苦楽園オフロード雑記帳

兵庫・京都・鳥取・岡山の自然と林道をSHERCO TY125、 TRRS XTRACKで楽しんでいます。乗れない時などはスノーシュー、クロカンスキー、たまに料理ネタも入ります。

Happy go Lucky!

令和2年秋 僕はこの日を忘れない 11/3 但馬・因幡


三日前の土曜日にご一緒したN杉さんは私より2才年上。
体育会系の人間にとって2才年上の方というのは、幾つになっても接する時は背筋がピンと伸びてしまい、粗相が無いようにと緊張してしまいます。
あの西明石のジュン坊さんも同じく2才年上ですが、あちらはダジャレとギャグの連発で笑かして頂けるのですが、N杉さんの第一印象は野武士のような鋭い眼光と雰囲気なので、特に最初は緊張しました。

さらにこの日はなんとバリバリのレーサーでご登場されたのにはイヤ〜な汗が出ましたよ・・。
なんでも、先日乗られていたセローが整備不良で出動できなかったとのこと。
今日はワタシ生きて帰れるのだろうか・・・

ともあれ、柤岡公園のこの池から定点撮影でスタート。
天気予報は午前中は晴れ、午後からは急変に注意とのこと。
トランポもその時のために但馬蔵ではなく、帰路を短縮できる場所に停めました。

そして最初の林道は中辻肥前畑線に進みます。

序盤はまずまずの紅葉風景。
今朝まで降っていた雨のおかげで、大気がとても澄んでいます。

激戦で使い込まれたN杉さんのマシンは、やっぱり迫力と風格がにじみ出ています。

ライディングの撮影をするのにちょっぴりと本気モード?になってもらうと、さすがに日本刀のようにキレの鋭い走り!
一緒に走っているとたくさんのことが参考になります。
でも最初の心配をよそに、そんな時を除いて終始私ののんびりペースに合わせていただきました。
そのうえ休憩中には会話が止まらないほどで、最初の印象からは別人のような話しやすい兄貴分です。

それにしてもどうでしょう!奥に進むにつれ素晴らしく、壮絶、圧巻な紅葉風景が広がってきました!
すみません、先日は「今走るのならば蘇武岳だぞ!」などとSNSで流してしまいましたが、ここであらためて訂正とお詫びをいたします。
もちろん蘇武岳周辺も良いのですが、こちらの方がその範囲が広くさらに圧倒的です。

本数は少ないですが、標高の高いところではモミジも美しく染まっています。
人工的に植えられたものではない、こうした自生のモミジの良さを知ったのは、オフロードバイクに乗り始めてからのことです。


今日もしっかりと腰を落としてローアングルで狙うN杉さん。
この方の姿勢の良さと所作は、やはりアスリートのそれですね。

透き通るような青空が広がるとともに、広大な山々もその色付きが鮮やかになってきました。

でもこの日この周辺を走られた方がこれらの写真を見たら疑問に思うかもしれません。
この日は昼前から雲の流れが非常に早く、曇りと晴れが目まぐるしく交互にやって来ていました。
シャッターを押す時はその間のわずかなチャンス、時には太陽が顔を出すまでジッと待っています。

それでも私の撮影テクニックではまだまだその素晴らしさを忠実に表現できません。
実際に目にしたら、この素晴らしさにはただただ息を飲むばかりになることでしょう。

これから走るルートが遠くに見渡せる、こんな道が大好きです。


いやはや、これまで毎年10回前後はこの道を走っていましたが、これまでになく最高の素晴らしさでした。

そのまま南下して接続している畑ケ平林道(舗装)に入ります。
しばし進んだところで今まで気がつかなかった支線が!
しかしどう考えても行き止まりであろうと思われるのでそれ以上は進まず。

この道すがらは滝銀座で、有名無名の滝が点在しています。

美しい広葉樹林が続くこの区間はもっとも落葉が進んでいて、今週中が最後の見頃でしょう。
これを書いているのは翌日の夜ですが、昨夜にかけてこの周辺で初冠雪もあったそうなので、もしこれから行こうと思っておられるならばお気をつけください。

そのまま次の扇ノ山林道へと進みます。
普段は特にそれほど良いとは思えない、リエゾン的な林道なのですが・・・・


このあたりもあらためて見回せば杉などの針葉樹はほとんど無く、やはり広葉樹に囲まれていたのです。

幻想的な雰囲気です。

訪れたタイミングはまさに最良だったのでしょう。


ここまで来るのに少し走っては停まり、何度も何度も撮影を繰り返して、すでに1時近くになってしまうほど無我夢中でした。

河合谷林道に合流後少し北上して、N杉さんにお見せしたい「風の展望台」に向かいます。

そして・・・

ここでも予想通りの扇ノ山周辺の素晴らしい景色が広がっていました!
しかし・・・寒〜い!
その名の通り北風がピューピュー吹いていて、長居ができずに昼食をかき込んですぐに出発です。

29号線に出て、丹比の採石場跡に。
ここは「因幡のグランドキャニオン」と呼ぶことにします。

その後、道の駅若桜で休憩をしていると、後からオンロードライダーの方が数人到着。
するとその中のおひとりのスラッとした、お顔立ちは若き頃の夏木マリさん似の美人が「大変失礼ですが、苦楽園さんですか?」と尋ねてこられるではありませんか!
いやいやいや、オフロードライダーからそう聞かれることはあっても、まさかオンの方からお声をかけられるとは思ってもいなかったのでビックリです。
ただいろいろお話ししてみると、一緒におられたパートナーの方共々(?)オフにもお乗りになるそうで、さらにジャンキーズのメンバーおひとりとも一緒に走られると聞いて大いに納得です。
しかしまあ、少しタイミングがずれていたら飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになっていたことでしょう。
今年はグループツーリングの予定はもうありませんが、また機会があればご参加くださいね。


リスタート後、予定では糸白見と仏ノ尾を走るつもりだったのですが、ここに来ていよいよ天候が急変!大粒の雨が降って来ました。
天気予報は見事に的中してトランポに舞い戻りました。
まさに寒気が流れ込んで、暖かい空気とぶつかり合ったのが肌で感じられるほどでした。


結局、この日は予定半分以下の行程になってしまったワケですが満足度は200%!
これほどまでに素晴らしい風景がほぼ独占状態だったのですよ。
舗装林道で2台のオンロードバイクと数台の車と出会った以外は、人間はひとりも出会いませんでした。


この日のあの風景を目に焼き付け、アルバムに画像を残し、これからの宝物として大切にしていきます。


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