真夏の探索・神鍋周辺にて 7/21
今週末はやらなければならない事が少しあり、週末バイクはどうしようかなぁと思っていたところで、いつものスリーメンのひとりT橋さんからお誘いあり。
ならばということで、その用事を前日に急いで済ませて、いつもの神鍋高原に早めに集合。
なにせ予想気温はかなり高く、もちろん全員空調服着用で、ハイドレーション2リットル以上はみな背負っています。
T橋さんとS川さんは前日からここに来ていて、すぐ近くの廃スキー場の攻略のためにトレッキングで丸一日歩いていたそうな。
今このルート開拓に強い情熱を注いでいます。
急に決まったことでもあり、トータル1日のスケジュールは決めていなかったので、午前中はその廃スキー場の頂上側から探るべく、羽尻線から登り狙いを絞ります。
尾根に出て木陰に入れば涼しい風が通り抜けて、それはそれは気持ちが良いこと🎵
もう今日はこのままここでのんびり過ごそうか、なんて話が出るくらい。
とは言いながらも、やはり好きモノが集まればじっとしてはいません。
麓側から眺めると、メインのゲレンデの横にはS字状になった別のゲレンデ跡らしき草原が見えているので、その降り口を探してみます。
林道と並行している馬の背は広めで、今は樹々が茂っていて眺望があるところはわずかです。
おそらくこの辺りだろうという目星は付いたのですが、その場所から降るのはもちろん、登りは相当苦労しそうな斜度です。
しかもそのゲレンデ跡は草だらけなので、路面状態がまるで分かりません。
うろうろと辺りをさらに探ってみると、開業していた当時の古い案内板が見つかりました。
どうやら僕たちが探していたのはチャンピオンコースという呼び名が付いていたようです。
またこれはこのブログを書く前にググってみたのですが、ある方のブログがヒットしてこんな説明が見つかりました。
『神鍋高原にあるスキー場の中で、アップかんなべと並んで高原の一番入口側にあったスキー場。ただし、スキー場があったのは、神鍋山の峰ではなく、平坦な地形を挟んだ南西向かいの蘇武岳の山塊の麓である。
開業は昭和41年(1966)と、40年以上の歴史を持つスキー場だったが、暖冬による雪不足とレジャーの多様化で、2000年代から利用者の減少に歯止めがかからず、平成21-22年(2009-10)シーズンをもって廃業した。
コースとしては、ゲレンデの幅自体はそれほど広くないのだが、ひたすら縦に長いコースだったという印象が強い。最上部の馬の背とチャンピオンコースは、最大斜度40度と上級者が楽しめるコースで、それ以外は下に行くに従って斜度が緩くなる1本のコースとなっており、リフトは7本、最長滑走距離は2200mあった。一番下の部分は斜度が極端に緩く、超初心者やファミリーにもってこいで、ファミリー用ゲレンデとしては、神辺高原ではアップかんなべのうえ野平コースと双璧だったと思われる。』
なるほど、そんな歴史があったのですね。
かつてこのあたりは冬になれば3mくらいの積雪はごく普通にあったそうですが、近年は1mも積もらない年もあるほどですからね。
T橋さんが撮影している場所はメインゲレンデの頂上付近。
後方の山が神鍋山(休火山)です。
一旦その馬の背エリアを離れて、ここに来るまでに目に付いた作業道?に入り、別の攻略ルートを探ります。
2本あった中で、ひとつ目は案外あっさりと見極め。
ちょっとがっかりでしたが、その代わりここでは数年ぶりに珍しいキノコを見つけました。
タマゴタケという名(根元に白い卵の殻のようなものが残っていますが、それを破って現れる!)で、一見毒がありそうでマリオワールドに出てきそうなヤツですが、文献によれば別名『皇帝のキノコ』とも呼ばれ味は絶品だそうです。
以前に発見した時も一本だけポツンと生えていたので、持ち帰って実際に食べたことはありませんが、どんな味なのか気になります。
もう一本の別な道は意外にもコンクリート舗装が残るしっかりとした道でした。
しかし途中で崩落があり、その先がどうなっているのかスリーメンが徒歩で調査。
僕は体力温存で待っている間、周囲を見渡すとトチノキが大きな葉を広げています。
その実はアク抜きは大変だけれど、昔は保存食としても貴重だったそうです。
(注:トチノキとホオノキはとても似ているので、見間違いの可能性もあります)
徒歩調査で帰ってきてから、バイクで向い直したT橋さんとS川さんでしたが、その先はやはり相当困難だったとのこと。
まだまだ簡単に攻め落とすことはできないようですが、諦めず今後もさらに調査を進めるそうです。
昼食は近くの蕎麦屋『殿さんそば』にてそば定食。
野菜の天ぷらがとても旨い🎵
慌ててそばを少し食べ始めてから写真を撮ったので、見苦しくてスミマセン。
かやくご飯のおにぎりもたっぷりあって満腹です。
しかしまあ、下山すると暑さはハンパではなく、T橋さんは前日のトレッキングの疲れが残り、リタイアするかもと言い出すほどでしたが、店で冷房にあたり、食後にコンビニでアイスを食べて無事に復活。
午後からは、そこからすぐ近くの場所で別の案件の探索です。
ここは前回に僕ひとりで入り口まで行ってみた場所ですが、その記事を読んだ同志でありブロガー仲間のgonzoさんからコメントを寄せてもらい、『もしかしてこの場所のことですか?』と過去の記事を紹介してくれました。
さすが行動範囲が広く、緻密な調査と記録で定評のあるgonzoさんです。
僕はどうやらこの記事を見逃していたようでしたが、改めて読んでみるとかなり面白そうなエリアのようです。
結論を先に言えば、上の地図は今回調べてみた様子ですが、ループ以外にも周囲の集落に抜けられそうな可能性が浮かび上がってきました。
gonzoさんのブログ記事を思い出しながらいろいろ走ってみましたが、ループで繋がるポイントがなかなか判明しません。
でもこの日イチバン元気だったS川さんが先頭となってグイグイとみんなを引っ張り、なんとか斜面を下れば、大きな倒木が2本あるものの、その先の道に出て繋がることが分かりました。
しかし西側から向かうとその斜面を下ることは可能でも、万がイチの場合に登り返すことは少し不安なので反対側に回ってみることに。
するとS川さんが言っていた2本の倒木にすんなりと出合いました。(地図上①の場所)
それでもこの倒木を上からかわして斜面を登れば、先ほどのルートと繋げられることが判明!
その後にもさらに調べると、この道は草に埋もれた反対側からの支線と繋がっていることが分かりました。
gonzoさんが走った2年ほど前に比べるとかなり倒木が増えており、また季節が今回は夏だったために路面に草が茂り変化が大きいようです。
それにその草に隠れた岩や伐採した木のかけら、さらに路肩の崩落が落とし穴のようにあって気が抜けませんでした。
gonzoさんが述べられていた『オフロードバイクの方が好きそうな道』も調べてみました。
地図上の②の場所です。
調べたとは言っても歩いて少し谷を下っただけですが、まあそれはそれは素晴らしい森でした🎵
あたり一面、もみじやかえでの大きな木ばかりで、紅葉となったらどんなに美しく染まることでしょう。
ここは絶対に忘れずに、また必ず晩秋に再訪せねばなりません。
そしてあくまで可能性としてですが、ここから佐田集落に抜けられるかもしれません。
もうこれで終わりかと思いきや、入り口付近からもうひとつの道があることが分かり進んでみました。
ここは途中までは軽トラも走れるくらいの幅員でしたが、その先は狭くなりながらも麓に向かって道は続いています。(地図③)
地図上ではその先で破線が一旦途切れていますが、等高線から判断しても浅倉集落へと繋がっている可能性は大。
これほど全体のスケールが大きいとは予想しておらず、その先は倒木も多く、今回は暑さと疲労が重なりここで撤退しました。
もしこれが実現すれば、山を挟んで東西に抜けられるテクニカルルートが構築できることになります。
しかもここはアプローチは容易なのに、バイクはもちろん誰も入った形跡が見当たらない超穴場!
(まあこんなところを喜んで走るオフローダーもそうそういないでしょうが・・)
次週は別の案件が控えているのでしばらくは塩漬けですが、また大きな楽しみができました🎵