猛暑の豊岡・気温38.2度 謎の林道現る!? 7/7
先週は土曜日でしたが、今週は日曜日が梅雨晴れ。
天気予報は猛暑を連呼していましたが、これを逃すと今月末の探索ツーリングの下見ができないかもしれないので、覚悟を決めて出かけました。
まあ僕は50代の頃を中心にデュアスロンというスポーツに熱を入れていて、毎年本命のレースは9月下旬だったこともあり、7、8月は追い込みの季節。
35度くらいの気温の中でロードバイク(自転車)の練習もしていたので、暑さへの対処法にはいささかの自信ありです。
ただこの日は県内ではもちろん、しばしば全国最高気温を観測することで有名な豊岡を通らなければなりません、果たしてその暑さは・・
せめて午前中はのんびり行こうと思い、いつもよりやや遅めに神鍋高原に到着すると、スリーメン達はすでに出発した後でした。
今回も何ら事前連絡は行っていませんでしたが、行動予定はだいたい分かっているので少し後を追ってみました。
たぶんこの廃スキー場の奥で、ルート開拓のために木こり作業に精を出しているはずです。
傾斜のキツいゲレンデを登っていくと、コンクリート舗装とガレた道との分岐があり、そのガレの奥に入っているはずですが、耳を澄ましてみても何も聞こえてきません。
もうだいぶ奥まで入ってしまったのかなあ・・と思い引き返しましたが、ブレーキ能力のキャパが小さい僕のバイクでは、ここから引き返して下るだけでもベーパーロックを起こしてブレーキがスッカスカ!
後で聞くとやはりその頃、ずっと奥の方でルート開発ボランティア活動に汗を流していたそうです。
T橋さんは先日小型軽量のチェーンソーを手に入れて、かなり作業は効率化が進んだようです。
残念ながらその奥の林道とは急斜面によってリンクできなかったそうですが、ゲレンデ最奥までは繋がったそうです、お疲れSUMMER!!
麓に戻ると、いつもの木が花を咲かせていました。
いえ、実際には先週ごろからあちこちでこのネムノキが咲き出していたのですが、写真に収めるチャンスを逃していました。
すでに満開は少し過ぎてしまっています。
夜になると閉じるので『ネムノキ』という名前が付いたそうですが、僕はこの花が大好きなんです。
遠目で見ると大したことはないんですけど、近くで見るとまるで僕の心のように繊細でしょ??(ハァ・・)
そこからこの日もまた香住に向かうのにどの道にしようか迷っていたのですが、水口林道に入ってみると小さな崩落でヌタっています。
落ちていた木の枝で測ると20cm以上ズブズブと沈みそうなのでここはパス。
仕方なく先週も通り、熊と出会った三原水口林道で北上します。
この辺りで時刻は10時過ぎ。
標高もまずまずあって、樹々の影があれば走っていると快適です。
三原集落に差し掛かると、美しい田んぼの風景が広がっています。
ここは常にあぜ道の雑草が綺麗に刈り取られていてまるで絵画のようです。
この時期の青い稲穂が風になびく風景が大好きなんですよね🎵
そこから今日は大山林道でさらに高度を稼ぎます。
ここは以前からずっと伐採作業が続いていて、中腹付近の雰囲気がかなり変わってきました。
でもそれを過ぎると以前と変わりなく、秘境感がある林道です。
下から登っていくと、この切り通しの手前に分かりにくい分岐があるので注意が必要です。
尾根筋区間を過ぎてから、三川山の山頂付近を通過して三川林道(舗装)に出ます。
ここでこの日一番嬉しかったことが起こりました🎵
香住に向けて走っていると、まるで僕の頭をかすめるようにイヌワシが山側から羽を広げて舞いながら、谷側の森の中に消えていったのです!
その迫力のある姿のカッコイイこと!!思わず『イェ〜イ!』と独りで叫んでしまいました。
実はその場所は昨年もイヌワシが道路上に降りていて、僕が近づいたら逃げていったのと同じなのです。
その時は飛び立ってから、しばしこちらと並行して翔んでくれました。
もしかするとその近くに巣があるのかもしれません。(イヌワシは険しい崖に巣を作ることが多いそうです)
良いふうに考えれば、僕のことを覚えていてくれて挨拶をしてくれたのかな・・なーんてね。
クネクネと続く三川林道の途中から、大野林道で降ります。
ここは途中までは尾根道のフラットダートが続きます。
下り区間になると幅員は狭まり、ややテクニカルに変化します。
香住到着は11時ちょっと過ぎ。
いつものWの前を通ると早々と暖簾を出す大将の姿が。
『もう開けるの?』と聞くと『ヒマだから開けるわ』とのことだったので待たずに入店。
最近、この近海でクロマグロが揚がっているという情報を聞いていたので、大好物のマグロ丼を食べられるかもと期待していたのですが、すでに群は北上してしまったらしく水揚げはなく、それならばということで山陰名物白イカ丼に決定。
ちょっとピンボケですが、この身の下にはゲソもあって丸ごと1匹分は食べ応えがあり、もちろん味は抜群。
ちなみにこの近くで獲れるマグロは、その後津軽海峡を通過して太平洋に抜けますが、つまり大間のマグロとは素性は同じ。
ただそれまでにサンマなどをたくさん食べて脂が乗るのと、漁法や処理方法が違うので価値が上がるということです。
特に定置網や延縄にかかるマグロは暴れたりして身焼けしてしまいますが、一本釣りはそれが少ないのが大きな違いです。
さて、そこから灼熱の豊岡市内を通過して、ブロガー仲間のgonzoさんからの情報を元に『秘境踏切』に行ってみました。
ちなみにこの日の最高気温は38.2度だったそうです。(1位は静岡の40度超)
実は踏切の形状自体はこの前見つけた柴山の八坂神社脇にあったもの(それは周囲に住宅あり)とさほど変わり無いのですが、その奥に続く道に大いに興味が湧いたのです。
踏切を渡ってすぐは草ボーボーですが・・
少し進むと開けてきます。
さらに進むとお地蔵様があり、青い矢印の方向には明確な道が続いていて、赤い矢印の方向には不明瞭は踏み跡があります。
ここもどうやら古い生活道のようですが、こうした山奥にあるお地蔵様はこのように首なしが多いのです。
これはほとんどが明治維新後に発令された神仏分離令から起こった廃仏希釈のうねりによるものが多いそうです。
これは我が国の歴史の中でも最大の汚点といわれ、寺の建物や仏像など多くの文化財も失われたとされています。
話を戻すと、明確な道の方はその先で行き止まり。
不明瞭な道の方はその先の奥馬地という集落へと地図上では破線で繋がっていることが、ハイカーさんのブログでもその事実が確認できました。
ただ果たしてバイクでも行けるのかどうか、それが今回知りたかったのです。
ここからは歩いて調査、出だしからかなり難易度は高めです。
倒木&渡渉もあり・・
その先は倒木の嵐。
矢印の方向は変な方を向いていますが今の場所はここ、県境の小さな峠まではまだまだ。
大体の様子は掴めたので一旦引き返します。
念のため明瞭な道の方も進んでみますが・・
こちらも倒木ですぐに引き返しました。
どうせ行き止まりと分かっていますし、この日の暑さの中、独りノコギリで木こり作業をするなど自殺行為に等しいものですから。
午後の2本目はコウノトリの郷公園の近くから、先ほどの奥馬地の東にある口三谷という集落に抜けられるかもしれないルートを探ります。
害獣防止ゲートを抜けて入ると、まだ新しく整備された林道(作業道)が現れました。
バラスが綺麗に敷き詰められ、それが乾き切っているので滑りやすいですが、見晴らしが良く素晴らしい風景が広がっています。
これはスゴイ!
ワクワク感が止まりません🎵
どんどん高度を上げて道は続いていましたが、下りに入ると少し荒い路面で狭い幅員になってきました。
ここで地図を確認すると、行きたかったルートを外れて山の中にいることになっています。
おそらくこの道が新しいので、地図にも載っていなかったのでしょう。
どこまで続いているのか興味はありましたが、これはまたグループで来た時の楽しみに取っておきます。
もう一度地図を確認し直すと、田んぼの奥に正しいルートがありました。
しかし、わずか100mの間にこんなゲートが3つも!
日差しの下で止まり、開けにくいゲートに苦労していると暑さでクラクラしてきそうです。
なんとかそれを過ぎて林間に入れば一息つけますが、その先はまた倒木だらけ。
図のように抜けて行ければ、前回で一旦区切りをつけたはずの久美浜方面に繋がります。
しかしこの日は絶対に無理をせず、倒木処理はしないと決めていたのでここで撤退。
そこで久美浜町の口三谷側からの林道で、反対側の様子を探ってみます。
集落を過ぎてから、かなり奥まで林道田和谷線はコンクリート舗装が続いていましたが、最後はダートに変わり・・
そこから少し進むと道が不明瞭となって倒木も増えてきました。
ハイカーさんのブログによれば、ここから尾根に取り付き、近くの山頂に登れたとありますが、あくまで僕は地図にある破線表記の道を歩いて探します。
よく目を凝らせば左に道が見えてきました。
右に周り、そこから尾根に取り付くと下に置いたバイクが見えます。
この位置をよく覚えておかないと、慌ててパニックにもなってしまいかねません。
そのまま尾根を進んでみましたが、どうもルートから逸れてしまっています。
尾根を下り直して確認すると、その尾根を巻くように破線道は続いていて、やっとルートに乗れました。
しかし歩いての調査もここまで。
地図で見る限りはその先で高低差があるのが気になります。
さて、当日はどちら側から攻めてみるのが正解となるのでしょう?
引き返し林道を下っていくと久美浜がチラリと見えます。
正面真ん中のとんがった山はじじら山でしょうか?
途中にはコンクリートの祠に囲まれたお地蔵様と湧き水があります。
こちらは錫杖も手にした、優しいお顔の地蔵菩薩です。
ということでこの日は早めに切り上げて、円山川と並行しながら神鍋に戻ります。
ここの河原も僕の大好きな場所で、この日はハルシャギクの群生が見られました。
このエリアの護岸はコンクリート化されていないのがとても素晴らしく、また誇らしいことです。
どうしてこんなに広い河原が、ただの草原としているのか不思議だったのですが、どうやらこの草は刈り取られて牛の飼料などになるみたいですね。
そのままトランポを止めた場所まで帰ろうかなと思っていたのですが、最後にもうひとつ日高インターの近くで気になる場所のリサーチ。
長いコンクリート舗装の道を登っていくと電波塔が現れ、その奥に良さそうな道がありました。
これはまた、時間ができた時の楽しみに残しておきましょう。
トランポに戻るとスリーメンたちはすでに帰着しているところ。
さすがみんな無事に熱中症に罹ることなく、暑いそれぞれの1日が終わりました。