同じ道で引き返そうと思っていたのですが、この日は香住でお祭りと花火大会があって大渋滞!
仕方なく舗装路オンリーで床瀬を抜けて神鍋に帰りました。



夜は国王陛下(右手前から2番目のお方)お迎えして、村岡迎賓館での晩餐会です。
メンバーの皆さんは連泊で、日曜日も走るのが慣わしです。
僕は常に日帰りなので普段は先に帰りますが、ご無礼の無いようにこの日だけは初参加。




T橋さんおすすめのハラミをたっぷりといただきました🎵



ここからは翌日の様子で、画像は借り物です。



流石に2日連続で未知未踏区間を探索するのは控えて、K川さんプロデュースのロングヒルと爽やかルート?で過ごされたそうです。



陛下も満足のご様子だったそうで、数日後にはタイへと旅立たれる(ご帰国か?)ご予定です。
こうして二日間のご予定は、つつが無く(ダマさんの呪いを除き)終了しました。


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