美しきブナの森を抜ける道、そして猫山 6/19(後編) 因幡
〜前編からの続き
午前中は3時間ほどかけてじっくりと森林鉄道跡を探索し、体力をかなり削られながらも十分に満足できる成果を挙げることができました。
林道に戻ってから昼食を済ませて、そこからほんの少し北上したところから広留野林道に抜ける道を探索します。(赤の矢印のルート)
ここは前回来た時にふと目に止まった入り口ですが、その時は迷いそうな予感がして持ち越していました。
普段からGoogleマップや地理員地図でどこか新しいルートはないかと暇さえあれば探していますが、なんと言っても大切なのは現地での自分の眼と感です。
データを集め分析し調べるのはその次の段階で、まずは常にアンテナを張って入り口らしきものを見つけたり、地形を眺めてヒントを得ることが大切だと思います。
さあ、森の中へと入ってみます。
しばらくは平坦の素晴らしいブナの森!
樹間もゆったりと広く走り易く、木漏れ日がジツに美しい♪
あまりの気持ち良さにお昼寝ですか?
いえいえ、写真を撮ろうと停めた時にパタリと転けてしまいました。
シェルコTY125のサイドスタンドは安定性に欠けるので、こんなことは一日に何度もあります。
その先は事前調査の通りに沢に向かって急勾配で下っていて、沢の向こうとは立派な橋で結ばれていました。
しかし、もしその橋を渡った先で崩落や倒木で行けなかった場合、こちらに戻るのは不可能に近いほどの傾斜だったので、ここは一旦引き返します。
扇ノ山林道に出てから南下してすぐ、おそらく入ったことがなければ99.9%見逃してしまうようなアヤシイ入り口から広留野林道に進みます。
ここは僕がこれまで経験した林道の中でダントツで潤い度の高い、言い換えればグッチャグチャな林道です!
しばし走ると来見野川支流を渡ります。
前回、数年前に来た時よりも淵がえぐれて、やや難易度が増していました。
すでに梅雨に入っていたとは言え、まだ本格的には降ってはいなかったので、その先の道はここではマシな部類のコンディションでした。
途中ふと大隊長の姿が消えて、どこに行ってしまったんだろうと思っていると、『面白い場所を見つけた!』というので行ってみれば・・ホントだ!!
これ、地元に近い宝塚にも何ヵ所かあるのですが、おそらく偽灰岩と呼ばれるものが風化してできた地質なのではないかと思われます。
禿山で樹木が育たずに雨で侵食されてこんな風景を生み出すようです。
そしてさらに進むと、やっぱりありました!
先ほどの森の道の延長で、この道と合流するポイントです。
切るのには堅そうな倒木が道を塞いでいましたが、これはもちろん撤去して・・
どこからかゴーゴーと滝の水音が聞こえてきます。
沢に向かって降って行くと・・・
ありました〜♫
先ほど引き返した地点にあった木の橋が現れました。
以前この下流へ訪れた時は、もっとダイナミックな渓相でしたが、逆にこの上流の方が緩やかな流れです。
橋を渡り、その先の激坂に大隊長がチャレンジしますが・・
何度も繰り返したものの、あえなく撃沈⤵︎
このルートの完抜けは確認できましたが、あくまでそれは一方通行でなければ難しいようです。
水面に映えるヤブデマリ=藪手毬(ですよね?LT先生)
そして午後のベストショット。
決してガイドブックには載っていない、こんな風景を撮ることが生き甲斐です。
オブ・オフローダーならでは・・ですかね?
満足感に包まれて(大隊長はやや不満だったかも)広留野林道に戻り走ります。
この辺りは澄んだ水が流れていたので走りながら泥を落とせる自然の洗車場。
しかし、やっぱりこの道は半分川のようなものですね。
林道が終わるとパーっと明るく開けた大根畑が広がっています。
ここは高原の気候を利用して、端境期の夏に「広留野大根」として京阪神に出荷するブランド品だそうです。
ここには大好きは杉ケ沢高原にも似たススキ野原が広がっていました。
今年の秋はきっと来てみよう。
そこからこの日の最後の目的地に向かう途中、もし完成していればショートカットできる嶽山林道に入ってみましたが、残念ながらこちらはまだ工事中でした。
そして37号線で峠を越えて、やってきました猫山林道。
随分といろいろな林道を走ってきましたが、入り口にこんな親切な案内板があるのは珍しい。
以前来た時にはこの図にあるように抜けられなかったのですが、改めて今回Googleマップの衛星画像で確認すると、以前よりもはっきりと道が延びて反対側まで繋がっているように見えたのです。
こちらはバイブルの地図ですが、この赤い矢印の感じで完抜けを目指します。
進んでいくと、前回来た時とはまるで違う別世界が広がっていました!!
まだ新しい、細かいバラスで整えられたスーパーフラットな路面です♫
あまりにもフラット過ぎ、またところどころコンクリート舗装もあって、中級者以上には物足りないかもしれません。
他のメンバーは初めて来たので感慨は乏しいでしょうが、唯一以前の様子を知る僕にとってはコーフンする状況です。
そして予想通りそれは西側に繋がっていました!
鳥取にお住まいのフラット好きなオフローダーの皆さん、もしご存じなければぜひ一度走ってみてください。
お友達でオフを始めてみようかな?なんて思っている人がいれば、強引にでもここへ連れて来ると虜になること間違いないでしょう。
上津黒の舗装路に一旦出てから、少し北に走り支線①に入ります。
ここは前回来た時には入らなかったのですが・・
先ほどの山志谷工区とはうって変わり、こちらはしっとりとした落ち着きがある、僕の大好きな雰囲気の林道でした。
事前に調べた時にはピストンだったのですが、走っているうちにこれは抜けられるのでは・・?と感じ始めていました。
途中何ヵ所も見晴らしの良いポイントもあり、期待はどんどん膨らんでいたのですが・・
残念ながらその期待は裏切られて行き止まりとなり、この日の探索はこれにて終了。
最後の最後で思うようにはなりませんでしたが、それまでに成果は溢れんばかり。
これをブログにどうまとめようか?なーんて走りながらニヤニヤして考えていたので、誰かに見られたらアブナイ奴だと思われたかもしれません。
梅雨入りしたタイミングでありながら終日青空にも恵まれて、本当にジュージツした1日となりました🎵