海、そして山奥に佇む古社 9/4 但馬
雨上がりの日曜日。
トランポ置き場の神鍋高原に着くと、見慣れた数台のワンボックスが既に停まっていました。
先週もご一緒した煮過大隊長やあにぃさん、それと初対面ながらどこか見覚えのあるKTMやハスクのオーナーさんが談笑されていました。
ご挨拶を交わすと FB繋がりだったSさんやTさんなどなど錚々たる面々で、前日も走られていて車中泊だったそうな。
大隊長のバイクにはトカゲの赤ちゃんがなぜか前日から離れないそうです。
Tさんからはインドネシア土産を頂いてしまいました!
これ一度飲んでみたかったのですよ〜♫
知る人ぞ知る、ジャコウネコにコーヒー豆を食べさせて、糞の中から未消化の豆を取り出して綺麗に洗って焙煎するというコピ・ルアク!
早速このブログを書きながらいただきました。
噂通りフルーティーで美味しかったです、ありがとうございました。
しばし楽しく談笑して、お先にソロでスタート。
内心『ご一緒にどうですか?』なんて言われたらどうしようと思っていましたが、そこはオトナの対応で難を逃れました。
そりゃ皆さん歴戦のツワモノですから、スタートした途端見えなくなること必至です。
後から聞くと、この日も相当爽やかな?汗をかいておられたそうな。
歳は僕の方が上ではありますが、オフローダーとしてそんなベテランの皆さんから拙ブログのお世話になっていますなんて言われると、お世辞とは分かっていながらも嬉しく、ここまで続けてきて良かったなあと思わずにはいられません。
まずは万場を駆け上ると、毎年恒例となった但馬牛の放牧。
いつ見ても可愛く優しい目をした動物ですね。
一度ブラッシングとかしてみたい。
妙見蘇武岳線から久しぶりに寺河内で下ります。
このエリア、とにかく伐採が盛んに行われ続けていて、あちこち枝道だらけでどれが本線なのか分からなくなりそうです。
2シーズン前の倒木群は今はすっかりと片付いています。
そこから用野和佐父に入ると道の周りのススキの穂が開き始めていました。
幻の池はなんと言っても朝方の光がベストです。
これはiPhoneのポートレートモードで撮影。
こちらは広角レンズで撮影。
RYOTAくん、分かるかな〜?
この日は山に入ると何処にいてもノゲシの綿毛がフワフワと飛び交っていました。
大好きな風景のひとつだけど、この前掃除したばかりエアフィルターが綿毛で一杯になりそうなくらい。
この風景を見ると、ああ夏も終わりだあなあと感じます。
しかーし、この日の暑さは尋常でなく、体感上は今年イチバンでした!
停まって写真を撮っていると頭がクラクラするくらいで、さすがに暑さには強いこの僕でも走って風を受けないと危険レベル。
そこから、先日通せんぼをくらったあの道から、宮神山田を北上します。
目指すはもちろん・・・
夏の賑わいが過ぎ去った海辺、大好きなんですよね〜♫
香住海岸はいつ来ても心が洗われる気分になれます。
なにせ煩悩が多いので、汚れっぱなしの状態ですが。
香住とくれば蟹でしょ・・と思われがちですが、白イカはもうひとつの名物。
甘みがほんのりして、歯応えはコリコリ、たまりませーん!
食後の微睡を楽しみ、ふと見れば綺麗な蜘蛛の赤ちゃんが。
蜘蛛やトカゲは孵化の季節。
香住湾の西側、三田浜も夏の間は大賑わいでしたが、今はひっそりとしています。
そこからショート林道を抜けると・・
途中で名古屋ナンバーの車が路肩から脱輪!
これ、こうしてみると大したことなさそうですが、前から見るとかなりヤバそう。
草で分かり難いですが、左側は結構なガケです。
まあ県道からは近いからレスキューも来ることはできるでしょうが、普通の車でダートに入るのは御用心を。
このところ気に入って頻繁に訪れている鎧(よろい)漁港。
何度見ても良い港ですねえ♪
こちらはかつて鯖やイワシなどが豊富に採れていた頃、漁港から駅舎に運び上げるのに使われていた索道の跡。
当時は昼夜問わず使われていて、京都などに運ばれていたそうですが、きっと魚が湧くようにいたのでしょう。
地滑り防止のコンクリート枠が景観を損ねていますが、この墓地は『極道の妻たち』のロケで使われていたそうです。
墓地から眺める海も、そりゃあ素敵でしょうね。
そこから先日は雨に祟られて、満足に楽しめなかった景色を求めてヒミツの小径。
東側の鎧漁港と・・
西側の余部駅がそれぞれ同時に見渡せます。
遠目で分かり難いですが、集落の左にある細長いものが有名な『余部鉄橋』です。
それがこちら。
かつては赤く塗られた鉄製の橋でしたが、今はコンクリート製に架け替えられています。
香住方面に戻り、柴山港の少し先にある入江。
マスク、シュノーケル、フィンを着けて潜り、魚たちを眺めたいなあ。
沖合で何か事故でもあったのか?盛んに救難ヘリが飛び交っていました。
柴山駅の裏手から、普段走っているのとは違う、もうひとつのルートを南下します。
お目当ては7月に偶然見つけた、奥まった山中にある古い神社。
最初は廃神社で不気味なのでは?と感じてスルーしてしまったのですが、帰ってから調べるとなんと西暦600年代に創立され、1796年に再建されたという本殿がある多田神社だったのです。
近くの丹生地(にゆう)集落からもそこそこ歩いてくるには大変な所。
いったい何故この場所に・・・?
100段ほどの石段は急で、オフロードブーツに重いザックを担いで登ると息が切れます。
でもそんな些細な辛さなど吹き飛ばすような、小さいながらも厳かで力強い本殿がありました。
中を覗くと20畳も無いくらいの広さですが、とても素晴らしい雰囲気でした。
この山深い場所で、木造のこの建物が永きに亘って威容を誇っているのには驚きです。
日本の宮大工の技術というのは何と素晴らしいのでしょう。
またしても心洗われる思いでした。
またすぐに穢れるのは確実でしょうが・・。
その先、三川東作業道群に進みます。
昨日までの大雨で荒れ具合が進んでいてちょっと後悔しましたが、これをスルーして大きく迂回するくらいなら通らない選択はないでしょう。
こんなルートはまた廃道に戻らないように、多くのオフローダーの皆さんにどんどん走って欲しいものです。
三原集落は県内でも本当に秘境のひとつと言えるでしょう。
そんな場所ではこんなに美しい田んぼが広がっています。
いつも書いていますが、もはやこれは芸術としか思えません。
家の縁側から眺められたら、ずーっと見ているだろうな。
台風が近づいているからか、あちらこちらでは早目の刈り取りが始まっていましたが、もうしばらくはこの風景を眺めていたい。
もちろん作物は収穫あってのことなので、部外者の戯言とは分かっていますが。
この日の最後は三原水口林道。
水っ気の多いこの道は何ヵ所で小さな崩落や流木でアトラクションが増えていました。
バイクを停めて写真を撮ろうとしたら、牝鹿が『アタイも撮ってよ🎵』
と言わんばかりにフレームイン!!
強烈な蒸し暑さの1日でしたが、雨に洗われた緑の美しさは格別でした。
見たかったこと、やりたかったことをこなしていたら、あっという間に夕暮れが近づいていました。
トランポに戻ると、他の皆さんはとっくに帰られた後。
逆光写真って良いですよね♪
ただもっと影もしっかりと入れて撮るべきだったなあと、少し反省しています。
バイクの腕は停滞(低下?)していますが、写真はもっともっと上手くなりたい!