苦楽園オフロード雑記帳

兵庫・京都・鳥取・岡山の自然と林道をSHERCO TY125、 TRRS XTRACKで楽しんでいます。乗れない時などはスノーシュー、クロカンスキー、たまに料理ネタも入ります。

Happy go Lucky!

『旧草原界』に佇む道 5/23 但馬

異例の五月の長雨も一息ついた日曜日、こんな日こそ新緑の美しさに酔いしれたいものです。

トランポは小代に停めて、まずは稲荷尾からのスタートってこれも異例です。
夏になれば草だらけの入り口付近も、今はまだシャギーラグくらいの長さでとてもソフト。

この林道は明暗がはっきりとしていて、前半はジメジメゴロゴロで少しややこしいのですが、この広場を右に進むと・・

素晴らしい林間ルートが待ち構えています。

ただここも出口付近は夏になるとススキの勢いが凄まじく、その海に溺れそうになります。

再び本線に戻りゲレンデ方面に向かえば・・

キジの雄がトコトコと歩いていました。
森の奥からはペアの片方らしき鳴き声が心配するように響いています。
雄は派手な色合いですが、こうして見ると保護色のようでもありますね。

この日は鹿も異常なくらいにたくさん出会いましたが、こんな1m以上もある青大将にも遭遇。
関東ではさらに大物の脱出劇で賑わっていましたが、これからの時期は日向ぼっこをしているのが増えるのですよね。
こやつも危うく轢きそうになりました。

そこから仏ノ尾へ進むのは定番中の定番。
ひょっとすると僕自身もこの林道を一番多く走っているのかも。

高山長さんが最初にアレンジしてくれたアトラクションですが、

何台も通り過ぎるうちにだんだんハードルが下がってきたようです。
ただ・・

上を見上げると、今にも落ちてきそうな木と岩があるではないですか!
工事が入ったら、しばらくは通れなくなりそうだなあ・・。

周りにはアカシア(たぶん?)の花が咲き出しました。
この花が咲くと養蜂が盛んになって巣箱があちこちに置かれ始めます。

ずっと前から気になっていた佐坊側に最も近い支線に入ってみました。
美しい渓流沿に道がありましたが、こんな木の橋でこれ以上はバイクでは進めません。
歩きだったら仏ノ尾山に登るルートのひとつなのでしょう。

集落を抜けて国道に出る手前のこの風景。
好きなんですよね〜、まさにこれぞ日本の原風景という感じ。

そこからワープして扇ノ山の麓を走ると・・

ハイ、情報は収集済みで想定内ですが、ぬちゃぬちゃと倒木の連続パンチの始まりです。

ぬちゃぬちゃでは3回転びそうになりましたが、何とか踏ん張ってセーフ!
この最後の倒木は幾人ものライダーが跳ね返されたそうですが、どなたかがアレンジしてくれたようで意外とスンナリ。
しかし枝は落としながらも、太い幹は残すというあたりにアレンジャーの意図が伝わってきます。

路面が荒れてはいるものの、ここは本当に美しい道です。

扇ノ山林道に合流すると、ここから畑ヶ平までが今まで以上に荒れていましたが、中級者以上なら楽しめるレベル。
そこから中辻肥前畑線には進まずに上山高原に向かいます。

目的は前回途中まで調べたこの道の全容解明。
いろいろと調べているとこんな取り組みがあったという記事を見つけました。

前回は反対側に僅かな踏み跡を見つけたのですが、もしススキ刈りをしてくれていなかったら、絶対見つけるのは不可能だったでしょう。
それにしても『草原界』って趣のある言葉だと思いませんか?
僕はこんな文字を見ると、もうワクワクしてたまらなくなるんです!

入ってみると細い倒木が塞いでいましたが、ゴムボーイにかかれば瞬殺です。

さらに奥に進むと・・『うわ〜気持ちいい!!!』

ちょっとこの植生はあまり出会ったことがありません。

う〜んシビレるなあ、こんな場所で丸一日過ごしてみたい。

ショートなのですが、森を抜けるとパッと視界が広がり・・。

舗装つづら折りの県道側に出ます。
こちら側は本当にごく微かな踏み跡しかないので、夏場以降はトレースする自信は無いほどです。
でもこの道は最高です!同じように思ってくれる人が多くいるかは分かりませんが・・。
走り屋さんならばササッと走りきって「んっ、これがどうした?」となるかもしれません。

そこからもう少し先に進んだ小径から、これは昨年発見したルートで山頂に。

青空には恵まれましたが、遠くは少し霞んでいます。
夏になればはっきりと日本海も見えるでしょう。

そして遥かに中辻肥前畑線を見下ろすこの場所はいつ来ても雄大で、いつもあんなところを走っているんだ・・とあらためて感じさせてくれます。

そして以前からずっとずっと知りたかった歴史ある『左馬殿道』。
ワタシ、勘違いをしていました・・てっきりとトイレの裏からその道が始まると思っていたのですが、意外にもその少し先に別の入り口が隠れていたのです。

入ってみればしっかりと整備された林道でした。

どなたかのお言葉を借りれば極楽フラット!
どこまで行けるのか?

と思った矢先に、すぐ倒木が現れました。
その気になれば開通させるくらい容易なレベルでしたが、この先の苦戦が予想されるのでここはひとまず撤退。
また後日、例のメンバーで訪れてみることにしましょう。

そしてその先の緑の草原地帯!
ゴールデンウィークの時には残雪がとても多くたどり着けなかったので、まだ新緑には早いかなと思っていたのですが、意に図らずもベストな状態。
カッコーやヒバリにウグイスが、競い合うように囀っています。

何回か書いていますが、今の自分にとって一番好きな空間は『草原』なんです。
海や川でもなく、山や森でもなく、本当に我が身をその中に置きたいNO.1は『草原』なんです。
歳を重ねてくるうちに、遠い祖先のDNAが目覚めてきたのでしょうか?
遥かなモンゴルあたりの草原で、馬に乗って駆けっていた記憶が時空を超えて蘇ってきたように思えて仕方ありません。

今日はこのままここでのんびりとしてから早めに帰ろうかと思っていたのですが、ふとスマホを見ると仲間のえでーさんとKちゃんが近くに来ていることが判明。

「合流する〜?」と提案すると、15分ぐらいで現れました。
ふたりにとって念願のトランポを手に入れて、初めてのロングツーリングに笑顔が溢れていました。

そこでまだ未経験のお二人も草原の世界にご案内。

さらにもちろんこちらにも・・
気に入ってくれたようでよかったです。

そこからすっかりと田植えも終わった山間の田園地帯を抜けて・・

ソフトムードの草太林道から中辻肥前畑に進むのはあまりにも芸が無いので、今季初めての作業路中辻線というマニアックな道をチョイス。
それにしてもKちゃん速くなったな!油断するとすぐに離されてしまいます。

この前の秘境ほどではありませんが、それでも途中からは誰もまだ入ったことが無かったようで、5か所ほど開通儀式を執り行いました。

本線と合流したところでおふたりとはサヨナラ。
気がつけば4時半くらいになっていて、帰宅したのは8時。
陽の長い季節なので、ついつい遊び過ぎてしまいますね。

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