苦楽園オフロード雑記帳

兵庫・京都・鳥取・岡山の自然と林道をSHERCO TY125、 TRRS XTRACKで楽しんでいます。乗れない時などはスノーシュー、クロカンスキー、たまに料理ネタも入ります。

Happy go Lucky!

秘境林道 神鍋HAJIRI線に挑む 5/9 但馬

大型連休を取った人にとっては最終日(僕はほぼカレンダー通りでしたが)、選りすぐりの探索班メンバーの6人が集まりました。
集合場所へ1時間前に着くと他のメンバーはすでに到着済み!
なんと素晴らしいことでしょう!!
みんな僕の行動の先を読んでくれています。
そそくさと準備をして、7時半に道の駅ようか但馬蔵をスタートできました。


まずはウォーミングアップに福岡作山を走り、黒田笠波池で写真を撮ろうと思っていましたが、予想外の雨雲通過中だったのでパス。
猿尾滝方面に下ったところで大隊長が突然のストップ。
リアブレーキペダルがロックしたまま戻らなくなるというトラブルでしたが、えでーさんの的確な処理でこれはすぐに解消。
まさかのいきなりの出だしでしたが、この後にもまだまだ色々あるとは夢にも思いませんでした・・。

継いで日影金山に入り登っていくと左ヘアピンで約2名が寝っ転がっていました。
そうなんです、ご存知の方も多いかもしれませんが、この林道は深い流水ワダチが厄介で、特にこのポイントはアウト大回りをしないと難しいのです。
教訓その1:ワダチの多いところは先読みがとても大切です。

とりあえず、最初の2本の林道では全て倒木処理がされていて、その点はスムーズに走ることができましたが、それもこれも地元オフロード界のBOSSこと高山長さんと関係者の皆さんのおかげです。

さあ、そしてここからが僕らの出番!造林作業道HAJIRI線の開通を試みます。
ここは但馬の中でも秘境感たっぷりさは1、2を争うと思っています。
永いこと大荒れで通ることができないという情報しか無く、僕自身走ったのは昨年が初めてです。(お仲間のtenさんから美味しい情報をいただきました)
その時はソロだったのですが、進むにつれて「もしここで何か起こったらマジやばいな・・・」というくらい山深いところで出口がなかなか見えません。
ベテランでも二の足を踏む方がいるほど、ビギナーの方は近寄らない方が無難ですが、僕自身はその雰囲気が大いに気に入っている道です。

http://ecbar.cafemix.jp/map/mapsobu.html

さて、ここで本日のメンバー紹介。
まずは大隊長のNスギさん。
実はここで昨年大転倒を喫し肋骨を痛めていて、この日も入るのが少しお嫌そうでした。

この日は天使に見えたチーフメカニック、えでーさん。

紅一点、ガッツでは誰にも負けず、いつも明るい笑顔のKちゃん。

オフロード歴1年ながら、最近トライアルにも目覚めメキメキ腕を上げているまこっちゃん。
この日も唯一無転倒だったんじゃないかな?

そして期待の新人(なんと僕の息子と同じ歳)のRYOTAくん。
雪の前地カンカケでバッタリと出会いスカウトしました。
オフロード歴はまだ数ヶ月!

綺麗すぎるほど綺麗に修復された出だしの区間を過ぎると、予想通り倒木が現れ始めました。
そしてここからが苦難の始まりでした!

こんなまるで漁網が絡まったようなものやら・・・

これくらいは楽勝ですが。


汗かきチャンプは首タオルでがんばります。

切れども切れども、ほんの100mも進まないうちに次の倒木が現れてきます。

もーいい加減勘弁してぇ〜、というくらい・・。

それでも黙々と開通を目指して!

なんとか手ノコでは太刀打ちできないくらいの大木が無かったのはラッキーでした。
それと倒木の数そのものも、この山の麓付近よりは少ないくらいでした。
想像するに麓のあの酷い倒木群は、標高が低い方が重い雪が降ったために発生したのではないでしょうか。

そして遂に開通の目処がつきました!
怪しい山賊ではありません、我らがゴムボーイズ&ガールであります!!
やってやったゼィ!


※注1:ゴムボーイとは折り畳み式のノコギリの商品名でオフローダーの定番(?)
   持ち手がゴムなのでこの名がついたようです

ここではそれ以外にもいろいろあり、Kちゃんのサイドスタンドのナットが無くなり、専属メカが応急修理したり。

プチガレは4、5箇所というところですが、それ自体の難易度はさほど高くはありません。
ただしここの崖は非常に深く、ガードレールは全くありませんので、あくまで自己責任、自己完結能力が求められます。

朝イチはポツポツ雨に振られましたが、青空も見え隠れしてきて気温も上昇。
こうした場所は風が吹いても抜けにくいので、蒸し蒸して体力が削られます。

いよいよゴールが見えてきました!

ゴール手前の支線の先には、神鍋山を見下ろす絶景ポイントが待っています。

達成感120%!いつもの腕組みポーズでパシャリ!!
黄砂が飛んでいるせいか、少し霞んでいるのが惜しい・・。

その絶景の場所で早めに昼食を摂り、少し移動してから通称『万場』へ進みます。
(正式名?は神鍋蘇武林道)


Kちゃんの愛車は僕と同じシェルコTY125クラシック。
非力な女性であっても、このバイクの軽さは大いなる味方になります。

かつてここでエンデューロレースが行われていたことは、ベテランの方ならばご存知のはず。

蘇武三川線に出てからテクニカル林道の栗ヶ尾線で降ります。

樹木が美しく、雄大な風景を見ながら走れる、僕のだ〜い好きな林道です。
(走りにばかり夢中だと、そんな景色も見落としますよ♫)

僕の別荘のある(ホントか?)鹿田釜谷もまた、あの方による倒木処理がされていたおかげでスムーズに抜け・・・。

舗装林道大照線から仏ノ尾に抜ける途中の支線(これも高山長さんからの情報提供)を調査しようと思っていたのですが・・・


僕のバイクのフロントブレーキがスカスカになって効かなくなりました。
原因はキャリパーピストンが固着してロックしてしまい、ベーパーロックを起こしたようです。
実はコレ本日2度目で、チーフメカえでーさんのおかげで戦列復帰。
もう足を向けては寝られません、大感謝!


ちなみにまこっちゃん、他人事のようにスマホいじってますが・・・
あ、きっと修理方法でも検索してくれていたのでしょうね、ねっ?

さて、予定はひとつキャンセルをせざるを得ないことになりましたが、昨年からこの時期を狙っていたあるチャレンジに臨みます。

それは野間林道をクロスする、絶景のロングヒルクライムコース。
これまたこっそりとあのBOSSから聞き出した門外不出のネタです。
昨年も教えてもらう前に2度チャレンジしたのですが、どうしてもそれらしきルートは見つからずでした。


今回もあっちをウロウロ、こっちをウロウロして諦めかけていたところでようやく見つけました!

で、ルンルン気分で先頭を走っていたら、草に隠れた石に乗り上げて大転倒!
顔面を打って、自分で塗装したフェイスガードはご覧の通り・・。
一瞬こりゃ鼻か歯が折れたかと思うほどでしたが、幸いに鼻血と唇の内側が切れたくらいで済みました。
キョーレツなストレートパンチを喰らったようで、しばらくは頭がふらふら。
思えばここは以前にも隠れた穴に突っ込み、体は前転して後ろからバイクが降ってきた場所でもありました。

回復を待ち休んでいる間に、新人RYOTAくんが先を偵察に走ります。
彼は実に気が利くナイスガイで、この日もKちゃんのサポート役にも大活躍!
『いつも私の後ろを走ってくれなあかんで!』と姉御からは指令(脅し)が降っていました。

チーフメカもこのアトラクションをお気に入りのようで、普段見せない真剣な目つき。
背中に後光がさしているように見えるのは僕だけか?


途中の踊り場のような場所で休憩すると、今度はNスギさんのサイドスタンドがピョーンと飛ぶというトラブル。
全くこの日はトラブル続きの1日でしたが、僕自身が軽い負傷しただけで大ごとにならなかったのはラッキーだったと言えるでしょう。

ベテランNスギさんにとってはそれほど難しくはなかったようですが、僕らにとってはゼイゼイハアハアしながらの目的達成!

そしてさらに林道を跨いで最高地点まで到達!
ここでもお約束のラーメン屋のオヤジポーズ(腕組み)でキメてもらいました。

新人RYOTAくんのためにも、少しだけメジャー林道瀞川氷ノ山線を味わってもらってから・・・


最後は定番中の定番。

YAMAHAセローにFOX HONDAのジャージ&パンツが何故か妙にお似合いのRYOTA
くん。
雑巾掛け見習いから、いきなりの切込隊長に昇格決定!
このグループの将来は君に託した、頑張ってくれたまえ。


ライディングはもちろんノコギリ酷使や徒歩偵察、ヘルプ、転倒打撲と全身疲労感でヘロヘロズキズキですが、やり遂げた充実感と底抜けの楽しさでいっぱいの1日でした。


メンバーの皆さん、お付き合いありがとうございました!
みんなのためにプランを練ったというよりも、実は自分がやりたかった事をお手伝いさせたというのがホンネだったりして・・。

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