苦楽園オフロード雑記帳

兵庫・京都・鳥取・岡山の自然と林道をSHERCO TY125、 TRRS XTRACKで楽しんでいます。乗れない時などはスノーシュー、クロカンスキー、たまに料理ネタも入ります。

Happy go Lucky!

保存版⭐️氷ノ山林道パーフェクトガイド2021 5/15 但馬


今回は関西で最長、オフロードに興味のある方ならば一度は耳にしたことがあると言っても過言ではない、メッカ(聖地)氷ノ山林道を詳しく解説します。
正式名称は『瀞川・氷ノ山林道』(とろかわ・ひょうのせん)で全長はトータル45.4km。
(正確に測ったことはありませんが、感覚的には1/4ほど舗装化が進んでいます)
実際には北東から南西にかけて伸びていますが、便宜上ここは南北とし、大きく分けると二つの区間で成り立っています。
今まで拙ブログでは部分的にしか紹介してきませんでしたが、これからオフロードを始めてみようかとか、自転車(特にMTB、グラベルロード)や四駆にお乗りの方にも参考になれば幸いです。


ただひとつ注意していただくことは、林道は日々変化するということです。
特に台風通過後や春のシーズン明け(5月上旬)は倒木、崩落などで通れないことや、伐採作業で制限されることも少なくはありません。
実際に行かれる場合には何らかの手段で最新情報の収集と確認をされることをお勧めします。
(常に把握しているわけではありませんが、僕の知り得ることならばお答えしますので、コメント欄からご質問ください。)


☆令和4年秋に一部舗装工事のため通行止めになっていましたが、ストレート手前北側数百メートルと、野間林道との分岐付近がわずかに舗装化されただけに留まりました。




それでは行ってみましょう!

クリックしてください ↓

そもそもこのエリアは阪神間からだと片道120〜150km程度になりますが、北近畿豊岡道が開通したおかげですっかりとアクセスが楽になりました。(しかもトンネルを除き無料!)
この日も定番である、道の駅ようか但馬蔵にトランポを停めてから、9号線を鳥取に向けて北上してこの場所からスタートします。


あるいは手前の道の駅ハチ北の先の「兎和野高原口交差点」を左折して、県道89号線で登ってくるのも良しです。(僕はこちらの方が好きです)
トータルで距離があるので、ここに入る前にガソリンを満タンにしておくことを忘れずに!

最初の6kmほどの区間は舗装林道です。
『走行速度は20km/hを心がける』、制限速度ではないのですよね。

フジの花が散り始めて、パープルカーペットが敷かれていました。

前述した89号線のT字路に突き当たり左折し、すぐに右折です。
兎和野高原から来ると前方から手前方向に進んできます。


右折するとすぐに右側に入り口があります。


さあ、ここからが実質的なスタートです!

最初はゆるゆる登り、2kmほどでログキャビンのあるヘアピンの先には・・

どどーんと但馬の雄大な景色が広がっています。

ここがこの林道で絶景ベストスリーのひとつ『はちまき展望台』です。
土日の天気の良い日にここで昼前後を過ごせば、他のオフローダーに会う確率は非常に高いですよ。

そこからは一部舗装路もところどころに現れ・・・

ダート区間は幅員も広く、基本スーパーフラットなのでビギナーでも安心です。
ただし対向車には要注意!

展望台から2kmほどで、この林道を象徴するストレートの登場です!
公式ガイドには1.2kmとなっていますが、本州では非常に珍しいロングストレートはほぼ2kmにわたって伸びています。

物理的には250クラスでも三桁のスピードが出せますが、登山者への迷惑や、動物の飛び出しもあるのでほどほどに楽しみましょう。

林間部を抜けると左手には雄大な景色が広がり始めます。
走りやすいからといってガンガン飛ばすだけでなく、トコトコのんびり走って景色を楽しむのも絶対にアリで、決して恥ずかしいことでもありません。

ルート起点(この場合は村岡の起点ではなく、89号線とクロスしてダート区間に入るポイントのことだと思います)から9km弱にあるこの案内板。

そのすぐ先のガードレールの向こう側に、支線・野間林道の入り口があります。

ここは小代方面、とちのき村や最近オープンした話題の『おじろじろキャンプ場』に続く道です。
クリックしてね ↓

200mほど緩やかに下ると・・

スキー場リフトの最高地点にある絶景場所、通称『イヌワシポイント』があります。

天然記念物、絶滅危惧種のイヌワシが見られるこの場所は多くのアマチュアカメラマンで賑わうのですが、最近ここでは見られなくなったのか空いています。
この野間峠はごく普通のショート林道ですが、気を付けなければいけないことがひとつ。
それは一部舗装区間にいつも水が出ていて、路面にコケが付いていて非常に滑りやすいことです。
八反の滝の付近に崩落注意のサインがありますが全く問題ありません。

この日は全線を走らずに、イヌワシポイントから本線に引き返します。

本線に戻るとすぐに頭上をリフトのケーブルが伸びています。
冬季はここもスキー場の一部になり、初雪の時に運よく走れると、オフロードバイクの頭上をリフトに乗ったスキーヤーが通過するという珍しい画ヅラになるわけです。

このスキー場は人気の「ハチ北」。
以前まではバイクで入り、鉢伏山の山頂まで登ることが黙認されていましたが、昨年から禁止となってしまいました。
残念ですが、こうなってしまった以上は絶対に入ることは許されません。

その向かい側にはまた絶景が広がります。
ここは第2の絶景撮影ポイントです。

さらにまた2kmほどで広い右コーナーがあり、左手にバイオトイレがあります。


これは相当古い案内板なのでしょう。
文字もかすれていてよく分かりません。

その先はやや急な舗装路の下りとなって、「ハチ高原スキー場」に出ます。
ここは古くからの関西ウインタースポーツの中心地で、今も人気の高い場所です。
冬以外では林間学校や合宿で賑わい、昨年からはキャンパーも大幅に増えました。


小学生の団体とすれ違ったら徐行は当たり前ですが、是非とも手を振ってみてください。
幼い子供たちにとって、どうもオフローダーの出立ちは琴線に触れるものがあるようです。

ただここのゲレンデもバイクは入れません。

そのまま進むと「青い鳥」というロッジに突き当たり右折します。


パーキングスペースやビジターセンターのようなものがあり。

すぐ先のこの矢印に沿って左折します。

地図ではこのようになります。
ここでほぼ全ルートの半分に当たる北区間が終了です。

ここから少し別枠のお話で・・
この正規?のルートとは別に、この辺りはいろいろとありまして。

とまあ、こんな感じの場所もあるので、お好きな方は探してみてください。
ただしウエットの場合はチュルチュルだったり、激坂だったりするのでご自分のウデと相談の上でどうぞ。
またこれらの場所はにはあくまで『侵入禁止』の札はありませんが、状況次第では控えることも大切だと思います。


僕自身ビギナーの頃に先人達の動画を参考にして調べていたのですが、どうしてもこのエリアのことが混乱して良く分かりませんでした。
しかしこれを除いて、あくまで正規ルートで走れば間違えることもありません。

本筋に戻ります。
「大久保」の宿泊施設街を抜けると・・

すぐに鋭角で右折する交差点に注意‼️!

曲がりきった内側に標柱があるので分かりにくいです。
僕も最初はこれを見逃して、全体の半分しか走っていなかったということがあります。


さあ、そしてここからが南区間の始まりです!

この日はたまたま山開きが行われていました。

地図ではここです。


もしも自転車で走ることをお考えの方がおられるのならば、またそれがグループでならではのお話ですが、ひとつのやり方として・・
複数の車に分乗してここ(出口)に車を一台置いておく→別の車に乗り換えて(自転車も積んで)もう一方の入口まで行き、車はそこに置いて全員自転車で走り出す→最初に置いた車まで走る→自転車を積み、入り口まで全員同乗して戻り、もう一台の車を回収する。
(カヤックが得意のまこっちゃんから教わったノウハウです)

本題に戻ります。
そのまま渓流沿いに進むと福定親水公園があります。

ここは登山客の駐車場としていつも賑わっています。

これも遵守しましょう。

その先には「逆水」の氷ノ山国際スキー場です。

このゲレンデも登れたらさぞかし・・と思うのですが、やはり侵入は禁止されていますよ。

スキー場にある、こうした重機はカッコイイですね!
それもそのはず、ほとんどがイタリア製なんですよね。

さらにその先にもまた登山口。
この辺りまでしばらく舗装路が続きましたが、ようやくまたダートになります。

路面状況はスーパーフラット!
贅沢なことに最初は喜んでいましたが、だんだん慣れてくると物足りなくなったりすることもあるのです。
『美人は三日で飽きる』理論でしょうか?

左に分岐があり、「鵜縄」(うなわ)という集落に下って行きます。

その道は全面舗装です。

本線はところどころ舗装の区間もありながら緑のトンネルを抜けて・・

左側に景色の良い場所があり、それを過ぎたところに轟安井林道があります。
この瀞川・氷ノ山林道にはいくつかの支線がありますが、ごく一部の作業道を除いてこの轟安井と野間だけがダートです。

左折すると「轟」地区に下るミドルレンジの人気林道ですが、四駆でも改造ジムニークラスでないと完抜けはできません。


この日は一旦本線を走りきってから戻り、この林道を実際に走っていますが、それはまた別の記事にする予定です。

本線を進みます。
この辺りは近年に舗装化が進んでしまった区間です。

そして次のハイライトは三つ目の絶景ポイント「大段ヶ平」(おおだんがなる)

ここも欠かせない大好きな場所です!(記事冒頭の画像もこの場所です)
やはりこの日、後から訪れる杉ヶ沢高原も遠くに見えます。

ここもハイカーさんには人気の高い場所です。
車で上がってくる場合はたぶん鵜縄から来られことが多いのでしょう。

万が一、転倒して怪我をしても優秀なレスキューと医療機関があり安心です。
もちろんお世話にならないことがベターですが。

トイレはたくさんある登山口毎に用意されているので、女性ライダーにとっても安心ですね。

ここからだと氷ノ山山頂まで2.8kmと、一番距離的には短いようです。

舗装路多めで進むと分岐があり、その道を下るととても美しい横行渓谷があります。
途中には悲しい平家落人伝説もあり、興味ある方は一度ぜひ。

この画像では左前方から来てUターンする形に曲がるとその渓谷沿いです。
本線は直進です。

その先、ダート&舗装路が交互に現れます。

その先、ここがこの林道の最高地点1250mです。

景色は良いのですが見える範囲が少ないのが残念です。

ここともう1箇所雪が残っていましたが、走行には全く問題ありません。
このエリアは高い山の共通した現象ですが、雲がかかりやすくにわか雨が頻発します。

この日は山菜採りの人が多く、軽トラや四駆から普通車まで、本当にたくさんすれ違いました。
そうした車のドライバーは山道に慣れていなかったり、よそ見をしていることも多いので要注意です。
ブラインドコーナーの対向イン側を走ることは自殺行為に等しくなるので、絶対に避けるべきです。

中にはこんなアメリカンなフルサイズピックアップも!
正面から現れた時には、流石に度肝を抜かれました。

その先、林間のダートが続きます。

ここも人気の撮影スポットです。
グループで走っていると景色の良いところを見過ごしたり、良いなと思ってもペースを乱すので止まれないこともままあるでしょう。
僕はそれが嫌でソロで走ることが多いのですが、グループの時にはあらかじめ断っておき、最後尾を走りながら時々止まって撮影します。
他のメンバーは心得てくれているので、その先の適当な場所で待ってくれています。

さあ、この辺りからどんどん高度を下げて行きます。

南側最後の登山口です。

ここにも清潔なトイレがあります。

この付近は一昨年頃に伐採が行われていたために重機が走り、路面がペターっという感じで踏み固められています。

雰囲気はまさに緑の回廊です。

氷ノ山は湧き水の豊かさでも有名です。

そして遂にクライマックスゾーン。

GOAL!
いわゆる「ヤマメ茶屋」の入り口という呼び方でよく会話をしますが、この南出口にある施設の名称です。

ただ現在は廃業されていて、崩れかけた家屋が残っています。
もう人もいないのかと思っていたのですが、この綺麗な三菱ジープのオーナーが所有者のようで、この日は何か作業をされていました。


追記:2022年夏に、とうとう看板も降ろされてしまったようです。

そのすぐ先で国道29号線に突き当たります。
左は中国道山崎IC方面、右は戸倉峠を越えて鳥取方面に続いています。

山崎方面から北上して来ると右側にある滝流しそうめんの店のすぐ先です。

北側の起点と比べるとやや地味で分かりにくいかもしれません。

地図上ではここです。


今回はトランポを止める場所の都合上、北から南下しましたが、お勧めするのはこちらから北上するパターンです。
なぜならば、最後の方にクライマックス感のあるあのストレートやはちまき展望台があり達成感や高揚感が得られるからです。
全線ほぼスマホや携帯の電波も届き、万が一のレスキュー車も入って来られます。


自走で来られる場合も道路環境や設備が整っているエリアです。
(周辺のガソリンスタンドだけは減少しているので、日曜日は特に要注意です)
またトランポ組はハイカー用やスキーヤー用の駐車場も豊富なので、停める場所に苦労はありません。
飲み物は中間のハチ高原スキー場周辺で買えますが、食べ物の販売や飲食店はほとんど無いのでお気をつけください。


今や大人気のハンターカブでも大丈夫!
兵庫県南部からなら、下道自走でも3時間あれば来られますから、家を6時スタートでこの林道をゆっくりと4、5時間かけて休憩しながら走っても夕方には帰宅できます。
まだ走ったことがない方は、車種排気量に関係なく(SSやアメリカンでは区間によって厳しいですが・・)ぜひ一度訪れてみてくださいね!






【あとがき】


ここからは個人的な想いを綴りますので、興味のない方はスルーしてください。


オフロードバイクの世界で、特に林道をメインにするライダーの間では、林道名や場所を明らかにするなどしてSNSなどに載せることをタブーとし、それに抗議(攻撃)することが散見されます。
(僕に対してそのようなことはゼロに等しいくらいですが)
一部の人はそれに嫌気がさしてSNSを止めたり、ひどい場合はバイクを降りたりしています。
しかし僕はそうした閉塞感のある、自分たちさえ良ければという風潮は大嫌いです。
もちろんそうしたくなる理由が分からない訳ではありません。
過去、いくつもの林道が心無いライダーの行動によって封鎖されてしまった例が多いのは事実でしょう。
反面、今回紹介したようなマナーさえ守れば走ることに全く問題のない林道もまだまだたくさん残っていて、ありがたいことに僕の住む兵庫はむしろ増えているくらいです。
私有地を勝手に走るのは犯罪になりますが、国や自治体が管理する道を走るのは納税者としての権利です。
先輩ライダーとしてやらなければならないのは秘密主義や排他主義ではなく、やって良いこと、やらなければならないことをビギナーや他の人ににきちんと伝え広め、楽しさを共有していくことではないでしょうか?
地元の方に挨拶をする、ゴミが落ちていたら拾う、獣害ゲートは必ず閉めるなどはごく当たり前のことです。


僕はこれまで色々な趣味にも手を染めてきましたが、やはりブームが来ると困った輩は一定数必ず出てきます。
しかしそのブームが定着すればそれも自然にある程度淘汰され、好ましい環境と関連商品の充実が進み、良心的なショップも増えます。
現在の自転車業界がまさにそれに近いと思っています。
今、特に国産のトレールバイクや公道走行可能なトライアルバイクの製造は非常に減少あるいは消滅し選択肢は限られています。
これがもし需要が高まれば、昔のようにとまではいかなくとも、もっともっと豊富な魅力的なバイクが出てきても不思議ではありません。
欲しくなるようなパーツや、好きなウエア類もさらに選ぶ楽しさが増えるでしょう。


『昔は良かった・・』などとしか言えないジジイには、僕は決してなりたくはないのです。


秘境林道 神鍋HAJIRI線に挑む 5/9 但馬

大型連休を取った人にとっては最終日(僕はほぼカレンダー通りでしたが)、選りすぐりの探索班メンバーの6人が集まりました。
集合場所へ1時間前に着くと他のメンバーはすでに到着済み!
なんと素晴らしいことでしょう!!
みんな僕の行動の先を読んでくれています。
そそくさと準備をして、7時半に道の駅ようか但馬蔵をスタートできました。


まずはウォーミングアップに福岡作山を走り、黒田笠波池で写真を撮ろうと思っていましたが、予想外の雨雲通過中だったのでパス。
猿尾滝方面に下ったところで大隊長が突然のストップ。
リアブレーキペダルがロックしたまま戻らなくなるというトラブルでしたが、えでーさんの的確な処理でこれはすぐに解消。
まさかのいきなりの出だしでしたが、この後にもまだまだ色々あるとは夢にも思いませんでした・・。

継いで日影金山に入り登っていくと左ヘアピンで約2名が寝っ転がっていました。
そうなんです、ご存知の方も多いかもしれませんが、この林道は深い流水ワダチが厄介で、特にこのポイントはアウト大回りをしないと難しいのです。
教訓その1:ワダチの多いところは先読みがとても大切です。

とりあえず、最初の2本の林道では全て倒木処理がされていて、その点はスムーズに走ることができましたが、それもこれも地元オフロード界のBOSSこと高山長さんと関係者の皆さんのおかげです。

さあ、そしてここからが僕らの出番!造林作業道HAJIRI線の開通を試みます。
ここは但馬の中でも秘境感たっぷりさは1、2を争うと思っています。
永いこと大荒れで通ることができないという情報しか無く、僕自身走ったのは昨年が初めてです。(お仲間のtenさんから美味しい情報をいただきました)
その時はソロだったのですが、進むにつれて「もしここで何か起こったらマジやばいな・・・」というくらい山深いところで出口がなかなか見えません。
ベテランでも二の足を踏む方がいるほど、ビギナーの方は近寄らない方が無難ですが、僕自身はその雰囲気が大いに気に入っている道です。

http://ecbar.cafemix.jp/map/mapsobu.html

さて、ここで本日のメンバー紹介。
まずは大隊長のNスギさん。
実はここで昨年大転倒を喫し肋骨を痛めていて、この日も入るのが少しお嫌そうでした。

この日は天使に見えたチーフメカニック、えでーさん。

紅一点、ガッツでは誰にも負けず、いつも明るい笑顔のKちゃん。

オフロード歴1年ながら、最近トライアルにも目覚めメキメキ腕を上げているまこっちゃん。
この日も唯一無転倒だったんじゃないかな?

そして期待の新人(なんと僕の息子と同じ歳)のRYOTAくん。
雪の前地カンカケでバッタリと出会いスカウトしました。
オフロード歴はまだ数ヶ月!

綺麗すぎるほど綺麗に修復された出だしの区間を過ぎると、予想通り倒木が現れ始めました。
そしてここからが苦難の始まりでした!

こんなまるで漁網が絡まったようなものやら・・・

これくらいは楽勝ですが。


汗かきチャンプは首タオルでがんばります。

切れども切れども、ほんの100mも進まないうちに次の倒木が現れてきます。

もーいい加減勘弁してぇ〜、というくらい・・。

それでも黙々と開通を目指して!

なんとか手ノコでは太刀打ちできないくらいの大木が無かったのはラッキーでした。
それと倒木の数そのものも、この山の麓付近よりは少ないくらいでした。
想像するに麓のあの酷い倒木群は、標高が低い方が重い雪が降ったために発生したのではないでしょうか。

そして遂に開通の目処がつきました!
怪しい山賊ではありません、我らがゴムボーイズ&ガールであります!!
やってやったゼィ!


※注1:ゴムボーイとは折り畳み式のノコギリの商品名でオフローダーの定番(?)
   持ち手がゴムなのでこの名がついたようです

ここではそれ以外にもいろいろあり、Kちゃんのサイドスタンドのナットが無くなり、専属メカが応急修理したり。

プチガレは4、5箇所というところですが、それ自体の難易度はさほど高くはありません。
ただしここの崖は非常に深く、ガードレールは全くありませんので、あくまで自己責任、自己完結能力が求められます。

朝イチはポツポツ雨に振られましたが、青空も見え隠れしてきて気温も上昇。
こうした場所は風が吹いても抜けにくいので、蒸し蒸して体力が削られます。

いよいよゴールが見えてきました!

ゴール手前の支線の先には、神鍋山を見下ろす絶景ポイントが待っています。

達成感120%!いつもの腕組みポーズでパシャリ!!
黄砂が飛んでいるせいか、少し霞んでいるのが惜しい・・。

その絶景の場所で早めに昼食を摂り、少し移動してから通称『万場』へ進みます。
(正式名?は神鍋蘇武林道)


Kちゃんの愛車は僕と同じシェルコTY125クラシック。
非力な女性であっても、このバイクの軽さは大いなる味方になります。

かつてここでエンデューロレースが行われていたことは、ベテランの方ならばご存知のはず。

蘇武三川線に出てからテクニカル林道の栗ヶ尾線で降ります。

樹木が美しく、雄大な風景を見ながら走れる、僕のだ〜い好きな林道です。
(走りにばかり夢中だと、そんな景色も見落としますよ♫)

僕の別荘のある(ホントか?)鹿田釜谷もまた、あの方による倒木処理がされていたおかげでスムーズに抜け・・・。

舗装林道大照線から仏ノ尾に抜ける途中の支線(これも高山長さんからの情報提供)を調査しようと思っていたのですが・・・


僕のバイクのフロントブレーキがスカスカになって効かなくなりました。
原因はキャリパーピストンが固着してロックしてしまい、ベーパーロックを起こしたようです。
実はコレ本日2度目で、チーフメカえでーさんのおかげで戦列復帰。
もう足を向けては寝られません、大感謝!


ちなみにまこっちゃん、他人事のようにスマホいじってますが・・・
あ、きっと修理方法でも検索してくれていたのでしょうね、ねっ?

さて、予定はひとつキャンセルをせざるを得ないことになりましたが、昨年からこの時期を狙っていたあるチャレンジに臨みます。

それは野間林道をクロスする、絶景のロングヒルクライムコース。
これまたこっそりとあのBOSSから聞き出した門外不出のネタです。
昨年も教えてもらう前に2度チャレンジしたのですが、どうしてもそれらしきルートは見つからずでした。


今回もあっちをウロウロ、こっちをウロウロして諦めかけていたところでようやく見つけました!

で、ルンルン気分で先頭を走っていたら、草に隠れた石に乗り上げて大転倒!
顔面を打って、自分で塗装したフェイスガードはご覧の通り・・。
一瞬こりゃ鼻か歯が折れたかと思うほどでしたが、幸いに鼻血と唇の内側が切れたくらいで済みました。
キョーレツなストレートパンチを喰らったようで、しばらくは頭がふらふら。
思えばここは以前にも隠れた穴に突っ込み、体は前転して後ろからバイクが降ってきた場所でもありました。

回復を待ち休んでいる間に、新人RYOTAくんが先を偵察に走ります。
彼は実に気が利くナイスガイで、この日もKちゃんのサポート役にも大活躍!
『いつも私の後ろを走ってくれなあかんで!』と姉御からは指令(脅し)が降っていました。

チーフメカもこのアトラクションをお気に入りのようで、普段見せない真剣な目つき。
背中に後光がさしているように見えるのは僕だけか?


途中の踊り場のような場所で休憩すると、今度はNスギさんのサイドスタンドがピョーンと飛ぶというトラブル。
全くこの日はトラブル続きの1日でしたが、僕自身が軽い負傷しただけで大ごとにならなかったのはラッキーだったと言えるでしょう。

ベテランNスギさんにとってはそれほど難しくはなかったようですが、僕らにとってはゼイゼイハアハアしながらの目的達成!

そしてさらに林道を跨いで最高地点まで到達!
ここでもお約束のラーメン屋のオヤジポーズ(腕組み)でキメてもらいました。

新人RYOTAくんのためにも、少しだけメジャー林道瀞川氷ノ山線を味わってもらってから・・・


最後は定番中の定番。

YAMAHAセローにFOX HONDAのジャージ&パンツが何故か妙にお似合いのRYOTA
くん。
雑巾掛け見習いから、いきなりの切込隊長に昇格決定!
このグループの将来は君に託した、頑張ってくれたまえ。


ライディングはもちろんノコギリ酷使や徒歩偵察、ヘルプ、転倒打撲と全身疲労感でヘロヘロズキズキですが、やり遂げた充実感と底抜けの楽しさでいっぱいの1日でした。


メンバーの皆さん、お付き合いありがとうございました!
みんなのためにプランを練ったというよりも、実は自分がやりたかった事をお手伝いさせたというのがホンネだったりして・・。

Vespa de Go!  5/8 三田

ゴールデンウィークが終わり2日間出勤してまた週末の連休。
年中こんなペースで好きなことができたらいいのですが、まだまだ(というか死ぬまで?)毎日が日曜日とはなりません。
だいぶ気温も上がってきたので、そろそろベスパも乗ってあげないと拗ねてしまいそうです。
秋以来まともに乗っていなかったのですが、久しぶりにガレージから引き出して走り出すとすぐにリアから異音が・・・

え〜!なんでなん??

ありゃりゃー、上の部分はツメで止まっていて、下の部分がボルト留めなんですが、そのボルトの上でベースがポッキリと折れてしまっています。
やっぱりかまってあげなかったのが悪かったのかなあ・・。

幸い家から数百メートルの場所だったので、すぐに戻って応急処置。
Assyで注文しないといけないなー、痛い出費になりそう💦

気になるところがいくつかあって調査してみるもこれといって目ぼしいものは無く、早めの昼飯はこのところ定番のこのお店で『蛸の天ぷら定食』。
う〜ん、これは前回の『ハモとアナゴの天ぷら定食』の方が良かったかも。
ここまで撮れ高もほとんどナシで不発の1日か?

その後も収穫に乏しく、天気も予想に反してイマイチだったので、そろそろ帰ろうかと思ったところで、地元民には有名な小野の林道の入り口に差しかかりました。
まあここならイージーなフラットなのでベスパでもイケるでしょ。

フフフ、ベスパにダートもよく似合うじゃん。
まあるいお尻が可愛いなあ❣️

やっぱりダートはいいよね、ウン。

次にタイヤを換える時にはブロックタイヤにしてやろうか。


林道から見下ろす場所に綺麗なため池がありました。
思えばここには近くまできたことがなかったけど、やっと最後にヒットかも。


水鳥がいればと思い、ミラーレスも持ってきたのですがまるで姿は見当たらず。
もう渡去してしまったのかな?

帰る途中の公園でも、駐車場封鎖でほとんど人がいなかったのでシャッターチャンス。

丸目の正面顔も好きなんですよね。
同じ黄色の小さな花とのコラボも良き!


久しぶりに乗った250ccのバイクはスクーターでも気持ち良かった。
こいつの名機クォーサーエンジンはホントにイタリア車らしく艶があるんです。
やっぱりバイクは乗ってナンボ、もっともっとみんな公平に可愛がってあげなきゃなー。


絶景巡りリクエスト 付録:氷ノ山周辺現況レポ 5/4 但馬

今年のゴールデンウィーク前半は天気が悪く、おまけに我が兵庫県も◯◯事態宣言中・・。
天気好転したこの前日にはアウトドアへ沢山の人たちが、ライダーも含めて出かけたようですが、それが当たり前で積極的健康維持だと思います。


さて僕はというと、かねてからのお約束が実現して、初めてご一緒に走るTOM'Sの吉川さんと但馬に向かいました。
吉川さんは現在の愛機であるSHERCOとBETAで一昨年からお世話になっているお店の社長ですが、元YAMAHA契約のトライアルライダーとして数々の戦歴を残してこられただけでなく(今も現役ライダーであり協会重鎮)、国内外のエンデューロレースにも参加してしてこられた、いわば雲の上の存在のような方。
でも実際には物腰柔らかく、そんな過去をひけらかすようなことがない、笑顔に茶目っ気あふれた生粋の京都人です。



僕の写真が掲載されたKRAZyを見て『ここに連れて行って!』と言われた時は社交辞令かな・・?と思ったのですが、それはそうではなく本意以外のナニモノでもなかったようです。
かつて神鍋高原で行われていたエンデューロレースには何度も参加されていたそうですが、けっして京都からさほど遠くはない但馬の林道をツーリングとして走ったことは無かったとのこと。
レースやコンペを主体にされてきた方々は、案外そんなケースが珍しくはないようですね。

さてそれではこの日の流れをレポートしますが、今回はいつものグループツーリングよりもさらに画像は少なめです。


まずは福山作山を走り、お決まりの黒田笠波池でパシャリ!

空は青く気温もぐんぐん上昇してベストコンディションです!

がしかし、2本目の寺河内はダートに変わって1kmも進まないうちに大規模な倒木群でOUT!
先日はこの横の舗装林道耀山線でも同じような光景が女郎滝の先でもありましたが、それと全く同じような酷さです。
普通、根っこから倒れるものが多いですが、これほど太い木の幹が途中から破壊されたように折れるとは・・

仕方なく撤退をして日影金山(地元BOSSの高山長さん情報では開通とのこと)に回ろうかとも思ったのですが、ランチ予定の店に早く入りたかったので、先ほど話題にした耀山峠から登ってふたつ目の絶景ポイントへ。

草が多い繁ると走れないエリアですが、お好きなように走ってもらいました。
さすが滑らかで自由自在のライディングは見ていて惚れ惚れしてしまいます。

そして僕の愛機SHERCO TY125 Classicとはベースエンジンを共通とする兄弟車ですが、フレーム以外の全てがスペシャルな吉川さんのGasGasランドネに試乗させてもらうと、あまりのその違いに驚愕しました!!
僕のバイクも吉川さんによってチューンアップされていて、オリジナルよりは2ランクも3ランクも良くなっているのですが、それを遥かに超える素晴らしいバイクです。
ご本人曰く『僕の理想を追求した一台!』とのことで、ご自身の最高のオモチャであり、お店のアイコン、そして商品開発のベース車両でもあります。
探索主体の林道ツーリングにもこれ以上のモノは無いと確信して、意地でも欲しくなるくらいだったので、『これ、もう一台作ってと言ったらできます?』と聞くと、『データは全て残してあるので可能だけどメンドクサイ!』とのお言葉・・
く〜、でも強い熱意とその対価を懐に忍ばせて懇願すれば請け負ってくれるかな??
まっ、その後者が今の僕には足りませんけどね。


登りきって妙見蘇武三川林道を少し走り栗ヶ尾林道を下ります。
この林道は周囲に植林が少ないせいか倒木はほとんど無く、路面の荒れにさほど変化はありませんでした。
(これも画像は無し)

こちらも吉川さんたってのご希望で、昼は美味しい蕎麦が良いということだったので、11時過ぎに新温泉町の人気店「春木てっぺん」に到着するとすでに満席でしたが、幸いにすぐにテーブル席が空いて打ちたてのそばと天ぷらの定食を堪能。(画像は無し)
お腹が膨れたまま次のアトラクション満載の熊波林道をクリアすると胃袋がシェイクされました、ウプッ!
(ここもまた画像無しですが、前日に高山長さんが倒木処理&開通確認してくれています、感謝!)

そして3つ目の絶景ポイントは小代の展望台。

映えるのはもう少し青葉に覆われてからですが、今のこの時期は一番草がなくて走り易く楽しめます。
トライアルのトップライダーにかかれば、ここの斜面などどこでもフリーライド。
いいなあ、こんなに自由自在に一体となってコントロールできたらさぞかし楽しいだろうなあ!

次いでこれもまた、BOSSに前日開通していただいた仏ノ尾林道を走り、記念碑の前でパシャリ!


そして、とちのき村の横を過ぎて四つ目の絶景ポイントで小代集落を一望。

正面には鉢伏山と高丸山。

そのままちょっとした難所を抜けると五つ目の絶景ポインに到着。

そして最後にはこれまたお決まりの東鉢展望台。

トライアル界の超大御所には80才を超えるレジェンドの方々がおられますが、この吉川さんもまもなく古希を迎えるそうでありながら、全くそんなふうには見えません。
好きなことを仕事にされて、いつまでもとことん楽しみながら生きる・・なかなかできることではありませんよね。
いろいろと考え方では共感できることが多いのですが、その中でも最たることはお互い目指すピンコロな人生のフィナーレ!(死ぬ直前までピンピンしていて、コロッと死ぬこと)
勝手ながら5才年下の僕とピンコロ兄弟の契りを結ばせていただきます。
そしてOSC(Over Sxties Club)の名誉会長としてお迎えいたします。

ナニモノにも変え難い、楽しく有意義な一日でした。
次回は秋の紅葉シーズンの美しい但馬でまたご一緒することをお約束。
その前にお誘いを受けて、吉川さんの地元京都であちこち引き摺り回されてみようかな。


最後にあらためてこの日走ったコースの紹介をしておきます。


福岡作山(倒木は全て処理済み)〜三叉路を笠波峠に向かって下り黒田笠波池(この区間も無問題)〜寺河内(途中倒木で撤退)〜耀山峠(倒木処理済み)〜妙見蘇武三川線(路肩に残雪あり、蘇武岳山頂付近で通行止めのバリケードあり)〜栗ヶ尾(問題なし)〜熊波(以前からの深い溝に加えて細めの倒木が次々に現れてアトラクション満載・通行は可)〜大照林道(舗装・問題なし)〜仏ノ尾(崩落あり、ビギナーでも複数ならばOK?)〜野間(無問題・おじろじろキャンプ場は盛況にて営業中)〜瀞川氷ノ山(全線開通


※ 友人からの追加情報では池ヶ平〜本谷開通(倒木多し)、用野和佐父開通(倒木多し)


5/5追記
轟安井開通情報あり(その他も含めてあにぃさんより提供)


以上ですが、それ以外にもこんなとこ走ってきたよ〜というお声があれば、ぜひコメントを
お寄せください。


一般社団法人 兵庫県治山林道協会発行マップ

https://www.chisanrindou.jp/tourism/road.html

https://www.chisanrindou.jp/tourism/road.html


MTB編 謎の水路 5/3 三田

今日5/3は当初とある大物?と但馬を走る予定だったのですが、先方の急用ができて明日になったためにポッカリ予定が空いてしまいました。
そのために約束をキャンセルしていた皆さんゴメンナサイ。


というわけで家でじっとしていることは論外で、またMTBで三田の青野ダム周辺へと。
最近はデイキャンプ族で大賑わいの公園広場も、駐車場から閉鎖されているのでご覧の通り誰もいません。
しかしここまでするかね?
日光を浴びて、良い空気を吸って過ごす方がよほど良い免疫力アップ→予防になると思うのですが・・・。


西側の県道309号、大堰橋を渡ってすぐ右側に、以前から気になる小径があったんです。

少し登ると平坦になり・・おおっ緑のトンネルです。

脇には細い用水路が沿って続いています。
これは意外な発見かも!?


1kmくらいで倒木が数本現れ、これはMTBでなければ越すのは無理でしょう。

2kmほど青野川と並行して北上して、民家の裏庭のような場所で道が途絶えました。

県道308号に出て引き返し、先程の入り口のその先左の農道。

すると左側にまたダートが現れ、先ほどと同じような水路が現れました!
でもおかしいな?途中県道で分断されているはずなのに・・。
よく見るとこの水路は途中で何箇所もこの下の田畑に向けての支流があります。
つまり農業用水路だったわけですが、丘の中腹を並行に伸びているのです。
いったい水源はどこ?そして最後はどこへと流れ込んでいるのでしょう??

またこちらも2kmほどで広めのダートと合流しました。
残念ながら左手の水路沿いにはもう道はありません。

右後ろを振り返ると、おそらくさっき走ってきた農道がありました。
ふ〜む、なかなか不思議で興味深い道でした。
エンジン付きのバイクであったならばすぐに終わってしまって物足りないでしょうが、MTBだとこの距離でも十分に楽しめてしまいます。
こんな道を発見して面白がるのは、僕とgonzoさんくらいかもしれませんが。

それにしても昨日、一昨日と違って良い天気ですね。
きっとみんなそれぞれ楽しんでいるのでしょう。

あとは武庫川沿のダートと、お決まりのため池巡り。

トランポに戻る途中に確認したら、こんな水路橋がありました。
これで県道を越えて繋がっていたのですね。
今まで数え切れないほど通っていたのに全く気がつきませんでした。
いやぁ、短時間でも楽しかったぁ!