苦楽園オフロード雑記帳

兵庫・京都・鳥取・岡山の自然と林道をSHERCO TY125、 TRRS XTRACKで楽しんでいます。乗れない時などはスノーシュー、クロカンスキー、たまに料理ネタも入ります。

Happy go Lucky!

穏やかな秋の1日を気の合った仲間と共に 10/30 但馬

いよいよ秋のベストシーズン真っ盛り!
美しい紅葉が広がりつつあるこの時期に、今年も探索でいっぱい活躍してくれたRYOTA
くんのために、彼がまだ行ったことのない僕のとっておきの場所を案内する1日をプロデュースするはずでした・・・が



おいおい、まじかよ〜!
せっかくのこの機会を逃すと次はなかなか難しくなりますが、まあこればっかりはしょうがない。



朝焼けの中を出発すると途中でこのDNSの最終連絡を受けて、そのまま現地に向かいます。
まあしかしそれでも集まったメンバーchiharuさん、彦星さん、モンちゃんとまこっちゃんもこの日のメインの場所はまだ行ったことが無いので、それはそれで良いのかもと思いながら。


久しぶりに但馬蔵道の駅に行くと、倉敷ののリョウジさんとバッタリ!
一緒におられた人からも元気なご挨拶をいただいて紹介されると、なんと免許取れたてダート未経験の息子さんとのこと。
いいですね〜🎵
息子さんと初の林道ツーリングが、メッカ氷ノ山だなんてなんて贅沢なことでしょう!


お二人は先に出発されて、僕たちは天谷加保坂からスタートし、梅ヶ久保を進むと数台のオフローダーとすれ違いました。
どうやら先日来親しくさせてもらっているサンドリバーさんが企画された、コマ図ラリーのエントラントのようでした。


その先の杉ケ沢高原の森のこの一角は僕の大好きな場所ですが、今日は天気がイマイチなのでその良さが伝わりません。
それでもどんなふうに写真を撮ったら良いか、来られなかったRYOTAくんに代わってモンちゃんにアドバイスします。


ここは雪の季節を除いてはこんな深い落ち葉に覆われているので、少々転けてもダイジョウブ。
だけど最近ここにもキャンパーさん達が現れるようになり、管理する人は誰もいないので山火事が心配です。


ススキの海はまだ見頃を終えてはいませんでした。
以前に彦星さんが地元の方と話をしていた時に聞いたそうですが、ここのススキはわざわざ遠方から買い付けに来る業者があるそうです。


深いところでは完全に身の丈以上。



その海を渡るとさらにその先には・・・



勝手に命名シリーズ『但馬のトスカーナ』。



こんなに風光明媚な場所なのに、一般の人たちはほとんど誰も入って来てはいませんが、この日は珍しく旧車オフローダーのグループと、鳥取ナンバーのシェルパの方にお会いしました。
この冬にまた雪に覆われたら、次は絶対にスノーシューで訪れてみようと密かに狙っています。



少し峠を下ってから轟安井林道へと。
ここは紅葉が実に見事でした🎵
前半部分は伐採がされて明るくなり、路面も重機や大型トラックが踏み固めたおかげで走りやすくなっていました。





走り出した時に『今日はのんびりと走りますから、写真を撮りたい場所では好きなように停まってください』と宣言しています。
まあそう言いながらも停まる頻度が一番高いのは間違いなく僕ですが、彦星さんも流石にこの場所ではじっくりと撮影をされていました。




瀞川氷ノ山林道と合流して大久保へと向かいます。
大久保に着いたところで、この日のランチを予定しているPeak's Cafeに電話をして予約をしてから、しばし時間調整のためにその近くでお遊び。


僕と同じシェルコTYに乗る彦星さんは、F.スプロケットをやや大きい物に変更していて巡航性能は上がったものの、その分ヒルクライムがやや難しくなってしまったようです。
それでもTOM'Sスペシャルはパワーもトルクも十分にあります!


そこから関宮のPeak's Cafeに向かうと、多くの人がまだ12時前だというのに出来上がりを待っていました。
最近かなり有名になってきたので、少なくても30分前に予約を入れるのがベターです。
久しぶりに食べましたが、やっぱりここのハンバーガーは美味しい🎵
しっかりと牛肉を味わっている感覚がありながら、後味がとても良いのは素材の良さでしょう。



さてこの日のハイライトはこの熱田廃村です。
最初に行ったのはもう5年前、ブログをスタートして間も無い頃でしたが、ここを見つけた時は本当に興奮しました。






舗装路ながらも急斜面つづら折りで苔が生えてとてもスリッピーな峠の奥に、この熱田分校はひっそり眠っています。


村のリーダーだったご主人、田渕徳左衛門さんはもうお亡くなりになってしまったと聞いていますが、奥様はまだご健在で時折見学会も開いているそうで、何度かマスコミにも取り上げられているこの牛舎共有の住居が、豪雪地帯にもかかわらずにしっかりと残っています。
学校もこの家もご主人がご自分で建てられたそうですが、よほど造りが頑丈なのでしょう。

僕はここに来るといつも感じるのですが、山奥の土地を開墾し、家や学校を建て、子育てと農耕と畜産をするという、そのみなぎるような情熱はどこから湧いてきたのかと。
でもそんな歴史は実はここだけにとどまらず、林道や廃道を求めて走っているとあちこちで同じような場所に出会い、そしてかつての日本人の底知れぬ力にあらためて敬意を表します。



この大樹も、そんな歴史をずっと見守ってきたのでしょう。


近年の撮影画像

往時の撮影画像


この美しい棚田に稲穂が揺れ、子供達のはしゃぐ声や牛の鳴き声が聞こえ、家々からおくどさんの煙が立ち上る・・そんな風景を見てみたかったと、心からそう思います。


この熱田の歴史や当時の暮らしに関しては、奈良教育大学社会科教育講座地理学研究室の河本先生が詳しくお調べになられた文献を公開されています。
非常に興味深く素晴らしいものですので、こちらもぜひクリックしてご一読ください⤵️


https://www.nara-edu.ac.jp/PRESS/pdf/book013.pdf


http://www.shukugawagakuin.net/wp-content/uploads/bulletin/2012_3_kawamoto.pdf


ただ単に走り回るだけでなく、その地の歴史や文化を知ることはとても大切だと思います。
なぜならば、それがその土地と住む人たちへの敬意にもつながり、迷惑などかけようとはこれっぽっちも思えなくなるからです。
若い頃には、なかなかそんなふうに思えないものですけどね。
この日のメンバーみんなもとても満足してくれたようで、案内役としては嬉しい限りでした。



そこから少し戻り、勝手に命名シリーズ『但馬のコロラド』にやって来ました。


ここは草が少ない時期ならば抜けられるのですが、この時期は路面が見えないために、その下にあるゴロゴロした石が見えずにキケンです。
相談の結果、またそれは次回にということでここまで。



さらに本線で峠を登って行くと、山肌の紅葉が美しさを増していました。


今年は台風が少なかったおかげで、樹々に葉がしっかりと残っているせいか、例年よりも美しさが際立ちます。
これから1週間はまさに夢のような風景を楽しめることは間違いありません。


さらにその先の、この日のもうひとつのハイライト地点に登る途中で、まさかのまこっちゃんの大転倒!
幸い草のクッションがあって怪我はありませんでしたが、その草の下にあった水たまりのおかげでパンツまでびっしょり。



山頂は終始雲に覆われて見えませんでしたが、この時期は天気が変わりやすいうえにどうしてもこうなりがちです。


それでも朝からずっと時折雲の合間に時折り青空が見える程度でしたが、ラストの地点でようやくそれが広がってきました♪



秋の日は釣瓶落とし、あっという間に夜の暗闇が迫ってきます。
のんびりとしたペースで、厳選をした場所巡りもそろそろ切り上げなければなりません。
この日の主役になるはずだったRYOTAくんは残念ながら参加できませんでしたが、穏やかで気の合ったメンバーのおかげで楽しい1日でした🎵


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